Coolier - 新生・東方創想話

第一回幻想郷ドッジボール大会

2017/12/13 21:41:12
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幻想郷第一回ドッジボール大会 エピローグ

 パーティの中心で優勝チームが四人でピースサインをしている。幽香はいない。幽香だけは救急所のベッドで絶対安静にしているのだ。
 リグルは照れて真っ赤になった顔で、ミスティアは調子に乗って歌いながら、ルーミアはいつもの笑顔だ。私もいつもの表情で、勝って当然の顔で天狗に写真を撮ってもらう。
 記念撮影が終われば、優勝インタビューを友達に任せて幽香のところに行く。勝って当然なのだから、コメントなんてないのだ。
 救急所では永琳のほかは幽香しかいない。私に最初に気が付いた永琳が声をかけてくれた。
「あら、優勝おめでとう。メディスンちゃん。
 幽香、あなたのお友達が見舞いに来てくれたわよ」
 永琳が声をかけた方向に瞳が見える。薄暗い救急所の中で、目だけがよく見える。幽香は全く動けないらしい。視線だけで私を追っている。
 枕元まで移動して優勝の報告をする。
「幽香、勝ってきたよ」
 幽香は少し驚いていたようだが、すぐに視線を外した。多分幽香が知りたいことは私が無事かどうかだけ……ああ、そうかもう少し話さないといけない。幽香が知りたいのはみんなの安否だけだろう。最初っからこいつは勝ち負けをどうでもいいと言っていた。
「みんな無事だよ。ルーミアも、リグルも、ミスティアも、私だってぴんぴんしてる。ダメだったのはあなただけだよ」
 そこまで聞くと振り返って顔をそむける。もう聞きたいことは聞いたと言わんばかりの態度だ。
 私も深追いはしない。パーティはこれからが宴たけなわなのだ。
「……最後に、幽香、楽しかったよ。ドッジボール大会。手に汗握って、ボールに一喜一憂して、勝利の雄たけびを上げたり、友達の活躍を歓声で支えたりして、とっても楽しかった。どれもこれも、一回戦で勝ってくれた幽香のおかげだよ。あの時は腹が立ってむしゃくしゃしてて言えなかったけど、
 ありがとう。
 幽香がいなかったら優勝はなかった。それどころか一回戦敗退で、きっと他のチームの優勝を指をくわえて見ているしかなかった。あなたのおかげでたくさんみんなと遊ぶ事が出来た。今までにないくらい感謝しています。
 本当にありがとうございました。
 ……あなたには感謝の気持ちなんていらいないだろうけど、今、動けないほどダメージたまってるし、いいよね?」
 永琳が「面会時間ぎりぎりだからね」と言って、私の肩を叩く。振り向かない幽香を背に診療所を出る。きっと幽香の瞳は挙動不審に揺れていて、感謝の気持ちで腹痛を起こしているだろう。
 でもいいのだ。こっちだって、言いたいことは言っておかないと後々ぎくしゃくしてしまう。
 診療所の外にはリグルたちが待っていた。
「あ、あの、幽香さんは?」
「今、完全に身動き取れない。ぐうの音も出ない状態よ。
 だから、お礼を言うなら今しかない。明日からはもう捕まらないよ」
 リグルに、ミスティアに、ルーミアが救急所に押し入っていく。すぐにお礼の言葉と幽香をたたえる声が聞こえた。……多分だけど、幽香は一週間ぐらい倒れているだろうな。感謝の気持ちとか、喜びとか、絶対に消化不良をおこすのだから。



 優勝チームが人気を集める一方で、唯一お通夜状態になっているチームがある。
 準優勝のアルティメットゴッズだ。神奈子が暗い表情で、諏訪子がふてくされて、河童はへこんでいる。
 その三人を早苗と雛が遠めに見ている。
「……準優勝で喜べないとかあるんですかね?」
「雛さん、守矢の神は軍神なんです。勝てない軍神と思われてしまうと神威に傷がついたかもしれません」
「そういうものですか? 私にはわざと勝ちを譲ってあげたように見えましたけどね?」
 それは結果がそうなっただけだ。神奈子が離脱した時点で……諏訪子対残り四人で勝てなければならなかった。それだけの戦力差だった。
 諏訪子の顔面に入ったリグルの蹴りさえなければミスティアのクローはよけられたはずだ。諏訪子が調子に乗ってルーミアを踏みつけなければとか、私が出場できていればとか、やり直したい場面は結構ある。
 しかし、いつまでもへこんでいてはいけない。神奈子の前に進み出て、酒を注ぐ。
「神奈子様、そう暗くならないでください。我々は建御雷大神を擁する月都の最高頭脳を打ち破り、幻想最強を叩き伏せ、旧都の悪鬼を押しのけて決勝まで来ました。ここまでの道のりを馬鹿にできるものはいません。
 準優勝ですよ、神奈子様、顔を上げてください。最後の最後に子供に勝利を譲ってあげた。ただそれだけのことじゃないですか。私達が暗くなる必要はどこにもありません。次に戦えば必ず私たちが勝ちます。私だっているのですから。
 さあ、立って下さい。神奈子様なら酸いも甘いも飲み干せるはずです。次をより良く、もっと上手につないでいく。次の計画を立てましょう。今度こそ私たちが勝つのです」
 私の言葉を受けて神奈子が酒を飲み干す。そしてようやく立ち上がってくれた。
「ああ、苦い……苦い酒だった。そうだよな、いつまでもうだうだしていられない。次の計画を立てよう。諏訪子、早苗、また一緒にやろうじゃないか」
 笑顔で元気よく返事をする。諏訪子だけはまだふてくされているが、計画が進めばまたやる気を起こしてくれる。
 さあ次は守矢の企画で、神の策略を始動させる。幽香ごときには防ぎようがない。邪魔するものは平らげて、真の頂点を魅せつけるのだ。
 新たに酒を注いだ盃を高く掲げて、敵の勝利を称え、次のはかりごとに思いを込めて、準優勝を祝う献杯が行われた。


 三位である。第三位なのだ。それでいて反省会を開いているチームがある。私が聞き取った反省会の内容はこうだ。
「サニーがさ、ミスティアの歌に耐えればさぁ」
「お前が揺さぶったのがいけないんだよ! てか、チルノもふらふらだったじゃん! 音を消せるルナがやられたのがいけないんだよ!」
「スターが任せろって言ってた」
「私のせいにする気!? というか真っ暗闇でどうしようもなかったんだけど!? ルーミア対策が足りてなかったってわけよ。そのへん大参謀はなんて言い訳するのかしら?」
「……なんで私の責任になるの?」
 今、大妖精は四人の無茶ぶりと理不尽な視線に苦しんでいる。ルーミア対策なんて思いつかないようだ。連中の実力では真っ暗けにされたら逃げ回るしかない。しかもリグルの直感の対策ができないといけない。
 うんうんうなる大妖精を支えたのはチルノだ。
「みんな大ちゃんをいじめるなよ。今度戦いがあれば大丈夫、ルーミアから先に倒せばいい。あたいはあいつらより早いからな。ボールだって絶対に抑えてやるよ。暗闇の中でもスターなら相手の位置はわかるよな? ボールを取ったら任せるからな?」
 その言葉にスターが頷く、たとえボールの軌道はわからなくても生き物の気配ならとらえるのはたやすいだろう。
 ニヤッと笑って「じゃあ次は優勝ね?」と問い返している。
「もちろん、次回の優勝はあたい達に決定している。勝つしかない。むしろ負けることが考えられない」
 その程度の作戦で次回を勝つつもりか……いや、油断は良くないのだが……実際に我がチームは敗退しているわけだし……まあ、いい。
 主催者が油断しているなら、次回はこの伊吹萃香が必殺してやろう。
 大したことを話ていないフェアリーミックスを後にして勇儀の元に戻る。
 勇儀の脇でははたてが震えていた。
「どうした勇儀?」
「いや~、決勝のさ、優勝チームを賭けていたんだが、はたてしか捕まらなくてな」
「ど、どうして、こ、こんなことに……」
 震えるはたての視線の先には椛と文がいる。
「最近の神様のことしか知らない人にはわからなかったでしょうね? 私たちは幽香さんのことも知っているんですよ? その子飼いの配下が弱いわけがない」
「残念です……はたてさん。ご無事をお祈りしております」
 椛があきらめた目で、文があざける視線ではたてを見る。
 なるほど、勇儀の包囲網を二匹突破したと言うことか……、じゃあ私の獲物だ。捕まえよう。
 すっと黒い霧になって二匹の首に腕をからませ出現する。
「? !! あの! 萃香様!?」
「勇儀にはたてを取られちゃかなわねぇ。お前ら二人は私のヤケ酒に付き合え」
 私の剛腕に挟まれて二人が引きつった顔になる。失礼な奴らだ。しこたま飲ませてしまおう。
 そう思った萃香の宴は長い。この後、一番遅くまで残って酒を飲み続けた。
 朝方、美鈴がこの集団を見つけたとき、三人がくたばっている最中、二人が次の計画を立てていたそうである。


 サリエルが非常に熱心に試合の展開を語っている。あと少しの努力とか、次は優勝をとか言ってる。私はそれを適当に聞き流している。
 次があれば今度こそ大会最強の力を見せつける。ドッジボールというルールの最中、私の標的は顔だけになる。顔面セーフ適用、ルールを盾に取った最強の戦いができる。今度は声なんかに騙されたりしない。確実に勝ってのける。
 安心しろよサリエル、そんなわかさぎ姫に手も足も出なかったようなオオカミなんていらないんだからな。
 宴は続く、針妙丸も正邪を捕まえてその膝の上で酒を飲む。影狼はサリエルに捕まって、わかさぎ姫に抱きつかれたまま、急いで酒をあおっている。
 あーあ、馬鹿な、馬鹿な狼だ。意識を飛ばしてさっさと逃げようとしてるのが手に取るようにわかる。
 お前が酔いつぶれたら、ここにいる誰がお前を持って帰れると言うのか? ……よし、私が後で勇儀にたのんでおいてやろう。
 私にすがるような視線を向ける狼に微笑みを返す。
 この後、いの一番につぶれた影狼の後を追うようにわかさぎ姫が倒れた。私はそれを勇儀に手短に話しておく。
 次の日の昼、影狼が目覚めたとき、それはそれは大惨事が起きていたそうである。


 命蓮寺チームでは無礼講ということで大いに盛り上がっていた。小傘や響子は言わずもがな、大会に参加していない人物も含めて大いに飲み食いを繰り広げている。
「のう、ぬえ。白蓮はどこかの?」
「ああ? そういやいねぇな……もしかして幽香のところじゃないか?」
「あー、なるほどな。救急所じゃわからんわな」
「全くあいつはまじめすぎるぜ。幽香は許したんだから、もういいじゃないか」
 まあそれはそうなんじゃが……今回はイタズラが過ぎたかのう? 後ろの気配は村紗だろうな。だまされたのなら報復する。当然の権利だと思う。……ただ、ガチリなんて音を立ててはいけない。復讐ならしたたかに闇夜に溶け込まなくてはいけない。
「おい! よくもだましてくれたな!」
「ははははっ、お酒を飲みすぎたようだねぇ。ムラサちゃん? 俺とお前で戦いになると思ってんのか?」
 ぬえは酒をあおる。羽を使って跳ねて立ち上がる。酒の勢いもあるだろう。あっという間に臨戦態勢だ。
 普段なら白蓮がいて、その目の前で暴れるような二人ではない。だけど今は白蓮が不在……もう一人の仲裁役(寅丸)は幽香の手により永遠亭に直行した。
 酒をぐいとあおる。どれ、命蓮寺内で内輪もめは良くない。わしが仲裁しよう。
「サービスだ。得物は無しでやってやるよ」
「わ、私だっていらないんだからな? アンカーを振り回している腕力をなめんなよ?」
「当たるといいよなぁ! その腕力!」
 ぬえが飛び出す瞬間、村紗が腕を振り上げた時を狙って声をかける。
「コラ! 二人ともやめなさい!」
 二人共、一気に視線を“わし”に向ける。化けているのだから姿は白蓮そのものだ。村紗はびしっと直立不動、ぬえはいたずらを見つかった子供の如く逃走姿勢をとる。
「村紗、今回の件の責任は私にあります。如何に幽香が相手で動揺していたとはいえ、私がぬえに気が付かなければいけませんでした」
「い、いやそんなことは……ないです」
「そうだぜ、白蓮が俺の参戦を最初から認めていれば何の問題もなかったんだぜ?」
 にっこりとぬえに微笑みを向ける。正直、白蓮に化けるのはきっつい。ぬえのこの言動をうけて全く感情に出さないと言うのは難しい。
「村紗、これで許して下さいとは言いませんが、私が頭を下げます。それで納得できなければ叩いてくれて構いません」
 白蓮ならこう言うってのを再現したが、化かしているだけなのに嘘をついている気分だ。
 村紗に殴られたら、正直化けてられないじゃろうなぁ。
 そんなことを考えながら頭を下げる。
 二人が息をのんだ。
 背中にそっと手が乗る。冷汗が噴出する。酒を飲みすぎたせいで本人の接近に気が付かなかった。
「マミゾウさん、私の代わりに謝っていただき感謝しまします」
 即座に変化をとく。白蓮の目はぬえに固定される。
「ぬえ、非常に心苦しいのですが、幽香さんの前で拳骨を落とすように決まったので来ていただけますか?」
「なんだその処刑予告!?」
「幽香さんの気分をすっきりさせるためと永琳さんに断言されました。今、幽香さんの意識がなくなりかけていて大変危険な状態なのですよ。
 だからこちらに来てください。あなたの恐怖で幽香さんを救います。
 心を鬼にして」
 最後の一言から白蓮の覚悟が伝わってくる。
 ぬえは大人しく捕まるわけがない。とっさに駆け出した。
 そしてそれを超人「聖 白蓮」のスペルカードのもと余裕で追いつく。腕をつかむと、暴れるぬえを問答無用で引きずっていった。
 しばらくして救急所から衝撃が吹き抜けた。
「……のう、村紗、だまそうとして悪かったと思っている。わしをぶってくれて構わん。何を隠そう、ぬえに悪知恵を貸したのはわしよ。
 ただのう……、ぬえはぶたないでくれんかのう。
 悪ガキは悪ガキなりに白蓮を思っていたんじゃよ」
「……いいよ。私はもう納得した。今の衝撃は白蓮だ。私じゃあんなに強くたたけないし。これで懲りたでしょ」
「村紗よ。ぬえをなめすぎじゃ。例え気絶しようが、泣こうがイタズラをやめるような奴じゃない。永遠に懲りんよ。だからこその欠かせぬ相棒よ」
 村紗が呆れている。仲直りに盃を取って村紗に持たせる。
 村紗は盃を受けて酒を飲む。
 一言謝って頭を下げる。
 村紗は「白蓮の姿でも本気で謝ってたでしょう」とそれを止めた。
 今宵は良い酒が飲めそうだ。苦みも甘さも特上の人生の味……ぬえが帰ってきたら一緒にこの味を楽しもうじゃないか。


「姉さま。お願い」
 この一言を聞いてから、思いっきりかみついてフランドールから力を引き抜く。こうでもしないと、試合のあおりを受けて妹がチルノに襲い掛かってしまいそうなのだ。
「フラン、このまま帰るぞ。いいな?」
 うつろな目で妹が頷く。妹を抱えて飛ぶ。紅魔館ならすぐ近くだ。家に帰ればすぐに寝かしつける。
 会場の対応は咲夜と美鈴に任せた。小悪魔はパチュリーへの土産話をかき集めているだろう。今はフランの部屋で二人っきりだ。
「フランドール、今回の大会はどうだった?」
「う、ん。楽しくてね。素敵な大会だった……姉さま、格好よかったし、チルノちゃん流石の実力だった……」
 フランドールは笑顔で語る。その顔には嘘はない。それが少しだけ嬉しい。にっこり笑顔で髪を撫でる。
「お前が楽しめたならそれでいい。チームはすべて大将のためにある。大将が楽しめたのだったらチームの一員としてこれほど喜ばしいことはない」
「クスッ、じゃあ、姉さま自身としては?」
「私か……私自身は歯がゆかった。いつもは私が大将のはずだからな。でも、私も楽しかったよ。フランドール、お前は無事に帰ってきたし、私のコントロールできない予想外の結末がとても楽しかった。私たちの試合だけじゃない。大会が面白かったよ」
「きゃははは……、そうだったよね。ああ、ああ、あああああ、思い出しただけで背筋がぞくぞくする。……もう一回、すぐにでもやり直したい、今度こそ必ず勝つ」
 起き上がろうとするフランドールの鼻先を抑える。
「今はまだ待て、ちゃんと興奮を食い殺して、愛しさを熟成してからだ。待てるようになったら今度こそ、勝とうか」
 妹をベッドに寝かしつけて部屋を出る。
 次ができるのがすぐなのか、それともずっと先なのかそれすらわからないが、気長に待とう。なに、妹ならすぐに成長するさ。
 次回を夢見ながらレミリアは自室に戻っていった。


 藍は酒を飲む。一人だ。橙は優勝チームと合流して遊んでいる。橙を“白雲”チームに引き抜いたことをちょっと後悔している。最初のあのチームにいたならきっと……大人がびっくりする活躍を見せたはずだ。
 その姿を見ながら酒を飲めたら最高だっただろう。
 ああ、惜しいことをした。紫様が余計なことさえ言わなければ優勝する姿を見れたのに、自慢の橙が優勝カップを掲げている姿さえありありと浮かぶ。その姿を思い浮かべながらコップを傾ける。
 この後は、片付けだからあまり酔ってはいけない。
 これを最後と杯を空にする。
「あら、藍さんはもう終わり?」
「これはこれは、幽々子さん、そうです。何しろテントを片付けなくちゃいけないので、あまり深く酔ってられないのですよ」
 にっこり幽々子が笑う。
「あ~残念、チームメイトとして一緒にのもうと思ったのに」
「それは紫様と一緒にお願いしますよ。八雲亭に案内しましょうか?」
「結構、紫はドッジボールが目的じゃないからね。正しくチームのために戦ってくれたのはあなたの方だし、私は楽しかったわ」
 そう言って断ったはずの酒を傾けてくる。
 一杯、受けるか。
 情緒の欠片もない紙コップで高級な日本酒を受ける。紙の器に高級な中身か……まるで自分と真逆だな。
 酒を口に含む。上品な香り、コメの甘味、ひんやりとした感触、ああ美味しい。今日は適度に体を動かして、誰かの活躍を応援し、自分自身も頑張った。
 たまには夢中になることもいいことだ。
 幽々子にはお礼に手持ちの菓子をさしだす。
 やっすい駄菓子だ。
「あら、珍しい。外のお菓子ね?」
「ええ、クッキーを棒状にしたものにチョコレートがかけてあります。逆にこちらはチョコレートをパイプ状のクッキーに流し込んだものですよ」
 袋を開けて数本差しだす。そして目の前でごそっと袋ごと鷲づかみにされる。
「あ゛!! ちょっと、取りすぎ――」
「なるほど、なるほど、これで橙ちゃんを手なずけていたのね?」
 すっとお菓子ごと透過する。お供え物の如く持っていく気か?
「橙ちゃん~、お姉さんとお話ししない?」
 目の前で信じられない言葉を聞く。橙を餌付けする気か!?
 とっさに手を伸ばした。なぜか肩がつかめる。にっこりと振り返った幽々子の作戦にはまる。橙がこっちを見ているのだ汚い言葉は使えない。
「何の用?」
「いえ、もう少しお話しするのはいかがでしょう?」
 どっぷりと幽々子に捕まる。幽々子はここぞとばかりに「願ってもないこと」と隣に座る。そして橙を手招きする。
 そして展開される極悪非道のお菓子攻撃、目の前でどんどん橙が幽々子になついていく。
 この後、されるがままに幽々子にほんろうされ、自意識が自覚できたのは次の日ということになった。
 幽々子の最後の言葉は
「とっても楽しかったわ、藍さん。紫があなたで遊ぶのが楽しそうだったからちょっとからかったのだけど……。
 最高。
 橙ちゃんの代わりに踊る貴方、面白かったわ」
 ……だったと思う。幽々子は妖夢に私を救急所のベッドに寝かせるよう指示するとそのまま帰ってしまった。
 次の日、酩酊状態の自分の失態を激しく後悔しながら後始末を行う。次は、次こそはこの私の才能を……おうっぷ。
 情けない姿で藍は復讐戦を誓う。次は逆に幽々子をつぶすことを誓う藍……まさにこれこそ幽々子の罠、次戦で用意した酒は幽々子にすべてを飲み干される羽目になった。


 さとりとこいしの目の前に料理が並べられていく。なんでも紅魔のメイド長が腕を振るった料理らしい。いい香りだ。
 こいし様の口に食べ物を運ぶ役目でなければ、かぶりついてしまいたい。現にキスメもヤマメも料理を夢中で頬張っている。
「ぷはっ、結構食べたね~。最後、プリン取ってきてくれる?」
「アイアイサー、こいし様」
「お燐、私はもう十分だから、今度はあなたの分を持ってきて食べてなさい」
「了解です! さとり様!」
 私の友人は席に着いたまま、水をさしだされている。首から“だいえっとなう”のプラカードを下げている。
 こいし様にプリンを届けてわざと友人の横に座る。
「やー、お空はダイエット中でもったいないねぇ」
 口から滝のような唾液が垂れている。
 お空はもともと燃費が悪い。エネルギー消費が大きすぎるのだ。その上大会が始まったのはお昼前……昼から絶食状態で、このパーティに参加している。
 だがしかし、こいし様に大怪我を負わせたのだから当然だ。
「お燐……、エビフライのしっぽ頂戴」
「ダメに決まってるだろう? ご飯抜きは丸三日、今日と明日と明後日、明々後日の朝ごはんまで無し」
「……鬼……悪魔…………えっ~と……」
 私はお空の罵倒語を涼しい顔で聞き流す。元々の知力のせいで語じょうが圧倒的に足りない。
「お空、もう少し言葉を覚えた方がいいんじゃないの? サディストとか冷血漢とか意地悪とか、いろいろ言いたいことがあるんじゃないの?」
 私の視線を受けてお空は目をぐるぐる回している。「う~」とうなって頭を抱えてしまう。
 困るお空の目の前にワイングラスがすっと置かれる。
「お空、ジュースならいいよ」
 その一言に神様を見るような瞳を向けている。その対象は瓶を持ったこいし様だ。
「こいし様……優しいのはすごくいいことだと思うのですが、それじゃ罰にならないのでは?」
「今日はいいことがあったからいいでしょ? ね? お姉ちゃん」
「こいしがいいなら止める理由はありません」
 許可を得るが早いかグラスにすらつがないで瓶をラッパ飲みするお空……あ、瓶か? お空のくわえている瓶をよく見る。
 ああ、紅魔特製の赤ワインだ。こいし様、無意識でワインをかっぱらってきたな?
 すきっ腹にアルコールの一気飲みは致命傷になる。
「ぷはっ、ありがとうございます! こいししゃま!」
 あっ、ダメだこりゃ、一発でお空がぶっ壊れた。こいし様は口を手で覆って驚いている。お空は一気に酩酊状態になる。仰向けにひっくり返って起き上がる気配がない。
「どうします? 一応、直前に水を飲んでるから大丈夫だと思いますが」
「お燐、救急所に預けてきなさい」
 さとり様の指示でお空を救急所に持っていく。急性アルコール中毒と判断されたお空は点滴を打たれて救急所の最奥で寝かされている。
 この後、お燐は古明地姉妹と一緒に地霊殿に戻った。次の日、永遠亭にこいしの薬をもらいにいく“ついで”にお空を回収して地霊殿のばか騒ぎはようやく終息したのである。


「良い結末になりましたね」
「ええ、本当に。言っていた通りになりましたね。
 神子殿はどこまで見えていたのですか?」
 神子は笑って口に人差し指を当てて黙る。いわゆる企業秘密だ。人心を極めた何かしらの奥義かもしれない。
 そのまま神子に酒を注ぎ、つがれた酒を飲み干す。
 潮時だ。紫の策略も神の戦略も鬼の暴発もすべて始末が付いた。もうここにいる意味はない。
「さて、私はこれでお暇します。楽しいひと時でした」
 神子に会釈をする。チームのダメージは布都のあざぐらい……幽香がキレたことを考えれば無事に終わったと評価できる。
 大会そのものも若干一名を除き、乱闘も起こらず、角が立つこともないチームが優勝した。中々に良い大会だったと思う。
 立ち上がると袖をつかまれた。
「華扇殿~、もう行ってしまうのか?」
 布都だ。……酒臭い……性質の悪いからみ酒だ。
 屠自古が布都を抑えている。
「華扇殿、すみません。こいつには素面の時に言って聞かせますので」
「屠自古~、我は別によってなどおらんぞ~」
「ほんとに申し訳ない」
 華扇の体に布都が抱き着く、屠自古が若干キレ気味だ。
「布都、離れないと電撃をお見舞いするぞ?」
「屠自古~、華扇殿を巻き込んではいけないぞ?」
「お前が離れればいい。というか今すぐ離れろ。黒焦げにするぞ」
 肩の力を抜く、私からすればこの程度、何の問題もない。布都をつぶせばいいのだ。
 人間の酒量なんてたかが知れている。ちょっと昔を思い出しつつ、飲み比べでもしようか。
 屠自古を手で制し笑って座りなおす。
 にっこり笑顔で「では、飲み比べと行きましょう」と宣告する。
 神子には行動を読まれたのか、「……手加減してください」と小声で言われた。
 布都はそんなことつゆ知らず、笑顔で盃をかわす。
 その後、わずか三十分で布都は轟沈したという。そして、誰に連れ帰られることもなく、目覚めたときにはお空が横でいびきをかいていたそうである。


「霊夢、飲んでるか?」
「何よ。魔理沙こそ飲んでんの?」
 霊夢が声の方向に向いた時には魔理沙はすでに顔が真っ赤になっている。無理もない、旧都の酒、紅魔のワイン、守矢の日本酒、八雲からの外の酒、様々なアルコールが目白押しになっているのだ。
 魔理沙はこういう珍しいものに目がない。全種類制覇しようとしたのだろう。
「あんたねぇ……少しは節度を」
「霊夢~、いいじゃないか。お祭りは盛り上がるものだ! みんなも私も、お前もあいつもだ」
 あ~ダメだ。もうすでに記憶がなくなるところまで踏み込んでいる。
 アリスを探す。魔法の森に連れ帰ってもらうにはアリスの協力が不可欠だ。
 あたりを見渡す。アリスは……だめだ。天子の奴が無理矢理に酒を口に注いでいる。……はぁ~メンドクサイ。
「魔理沙、私が連れて帰ってあげるから、もう飲むのをやめなさい」
「れ・い・む、今日はパーティだ。飲むのが正義、違う。酒が正義だ。つまり飲むのをやめさせるお前は悪の大魔王だな!」
 こめかみに青筋が立つ。完全に酒に飲まれている。正気にも戻せない。そして明日には記憶がない。史上最悪の戦いが幕を開ける。
 すべてが徒労、そして記憶にすら残らないバトルが開演した。
 ほうきにまたがりブレイジングスターで飛び出す魔理沙を結界で抑え込む。
 そして唐突に訪れる悲劇。魔理沙が口を押える。
 何のサインかはわかっているが、受け止めるものがない。
 目を覆う。ああ、私が止めるべきだった。直視できぬ惨劇はまだ続いている。願わくはこれで正気を取り戻してほしい。
 終わらない悲劇をとめたのは永琳、伝説のアイテム(紙袋)を片手に魔理沙をシーツでくるんで運び去る。
 あとには痕跡一つ残っていない。
 目線でありがとうを伝えて、次の惨劇を止めるために、悲劇を起こさないために活動を開始する。アリスを助けに行くのだ。博麗の巫女に休みなどない。
 アルハラ禁止を声に出して博麗の巫女は飛び出していった。


 博麗の巫女を見送って、救急所に戻る。視線の先でお空、布都、魔理沙が寝ている。幽香が寝ていたはずのベッドではぬえが気絶していた。
「ふ、ふふふふふ、もう、患者はでないかな。霊夢もいるし、大人(藍)は自己責任だし」
 救急所から宴会を眺める。
 ほとんどの参加選手がどんちゃん騒ぎをしている。鈴仙もてゐもすでに宴会に混ざっているし、依姫は一人丁寧に食事を続けている。この後は依姫に合流しようか。
 姫は妹紅に酒を……点火してる。ウォッカだろうか? ま、まあ、今日はいい。姫も納得しているし、人前で殺し合いにはならないだろう。
 ほっと一息をつく。まあけが人は大量に出たが、大怪我は少ないし完治できる。帽子を取る。医者の役目はお終いだ。
 消毒用エタノールと書かれたアルコールをあおる。自分で作ったものだから有害なものはいれていない。
 それに、少しぐらい強くないとこの体には効き目がない。出遅れたのだから少しだけスタートダッシュをしたいのだ。
「……珍しい、そんなものを飲むんだ?」
 幽香はすでに起き上がっている。病み上がりだが、ぬえの恐怖を取り込んで立って歩ける程度には回復した。
「ええ、そうよ。幽香、貴方もどう? 強力だからいい消毒になるわよ」
 呼気に強いアルコールを含んでいる。だが、体にまわるまであと少し時間がある。首を横に振る幽香をよそに消毒用エタノールをすべて飲み干す。
「ぷはっ、ねえちょっと付き合いなさいよ。あなたぐらいなら少しは相手になるかもしれないし」
「結構、言いたかないけど。酒は弱いのよ。一升瓶、二本は飲めないから」
 吹き出して笑ってしまった。幽香が自分のことを、それも弱点を語ったからだ。
「あはははは、ふー、失礼。ああ、少し酔いが回って来たみたい。今日はもう休診。
 じゃあ、一杯だけ付き合いなさいよ。たまには……めったにないことだからいいじゃない」
 幽香がため息をついている。
「いやよ。あなたと一緒だとロクなことにならない」
「あ、そう? じゃあ、請求書、丸を二個つけ足しておくけどいいわよね?」
「ふざけ――」
「ふざけてないわよ? ルーミアの怪我の分も入れてだけど?」
 ここで強く押す。ちゃんと引けない理由があれば幽香は逃げたりはしない。
 舌打ちしながら幽香が「わかったわよ。一杯だけだからね」とついてくる。
 さあて、幽香の怪我の分を考慮して、幽香に感づかれないように、一杯で倒す方法は? 頭の体操にはちょうどいい。
 この後、顔から悪だくみを見破られ、幽香には手酌をされてしまい。倒すところまでは進むことができなかった。


 ふと見れば、コート上に映姫が上がっている。
 いよいよこれからMVPの発表のようだ。

「え~、皆さん長らくお待たせしました。いよいよ、第一回幻想郷ドッジボール大会MVPの発表です」
 コート上で一人、注目を集めながら周囲を見渡す。会場の一角を除き、みんな赤ら顔で期待した視線を送る。
「本大会、様々な選手が活躍しました。各人が全力を尽くし、戦い抜いたと思います。その中でただ一人の優秀選手を選ぶことは中々に難しいことではありますが、個人で取得したアウトの数を一つの指標にしMVP候補を選出しました」
 会場からは“いいから早く名前を言え”という視線が送られているが無視する。こういうものには少し説明が必要だし、何より溜めが必要なのだ。
「共同撃破を除く、単独撃破数“六”は二名しかいません。その二名はフェアリーミックスのチルノ選手、そしてお花屋さんの風見幽香選手です」
 会場がどよめく、風見幽香はみな理解できる。一回戦で仙人チームを個人で壊滅させた。その後の大暴れっぷりからも、選出されて当然のレベルの選手である。
 一方でチルノは共同撃破こそ多いが、個人のアウトをそこまで量産していたとは思われなかった選手だった。
「そして、甲乙つけがたいその両名のうち、奇跡のノーアウト、ノーリタイアを達成したチルノ選手を本大会MVPに選出します」
 言われた当人をコート上から見たが、ぽかんとしている。
 仲間内から拍手が始まり、拍手が全選手へと伝わっていく。手招きすればなんともにやけた顔でコート上に上がってくる。
 チルノの個人撃破の戦績はキスメ、古明地こいし、少名針妙丸、サリエル、EXルーミア、姫海棠はたて……対戦チームから満遍なくアウトを取った。そして、共同撃破も素晴らしい成績だ。“幻想最速”射命丸を筆頭に“怪力乱神”星熊勇儀、“自称最強”風見幽香……なによりも、これら数多くの強敵からアウトを取られなかった。
 ルールに守られた面も多分にある。トーナメント自身も有利に働いた。それらを含めて、さすが主催者と言っておこうか。私も敬意を表してMVPのメダルを送る。
「お見事、よく戦い。よくぞ倒れませんでした。私も納得のMVPですよ」
 拍手で最優秀選手を見送る。
 チルノは元気よく仲間のところに飛び出していった。
 さっそくメダルを仲間に自慢しているが、今回は大目に見よう。人生のささやかないろどりの日なのだから。

 その後も宴は遅くまで続く。静かになったのは夜も更けてからだ。それでも残る者はいたが、ひとまず大会も宴会も成功のうちに終了した。
 どうでしょうかねぇ? 闇鍋のごった煮感が出ていたでしょうか? ドッジボールという器にバレー、サッカー、蹴鞠、ホッケーの具材をぶち込んで野球のバットで混ぜる。味は保証しません。苦みもあればまっずいところもあるでしょう。剣技が引っかかったかもしれません。でも、かくれんぼがいい味出していたり、弾幕がすんなり飲み込めたりしていませんか? 人によって当たり外れが大きいってのも、闇鍋の醍醐味です。
 本を好きなところだけを読むという贅沢をあなたに。せっかくWEBで書くのだから試合の区切りをページにしました。
 フェアリーミックスの最強っぷりは作中でも書きましたが、光学分身による“視覚封鎖”、音声遮断における“聴覚封鎖”、ボール&コート全面凍結(に加えて本人が氷の妖精)におけるどこもかしこも氷の匂いという“嗅覚封鎖”、とどめにフェイクボールによる“触覚錯視”という、五感のうち四感を完封する(ちなみに味覚は役に立たないので実質上、五感潰し)極悪非道の技を持っていたからです。しかもスターのアドバイスにより超ピンポイントでこの魔球が飛んできます。
 この超々々必殺ボールを完全捕球できるのは今大会でたった二人(八意永琳と八雲紫)です。他にも取れてもおかしくはない人はいますが運がわずかに作用します。行動心理学を完全マスターしている二人だけが妖精の行動パターンを完全把握してボールを捕球できます。


 ……誰か、この闇鍋を超えるカオス鍋作ってくれませんかね。多分下記の具材があればいけるとは思うのですが流石に私だと十六チーム、八十キャラは難しいです。

第二回幻想郷 ドッジボール大会追加参戦チーム

カオス鍋参戦、候補チーム(左端がチーム大将)
最強人類チーム(ストロングヒューマンズ。筆者の考えた史上最強チーム)

幻想神主、先代巫女、魂魄妖忌、宇佐見菫子、森近霖之助 (作戦参謀 稗田阿求)
 男女バランスが正常な異常チーム。頭おかしい連中(左から約三名)がいるので宇佐見菫子選手レベル(他チームのエース級)でお荷物扱いされる。霖之助に至ってはお情けでポイントをあげるためだけに存在する。
 本大会優勝チームを約十秒、大活躍したフェアリーミックスを三秒ほどで倒すことが可能。基本的に性能がおかしい。
 先代巫女必殺のゴーストボール、夢想転生を自分ではなくボールにかける技。ボールが体を透過貫通するため、このボールを最速ホーミング弾として扱われると本当に何もできずに壊滅する。しかも霊夢を超える超直感を使ってくる。たった一球でファイブアウトを取ってくる。
 幻想神主はゴーストボールを無傷でよけられる超性能である。特殊能力は回避「セーフティ・エリア」(ボールに当たりません)、創造「ネクストワーク」(いつの間にか試合ルールが変わっています)、祝宴「オールクリア」(Kingクリムゾン! 試合後に時間が吹っ飛びます。しかも幻想神主チームの勝利結果になります)、どれ一つとっても開いた口が塞がらない能力である。

旧作連合チーム(オールドエルダーズ)
コンガラ、幻月、魅魔、神綺、夢月
 本当なら夢月の代わりに旧作幽香を入れて完成する。各作品のラスボス、エキストラボスだけで形成した極悪非道チーム、ただしこのチームでもストロングヒューマンズと当たると何もできずに壊滅する。
 超装甲、超火力を体現したチームである。
 幻月も暴走キャラだが、ある程度待てる(発狂までは時間がかかる)ので真・月都! ほどひどくはない。ただし暴走した後はクラウンピースを軽く超える。

真・月都! (チェェェィンジ・ゲットォォォッ!と金切り声で叫んで読む)
ヘカーティア、純弧、クラウンピース、サグメ、ほか一名、まだやってないので名前だけ。
 命名は他人の意見を押しのけてクラウンピースが勝手に書いて出した。「手加減? 何それ美味しいの?」集団の集まりである。
 クラウンピースの後先考えないメテオインパクトで相手コートを壊滅させて即刻チームごとリタイアした。未来永劫破られない大会史上最短試合! 約一秒!
 その他「私たち何もしてないんですけど?」
 審判「手加減理解できない連中(相手コートの壊滅を万歳三唱する連中)は同類、失格!」
 サグメ「巻き添えった……」

ネクスト・ドア
 最新作より。五人選出する。私がまだやっていないので名前だけ。

ざ・ゆっくりーズ
 ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙、ゆっくりレミリア、ゆっくりフラン、ゆっくりアリス
 別名生首軍団、戦意はあるが戦闘力は無い。史上最強のチームの一つ。ストロングヒューマンズですらアウトが取れない。(顔面セーフのため)
 必殺魔球無し、移動速度最低、攻撃力皆無、但しルール上完全無敵という化け物チーム。
何てかこうか?
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コメント



0.30簡易評価
1.10名前が無い程度の能力削除
本当に作者だけが優れた大作だと勘違いしてる作品。
実際は独りよがりのオナニーショーもいいところ、読み手のことなど全く考えていない。
4.10名前が無い程度の能力削除
駄作もいいところ。後書きで言ってる事と本編の経緯が全然かみ合ってない。
馬鹿にしすぎだろ
5.90名前削除
小学生高学年の僕からしたら読み応えがあってね、まあ自分的にはもしかしたら1番かもね。好きってことかな