幻想郷・・・といっても今回のお話はまだ霊夢が生まれるずっと前のお話。
博麗神社があった場所には小さな祠があった。
そして近くに大きな梅ノ木がポツンっと生えていた。
?「ふぁ~・・・・また春が訪れてきたかな、」
祠から旅を今から行こうとしたらすぐに行けるような服装の老人が煙の様に出てきた。
そして梅ノ木へと行くと木をまるで赤子を愛でるかのように撫でた。
?「梅が香に追ひもどさるる寒さかな・・・・寒いな、」
そういって祠へと腰をかけ、空を眺めた。
?「久しぶり、仙人」
祠に腰掛けていた老人の後ろから風の様に透き通った声が聞こえた。
仙人「おぉ、八雲氏ではないか、この時期に見るのは久方ぶりですな、」
仙人が後ろを向き、その声の主を見て言った。
そこには紫色の蝶が今にも飛び出しそうな柄をした着物を着た八雲紫がいた。その隣には小さな狐の子が紫の後ろに隠れて顔を出しながら仙人を珍しそうに見ていた。
仙人「そちらのお嬢さんは?」
紫「この子は私が呼び出した式、名前は・・・・まだ決めてないわ」
紫は自分の式を撫でながら困った顔で言った。
紫「今日はあなたに名前をつけてもらおうと思ってきたのよ、仙人」
仙人「あのですな・・・私は仙人じゃない、私は「はせを」だ」
仙人、もといはせをは紫へと苦笑いの笑みを零しながら言った。
紫「そうだったわね、それでどう?名前をつけてもらえるかしら?」
狐「・・・・・・・紫様、この方は・・・・・」
紫の後ろに隠れていた狐の子が警戒した目ではせをを見ながら言った。
紫は「まだ言ってなかったわね、」と狐の子の頭をくしゃくしゃと撫でながらいった。
紫「この梅ノ木に祠があるでしょ、アレはそこのはせをが生前に弟子に建てさせた祠に憑いている亡霊よ、生前は有名でね、全国に弟子がいたのよ」
紫「でも、この人は弟子達がいる所為でちゃんとした旅を出来なかった、旅というのは苦しさを味わいながら自らの足で全ての地を踏み、自らが通った道を作るもの、そしてその旅が終わればそこでそのものは全てを悟ることができる」
紫はまるで生前のはせをを思い出してるかのように懐かしみながら話を続けていた。
はせを「それ以上は結構、私は昔を捨てた、今はただのお爺だ、」
はせをは紫の後ろにまだ隠れている狐の子に顔をしわくちゃにしながらにっこりとまるで少年の様に笑った。
狐「あっはははw、まるで漬けた梅みたいw」
紫「あら・・・・初めて笑ったわね、」
はせを「ふむ・・・私の事はどうでもよい、この子に名前だろ?」
はせをは狐の子をじっと目を見つめながら考えていた。
はせを「・・・・・・藍・・・八雲藍」
紫「らん?」
紫は狐の子を見ながら言った。
はせを「あぁ、八雲紫(やくもゆかり)、紫(ゆかり)を虹に例えれば紫色、ならば藍色はその子、だから読みを変えて藍(らん)、八雲藍(やくもらん)ということだ」
藍「らん・・・藍!私は八雲藍!」
藍は気に入り自分が藍であることをいつか忘れてしまわないように2,3度連呼して紫の方を見た。
藍「紫様、私は八雲藍、まだまだ見習いの狐ですが貴女様の為にどんな障害があろうとも身を惜しまず庇い、そしてこの八雲藍の全てを貴女様に託します!これからもよろしくお願いします!」
紫「フフ・・・藍、ね・・・・はせを、あなたにはまた借りができたわね」
はせを「借りなど作れん、なにせ何も手元には梅ノ木しか無いからな、」
紫「貴方らしいわね、」
紫はスキマを開くと藍と一緒に八雲家へと帰っていった。祠には静けさが戻った。
はせを「忘るなよ、薮の中なる、梅の花・・・・この事を忘れずにまた私のところへ来なさい、八雲藍」
・・・・・・・・・・・・
それから数百年後、祠と梅ノ木は無くなりそこには代わりに要石が刺さっており、その上には博麗神社が建っている。
紫「あら・・・・何年前かに藍が埋めた梅ノ木が咲いてるわ、」
紫はまだ寒い春の中、縁側に座り一つの枝に咲いている梅の花を眺めていた。
紫「藍と橙は・・・・蕾の桜見かしらね」
紫は立ち上がると中へと入り布団へと潜っていった。
・・・
霊夢「また来たの?去年もきたわよね?」
博麗の巫女、博麗霊夢が箒であまり汚れていない境内を寒さで震えながら掃きながら来訪者へと話しかけた。
藍「まぁね、でもこれは毎年恒例なんだ、お前が生まれる前からずっとな」
霊夢「あっそ、で?何それ」
霊夢は箒の柄で一緒に同伴してきた橙が持っている包みを指した。
橙「これは梅だよ!」
霊夢「梅~?去年は・・・・去年も梅だったか」
藍「もういいか?私達は行くぞ、橙こっちだよ」
藍は霊夢の話を聞き流しながら博麗神社の裏へと行った。
霊夢「あいつなんで毎年こんな時期に梅なんか持って神社の裏で食べるのかしら・・・?」
霊夢は疑問に思いつつお茶でも持っていこうと考え居間へと入っていった。
・・・
藍「前に埋めた梅ノ木が何事も無く成長し、今年は実がなると思います、今度持ってきますね」
藍は蕾の桜の木を見ながら微笑んでいた。
橙「藍様、前々から聞きたかったのですが何故今の時期に花見を?」
包みの中の梅を食べながら橙は言った。
藍「それはね、昔ここに私の名付け親・・・・いや、私の父が消える前に私に言ったんだ、春風に吹き出し笑う花もがなってね」
橙「どういう意味ですか?」
藍「春風が吹いている春のさかり。こういう日にはパッと咲く花があったらいいのになぁという意味さ」
橙「確かに春風が吹いてますね、桜はまだそんなに咲いてなく蕾ですけど」
橙は種を出すと用意していた器へと出した。
橙「今は何処に居るんですか?藍様のお父様は」
藍は空を見ながらいつもの様に手を両方の袖へと通して言った。
藍「梅と一緒に散られた、というよりも博麗の巫女がここに来たときに成仏させてしまった・・・・」
橙「え・・・それじゃ藍様のお父様って・・・・幽霊だったんですか・・・?」
橙は藍の方を見て驚いていた。
藍「なに、祠を取り除けば父は成仏する、だがここでなければ博麗神社は建てられなかったのさ、だから成仏されて間のないころにこの桜が生まれた・・・この桜が私の父の生まれ変わりなんだよ」
霊夢「へぇ~、そういうことだったのね」
後ろから霊夢がお茶を持ってきながら立ち聞きしていた。
藍「珍しいな、お前が私達に茶を出すなんて」
藍は嫌味の様に霊夢に言った。
霊夢「さっき見たとき一瞬だけアンタの顔が哀しそうだったから、」
なんて霊夢はいえなかった。言おうとしたがなんとか飲み込んだ。
霊夢「私も梅が食べたくなったのよ」
藍「ははっ、実にお前らしい、お茶をもらった借りだ」
霊夢「私は貸すものはお茶とお茶菓子しかないからね」
そして霊夢と一緒に藍と橙はまだ三分咲きにも満たない桜を見ながら梅を食べていた。
すると・・・・
霊夢「アレ・・・桜の花・・・・?・・・・嘘?!」
霊夢が急に立ち上がり藍達と見ていた桜を眺めた。
霊夢「桜が・・・・」
藍と橙も座りながら桜を眺めた。
霊夢「五分咲き・・・・」
橙「七分咲き・・・・」
藍「満開・・・・」
桜はまるで雲が空に舞い降りたかのように白々と咲いた。
霊夢「確か前に閻魔が言ってたわね・・・桜は白になりたいって」
藍「白い桜だなんて私ははじめて見た・・・・」
藍は吃驚しながら眺めていた。
霊夢「それよりこの桜、初めてここまで咲いたわよ・・・・この桜前の博麗の巫女には「五分咲き満開桜」として教えられたから・・・」
藍「五分咲きしかしない桜・・・・はせを様・・・・」
霊夢「・・・・・・・私はこれで失礼するわ、橙もちょっとこっちに来て」
橙「え?あ、ハイ!」
霊夢は気を利かせようと藍と五分咲き満開桜を残して橙と神社の中へと消えていった。
藍は桜を眺めながら昔のことを鮮明に思い出し、白い桜を眺めていた。
―――忘るなよ薮の中なる梅の花
博麗神社があった場所には小さな祠があった。
そして近くに大きな梅ノ木がポツンっと生えていた。
?「ふぁ~・・・・また春が訪れてきたかな、」
祠から旅を今から行こうとしたらすぐに行けるような服装の老人が煙の様に出てきた。
そして梅ノ木へと行くと木をまるで赤子を愛でるかのように撫でた。
?「梅が香に追ひもどさるる寒さかな・・・・寒いな、」
そういって祠へと腰をかけ、空を眺めた。
?「久しぶり、仙人」
祠に腰掛けていた老人の後ろから風の様に透き通った声が聞こえた。
仙人「おぉ、八雲氏ではないか、この時期に見るのは久方ぶりですな、」
仙人が後ろを向き、その声の主を見て言った。
そこには紫色の蝶が今にも飛び出しそうな柄をした着物を着た八雲紫がいた。その隣には小さな狐の子が紫の後ろに隠れて顔を出しながら仙人を珍しそうに見ていた。
仙人「そちらのお嬢さんは?」
紫「この子は私が呼び出した式、名前は・・・・まだ決めてないわ」
紫は自分の式を撫でながら困った顔で言った。
紫「今日はあなたに名前をつけてもらおうと思ってきたのよ、仙人」
仙人「あのですな・・・私は仙人じゃない、私は「はせを」だ」
仙人、もといはせをは紫へと苦笑いの笑みを零しながら言った。
紫「そうだったわね、それでどう?名前をつけてもらえるかしら?」
狐「・・・・・・・紫様、この方は・・・・・」
紫の後ろに隠れていた狐の子が警戒した目ではせをを見ながら言った。
紫は「まだ言ってなかったわね、」と狐の子の頭をくしゃくしゃと撫でながらいった。
紫「この梅ノ木に祠があるでしょ、アレはそこのはせをが生前に弟子に建てさせた祠に憑いている亡霊よ、生前は有名でね、全国に弟子がいたのよ」
紫「でも、この人は弟子達がいる所為でちゃんとした旅を出来なかった、旅というのは苦しさを味わいながら自らの足で全ての地を踏み、自らが通った道を作るもの、そしてその旅が終わればそこでそのものは全てを悟ることができる」
紫はまるで生前のはせをを思い出してるかのように懐かしみながら話を続けていた。
はせを「それ以上は結構、私は昔を捨てた、今はただのお爺だ、」
はせをは紫の後ろにまだ隠れている狐の子に顔をしわくちゃにしながらにっこりとまるで少年の様に笑った。
狐「あっはははw、まるで漬けた梅みたいw」
紫「あら・・・・初めて笑ったわね、」
はせを「ふむ・・・私の事はどうでもよい、この子に名前だろ?」
はせをは狐の子をじっと目を見つめながら考えていた。
はせを「・・・・・・藍・・・八雲藍」
紫「らん?」
紫は狐の子を見ながら言った。
はせを「あぁ、八雲紫(やくもゆかり)、紫(ゆかり)を虹に例えれば紫色、ならば藍色はその子、だから読みを変えて藍(らん)、八雲藍(やくもらん)ということだ」
藍「らん・・・藍!私は八雲藍!」
藍は気に入り自分が藍であることをいつか忘れてしまわないように2,3度連呼して紫の方を見た。
藍「紫様、私は八雲藍、まだまだ見習いの狐ですが貴女様の為にどんな障害があろうとも身を惜しまず庇い、そしてこの八雲藍の全てを貴女様に託します!これからもよろしくお願いします!」
紫「フフ・・・藍、ね・・・・はせを、あなたにはまた借りができたわね」
はせを「借りなど作れん、なにせ何も手元には梅ノ木しか無いからな、」
紫「貴方らしいわね、」
紫はスキマを開くと藍と一緒に八雲家へと帰っていった。祠には静けさが戻った。
はせを「忘るなよ、薮の中なる、梅の花・・・・この事を忘れずにまた私のところへ来なさい、八雲藍」
・・・・・・・・・・・・
それから数百年後、祠と梅ノ木は無くなりそこには代わりに要石が刺さっており、その上には博麗神社が建っている。
紫「あら・・・・何年前かに藍が埋めた梅ノ木が咲いてるわ、」
紫はまだ寒い春の中、縁側に座り一つの枝に咲いている梅の花を眺めていた。
紫「藍と橙は・・・・蕾の桜見かしらね」
紫は立ち上がると中へと入り布団へと潜っていった。
・・・
霊夢「また来たの?去年もきたわよね?」
博麗の巫女、博麗霊夢が箒であまり汚れていない境内を寒さで震えながら掃きながら来訪者へと話しかけた。
藍「まぁね、でもこれは毎年恒例なんだ、お前が生まれる前からずっとな」
霊夢「あっそ、で?何それ」
霊夢は箒の柄で一緒に同伴してきた橙が持っている包みを指した。
橙「これは梅だよ!」
霊夢「梅~?去年は・・・・去年も梅だったか」
藍「もういいか?私達は行くぞ、橙こっちだよ」
藍は霊夢の話を聞き流しながら博麗神社の裏へと行った。
霊夢「あいつなんで毎年こんな時期に梅なんか持って神社の裏で食べるのかしら・・・?」
霊夢は疑問に思いつつお茶でも持っていこうと考え居間へと入っていった。
・・・
藍「前に埋めた梅ノ木が何事も無く成長し、今年は実がなると思います、今度持ってきますね」
藍は蕾の桜の木を見ながら微笑んでいた。
橙「藍様、前々から聞きたかったのですが何故今の時期に花見を?」
包みの中の梅を食べながら橙は言った。
藍「それはね、昔ここに私の名付け親・・・・いや、私の父が消える前に私に言ったんだ、春風に吹き出し笑う花もがなってね」
橙「どういう意味ですか?」
藍「春風が吹いている春のさかり。こういう日にはパッと咲く花があったらいいのになぁという意味さ」
橙「確かに春風が吹いてますね、桜はまだそんなに咲いてなく蕾ですけど」
橙は種を出すと用意していた器へと出した。
橙「今は何処に居るんですか?藍様のお父様は」
藍は空を見ながらいつもの様に手を両方の袖へと通して言った。
藍「梅と一緒に散られた、というよりも博麗の巫女がここに来たときに成仏させてしまった・・・・」
橙「え・・・それじゃ藍様のお父様って・・・・幽霊だったんですか・・・?」
橙は藍の方を見て驚いていた。
藍「なに、祠を取り除けば父は成仏する、だがここでなければ博麗神社は建てられなかったのさ、だから成仏されて間のないころにこの桜が生まれた・・・この桜が私の父の生まれ変わりなんだよ」
霊夢「へぇ~、そういうことだったのね」
後ろから霊夢がお茶を持ってきながら立ち聞きしていた。
藍「珍しいな、お前が私達に茶を出すなんて」
藍は嫌味の様に霊夢に言った。
霊夢「さっき見たとき一瞬だけアンタの顔が哀しそうだったから、」
なんて霊夢はいえなかった。言おうとしたがなんとか飲み込んだ。
霊夢「私も梅が食べたくなったのよ」
藍「ははっ、実にお前らしい、お茶をもらった借りだ」
霊夢「私は貸すものはお茶とお茶菓子しかないからね」
そして霊夢と一緒に藍と橙はまだ三分咲きにも満たない桜を見ながら梅を食べていた。
すると・・・・
霊夢「アレ・・・桜の花・・・・?・・・・嘘?!」
霊夢が急に立ち上がり藍達と見ていた桜を眺めた。
霊夢「桜が・・・・」
藍と橙も座りながら桜を眺めた。
霊夢「五分咲き・・・・」
橙「七分咲き・・・・」
藍「満開・・・・」
桜はまるで雲が空に舞い降りたかのように白々と咲いた。
霊夢「確か前に閻魔が言ってたわね・・・桜は白になりたいって」
藍「白い桜だなんて私ははじめて見た・・・・」
藍は吃驚しながら眺めていた。
霊夢「それよりこの桜、初めてここまで咲いたわよ・・・・この桜前の博麗の巫女には「五分咲き満開桜」として教えられたから・・・」
藍「五分咲きしかしない桜・・・・はせを様・・・・」
霊夢「・・・・・・・私はこれで失礼するわ、橙もちょっとこっちに来て」
橙「え?あ、ハイ!」
霊夢は気を利かせようと藍と五分咲き満開桜を残して橙と神社の中へと消えていった。
藍は桜を眺めながら昔のことを鮮明に思い出し、白い桜を眺めていた。
―――忘るなよ薮の中なる梅の花
話が急に安っぽくなってしまってます
ラノベじゃないなら何でもいい、そして文章の書き方を学びなさい
そこらのSSを参考にしても構わない、だが「」の前に人物の名前があるそれは論外だ
頑張ってくれ
直す所を直したら光るものがあると感じた
ファイト!
藍は空を見ながらいつもの様に手を両方の袖へと通して言った。
「梅と一緒に散られた、というよりも博麗の巫女がここに来たときに成仏させてしまった・・・・」
「え・・・それじゃ藍様のお父様って・・・・幽霊だったんですか・・・?」
橙は藍の方を見て驚いていた。
ほら、カッコの前に名前書かなくても誰がしゃべってるかわかるじゃんw
あと「○○をしながら言った」という説明的な書き方が多すぎるので、
バリエーション増やした方がいいと思う