紹介 `鳴き'を極める 和了りに関するエトセトラ 基本を覚える タイトル
目次

第一章 基本を覚える

3.面子の基本

それじゃ、和了りの要素である面子を少し深く掘り下げていこうか。チルノ、面子を2つに分けると何だったか覚えてるか?
(元の魔理沙に戻ったわね)さっき習ったばっかりじゃない。連続した3の数牌である順子と、同一の牌3つの刻子でしょ?
よく覚えていたわね。そうね。まずは順子から説明しようかしら。チルノはもう順子について分かっているみたいだから、次の中のどれが順子として成り立っていないかが分かるかしら?
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何よ。簡単じゃない。正しいのは最初と3番目。後は全部ダメだわ。
おぉ!チルノが正しいことを言ってる?!
し、失礼ね!!
そうね。まず、9と1は連結しないし、そして順子を構成する連続した牌は同じ種類じゃなきゃいけない。最後に、字牌では順子は成立しない。これらは順子の意味を考えればダメなのはすぐ分かるわね。
そいじゃ、順子の待ちについて説明しようか。チルノ、状況は面子3組と雀頭1組が揃っていて聴牌している。まだ、面子になっていないのがこれらだ。それぞれ和了り牌はどんな感じになってる?
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えと…最初のが3・6萬、次が7筒、最後が3索で順子になって和了れるわね。
よくやった。正解だ。ちなみに、この後ひとつで順子になる不完全な組を塔子<ターツ>という。んで、それぞれの塔子にも名前がついている。まず、最初の両端に待ち牌がある塔子を両面塔子<リャンメンターツ>、次に間ひとつがあいている奴を嵌張塔子<カンター>、最後、塔子に1か9を含み、端一個しか待ち牌がない塔子を辺張塔子<ペンター>という。こいつらはそのまま待ちの名前に転用されるな。この最初の奴の場合、3・6萬を両面で待ってるから、3・6萬の両面待ち<リャンメンマチ>、その次が嵌張待ち<カンチャンマチ>、最後が辺張待ち<ペンチャンマチ>だ。
な、何か難しそうね。

そうでもないわよ。字の意味を考えるといいわね。両面はそのまま両端で待つ。嵌張のカンははめ込むって言う意味だから、間ひとつ空いているところにはめ込む感じね。最後の辺張は境や果てっていう意味のペンよ。端っこにあるイメージが浮かぶわね。これらの待ち方は、後で説明する役の成立や点数計算に関わってくるから早いうちに覚えてしまったほうがいいわ。

順子は刻子に比べて出来る確率が高いし、待ちも多くなりやすい。他にも理由はあるが、順子を大事にしろっていうのは一般に言われていることだぜ。特に初心者のうちは意識して順子を使いこなせるようにしたほうがいいかもな。さぁ、練習問題だ。これらはどういう面子の組み合わせになってるかを当ててみな。
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簡単よ。最初が123萬・234萬、次が678筒・777筒でしょ?さっき引っ掛けられたし、もう大丈夫よ。
(チルノらしくない…)せ、正解だ。流石だぜ。
(この娘本当にチルノなのかしら…?)それじゃ次は刻子についてまとめていこうかしら。チルノ、刻子のことは覚えているかしら?
当たり前よ。同一牌が三つで一塊になってる面子でしょ?
そのとおりだ。さっき出来かけの順子を塔子って言うっていっただろ?こいつを刻子の場合対子<トイツ>という。つまり、同一牌が2枚ある状態だな。
あれ?同一牌が2枚っていうのは雀頭じゃないの?
それはあくまで面子に対しての雀頭という意味で、待つ単位としては対子って呼ぶのよ。これはやってるうちに意味がわかるわ。
ちなみに、対子ばっかり7つ集めた手を七対子<チートイツ>といって、面子と雀頭の組み合わせ以外で和了れる手なんだが、これは例外だ。余り考えないほうがいい。
へぇ〜。そんな手があるんだ。対子だけで和了れるなんて便利そうに思えるけど、何でダメなの?
色々理由があるんだけど…、簡単なところでは揃える手間の割には複合役じゃないと点数が高くならないし、こだわると和了り形が固定されちゃうっていうのがあるかしら。
まぁな。七対子ってのは色々ルールや役や効率のよい待ち方が分かってきてはじめて有効に使える手だ。正直素人にはお勧めできない。だから、基本的に対子ってのは刻子の出来損ないだと考えた方が身のためだぜ。
よくわからないけど、分かったわ。
雰囲気だけ掴んでおけば十分よ。あと、刻子は高い点数になりやすいっていう特徴があるの。
そう。刻子の形で面子を揃える必要のある役が結構あるし、基本の点数計算でもこの刻子が面子の中に入ってると点数が高くなるんだ。
へぇ。いいことずくめじゃない。
ところがそうでもないのよ。刻子は同一の牌を手元に3つそろえなきゃいけないでしょう?けども、牌はひとつの種類につき4つしかないわよね?分かると思うけど、刻子の揃う確率は順子よりだいぶ低いのよ。
それで点数が高くなるわけだな。んで、その刻子を揃え易くするために鳴きっていうテクニックがあるんだが…
どうやるの?
さっき和了りに関しての説明をしたときに、ロンは相手の捨て牌を使って和了ることが出来るって言ったでしょう?この鳴きもそれと同じで相手の捨て牌を使って面子を作ることが出来るの。
凄いじゃない。それを使えば面子が揃いやすくなるんでしょう?

まぁそうなんだが、それをすると点数が低くなるし、自分の捨てることの出来る牌も少なくなる、あとそれをするには鳴く牌を場に晒さなきゃいけなくなるしな。色んなデメリットがあるんだ。このことに関しては和了り役を説明するときにでも詳しく説明するし、さらに詳しく掘り下げて説明する項目を設けるぜ。

そうね。ちなみに、実は順子でも鳴くことが出来るの。塔子で鳴いて順子にすることをを<チー>、対子で鳴いて刻子にすることを<ポン>というわ。

まぁ、初心者にありがちなのは、意味もなく鳴きまくって自滅ってのがある。だからなるべく鳴かずに面子を揃えたほうがいいぜ。
……よくわかんないけど分かったわ。
(この方がチルノらしいな)まぁ、チーやポンの意味はおいおいだな。今回は、順子と刻子それぞれの特徴を覚えてくれれば十分だぜ。

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