.i\ /i   ゲコ
    < '´  ̄ ヽ  ゲコ♪
   __彡ノチルノlノ〉              ゲコ
(( .\ `ソリ!゚ ヮ゚ノi           蛙 ゲコ♪
     ><(つ!>つ
    / ,く//_|l〉
     ̄ l.ノl.ノ


「あの娘たち、仲良いわよね」
「確かにな。でも、昔は仲が悪かったらしいぜ」
「へー、そうなんだ」
「まあ、仲が悪かったって言うと語弊があるかもしれないな。何でも――」


 湖のほとりで声が響く
「ふり〜ず〜♪」
 いつもの様に、チルノが蛙を凍らせては水で戻して遊んでいる。しかし、腕は相変わらず
で、何度か氷の砕け散る音が響く。と、そこに突然声が掛かる。
「そこな氷精」
「え? 何?」
 驚くチルノ。なにせ、周りには水棲動物くらいしか居ないのだ。
「ここだ、ここ」
「……もしかして、あんた?」
 その声の主は、足元にいる蛙だった。
「その通り。いささか生き長らえている蛙である」
「へえ〜。で、そのカエルが何の用?」
「用は他でもない、今そなたが行っている残虐行為を止めに来た」
「残虐行為って、私はそんな事してないわ」
「自覚無しか。益々以って度し難い悪魔のような娘子だの。先ほどより、我が眷属を殺戮し
ているではないか」
「これは、ちょっと遊んでるだけじゃない。一瞬で凍らせてるから、水に浸ければちゃんと
元に戻るわよ」
「では、そこにある緑色で表面の滑っている、まるで無残にも砕け散った蛙のような破片は
何かね」
「えーっと……」
「とぼけても無駄だの。年貢の納め時というやつじゃ」
「……ふんっ、あんたなんてハクビシンと一緒に冷凍保存してやるわ!」
 そう叫び、冷気を集めるチルノ。
「あんたも、凍ったあとは他のカエルと同じように元に戻してあげるから安心しなさい!」
 集束した冷気が蛙に向かう。が、
「……え!?」
「その程度の冷気で我を凍らせようとは焼死! いや笑止」
 蛙は凍るどころか、周囲の凍った地面を溶かしてすらいた。
「年を経るという事はどういう事か、その身を以って知るがよい。凍った蛙の末路を、そな
たも辿れい。蛙秘術「火遁」!」
 蛙の周りに炎が飛び交う。
「カエルのクセにスペルカードが使えるなんて詐欺よ」
「蛙ピョコピョコ3ピョコピョコ、合わせてピョコピョコ6ピョコピョコ、じゃよ」
「ワケがわからない!」
 そう叫ぶか、チルノもスペルカードを発動させる。
「雹符「ヘイルストーム」!」
 チルノの周囲に氷の塊が噴き出る。
「ふん、その程度では我が激情の炎を止める事は出来んぞ」
「くっ……」
 氷の塊は蛙の周囲の炎とぶつかり、幾らかその数を減らすも、勢いは殆ど衰えない。
「そんなものかね。では……蛙秘術「火遁上級」!」
 炎が縦横無尽に飛び回る。
「あつっ……」
 周囲の雹弾を抜けた炎がチルノを掠る。
「私を溶かす気!?」
「親蛙の上に子蛙、子蛙の上に孫蛙、孫蛙の上に火がマゴマゴじゃよ」
「だ・か・ら!」
「まあ、そなたの様なオテンバ娘は一度くらい溶けた方が、落ち着いてよかろうて」
「そんなのマッピラごめんだわ。こうなったら……」
 雹弾を出すのを止め、今まで出した弾を全て身を守るように自分の周囲にちりばめる。そ
して、次のスペルカードに集中する。その間にも周囲の弾は次々と炎に溶かされる。もう、
チルノを掠めた炎も五つや六つではない。が、それでも集中を乱さない。
「…………」
「……ふむ、ただの氷精かと思ったが、中々どうしてヤルではないか」
「……そんな事を言ってられるのも今のうちよ! 凍符「パーフェクト――」
「フリーズ!!」
 瞬間、1つの影が差すとともに、全てのモノが凍り付く。
「なんだか騒がしいと思ったら、やっぱりチルノだったのね」
「…………」
「まったく、騒ぐなら騒ぐでもう少し静かに騒ぎなさい」
「…………」
「大体チルノは、って……チルノ?」
「…………」
「……あれ」
 例え氷精であっても、凍る時は凍るのだ。

「――って事らしいぜ」
「……全然説明になってない気がするのは気のせいかしら」
「気のせいだぜ」
「ふ〜ん。そうそう、最近蔵からお札を何枚か見つけたんだけど、どんな効果なのか判らな
いのよね。」
「そのカエルがチルノの姉さんに惚れたから、らしいぜ」
「何よそれ」
「『将を射んとすれば、先ず馬を射よ』だぜ。と言っても、結局チルノの子守り役をさせら
れてるみたいだけどな」
「なかなかやるわね」

「フフッ……道に迷うは、妖精の所為なの、ってね」
                         (了)











余談を読みますか(y/n)









チルノのお姉さんは「お姉様」という言葉がピッタリのような気がします。
しっかりしているようで、どこか抜けいて。茶目っ気はあるけど怒ると怖い。
ですから、最後の台詞はモチロンお姉様のお言葉です。



余談以外の何か with 一度やってみたかったネタ解説
> ハクビシンと一緒に
いきなり不謹慎ネタ、某中国風邪の大元と云われてるアレですね。

> 蛙秘術
カエル=炎を吐く、はどこで刷り込まれたんでしょう……

> 蛙ピョコピョコ〜
早口言葉。云うのも難しいが、打つのも難しい。

> 親蛙の上に子蛙〜
本当は「親亀の上に子亀、子亀の上に孫亀、孫亀の上に曾孫亀乗せて、親亀こけたら、子亀、
孫亀、曾孫亀こけた」
まるで今の(略

> もう少し静かに騒ぎなさい
姉さん、それは無理です。類似品で、小声で叫ぶ、ゆっくり走れ、等があります。

> 例え氷精であっても、凍る時は凍るのだ。
凍萌妖々夢 〜 Sister Of Cirno.より。

> 道に迷うは、妖精の所為なの
私も迷わせてください。

ところで最近、色々とカップリングが出来てますね。
咲夜×れみりゃとか
パチュリー×魔理沙とか
レミリア×霊夢とか
パチュリー×魔理沙とか
……あとパチュマリとか
「えぇーと、霧雨魔理沙を消極的に私に惹き付けるには……」
でも、魔理沙は相変わらず飄々としていて、微妙にヤキモキするパチュリーがよいのです。

話がそれました(本道なんてないですけど)。
とりあえず、この作品もどなたでも好きに使用していただいて構いません。



(以下転載しないでください)
HTML形式なのは、最初のAAの為だったり。
なので、(見るのに)必要最低限しか振ってません。
しかし、テキストで見ること前提に改行入れてるから読みにくいかもしれないですね
保管される可能性を考えると、読みやすい所で改行入れたほうがいいのでしょうか……\e