私メリー、いまあなたの家の前にいるの。 「……チャイムぐらい鳴らしなさいよ、メリー」 「いいじゃないの。それに、蓮子なら気付いてくれると思ったし」 「ん、いや、気付いたというかね」 「きっと以心伝心なのよ、私たち」 「恥ずかしいこと言わないの…………、ばか」 ――――  私メリー、いまあなたの後ろにいるの。 「ん?どうしたのよ」 「いや、蓮子は格好いいなぁって」 「…………メリーだって、その、かわいい、わよ」 ――――  私メリー、いまあなたの隣にいるの。 「メリー、何だか飲み過ぎじゃない?」 「いいりゃない。ひゃまには、飲みたい日もあう」 「もう。呂律回ってないじゃないの」 「まあまあ」 「いや、何がまあまあなのかわからないから」 ――――  私メリー、いまあなたとベットにいるの。 「メリー、起きてる?」 「……すぅ」 「おやすみ、メリー」  ぎゅう。 ――――  私メリー、いまもゆめも蓮子といっしょ。 ―――――――――――――――― いまあなたの ◆ilkT4kpmRM