8月…大学も夏休みに入ったある夜だった。 一人暮らしのクーラーもない、熱の篭った部屋でお気に入りのゲームをしていた。 「ふあぁ〜、もうこんな時間か。」 時計は、すでに2時を回っていた。 「明日も昼からバイトだしそろそろ寝るかな。」 と言いつつもゲームの続きをしているあたり根っからのゲーマーなんだと思われても仕方がない。 そうしている内にいつの間にかキーボードに突っ伏して眠りに落ちていった―――――― ――――――ガタガラガッシャーン 突然の物音によって僕の眠りは妨げられた。 「なんだ!?地震か?」 頭の中はまだ揺れているが、家が揺れている訳ではなさそうだ。 再び家の中に静寂が訪れる――― 「台所の方から聞こえたよな。」 引き戸を挟んで隣の台所からかすかに物音が聞こえる。 「まさか泥棒か…?」 しかし冷静に考えるとこんな学生の住むアパートに泥棒とは考えにくい。 下着泥棒でさえ事前に女の子の部屋かどうかくらい確認してくるだろう。 ―――ゴゴゴッガタン また少し大きい音がした。まだ確かになにか生き物がいるようだ。 「確認しないわけにはいかないよな…」 ふと部屋の隅に友達が置いていったワインのビンが目に入った。 普段から一緒に遊ぶことの多いZ君には改めて感謝しなければならない。 「生きて帰ってこれたら一杯おごってやらないとな」 意を決してビンを右手に握り締め、左手を引き戸に掛け一息ついてから一気に開け放った。 「誰だあああぁーー!」 返事は返ってこない。しかし誰かいるのは確かだろう、物陰に隠れているかもしれない。 ふと何かの臭いに気がついた。ほのかに酒臭い。 確かに手にワインを持っているが、まだ栓もあけてないし今日は酒は一滴も飲んでいない。 (酔っ払って進入してきたのか…?) 早く犯人の姿を確認したいが、電気はつけないまま周囲に気を配りながら一歩ずつ進んでいった。 台所にはなにもいない。トイレと風呂を確認して気のせいだったかと思ったその時だった。 正面に何かある。 なにかいるのではなく何かあるという表現が正しいだろう。 コンロの上になにかあるのだ。しかも、かすかに動いている。 「どちら様ですか?」 恐る恐る聞いてみた。が、返事は返ってこなかった。 用心しながら近づいてみると、そこには髪の長い幼女が瓢箪を抱えたまま寝ていた。しかも酒臭い。 「なんでこんな所で寝ているんだ?」 玄関は閉まっている。その上女の子が一人コンロの上で寝ている。訳が分からなかった。 もう一度覗き込んでみた。よくよく見ると透き通るような肌に、大きなリボンもしている。 (かわいい…) いかんいかん、いくら2次元でロリが好きだからといってどこの娘かも分からない少女に手を出すわけにはいかない。 とりあえず起こしてみよう。 「あの〜、起きてください。」 体をゆすりながら話しかける。反応がない。 「起きろーー」 今度は思いっきりゆすりながら呼びかける。 「ふぇ?ここどこ?」 ようやく目覚めた少女は寝ぼけながら言った。 「お兄ちゃんだあれ?」 僕の中で何かが弾けた。目眩がした。 少女はまだ半分寝ているようだ。目も開ききっておらず、口からはよだれが垂れている。 「とりあえず飲もうよ〜」 そう言って瓢箪を差し出すが、手はまだふらついていた。 「とりあえずお水飲もうか。っとその前にそこから降りようか。」 両腋に手をまわして持ち上げると、少女は飛びついてきた。 「痛っ」 顔に何か当たった。何か硬いものが… 「角…?」 確かに角のようだ。耳の上あたりから大きな角が二本生えている。 「そりゃ〜鬼だもん、角ぐらいあるさ。」 鬼?なにがなんだか分からなくなってきた。 とりあえず床に下ろすとちょうど自分の腰くらいの身長だった。 「あ!お兄ちゃんにも角生えてるね。」 いつの間にか僕の股間は硬くなっていた。 「ちょ…、あぁ」 少女は僕のズボンを下ろすと硬くなった竿をにぎり先端を舐めた。 「お兄ちゃんの角お水出てるよ〜。いただきまーす。」 そう言うと僕の物をしごきながら出てくる液を舐め取った。 少女の手はしっかりと僕の物と捕らえ、引き離そうとしてもビクともしなかった。 「ちゅば…ちゅ…はぁ…おいしい…」 次第に絶頂に近づいているのに気づいた。 「くっ…出る…」 「きゃ、うわぁあ」 勢いよく噴きだした白濁液は少女の顔を汚した。 「全部舐めたげるね。」 もはちゃ抵抗する力は残っていなかった… ―――気がつくと朝になっていた。 あの少女はひざの上で寝ている。夢ではなかったらしい。 「これからどうしよう…」 親を探すにしても、鬼の親ってどうやって捜せばいいんだ? それよりも鬼の子にあんなことしたのがばれたら… そんなことを考えていると、少女がなにかつぶやいた。 「ミッ…ング……プ…パワァ〜」 僕の家は崩壊した。 小さな来訪者 出会い編 ―完―