*オリジナルキャラです 隔離すれ用 名前:緑々 (本当は無し。妖怪になった時に捨てた。他者と滅多に関わらないので不要でもある) 能力:深緑を操る程度の能力  種族:♀ 妖怪(元人間) 歳:280歳 見た目:10代前半 職業:魔法の森の管理・修復  服装:深緑色の衣を纏っており、髪、眼ともに深緑色。ブーツは木の色。髪飾りは耳の上に小さなものをつける程度。   肌の露出はかなり少ない。目立つような装飾は避けている。 特徴:自分に対する価値、自己評価がとても低く、常に他人の眼を避け、目立つのをとても嫌がる。   年下だろうが年上だろうが常に敬語。   軽くお洒落はしているが目立たない程度。会話は木の囁きのような声で呟く。驚くと奇声を発する。   自分から他人に話しかけることは滅多にないが、話しかけられたらそれに応じる。   心を許した相手や可愛い子に対しては自分から話しかけることもあり、大胆な発言や行動をたまに洩らす。   茶々とは親友。   蟲が大嫌い。 日常:魔法の森の管理をしており、傷ついた場所には修復を、植物や菌類の分布もある程度操作する。   最近森に越してきたという二人の魔法使いに森を傷つけられ悩んでいる。   余った時間は葉に記憶させた書物を読み時間を潰す。 遭遇率:極低 対人友好度:並 危険度:極低 戦闘力:並 呼び名: 緑 読みは[みどり](名前も無く他人と話す機会が少ないため、見た目からこう呼ばれているだけである) 二つ名:森霊の加護の紡ぎ人     スペル: 葉操「葉刃術」 葉操「葉針術」 悲操「木叫術」 雷葉「雷鎖葉操」 陰緑「巨木呪」 陰緑「黒森縛」 護符「森霊の加護」 護符「深緑の息吹」 Green of thin existence 一枚の新鮮な若葉を、栞のように本に挟む。完全に本を閉じ、再度本を開いてその栞を取り出す。 その栞を箱に入れ、また別の箱から若葉を取り出し、本を変え同様に栞を挟んでいく その行為を、手持ちの葉が尽きるまで繰り返す。大体80枚分くらいだろうか、 空の箱とわさわさ音が鳴る箱を、空間を弄ったスカートの内側のポケットに仕舞いこむ。 私の能力は深緑を操る程度の能力。 私の能力は葉に対し何か属性や簡単な能力を付与することができる。 今の行為は、葉に記憶する能力を備え付けることで若葉に本の知識をコピーさせたのだ。 ある程度の本なら葉一枚に記録させ、私だけが読み取ることが出来る世界一軽い本となる。 欠点といえば葉が枯れ、崩れ始めると読めなくなる事だけだ。 能力で葉の生命力をある程度は伸ばせるけれども、永遠ではない。 80冊分の書物でもたった80枚分の葉になるのだから軽い軽い。当然、この知識の葉は自宅で読みふけることになる。 「…店のご主人、毎度すみません……」 木の囁きの様にボソッと言うと私は帰路に着く。 この行為、窃盗とかそんな類ではないのか、よく店の人が許してくれると、そう思われがちだが、 私自身能力によって存在を消しているから気づかれないのだ。作用を簡単に説明すると 森にある無数の木の中の葉の一枚を誰が注視しますか?とそんな感じ。 あるのだけれど、気付かれない、というより気にしない。只の飾りだ。 ただ今の行為は知識を盗むという窃盗まがいの行為なので一応軽く謝罪しておく。 けど野菜だの食料などは盗めないしそもそも盗まない。私妖怪だし食べなくても平気。たまに買う程度。 私の家は魔法の森のどこか。それは言えないけど、家まではこの能力で全く安全に辿り着く事が出来る。 家の偽装も完璧だし結界もあるため今までばれた験しがない。 ばれたとしてもここらへんの妖怪なら破り入れない程度の結界だ。小さな家だけど私の体躯には丁度よい。 そこで盗んだ…いえ一時的に写しただけの本の知識に一日中読みふける。静かな森の私だけの憩いの場。 味を付与させた葉を菓子代わりとして──……やっぱり美味しくない。眼は忙しいのだが何分口が暇だ。 とりあえず葉をクッキーとかチョコレートだのに味を変えてみたけど、食べ物は五感で味わうから美味しいのだ。 味覚だけソレであとは葉とか美味しい訳ない。 何か食べたいものの、買うのは金銭的に勿体無い。無職に近いため収入が殆どないのだ。 それに以前、無差別に大量の葉を貪っていたのですが………葉の裏に蟲がびっしりと……あぁぁぁぁぁあ 蟲は嫌いです。ホント勘弁。……でもお口が暇と騒ぎ立てるからとりあえず蟲も何もついてないか確認し、 洗ってから甘い飴のような葉を吸っているのです。 人里のような賑やかな所は正直苦手。でも本があるから写しにいく、それだけで別の理由ではあまり赴かない。 今回写してきた本は手当たり次第だったのだけど、なかなか当たりが多いみたい。今日という時間を忘れられる。 端から見れば葉を口に咥えほむほむしながら別の一枚の葉を注視しニヤニヤしているという滑稽な描写でもある。 私は書物に眼を落とす。葉は一枚でも中身は本。そうやすやすと読み終わるものではない。 結局、2冊目の半分辺りまで読んだ所で外は日が落ち始めていた。 私は読んでいる本…葉には栞を挟めないので変わりに爪で軽く葉を押し、痕を付ける。これで次回から 続きを読めるのだ。 さて───………仕事……ね 最近魔法の森に魔法使い二人が住み着いて以来、魔法の森の損傷が激しくなった。 魔法の森が損傷するたびに治すのだが、治すたびに破壊されていく。 森には大量の魔力が漂っているため、修復に遣う魔力の点では枯渇は心配ないが木々を治すというのは とても疲れるのだ。 暇つぶしにはなるけれど、面積も損傷もあり得ないほど大きい。身体にかかる負担や浪費する時間も相当なもの。 いつもの事だから慣れては来たけど。 現場へは直接行かずとも、木々を経由し間接的に修復できるためある程度家から離れたところから魔力を送ればよい だから実際にはその魔法使いというのに出会ったことは無い。 私がこの森を守るのは単に自分の住処に危害が及ぶのを恐れているだけである。ここの環境より私に適したところは 幻想郷にはない。木を隠すなら森の中、というように私はひっそりと住んでいるのだ。 稀に私の家に掠ったりぶつかる妖精妖怪もいるが、誰も存在に気付かない。気に止めない。 無数の葉のうちの一枚に掠って気にする者がいる?いるわけない。 帰宅すると今度は別の仕事も進めなくてはいけない。 森に流れている魔磁場の微調整だとか(大きく変える力は持っていない) 植物の適当な管理もする。キノコなど菌類も一箇所に纏まらないよう、それでいて絶滅しないよう上手く 調節して配置を決める。とあるキノコが乱獲されてから随分時間が経った。そろそろそのキノコ自体の寿命が 終わる頃なので魔法の森にまた増殖させる。出回ってしまった量とまだ生息している量を計算し合計値を保つ。 外はもう真っ暗だ。陽の森は眠り、陰の森が動き出す。 これで私は一日を閉じることが出来る。 一部終わり *オリジナルキャラです。隔離スレ用。邪気眼入り 名:茶々 能力:木を加工する程度の能力  種族:♀ 妖怪(ドワーフという噂) 歳:176 見た目:10代前半 職業:家具屋。輝夜ではない。 服装:抹茶色と真茶色が折り重なった服装なので茶々と呼ばれる。見た目は普通の女の子 特徴:木材があれば一級品の家具等なんでも加工可能。しかし、木の質については   加工しだしてからじゃないとわからないため、魔法の森を傷つける事が頻繁にあった。   現在は緑に依頼して上質な木を提供してもらっている。緑とはかなり仲が良く、   二人でいると無駄にテンション高い。テンション上がってきた。は有名。   緑ほど酷くないが、少し内気なため、自分から物を売りに行くという事は滅多にない。   美人に無茶苦茶弱い。ちなみに緑は可愛い子に弱い。 日常:緑に提供してもらう上質な木の分布表を用い、最上級の木材を入手する。   それを加工する事によって出来た家具等を、知人に提供し代わりに売ってもらう 遭遇率:低 対人友好度:並 危険度:極低 戦闘力:やや高 苦手:ジェロニモは天敵 二つ名:森霊の巨匠     スペル: 緑と同時に開発したものもあるため、僅かにかぶる。 木操「碧林閃心」 木操「木想天外」 悲操「木叫術」 陰緑「巨木呪」 陰緑「黒森縛」 幻符「木麟」 護符「森霊の加護」 侵符「木之裁決」 名:麗 華商 能力:物を売る程度の能力  種族:♀ 妖怪  歳:378 見た目:18〜20歳ぐらい 職業:商人  服装:商人にしては拳法家風な服装。チャイナドレスではなくコートのようなものを着用   内側の空間を弄ったポケットがあるため商人の必須アイテムである鞄は不要。   依頼人等の品物を常に運搬しているため、襲われたときにも対応できるよう身軽な服装をしている 特徴:その"物"にとってもっとも適応な値段や人物を探して売ることが出来る。   査定し、宣言した値段で確実に売ることが出来、客が誰であろうと饒舌なテクで宣言を外さない。   商品を手に持ち、売る相手を見つめるだけで、その相手にとって最も適応な値段が脳裏に浮かぶ。   高ければ高いほど相手は物を大切にしてくれるという訳である。   露店をよく開くが、同じものでも出来るだけ高く売りつけたいため、直接接触し売ることもある。   本人は物を生み出すことが全く出来ないため、依頼者から買い取ったものを売る。   人形なんかはアリスに売りつける。以前、文々。新聞を大量にアリスに売りつけたのもこいつ。   ちなみに、拳法もある程度身に着けており自分の体の気を操作する程度なら可能である。   商人は盗賊に襲われやすいため護身術のため身に着けたが、はまりすぎて商人には見えない風貌や気迫を   蓄えてしまった。   茶々とは特別仲がいい 日常:商品を提供してくれる人から買い取り、それを露店等によって売る。   依頼品ではなく、気に入ったものは売らない。 性格:魔理沙的性格で誰にでも気さくに話しかける。   体内の気を操作する事により、体力防御素早さに定評があるが、遠距離技に乏しく戦闘知識も低いため   実はそこまで強くない。寧ろステータス故に盾がわりに使われる事が多い。 遭遇率:高 対人友好度:高 危険度:極低 戦闘力:中 苦手:紅美鈴(フルボッコされた) 弾幕(薄い弾幕しか撃てないので、自らの身体を硬化させての長期戦に持ち込む) 二つ名:商人(あきんど)の華闘士    スペル 気操「丹気功」「錬気功」「硬気功」 気操「気操天外」 気撃「気操点欠」 気法「玉身気法」「砕身気法」 浸撃「寸剄」「発剄」 轟符「虎咆」 砕符「律崩掌」 The tension has gone up. 「あ、いらっしゃい緑、待ってたわふ」   笑顔交じりに挨拶する茶々。 「うん、お邪魔しますねん」 同じテンションで返す緑 語尾が変なのは互いに心を許したもの同士だからである。普段はこんな事言わない。 「ささ、席についてくだされ。今日はどのお茶にしまするかふ?」 「むっふっふ、今日はあったらすぃお茶だーぬん」 緑はスカートの内側から箱を取り出し、テーブルの上に置く。 中には大量の葉が詰まっており、不思議な匂いが立ち込める。 「むむ、今回はなんでござるかふ?」 「こっれはねん、あっちの世界での食べ物を飲み物にしちゃったものよよん」 緑の能力は葉に簡単な能力を付与できる。つまりこれは葉を紅茶のティーバッグのような効果にしてあるのだ。 「かじゅー100%とかそんなもんかふ?」 「うんにゃ、これは………まぁ飲んでみるよろし」 湯の中に葉を放り込むと、じわりじわりと湯が黄色味を帯びて染められていく 緑は一度飲んだことがあればその味を葉に再現できるのだ。 黄色いそれ。コーンスープであれば私も何度か味わっている筈なんだけど…… 喉を鳴らして飲んでみる。 「………うげっ、なんぞこれ………」 「かろりぃめいとっていう固形の食べ物を液体化したようなものだったっけかなぁ 栄養補助食品だか機能食品だかで結構な栄養吸収できるとかできないとか」 適当な説明。緑自体よくわかってはいない。 「滋養強壮とかそんなのかなぁ。……美味しい…………──なんかテンション上がってきた」 「うはw擬似分裂きたw」 テンション通常に戻しての会話の続き。二人ともほんとは内気。 「えっと……これ、今週の分布図……」 そういって緑は魔法の森の全体図に印がいくつか書き込まれた紙を渡す 「ぁ、ありがとう」 その図には一級品の良い材木が取れるところを示している。茶々は加工するのは得意だが、 加工し始めてからじゃないと木の質がわからないため、一級品の材木を入手することに苦労するのだ。 だが、緑のおかげで一級品に簡単にありつける上に、森の損傷が最低限で済む。 「うぅん、お互い様…だから……ぁ、特にこの辺……いい材木が取れるわ……」 「わかった、これで何か作ってみるね。緑は何か欲しいものある??」 「ん………別にいいよぉ……大変でしょう?」 「ううん、自分で木を捜し歩くより全然楽なのよ?遠慮しないで…いつもの事でしょ?」 「う、うん……えっと………葉を効率的に仕舞える棚……とか……無理だったらいいの」 「それぐらいなら任せて、次…えっと来週までには完成させるから、その時に渡すね」 「うん、ありがとう」 彼女達は口数が少ないためすぐに会話が途切れる。結局そのタイミングで緑は帰宅し、茶々は仕事に取り掛かる。 渡してもらった地図を広げて確認する。これで今日の仕事のスケジュールが大体決まるのだ。 緑は森の管理をしているため、木を新たに創造する事も可能であり、上手く上質な木々が生え揃った場所は こうして教えてくれるのだ。 「えっと図によれば…ここは……げ」 印がしてある所、さっき緑に推薦されたかなりの上質な木材がとれる所なのだが、 「ここの近くって……恐ろしい館があるって聞いたわ………大量の無機質が呪い殺してくるだとか……」 でも折角の上質な木材。この手で加工してみたいと思うのだ。約束もあるし、館に刺激を与えなければ 大丈夫だろうという結論に纏まった。 目的地までは緑と同じく、存在を消して到着できるのだが、そこからが危険なのである。 木材を伐採する際は無防備かつ大きな音を響かせてしまうので妖怪に狙われることはしょっちゅうあるのだ。 だが一々そんなのに怯えてはいられない。虎穴にはいらZUNば〜とかよく言うものである。 いや、三流妖怪程度なら私にも蹴散らせるからそこはいい。 ……──問題はこの近くに住んでいるという── 「そこで何をしているのかな?」 ひゃあああああでたぁああああああああああああ 体が宙に浮く。体の自由が効かず逃げ出せない!!襟首を掴まれ持ち上げられたようだ。 「呪われる!喰われる!おたすけぇえええええ!!」 脚をばたつかせ逃げようとする……─が、一向に襲ってくる気配が無い。 「あっはっはっは、私だよ私、華商だよ」 「へぇ?………な、なんだぁ…脅かさないでくださいよ……」 彼女は麗華商、中華風な服装をしており気迫もあるのだが実は商人である。私が加工した木材を、彼女に 相応の値段で売ってもらうのだ。 私自身は私の加工の腕は大したものではないと思っているのだが、私の加工した物は彼女が絶賛してくれた うえに、予想をはるかに上回る高額で買い取ってくれたのだ。 それ以来かなり仲が良くなり、加工依頼もしてくれる。 「いや〜ものっすごい驚きっぷりだったよ〜ほら、これはその楽しめた代金だ」 地に降ろされた後、手の平に無理やり握りこまされた金銭………5銭かよ……… 「ぅう〜〜………な、何の用ですか?依頼ですか?」 「いや、今からこいつを売りに行くんだ」 彼女の手には小さな子犬……の人形だ。 「な、なんですかこれ?人形ですよね?」 「そう、愛犬月(ゲツ)というからくり人形だ」 ここを押すとな、喋るんだ。…─と実演してくれたものはいいとして、どうみても……いえ、何でもない 「ここは猫や狐だって喋る世界ですよ?それを今更……で、誰に売るんですか?」 「ん、すぐそこの魔女だ」 彼女はどうみても私が恐れている方向を指差している …………………げ…………食べられますよ? 「何を勘違いしてるか知らないが、とてもいい人だぞ?物を大切にしてくれるから売り甲斐があるってもんだ」 へ、へぇ…… 「でそれいくらで売るんですか?」 「380円と50銭だ。本当は9円80銭らしいんだが……私の査定では3円も行かないんだなこりゃ」 彼女の目はは確かだ。査定は一般人の価値平均値が脳裏に浮かぶと言うし、品を持って相手を見つめりゃ 相手にとっての価値も見えるらしい。高ければ高いほど品を大事にしてくれる、そういうわけだ。 でも………流石にそれは詐欺じゃないですか………売れませんよ…… 「いや、宣言する、私はこれを380円50銭で売ると!」 でた彼女の宣言。宣言された相手は饒舌なテクにより確実にこの値段で買う羽目になるのだ。お悔やみ申し上げます 魔女の館だ。怖い……… 「すいませーーん、いらっしゃいますか?」 「はい、どなた?……ってまた貴女ね?今日は何も買わないわ、騙されないわよ!」 出てきたのは空色の魔女だ。確かに怖くない……というよりむしろ美人……ツボ…… 茶々も緑と同じく美人な娘には弱いのだ 「いやいや、それがね、今回の商品はなんと人形なんですよ?」 人形、と聞いただけで魔女がピクッと興味を示す 「これが中々珍しい商品でして、この幻想郷には存在しないものなのですよ それに普通の人形とは違うのです。命令を受けて動き出すという── 「動く人形なら持ってるからいらないわ」 ほら……380円で売るどころか買ってもらえないじゃん…… 「へぇ……いいんですか?そんな事言ってしまって」 「どういうことよ」 「これは世界に一つしかなくとても珍しい人形でして、幻想郷の誰もが高値でも欲しがっています。 ですがまず、最初に人形がお好きなあなたの元を特別に尋ねたのですよ?もしこの機会を逃したらもう二度と 手にはいりませんね。ライバルだっているのでしょう?きっと貴女が買わないとなるとその人が買うかも しれませんね。そうなったら悔しくありませんか?自慢されるのですよ?だから特別に貴女の──」 よくもまぁこんな嘘をペラペラと……ライバルがいるとかどう見ても適当に言っただけでしょ……って 魔女結構悩んでるよ。華商は"特別"って言葉強調して連呼してるし…… ありもしないことをずっと捲し立てる華商。次第に魔女は心が折れてきたのか興味を示してきた 「ふぅん……いくらなの?」 「900円です!!」 まてwwwwwさっき380円50銭って…… 「高いわ。無理。」 「あー待ってください特別に、今回だけは特別に、貴女の為だけの大サービスで半額!!半額の450円でどうでしょう」 「うーん……………」 なるほど、かなり近づいた。魔女まじで悩んでるし…… 「この機会を逃すともうないんですよ?それとこれを1000円でも買い取るって言う人がいましたし…… まぁいらないんじゃ仕方な── 「待って、買うわ!!!」 きたwww 「おぉ、流石お嬢さんはお眼が高い。この品もお嬢さんに選ばれて幸せそうですよ。 この幸せが私にも伝わってくるようでとても気分がいい。 ふむ、お嬢さんはとても美しいですね、私もその美貌に負けました さらに引いて380円50銭にしてあげますよ」 「え?本当?やったわ、買うわ買う買う、待ってて、サイフとってくるわ」 宣言どおりだ。3円もしないものを高額で売りつけられて可哀相に……… 奥に引っ込む魔女を見届けてから、私は華商を見上げる …………ねぇ……450円でも良かったんじゃないの? ふと思ったことをボソっと聞いてみる。 「いえ、あえてもう一度引くことで次回尋ねても信頼してくれるわけです。商売は1回だけじゃ終わりませんから」 なるほど複線か…………って次回も何か売りつけるつもりなんだ……南無。 「じゃぁそろそろここらで別れるとしましょうか。」 「そうだね、そろそろ私も仕事始めなきゃ……」 「おっと、そうだ、また何か作るつもりかい?作るのだったら私が売ってこようか?」 「ん、今回のは緑の為に作るからね、大丈夫だよ。さ来週辺りに来てくれれば売り物用の家具作っておくわ」 「ぉ、有難い。茶々の家具はとても高く売れるからね。商人としてはとても嬉しいよ。じゃ、またさ来週尋ねるから よろしくな」 うん、わかったと別れを告げ、互いにその場を後にする。 華商は詐欺まがいの事を誰に対してでも行うわけではない。詐欺は一部の人のみで後は信頼が大事ということで 私から品を買い取るときもかなりの高額で買い取ってくれるのだ。実際の売値と大差ないぐらい。 詐欺の的にされた人は残念でしたとしか言いようが無い。 今日は木を伐採するとき華商が妖怪から守ってくれて順調に終わった。ついでに10円貰った。 合計10円と5銭貰った事になった。 自宅〜アトリエにて 棚や懐から道具一式を取り出し並べる。キラリと光る刃物が私の顔を反射する。 鋭い目つきが刃に映る。私であり、私でない顔。 緑が言うには道具一式を握ると真剣なる目つき、まさしく職人顔になるらしい。性格も変わるとも言っていた ふふっ………そうかもしれないな。 ────さぁ、入魂の儀式──始めましょうか!! The tension has gone up. 完