千年以上前、月の光り輝く王国の中で 二人の少女は運命の悪戯で出会った。 禁断の蓬莱の薬を作ってしまった 不老不死の月の姫は 永遠の罪を背負い この螺旋のような穢れた世界へと落とされた。 忠実にして冷静なる月の従者は 姫の望みに答え 共に罪を背負い 幻想の地へと逃げ込んだ。 この後、再び動く事は無き二人の少女の時間それは 氷山の如く凍った千年 その時が来るまで・・・ 何故こんな所に来たの? 月から逃げてきてしまったから・・・ 逃げてきた? 私・・・みんなを裏切ったの 永琳・・・あなたは知っているわね。 私が此世界に居る理由であるところの「嘘」が捏造にすぎない事を だから、私に出来るのはただ、待つ事のみ・・・ 姫・・・ 私はもうためらわない 姫の望みをかなえる 私がその真実を・・・ 気乗りはしないが・・・ 裏切りを背負う物の心は 貴女には解らない 私は貴女に力を貸そう ただし今、心には陰鬱と雨が降る 出て行ってもらおうか 今日から仕える貴女の名は・・・ 下賎な地上人が輝ける月の魔力を奪う それは月に光輝の都を作る。 私たちは彼らとの共存の道を探ったが それも限界だ 我ら月の民は地上と最終全面戦争を行う事を決定した。 目下の所戦況は我々に不利 彼らの近代兵器は我々の想像を遥かに超えていた。 但し恐れる必要は無い 我ら月の民には 千年を生きてきた智恵と誇りがある 故に敗戦はありえない。 鈴仙、長き過ちを雪ぎ再び戦場で月の将となれ 誇りある我らが共に肩を並べるに足る作戦だ。 月は地上で共に住む人たちに告げる 次の満月に我らは鈴仙を迎えに行く。 抵抗は無駄だ! どうしよう・・・ 月の使者・・・それは如何なる者か? 満月が地上に月の使者に 往来の為の道を与える・・・ ただその道を破壊すれば・・・ 満月さえ隠してしまえば・・・ 優曇華院? 悪くないでしょ 是が今日からあなたの新しい名前 あなたの死は私と共に在る為に捧げられた。 あなたの命を大事にしなさい 生きなさい 永夜の後 とある一日の事 人は何故悲しむのか 大事な物を失ってしまったから 自分の遠い過去を想い出す事も適わないから この娘は何も持っていない 今を生きていく為、どんな理由があるというのか? 何も、無い・・・ 時間は残酷にも今ある全ての物を変えてしまう。 ただ、心だけは頑迷にその悲しき想いを保ち続ける 問題ない? 必ず・・・