[2033]で暴走した霊夢。彼女を止めるべく挑んでいった者達も、想像を絶する程の負の力の前に倒れていった。 その場で一人動けなかった私が目の前の光景を理解したのは、足下に咲夜が倒れてきてからだった。 気を失う彼女を目の当たりに、私は霊夢に向かって叫んでいた。 叫んだところで何も変わるはずがないとも思っていたが、叫ばずにはいられなかった。 しかし、叫び終わる頃、彼女は動きを止めていた。 その目尻に何か光るものが見えた。 苦しんでいる。少なくても私にはそう見えた。 彼女が例え正気に戻ろうとも、もはや苦しみから逃れられはしないだろう。 私は自然と咲夜の手元にあったナイフを手に取っていた。 刹那、私は霊夢を刺していた。