前提として紅魔館住人は全員顔見知りでありA、B、Cの事も認知できる(メイドはレミィの食事時に 全員集合することからもお互いに顔見知りであることは十分たる理由となりえる)と考えることにする。 以下のことは疑いようが無いことである。 まずBが無罪であることよりBの主張が正しいのは言うまでも無い。 Bの髪が湿っていたことからも食後すぐに浴場に居たかどうかは不明(向かったことはお題より明白)だが 少なくとも浴場に行き風呂に入り髪を洗うぐらいはしたのであろう。 またBは咲夜の推理より犯行時間には風呂に居たこともわかる。 ここで、犯行時間に風呂に居たならメイドcの証言と食い違いがあることがわかる。 メイドcの証言は嘘(一部嘘)またはcにとって事実だが事実と異なる。 殺害されるまでの20分Aは何をしていたかどこにいたか不明である。 レミィ、咲夜、Cには犯行が不可能ではないが可能性は限りなく0に近い(3人が共犯者なら可能)。 犯人である可能性があるのはメイドa、b、c、不審人物、cの見た偽B(紛らわしいのでDと呼ぶ)である。 証言および、地理条件等からメイドcの証言にある浴場とは女湯である。 ではこれらをふまえてa、bの主張が正しいと仮定してみよう。 1.メイドa、bの証言によると不審者は見知らぬ女性であった(Bではない) 2.浴場を利用したBの主張は正しい この2点の主張を満たす為には紅魔館に疎いBが女湯ではなく男湯を利用していたと考えるのが最も無理が無い。 ではメイドa、bの見た不審者は誰であると考えるのが妥当か? 先の前提よりA、B、C、メイドcではないのではないかと考えられる、そうすると登場人物に居ない第3者であろうか? 今導いた情報では結論が出ないので、不審者は便宜上Eと呼び残りの情報を整理してみることにしよう。 メイドa、bは犯行時間(食後40分後)には女湯付近にいたという、では、女湯を出たのはいつだろうか? もし女湯を出たのがメイドcがDを目撃した時間(食後20分後)より早い時間ならDとEは同一人物である 可能性を考えることができるであろう。しかしそう考えるとメイドa、bの入浴時間は長くて10分+α程度である。 いくらなんでも短すぎないだろうか?早風呂だったらそんなものか? この辺は出題者も明確に定義していないと思われるので無視することにする。 女湯を出たのは早い時間と仮定しDとEは同一人物であると仮定しよう。 DとEが同一人物である。 Eは女性であった。 この2点よりこの人物を少し絞り込んでみることにする。 まずメイドa、b、cはD、Eと同一人物であると考えるのは不可能。 残った登場人物の中でレミィ、咲夜、Bも同じくD、Eでないと明確に言える。 そうなると残った人物は男性のA、Cしかいないことになる。 加えてCはレミィとずっと同席しているのでD、Eでは無い。 残った人物はAだけだがAは男であるし、メイドa、bも認知可能なはずであるが・・・ もしもAに食事のときに見た時とは明らかに外見上に変化があったらどうだろうか? 最も高い可能性は女装である。他には髭を剃るなりしたら女と見間違うほどの美形(顔の造形)であった場合等である。 この場合見て見ぬふりをしていたこともあり見知らぬ女性と捉える事もあるかもしれない。 この仮定が正しいならばメイドcの見たD=EはAである可能性が高い。 その場合Aもしくは不審者Eのどちらかしか当てはまらないDをBだと偽証した(事実の誤認ではなく) cは犯人である可能性が最も高くなる。 もしもD=EでなかったとしてもDをBだと偽証していることより、やはり犯人の可能性は高い。 よって犯行理由は不明だが、殺害方法はAが部屋に戻った後ナイフで刺殺。 逆に女湯を出たのは遅い時間だというのは成り立つだろうか? この条件が唯一成り立つのはメイドcの浴場の方から来たDを見たという証言が全くの嘘である場合だけである。 全くの嘘とはどういうことかというと食後20分後において女湯から出てメイドcの方へ行くのは女湯に居る3人を 除いて不可能であるからである。 このことよりメイドcは偽証をしていることになり犯人の可能性が高くなる。 一方で犯行可能な人物という意味ではEも当てはまる。 メイドa、bが女湯を出た後からA殺害までの数分、移動(犯行)時間が存在するからである。 またB、C、メイドa、b、レミィ、咲夜には犯行が不可能であるからである。 一番犯人の可能性が高いのがメイドcで次にE、後は二人の共犯があるが行動が意味不明である。 Eが風呂に入る意味が無い上に情報が少なくEを特定できないのでこれは無いであろう。 そういう意味ではEが特定できないのでこの条件下の事件ではないのであろう。 最後にメイドa、bが嘘をついている場合を考えてみよう。 この時点でメイドa、bは犯人かその協力者になるのだろうが・・・ 証言が嘘であるのでEは 1.そもそも存在していなかった 2.本当はBであった 3.Eについて嘘は言っていないがEが浴場を後にしたタイミングが嘘 まず1については意味不明。嘘をつく必要が無いしついてもメリットがほとんど無い。 確かに不審者が居れば犯人の候補にはなるがBを犯人に仕立てた方がよっぽど楽だし現実的。 2について、Bが嘘をついていることはありえないのでメイドa、bの名を挙げてアリバイを 証明しないのが不自然すぎる。 3についてこの可能性はありえるが、この場合a、bより早く浴場を後にしたEはDと同一人物である 可能性が高く、メイドcはこの人物をBと見間違えたと捉えることもできる。 もっともメイドcが嘘をついてないことが前提であるが・・・ この場合、主犯E、協力者メイドa、bということになる。 またメイドcも嘘をついている場合、Eが主犯、メイドa、b、cが協力者であるということになる。 とは言っても、Eが誰であるか特定できないのでこの条件下での事件でもないのだろう。 さらに言えば協力者であるはずのメイドa、bがEの存在を明らかにするメリットが皆無。 Bが嘘をついている場合というのもあるが無実であるのに嘘をつくなんてH。 そんな条件まで考えるのが面倒なので割愛。 結局メイドcが犯人であり、殺害方法はAが部屋に戻った後ナイフで刺殺。 犯行理由はD=Eの場合、不審者Eを侵入者だと思い殺害後、Aだと気付きBに擦り付けた。 D=Eでは無い場合は犯行理由は不明。 これがもっともらしいのでこの辺で。