「あんたがここから出ようとしてるんだな?」 「だからどうしたのよ」 「パチュリーも慌ててたぜ」 「…私には関係ない  ―近寄らないで」 「じゃあ何でだ?何で外に雨が降ってるんだ?何でパチュリーが慌ててるんだ?」 「関係無い!私は、只外に出たいだけ…」 「そりゃあなぁ、495年も閉じ込められてりゃ、外にも出たくなる。  …解るぜ。」 「それじゃあ…出してよ。此処から出してよ!閉じ込められた私を、出してよ!」 「残念だが…無理だ」 ―魔理沙の頬を何かが掠めていった。後ろの柱が倒れた。 「どうしてそこまでしてお前を出そうとしない?  答えは簡単だ、お前の能力―」 「弾幕は弾幕である以上破壊を象徴する。私の能力に関わらず弾幕は破壊を行う。  …なのに、何で私はここに閉じ込められている?」 「お前の能力は全てを破壊するからだ。弾幕は避けるものだ。そこに弾幕があるから避ける。避けてこそ弾幕だ」 「…なら、無理矢理にでも、ここから出て行ってみせる」 彼女から一瞬にして殺気が大量に感じられた。 「まさか、弾幕ろうってのか?冗談じゃねえぜ、またあいつに怒られちまう」 「言っていることは冗談じゃない。どんな弾幕を張ってでも、ここから出て行く」 「喜んで受けて立つぜ。お前の主張は、残念だが只の我侭だってことを証明してやるぜ」