これは歌詞をつけるスレ60の書いたネクロファンタジアの歌詞についての解説です。 文章として大分頭が壊れてるので、読む時は気をつけてください。 スレの上でも言ってますがこの歌は世界が終わってまた始まる話です。一番が世界の終わり、二番が宇宙の終わり。そして最後に全てが始まる。時系列が前後してたり平行してたり。 個人的解釈、紫は世界・宇宙自身の対人?インターフェイスであって、故に世界は彼女なのではないか。 対して霊夢はそれの小規模版。幻想郷自身の対人?インターフェイス。 で、幻想郷とは世界からはじき出された物で構成されてるわけで、紫にとっては自分の影のような物であり、その支配力からすれば一番遠いところにあるのではないか。 そのため、思い通りにならない遠い自分であるが故に紫は霊夢を好むのではないか。 紫は実質全てであって全ての母なのだけれども、何よりも自分から遠いからこそ、霊夢は彼女にとっての胎内の娘の立場に居るのではないかなぁと。 で、取りあえず歌のストーリーを解説してみましょう。一応ざっと話・解釈があります。変な詩か哲学書のようで読みづらさがグンバツ。 (0:02) 眩む世界涅槃の彼方あなたはどこまで行くの あぁ (0:08) 惑う命心の境は誰の物なの まず、世界が最盛の活動に入っています。燃え尽きる前のろうそくが最も輝くのです。なんちゃって。 ここで「揺らぐ」でなく「眩む」なのは紫が能動的に世界をオーバーロード状態にしているわけではないから。 「あなた」は一応霊夢ですが、世界全てでもあります。 世界の終わりでもありますから紫自身が病気でくらくらしてる感もあったり。 幽冥の境はもう形を作ることを止め、距離などとうに意味がない。 もう彼女には自分が自分であることが解らなくなってきている=寿命。 (0:14) そして 眠る世界彷徨うだれか佇む私が無限に (0:20) 崩れそうな夢の切れ端に手を伸ばしたら 眠りに着く紫、どうしたことかと戸惑う紫、世界=紫故に彼女は一であって無限。 臨終の床についた者の見る走馬燈は何よりも優しく、しかし儚い。 最後の時を迎えようとする彼女は自らの全てを抱きしめようとした。 (0:26) 変わらぬ空を信じ飛び立つ羽は優しく (0:38) 幾千の顔見せるあなたの面影だけ 「飛び立つ羽根」は霊夢とかいろいろな人。要するに「おばあちゃん元気になってね」と危篤の祖母に言う。そしてそれきり帰ってしまう。そんな感じ。 この世の全てが紫なら、この世の全てはまた愛すべき霊夢なのであり、故に無限の存在を思い起こすことは霊夢を思うことでもある。 しかしそれはあくまで終わった物。世界は既に週末に向かっている。 (0:49) 遠く消える時の果て見てた 壊れてく思い出を小さな手に抱いて (1:01) 終わらない嘘だけに惹かれ 透けていくあなたの手涙して放つ 無限の時間もまたいずれ死に至る。この世を越えて永遠と呼びきれる物など無い。 普通に霊夢が死んだ頃のことを思い出してもいる。 全ては繰り返し、現実とは又彼女の夢。 「透けていく」のは霊夢が消えるだけでなく、自分自身が一度無に帰りリセットされるから。「消えていく」だと幻想感が足り無いと思ったからでもある。 「放す」でなく「放つ」のは、紫が有為転変を受け入れているから。 勝手に返ったのではなく、能動的に返したということ。 (1:14) 夢を見る 十重二十重に浮かぶ 光の華を 胸に抱いて (1:26) 止められない (わたしの夢の中) 散りゆくまま あなたの命はどこまで? まぁこの辺は世界は存在しているよ、と言っている。えいえんはあるよ、ここにあるよ。でも永遠じゃないよ。 存在するからこそ、始まったからこそ終わりは来る。 「あなた」はやはり霊夢であって、世界自身の事でもある。 また、私は魂とかそう言う概念を「華」で現そうとしたりする。プレインエイジアの歌詞でもアレは魂という意味でもある。 (1:38) 始まるの わたしとあなただけがいない世界 夢幻の星 (1:50) 此方彼方 (あなたの風になる) 抱きしめた思いが 久遠の羽模様 そして世界はまた生まれるだろう。終わるから始まる。 全ては新しく、そこにいるのは紫であり霊夢であり、紫でなく霊夢でなく、そして誰でもない。 全ては手に取れて制御不能。それ故に織りなす綾は無限に広がる。 (2:02) そう 夢を看た 一人きり あなたの場所 しがみついて (2:14) ああ そして彼岸の果て (2:19) 孤独な誰か抱き寄せて (2:25) そう 夢を観る 二人きり あなたはわたし抱き寄せた (2:37) もう いつか境の果て (2:43) あなたとわたし幻想郷 (手は届くから) まあここでは文章にするのが面倒な妙な宇宙論があったり書いた方も言語で内容を理解できてなかったり。 取りあえず「夢を看た」なのは、看護、看取ると言う意味合い。臨終の床でもありますから。 また、紫は世界という夢の中でずっと幻想郷=霊夢=「あなたの場所」に「しがみついて」いたわけで。 そして世界が終わる頃、彼女は世界をかき抱く。 もはや全てが手を離れる。開いた腕は空を抱く。 手の届かぬ所まで行ってしまうから「夢を観る」になる。観測、観察、観てるだけ。 そして世界の終わり始まる時、紫は霊夢を、全てを抱きしめる。 それは即ち幻想郷に至り、かき抱いた腕は始まりをつかみ取る。 夢が終わる時、果てしなく分かたれた恋人同士は枕を並べた互いの暖かさを理解する。 観念方向で紫死亡。 弾む胸に朽ちゆくあなた私はいつまで歩むの どこかにある遙かな気持ちに触れられたなら いつか 定めの時眠れぬあなた看取る私の手離れて 償う歌星に届くまで歌い続けた 二番はむしろ物理世界。人間としての霊夢は死んだし、世界=自分もいつか滅ぶ。 しかし彼女こそは又永遠でもある。 霊夢は無限に遠い。故に彼女は手を伸ばし続ける。 愛するからこそ永遠に遠く、彼女は世界に思い出を語り継ぐ。 砕ける風に添いて葬る友は紅(くれない) 虚ろな笑顔見てた遠い日あなたとなら 物理的な話。惑星の最後は恒星に焼き尽くされて終わる。恒星の最後ははじけて消えて終わる。 終わりゆく星の表面を強烈な嵐が砂煙で覆う。 また、霊夢の肉体も死しては焼かれ、はじけて消える。 終わりゆく世界に置いて現は又虚像であった。 運命に傅(かしず)いた祈り 荼毘に付す土塊(つちくれ)が橙(だいだい)に染まる 浮き上がる藍の空見上げ 隷属の首枷を引き千切る叫び 世界に終わりは必定である。 もっと物理的な話、終わる地球の地殻はひび割れ、星は原初の灼熱に返る。 膨れあがった星々は今にもはじけそうに世界を焼き尽くす。 大気は最早体を成さず、空の蒼は大地を離れて、残るは滅びの黒い藍。 大地がきしみ、最後の悲鳴を上げる。 星が星であることを止める時、世界が世界であることを止める時、重力等という意味は最早形を無くし、全ては宙に浮き上がる。 ここで藍と橙の名がでてくるが、これは二人の紫との関わりを示す。 しかし、二人の関わりとは紫=世界から見ればまたこの程度でしかないと言うことでもある。 あと、最初で最後のデートの裏方でもあったりする。 夢になる 千々に乱れる光が渦舞いて 桜吹雪 終わる世界 (星の夢の終わり) か細い腕が手繰る縁(ゆかり)口づけて 物語 儚く揺れる心紡いだ綾 最後の色 無謀な夢 (あなたを抱きしめて) 果てし無い宙(そら)へ終われあなたとわたし 世界は存在する、故に存在した。並べて命は終わりに向かい、抱き寄せる彼女の胸に舞い踊る。桜吹雪は華吹雪。 紫は霊夢であるが故に、紫が霊夢を求めるなら、霊夢も又紫を求めている。 全てが零の一点に還る時、織り姫と彦星より遠い恋人は初めて抱き合える。 ぶっちゃけ、ぎゅっとしてちゅってしてね♪れ・い・む(はぁと) 終末とは総決算であり、世界の全てがそこにある。 織りなす綾=走馬燈は何より美しく、恋人達にとって最高のデートスポットだったりする。 そして彼女は終わりを受け入れ、終わりを願う。 恋愛の究極は心中であるという。 そう 星を看た 燃え尽きる 大地に立つ あなたのそば 飛び立つ太陽まで 煌めく欠片頬寄せて そう 夢を見る みんなして 観た産声 最初の夢 もう 総てを霊夢に見た あなたはわたし 幻想郷 (抱きしめるから) ここでの「看た」は看取ったと言うこと。 「燃え尽きる大地」とは勿論燃えて無くなる地球であり、全ての交錯するそこには遙かに届かなかった自分がいる。 何よりも眩しい全ての断末魔のプラネタリウムの下、二人は一人に重なる。重なっている。 星々は終わり、始まる為に『最初』に飛び立ち、全ては一点に収束していく。それはこの世そのものの光の渦だ。 そして全ては零の一点に収まる。 あらゆる物は消えて失せ、そして世界は始まる事を知る。 世界=全て=みんな=霊夢=紫は、そして世界の始まりを見る。 最初は同時に最後であり、全ての記憶が交錯しているが故に、彼女は既に全てを知り得る。 それは恋人のと再会を表し、また果てしない離別を表した。 いずれ又世界は終わる。始まったが故に。 何よりも愛しい恋人を想う彼女は、その日に彼女を掻き抱くことを知る。 そして紫はいつものように博霊神社でくだを巻く霊夢に、唯一の永遠の恋人に会いに行くのである。 「みんなして」は歌では137やった人の希望により「皆で添い」になっているが、一応本来はもっと直接的に感じ取った意味合いであったりする。 最も、こんな事うだうだ解説されないと解らないし、解説されても理解できないので問題なし。 137やったひとはHG。 彼女にとって死とは又生でもあり、故に全ては同一ならばそれはまた現実とも言い難い。現実とは幻想との対比によって形を成す。 故に彼女と死と生は幻想であり、よってそれはネクロファンタジアである。となる。 それは終末と再生の創世神話であった。 ああ、書いててどんどん文体が変わる。