Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

クリスマスキャロルをアナタに(後)

2008/12/25 00:05:45
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レ「さぁ今年最後の挨拶よ、気合入れていきましょ」
フ「お、おねえさまぁー(猫耳+猫尻尾+スク水装備)」
レ「なぁにフラン」
フ「ほ、ホントにこの格好でするの??お、お尻がむずむずするんだけど……」
レ「するの。咲夜や小悪魔も喜んでるわ」
小・咲「ひゃっほーーい」
フ「悦んでる……」
レ「つーわけで」



レ・小「さぁ、始まるざますよ」
咲・美「いくでガンス」
フ「ふんがぁーー(半ばヤケ)」
パ「………来年もよろしく」
ぷ×2「きゅー♪」



















チュンチュン


ピーチクパーチク   






「……もう朝か」

にしても無性に頭痛いわー。
そーいやなんか徹夜でどんちゃん騒いでたような気がする。
朝かと思ってたけどもう昼くらいなんじゃないの??

「とりあえず起きるか、うぷっ、気持ちワル」

しかし何所よここ。
部屋一面畳の和室の部屋。

「あ、起きた??他の皆は起きてご飯食べてるよー」
「ああ、みすちー、今何時??」
「まだ朝の七時だよ」
「そー」

思ったより寝てなかったわね。
いや、寝れなかっただけか。
っていうかなんで私みすちーの家にいるんだろ。

「おはよー」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」

紫も幽々子も幽香も映姫なんで死んだような目をして箸で目玉焼きの目を突いてるのよ。
しかもなんで無言。

「紫キモチワルーイ」
「幽々子ハキソー」
「幽香アタマイターイ」
「映姫コンナニクルシイノハジメテー」

何故にカタコト!?
ってかどんだけ飲んでたのよ。

「「「「プリーズキルミー」」」」
「いやいやいや、落ち着け」

なんで行き成り死にたがるのかさっぱり解らん。
ってか幽々子、アンタはもう死んでるでしょ。

「そーいや今日何日??」
「25」
「え??」
「丸一日寝てたよ??(フランちゃんのお願いとはいえ、なんで泊めてるんだろ??)」
「マジで??」
「うん」

今日からクリスマスパーティーだっけ。
どうしようかしら。
着替えもないから一旦帰るか。

「そういえばレミリアはどうしてクリスマスが嫌いなの??」
「決まってるわよ、私が吸血鬼だか――」
「そうじゃなくて、ホントの理由」

みすちーにしては鋭いわね。
接客業で鍛えたのかしら??

「話したら楽になるんじゃない??」
「っ、思い出しても忌々しい。あれは私がまだ幼かった頃よ」
「イマデモ十分オサナーイ」
「紫黙れ」



そう、まだ社会や大人の汚さを知らなかった純粋な私はお母様とプレゼントを探していたの。
その時店先のショーウインドウの一つのお人形が目に付いたわ。
もうすぐクリスマスって事も有って凄く欲しかったの。
だからお母様にねだったわ。
そうするとお母様は凄く優しい目でこう言ったの。

「信じなさいレミリア、いい子にはサンタさんがやってきてプレゼントしてくれるわ」
「ホントお母様??」
「ええホントよ」

私はそれから毎日お母様の手伝いをして、いい子にしていたわ。
でもサンタは私の期待を裏切ったの。

「来てくれなかったんですか??」
「来たわ、来たには来たのよ。でもプレゼントは私が望んだ人形とは大きく掛け離れていた」

それは人形というには余りに無骨だった。
金属質な体。っていうか鉄。
シンプルな……というかシンプル過ぎる腕と足、型抜き??
布とか綿と言う言葉が虚しくなる骨組みだけの胴体……ってか中身が見えてた。
モノが掴めそうにない一枚板のような手、節があるだけに見えたわ。
投げ遣りな表情、目と鼻と耳があるだけ。
そして止めに足の裏に書かれたメイドインチャ○ナの文字。



「人はそれを先○者と呼んだわっ、お父様もお母様も大爆笑、フランも影で笑っていたわ」
「うわ………」
「それはさすがに……」
「あんまりって言えばあんまりねー」
「よほどのSね、サンタクロース」
「それ以来私はサンタを、いえクリスマス全てを憎むようになったわ」
(((((でもそれって逆恨みじゃね??)))))

今思い出しても腹が立つ。
あのロボットみたいなのは直に捨てたけど、恨みまでは捨てられないわ。
つーかカタコトな直ってるわね、コイツら。

「さて、朝食も済んだし」
「いや、私はまだよ」
「何やってるのよー」
「ちゃっちゃと食べなさい」
「全く嘆かわしい」
「…………なんか納得できないわね」

とりあえずレディとしてどうかとは思うが、急いで目玉焼きとパンを食べる。
多少むせたが、三十秒で完食した。さすが私。

「それじゃあ二次会としゃれ込みますか」
「どういうこと??」
「これから紅魔館のパーティーで食べまくりの呑みまくりよー」
「ま、そういう事ね」
「小町は仕事を終わらしてるのでしょうか??」






『小町サーン、朝日ガ登ッテマスヨー』
「ああー、終わらないー。映姫様カムバァァーーーーーック」
『付キ合ワサレル私ノ身ニモ成ッテクダサイ』








「結局帰ってきてしまった」
「さぁー、食べるわよー。萃香タッパーを持て」
「いやいや、だらしないからやめなって」
「霊夢、持ち帰りたいならメイドに言えば用意してくれるわよ」
「マジで!?レミリアあんた超サイコー」

はぁ、どんだけ餓えてるんだか。
ってか毎年やってるんじゃないでしょうね。

「にしても肉類ばっか取ってるわね」
「いいじゃない、ただで肉が食べ放題なんだから」
「ま、いいけどね。あと今取ろうとしてるのは魚よ」
「え、マジで??ま、いいや」
「……………そういえば守矢神社の人等がいないわね」
「ああ、しげもり一行なら来ないわよ」
「し、しげもり??」

ぶ、ブロッ○リー??
なんでよりによってブロ○コリー。

「だって緑だし」
「そんだけかい」
「十分な理由よ、ったく何が仏教への冒涜なんだか」
「巫女がクリスマス祝うってのがおかしいのよ、普通は」
「悪魔が祝うのはいいわけ??」
「私は反対してるわよ」
「ふーん、って萃香は??」
「んー、なんか勇儀見つけたらしくそっち言ったわよ」
「まったく、正月を生きる糧だってのに」
「正月まで食い繋ぐ気かい」
「だって御節作るお金が無いもん、言い換えたら信仰」
「それこそ守矢神社にたかりなさいよ、あっちは初詣で儲かるだろうし」
「その手があったか」

すまん守矢神社のしげもりよ。
正月はだらしない巫女のお守で終わりそうだ……

「お嬢様、今年は参加なさるんですね」
「おお咲夜」
「今年も参加なされないのかと………」

嘘付け、だったらなんで私専用のコーナーが有るのよ。
全く、毎年毎年冷えた物を出すのは忍びないとか言って私には暖かい物を持ってくるくせに。
勿体無いじゃないの。いや、嬉しいけどさ。
普通此処まで尽くしてくれたら嬉しいって思わない??

「そうね、まあ気分が向いただけだけど」
「それでも嬉しいですわ、どうぞお食べください」
「………ん、気合込めてるわね咲夜」
「勿論ですお嬢様」

やっぱなんか犬耳が似合いそうなんだよなぁ。
つけたいなー、つけてしまいたいなー、つけるか。

「ねぇ咲夜、ちょっと話が―――」
「少しいいかしら??妹様は何所に居るか知らない??」

アリスか、何か用事でもあるのかしら。
まあいいや。

「フランならケーキコーナーにいるわよ」
「そう、ありがとう。メリークリスマス」
「はいはい、メリークルシミマス」
「苦しんでどうするのよ」

って咲夜いないし。
おのれ咲夜め、主を置いてどっか行くなんていい度胸じゃないの。
はぁ、咲夜は後でいいか。
さて、次は何を食べようかしらね。
アリスのつっこみ??そんなんスルーよ、スルー。



「教えてあげるわ、これが本当の変身よっ」
「行きます」
「「チェンジ、マッソウッ」」



「よいこの皆、ムッキンムキ体操のお時間だ」
「ミュージックスタートッ」



突っ込まないわよ、絶対に突っ込まないわよ。
突然ボブとディックが出現したからって私は慌てない。

「すぅーはぁー」

深く深呼吸したら大分落ち着いてきたわね。
よし、たとえ幽香が壇上に上がってるボブとディックを華麗に蹴り飛ばしたとしても私は何も見ていない。

「ムッキンムキ体操の創始者を捨て置くとは頂けないわね、さぁ続行するわよ」
「「マチョリー様!!」」
「「アホかぁーーーー」」

幽香もてゐもいいキックを持ってるわね。
素晴らしいシンクロキックよ。

「幽々子、負けられないわっ」
「大丈夫よ紫、プリズムリバー三姉妹を呼んであるわ。バッチリよ」
「さすが幽々子」

……本音ぶっちゃけて弾幕してたっていうのにホントに仲良いわねー。
でもその三姉妹縄で縛られてるのは何故に??
あ、妖夢が慌てて斬った。
幽々子の独断か……。

「………無理やり連れて来られたんだけど」
「まぁまぁ、他に予定も無かったんだしいいじゃない」
「そーそー、折角だからムッキンムキ体操以上の演奏をね」


「みんなー、抱きしめてー、幻想の果てまで。ゆかっ☆」
「いいわよ紫ー」

ホントに仲いいな。

「ぬう、ボブ、ディック、ライバルが出現したわよっ」
「おのれ少女主義者共めっ」
「筋肉の力を思い知るがいい」

「幻月に夢月も正気を失ってるわ……」
「幽香さん、飲みましょう」
「そうねてゐちゃん、酔って、寝て、起きたら全てが終わってるわよね。うふふ」


騒がしいなぁ。
いや、まあパーティーって言うのはこう有るべきなんだろうけどさぁ。

「いやぁー、みんないいモノ持ってますよねー」
「美鈴、その手に抱え込んだ肉は何」
「あっはっはっ、こんな機会じゃないと咲夜さんの手料理は中々食べれませんから」
「ああ、門番隊の仕事時間じゃしょうがないか」
「ま、そういう事です。それに今日が当番の子にも持っていかないといけませんので」
「ふーん、部下思いじゃないの」
「いえいえ、そんな」

またまたぁ、門番隊から大分慕われてるのはお見通しなのよー。
美鈴を幾ら居眠りしても隊長から外さないのはそんな理由があるからなんだけどね。

「それじゃあ宿舎に戻りますね」
「はいはい、気をつけてね」
「それでは、メリークリスマス」

さて、私も食べるか。
このシチューは美味しそうね。

「ち、チルノちゃん、なんか私だけ浮いてない??」
「そんな事ないんじゃない??」
「そうなのだー」
「(なんでみすちー、浴衣なんだろ)」

浮いてるよ、浮きまくりだよみすちー。
なんか無意識下でお世話になったから招待したが………晴れ着がソレしかないのかよ。
横文字のクセになんでそう和風なんだ。
ルーミアを見習え、何所から持ってきたのか立派な黒いドレスじゃないか。
チルノは……うん、何時も通りだな。
リグルも……オマエはタキシードの方が似合うんじゃないか??ドレスよりも。

「…………(なんかルーミアが色っぽく見えるから不思議よね)」
「あらレミィ、今年は参加するのね。てっきり今年も不貞寝かと思ってたわ」
「パチェ、折角のパーティなんだから本を読むのは止めたら??」
「いいのよ、それに今は料理も食べてないしね」
「小悪魔は??」
「んー、小悪魔は咲夜の手伝いに出てるわよ」

なんかあったっけ??
ああ、そういえばケーキがまだだ。

「今年はレミィがいるから一段と豪華になりそうね」
「そんなに気を使わなくてもいいんだけどなぁ」
「そう言わないの、パーティの目玉なんだら」

そうは言ってもねぇ、もうケーキは昨日のうちに食べちゃったからなぁ。

「それはそうと妹様が探してたわよ」
「お姉様、お姉様」
「あらフラン」
「ほらね」
「ちょっといいかな??」
「何??」

何かしら。
まさか愛の告白??
んな訳はないか。

「んじゃねパチェ」
「ゆっくりね」




「で、ベランダに呼び出してどうしたの??」
「実はお姉様に渡したい物があるんだー」
「何??」
「はいこれ」
「??」
「開けてみて」

綺麗に梱包された箱。
なんかからっぽのような気がするわ。
それはそれで大歓迎なんだけど。

「どれどれ」

赤いリボンを解き、箱を開けると中には………。

「アリスさんに頼んで作って貰ったの、代金は自分で働いて用意したんだー」
「ふふ、随分とこった人形ね」
「でしょ??」
「この青い髪の毛とか本当にそっくり」

私の欲しかった、自分に良く似た人形。
あの人形の背中に羽なんか無かったけど、この人形にはあるわね。
私と同じ悪魔の羽。

「………ありがとうフラン、凄く嬉しい」

少し目が潤んじゃったわね。
フランがサンタなら来年も祝ってもいいかなぁ。

「えへへ、あ、もう一個人形あるんだけど、欲しい??」
「何々!?」
「わ、私の人形……サービスだって」
「頂戴、是非に」
「う、うん」

かーいいーよー。
いいなぁーいいなぁー、この二つの人形は永久保存確定ね。
出来れば観賞用、永久保存用であともう一組は欲しいけど。
…………いい妹を持ったわね、私も。

「で、でね、お姉様にお願いがあるの」
「なあにフラン、アナタのお願いなら世界だって敵に回すわよ??」
「シャレにならないからマジで止めて。お願いはね、バイトを許可して欲しいの」
「………………」
「…………ダメ??」
「……いいわ、好きにしなさい」
「ほ、ホント!?」
「ええ、でもあんまり心配をかけさせないで頂戴ね」
「うんっ、お姉様大好きっ」

抱きついてくれたのは嬉しいけどなー、複雑なんだよなぁ。
あーあ、フランもお姉ちゃん離れの季節かなぁ。
お姉ちゃん寂しいぞー。














私は胸の中で揺れる金色の頭を優しく撫でながら空を見上げた。
空からはゆっくりと白い妖精が舞い降りてきている。
ホワイトクリスマス。
幻想郷に相応しい幻想的なクリスマス。

「少し冷えてきたわね、中に入りましょうか」
「うん、でももう少しだけこのままじゃダメかな??」
「好きにしなさい」

夜の闇の中私達はジッとそのままだった。

















「咲夜さん??」
「あらどうしたの小悪魔」
「そんなとこで何やってるんですか??」
「今邪魔しちゃ悪いと思ってね」
「あー、お嬢様達ベランダにいたんですね」
「もうケーキカットも終わっちゃったから一応持ってきたんだけど」
「そのトレーに乗ってるのはケーキですか」
「でも、これじゃあ出てけないわね」
「空気を読むメイド、って言うのも大変ですね」
「私は何所までも瀟洒なのよ」
「スープ要ります??」
「「きゅー」」
「ふふ、可愛い召使ね」
「ええ、役に立ってくれますよ。このぷチルノ達は」
「「きゅー♪」」

















翌日


「ゲホゲホ」
「馬鹿みたいに雪が降ってるなかベランダにいるからよ」
「ううー、鼻水が」
「妹様もレミィに付き合わなくてもいいの」
「そ、それはあんまりよパチェ、ゲホゲホ」
「そ、それに私からケホケホ、言い出したから、ズズー」
「はぁ、まともな終わり方しないわねー。ホント」
「「ゲホゲホ」」







おまけ

「しくしく、全然終わらないー」
「やれやれ、何やってるんですか」
「え、映姫様!?」
「トシアキさんご苦労さまでした」
『イエイエ、ソレデハ私モコレデ』
「はぁ、まだ半分しか出来てないじゃないですか」
「え、映姫様今日はお休みじゃ……??」
「小町一人じゃ終わらないと思って早めに帰ってきたんですよ、ケーキでも食べて少し休みましょうか」
「え、映姫さまぁーーーー」
「こ、小町っ、抱きつかないでくださいっ」
「ふえーん」
さて、これでクリスマス編の話はおしまいです。
で、もうすぐ新年ですね。
正月の話も大量に出てきそうだなぁ。
と、まあ愚考するわけです。
しかし、新年早々ギャグ物をブチかますって言うのも悪くないかなぁって。
考えたりしますね、正月なのに。

あとがきが長いのもアレなんで(前回のことは華麗に忘却)ここらでさようならとします。
では、メリークリスマス。
紅魔レヴォリューション
コメント



1.謳魚削除
>「つーかカタコトな治ってるわね~」→「カタコト直ってる」
>「ああ、しげもり一向~」→「しげもり一行」じゃないかと思うのですが間違っていたらすいません。
『ほのかに香る萃勇フラグ>クリスマスに傷持つレミリアお嬢様>カタコト幽香さん&四季映姫様
>久々ボブ&ディック&マチョリー閣下のムッキンムキ体操(ストレッチ)>てゐ&みすちー(浴衣)>ぷチルノ×2=フルアーマーフラ様>他の方々』
ぐうっ!?
フラ様に萌えてしまった……だと……?(失礼過ぎる)
こいつはちょいと本気で萃勇を妄想しなければならなくなって来た様ですな。(何?あれだけ妄想して足りないのか?)(ああ、おかわりを要求する)
2.名前が無い程度の能力削除
なんかレミィが各キャラの宴会の様子についてコメントしてるだけって感じ。
いつもそうだけどあなたの長編って始まるときは面白いけど最終章はまとめるだけの話になってしまってイマイチになってしまっていると思います。
壊れネタで暴走するだけなら誰でもできる。
仮にも話を分けて長編にするなら最後までだれないで物語を完成させてほしいです。
3.紅魔レヴォリューション削除
1>
誤字修正しました。
おかわりについてはまた今度で。
2>
参考になる意見に感謝します。
是非とも参考にさせて頂きます。
4.紅魔レヴォリューション削除
ちょっと細かいかもしれませんが、
>「十分な理由よ、ったく何が仏教への冒涜なんだか」

神社は仏教じゃないですよ。神道です。
クリスマスを祝わないのはたしかですが。
5.名前が無い程度の能力削除
咲夜さんマジで逃げてええええぇぇぇぇ!!
ほかにはツッコミません。つーか無理です。