パロディ第四弾
三回もパロディを作ったのに
あまりに元ネタへの突っ込みが無いので
私が知る限り最も有名な作品を元ネタにしてみた。
これはもうすでに日本文学への挑戦もしくは冒涜と言っていい。
本当にカッとしていた、すでに後悔はしているが、今回もまた反省はしない。
今回のパクリはヒドい、今まではそれでも漫画を文章に直すとかあったが…
今回はほぼ登場人物をはめ込んだだけだったりする。綺麗にはまったなぁ。
今回元ネタを知らなかった方は、興味を持って元ネタも読んでもらえれば有り難いっす。
元ネタは後書きにて、あ、芥川龍之介の「河童」では無いですよ。
河童の研究成果を奪った白黒はとうとう河童に仇を取られた。河童は七色、紫モヤシの地霊殿チームと共に怨敵の白黒を殺したのである。――その話はいまさらしないでも好い。ただ白黒を仕止めた後、河童を始め同志のものはどう云う運命に逢着したか、それを話すことは必要である。なぜと云えば東方プロジェクトのHPは全然このことを乗せていない。
いや、乗せてないどころか、あたかも河童は川のへりに、七色は魔法の森に、紫モヤシは図書館に、太平無事な生涯でも送ったかのように装っている。
しかしそれは偽である。彼等は仇を取った後、赤巫女の捕縛するところとなり、ことごとく人間の里の監獄に投ぜられた。しかも閻魔による裁判を重ねた結果、主犯河童は死刑になり、七色・モヤシ等の共犯は看守である某詐欺ウサギに下げ渡され好きに使われるという、事実上の無期懲役の宣告を受けたのである。東方プロジェクトのみしか知らない読者はこう云う彼等の運命に、怪訝の念を持つかも知れない。が、これは事実である。寸毫も疑いのない事実である。
河童は河童自身の言によれば、研究成果と魔術技法と交換した。が、白黒は技術を示さず、レーザーばかり放ったのみか、河童に傷害を加えるように、さんざんそのレーザーを当ててきたと云う。しかし河童は白黒との間に、一通の証書も取り換わしていない。よしまたそれは不問に附しても、研究成果と魔法技法を交換したと云い、魔法のどのような技術かとは特に断っていない。最後にレーザーを当てられたと云うのも、白黒に悪意があったかどうか、その辺の証拠は不十分である。いつもの事であるし。だから河童の弁護に立った、無愛想の名の高い某店主も、裁判官の同情を乞うよりほかに、策の出づるところを知らなかったらしい。その店主は気の毒そうに、河童の皿に水を足してやりながら、「あきらめ給え」と云ったそうである。もっともこの「あきらめ給え」は、死刑の宣告を下されたことをあきらめ給えと云ったのだか、稼ぎが細い店主にここぞと大金をとられたことをあきらめ給えと云ったのだか、それは誰にも決定出来ない。
その上天狗の新聞輿論も、河童に同情を寄せたものはほとんど一つもなかったようである。河童が白黒を殺したのは私憤の結果にほかならない。しかもその私憤たるや、己の油断と根拠の無い信頼とから白黒に利益を占められたのを忌々しがっただけではないか? 優勝劣敗の世の中にこう云う私憤を洩らすとすれば、愚者にあらずんば狂者である。――と云う非難が多かったらしい。現にスキマ妖怪のごときは大体上のような意見と共に、河童の白黒を殺したのも多少は流行の危険思想にかぶれたのであろうと論断した。そのせいか河童の仇打ち以来、某スキマは妖獣のほかにも、罪袋を十頭飼ったそうである。
かつまた河童の仇打ちはいわゆる識者の間にも、一向好評を博さなかった。第九代御阿礼の子は倫理学上の見地から、河童の白黒を殺したのは復讐の意志に出たものである、復讐は善と称し難いと云った。それから竹林の某警備隊長は河童は技術とか技法とか云うのを難有がっていたから、七色や紫モヤシなどもマッドサイエンティストであろう、事によると尻押しをしたのは八意永琳かも知れないと云った。それから某宗の風祝は河童は神の御徳を知らなかったらしい、たといレーザーを当てられたとしても、神様のありがたさを知っていさえすれば、白黒の所業を憎む代りに、反ってそれを憐んだであろう。ああ、思えば一度でも好いから、わたしの祝詞を聴かせたかったと云った。それから――また各方面にいろいろ批評する名士はあったが、いずれも河童の仇打ちには不賛成の声ばかりだった。そう云う中にたった一人、河童のために気を吐いたのは酒豪の某鬼である。鬼は河童の仇打ちは武士道の精神と一致すると云った。しかしこんなよっぱらいの戯言は誰の耳にも止るはずはない。のみならず新聞のゴシップによると、その鬼は数年以前、神社で赤巫女のお饅頭を接収している時、キノコプレイに巻き込まれたことを遺恨に思っていたそうである。
風神禄しか知らない読者は、悲しい河童の運命に同情の涙を落すかも知れない。しかし河童の死は当然である。それを気の毒に思いなどするのは、幻想郷の九割九分を占める婦女童幼のセンティメンタリズムに過ぎない。幻想郷は河童の死を是なりとした。現に死刑の行われた時、鴉天狗、白狼天狗、土着神、閻魔、死神、ハクタク等は四十八時間熟睡したそうである。その上皆夢の中に、天国の門を見たそうである。天国は彼等の話によると、封建時代の城に似たお値段以上のホームセンターらしい。
ついでに河童の死んだ後、河童の共犯達はどうなったか、それも少し書いて置きたい。七色は売春婦になった。なった動機はイナバの脅しか、彼女自身の性情のためか、どちらか未に判然しない。紫モヤシは小説家になった。勿論小説家のことだから、年中発情期のウサギをコマすほかは何もしない。ちなみに小説家と売春婦と職業名は違うが、やっている事は別に寸毫も違って無い。もちろん性的な意味で。小説家は自分の一生を例に、善は悪の異名であるなどと、好い加減な皮肉を並べていたが、ある日歩いていると、魔道に使えるハーブが一茎生えていた。紫モヤシは大きい鋏でもってこの獲物を接収した。するとハーブガーデンを管理していた幽香が一人、――その先は話す必要はあるまい。
とにかく白黒と戦ったが最後、河童は必ず幻想郷のために殺されることだけは事実である。語を幻想郷の読者に寄す。君たちもたいてい河童なんですよ、と。
三回もパロディを作ったのに
あまりに元ネタへの突っ込みが無いので
私が知る限り最も有名な作品を元ネタにしてみた。
これはもうすでに日本文学への挑戦もしくは冒涜と言っていい。
本当にカッとしていた、すでに後悔はしているが、今回もまた反省はしない。
今回のパクリはヒドい、今まではそれでも漫画を文章に直すとかあったが…
今回はほぼ登場人物をはめ込んだだけだったりする。綺麗にはまったなぁ。
今回元ネタを知らなかった方は、興味を持って元ネタも読んでもらえれば有り難いっす。
元ネタは後書きにて、あ、芥川龍之介の「河童」では無いですよ。
河童の研究成果を奪った白黒はとうとう河童に仇を取られた。河童は七色、紫モヤシの地霊殿チームと共に怨敵の白黒を殺したのである。――その話はいまさらしないでも好い。ただ白黒を仕止めた後、河童を始め同志のものはどう云う運命に逢着したか、それを話すことは必要である。なぜと云えば東方プロジェクトのHPは全然このことを乗せていない。
いや、乗せてないどころか、あたかも河童は川のへりに、七色は魔法の森に、紫モヤシは図書館に、太平無事な生涯でも送ったかのように装っている。
しかしそれは偽である。彼等は仇を取った後、赤巫女の捕縛するところとなり、ことごとく人間の里の監獄に投ぜられた。しかも閻魔による裁判を重ねた結果、主犯河童は死刑になり、七色・モヤシ等の共犯は看守である某詐欺ウサギに下げ渡され好きに使われるという、事実上の無期懲役の宣告を受けたのである。東方プロジェクトのみしか知らない読者はこう云う彼等の運命に、怪訝の念を持つかも知れない。が、これは事実である。寸毫も疑いのない事実である。
河童は河童自身の言によれば、研究成果と魔術技法と交換した。が、白黒は技術を示さず、レーザーばかり放ったのみか、河童に傷害を加えるように、さんざんそのレーザーを当ててきたと云う。しかし河童は白黒との間に、一通の証書も取り換わしていない。よしまたそれは不問に附しても、研究成果と魔法技法を交換したと云い、魔法のどのような技術かとは特に断っていない。最後にレーザーを当てられたと云うのも、白黒に悪意があったかどうか、その辺の証拠は不十分である。いつもの事であるし。だから河童の弁護に立った、無愛想の名の高い某店主も、裁判官の同情を乞うよりほかに、策の出づるところを知らなかったらしい。その店主は気の毒そうに、河童の皿に水を足してやりながら、「あきらめ給え」と云ったそうである。もっともこの「あきらめ給え」は、死刑の宣告を下されたことをあきらめ給えと云ったのだか、稼ぎが細い店主にここぞと大金をとられたことをあきらめ給えと云ったのだか、それは誰にも決定出来ない。
その上天狗の新聞輿論も、河童に同情を寄せたものはほとんど一つもなかったようである。河童が白黒を殺したのは私憤の結果にほかならない。しかもその私憤たるや、己の油断と根拠の無い信頼とから白黒に利益を占められたのを忌々しがっただけではないか? 優勝劣敗の世の中にこう云う私憤を洩らすとすれば、愚者にあらずんば狂者である。――と云う非難が多かったらしい。現にスキマ妖怪のごときは大体上のような意見と共に、河童の白黒を殺したのも多少は流行の危険思想にかぶれたのであろうと論断した。そのせいか河童の仇打ち以来、某スキマは妖獣のほかにも、罪袋を十頭飼ったそうである。
かつまた河童の仇打ちはいわゆる識者の間にも、一向好評を博さなかった。第九代御阿礼の子は倫理学上の見地から、河童の白黒を殺したのは復讐の意志に出たものである、復讐は善と称し難いと云った。それから竹林の某警備隊長は河童は技術とか技法とか云うのを難有がっていたから、七色や紫モヤシなどもマッドサイエンティストであろう、事によると尻押しをしたのは八意永琳かも知れないと云った。それから某宗の風祝は河童は神の御徳を知らなかったらしい、たといレーザーを当てられたとしても、神様のありがたさを知っていさえすれば、白黒の所業を憎む代りに、反ってそれを憐んだであろう。ああ、思えば一度でも好いから、わたしの祝詞を聴かせたかったと云った。それから――また各方面にいろいろ批評する名士はあったが、いずれも河童の仇打ちには不賛成の声ばかりだった。そう云う中にたった一人、河童のために気を吐いたのは酒豪の某鬼である。鬼は河童の仇打ちは武士道の精神と一致すると云った。しかしこんなよっぱらいの戯言は誰の耳にも止るはずはない。のみならず新聞のゴシップによると、その鬼は数年以前、神社で赤巫女のお饅頭を接収している時、キノコプレイに巻き込まれたことを遺恨に思っていたそうである。
風神禄しか知らない読者は、悲しい河童の運命に同情の涙を落すかも知れない。しかし河童の死は当然である。それを気の毒に思いなどするのは、幻想郷の九割九分を占める婦女童幼のセンティメンタリズムに過ぎない。幻想郷は河童の死を是なりとした。現に死刑の行われた時、鴉天狗、白狼天狗、土着神、閻魔、死神、ハクタク等は四十八時間熟睡したそうである。その上皆夢の中に、天国の門を見たそうである。天国は彼等の話によると、封建時代の城に似たお値段以上のホームセンターらしい。
ついでに河童の死んだ後、河童の共犯達はどうなったか、それも少し書いて置きたい。七色は売春婦になった。なった動機はイナバの脅しか、彼女自身の性情のためか、どちらか未に判然しない。紫モヤシは小説家になった。勿論小説家のことだから、年中発情期のウサギをコマすほかは何もしない。ちなみに小説家と売春婦と職業名は違うが、やっている事は別に寸毫も違って無い。もちろん性的な意味で。小説家は自分の一生を例に、善は悪の異名であるなどと、好い加減な皮肉を並べていたが、ある日歩いていると、魔道に使えるハーブが一茎生えていた。紫モヤシは大きい鋏でもってこの獲物を接収した。するとハーブガーデンを管理していた幽香が一人、――その先は話す必要はあるまい。
とにかく白黒と戦ったが最後、河童は必ず幻想郷のために殺されることだけは事実である。語を幻想郷の読者に寄す。君たちもたいてい河童なんですよ、と。
個人的には「トロッコ」のパロが読みたい…
はっきり言って寒いです。