Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

優しい気持ちに、たくさん雀を、まぜるの♪

2006/03/05 07:05:19
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「はじけてあふれる、力の流れに、雀を一匹、混ぜるのー♪
 無邪気な心で、私を笑顔に、導いてほしいのー♪
 ほら、きゅって、きゅって、だっきしめってー♪」

パン! 大きな音を立てて妹様のおやつのうぐいすパンが破裂した!
大丈夫、うぐいすパンは2個ある!
残ったほうはおいといて。いっていっていって。

説明しよう! 咲夜にえーりんなる薬剤師の噂を聞いた妹様は混ぜて作る薬の楽しみにひぇーーーっへっへっへっへー
うまい! てーれってれー
そこで破壊する能力に雀を一匹混ぜてみる事にしたのだった!
いであな不幸だったのは、雀とうぐいすは同じ鳥の仲間であるにもかかわらず、だいたい色が違う!
雀は茶色でうぐいすは緑色だと喜ばしい。
むしろ緑なら門番なのではないか? ないか?

「美鈴、どうしてうまく行かないの!」
「い、い、い妹様ぁ、そもそも、何が成功なのかすら想像つきません」
「所詮、門番程度じゃ私の力は分からないのねー、いいわ! 説明してあげるからよくきいて!
 私はね、あらゆるものを破壊する程度の能力を持っている、だから例えば目の前のこのパンを破壊する時
 同時にもう一つくらい壊せると思ったのよ。エムシー二乗。エムシー二乗が混ぜたら暴走♪」
「妹様、理路整然と理解できません」
「大丈夫たいがい私も少しく狂の字で通ってる、今更少しくらい少し暗い少し喰らい少しく来来(らいらい♪)カモーンミュージックいえーあ」
「おおおお、音楽ですか妹様! 大変です私ギター弾けません!」
「鳴らさなくていいから叫びなさい!」
「妹様、大変です、うぐいすパンにドラムは無理というものです」
「ぽふぽふしてればいいのよ、出席する事に意味があるのよ」
「妹様大変です、他にメンバーがいません」
「美鈴、それ以上慌ててたら興ざめするわ、私たち以外はみんな居ないでしょう?」
「ああああああ、そうですか、そうでしたよね、仮にいたとしても妹様の歌ですもん、弾くよりじっくり聞きたい!
 聞き惚れたい! 大変です妹様、涙が……止まりません……」

美鈴は目も口もワッと見開いてぼろぼろと顔を濡らしていた。
止められない、止まらない、止める意味は無い。
この場に美鈴が居た事に、居る事に、それは偶然だけれども、
うぐいすパンが赤かったらレミリアだったかもしれなくとも
でも、やっぱり美鈴でよかったと、妹様の頭をそんな感情がよぎった(42点)。


「美鈴、さっきからずっと思ってたんだけど、どうして私、妹様って呼ばれるのかしら」
「それは、……お嬢様の妹様だから」
「姉様は確かにこの屋敷の主人だったかもしれない、ケド、お嬢様の妹はお嬢様じゃないの? 
 だいたい私はあなたの妹じゃ無いわ!」
「そうですけど……じゃぁなんと御呼びしたらよろしいですか?」
「姉様の事はなんて呼んでた?」
「レミリアお嬢様」
「心の中では?」
「マイハニー! ってごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

フランドールはぐっと背伸びして、慌てる美鈴の頬にそっとてをあてた。

「いいのよ美鈴、なら、私の事もハチミツフランちゃん呼んで後悔して死になさい、雀はまだいっぱい居るのよ」
「ひぃぃぃぃぃぃ」

美鈴は思った。
やめて、それはやめて、まぜないで、せめて鳥は止めて、つくしとかにして、切手這って買って斬って折って。
春は近いしね、そう言うものだと、門番なんてモノは、常に内と外の間にいて、内を守り外に広がる自然を相手に季節を感じる。
そう言うものに私はなりたい。外とか内とかあるものがいい。
だからつくしにして。佃煮にされると砂糖とか私に混ざったときにいわゆる痛風における葉酸のように体内で
結晶化してトゲトゲしちゃうから佃煮は反対。同じ理由でジャックとダニーのトゲトゲした友情も反対。
季節の風味を活かすには生のままがいい。

「はちみつ、フランちゃん。ふふふふふふふふ」
「結局そう言う答えか」



雀を混ぜたのは別に意図があったわけじゃない。居たから。そこに。
おやつがうぐいすパンだったのとは深層意識の専門家が偉ぶれる程度にもつながりは無い。
全ては偶然にして揺らぎ、今目の前に美鈴が居る事が特別な意味は無くて。
少し期待して、でもやっぱりみんな同じだった。

フランドールは手を差し出した。
ただつなごうとしただけ、ちょっと慌てすぎておかしくなってる美鈴を正気に引っ張って戻そうとした。
でも、美鈴はフランドールの手を取らなかった。

フランドールはその答えを理解して、結局美鈴とつくしを混ぜて壊してみる事にした。


つくしだろうが、雀だろうが、混ぜるという行為の危険性は変わらない。
その後壊す事に変わりはないのだけれど。
つまりは混ぜた分だけかけるのだ。
何が起きたか理解できる程に未練はあって、これから起きる事全て悟れる程に知識は無くて
過去から未来へ何も後悔できない程度には狂っていた。

「結局、うぐいすパン、お前だけになっちゃったよ」
「でも僕、うぐいすパンですから」
「しゃべんな」


そう言えば、すでにイロイロな境界も結界もないんだっけ。


ここから先続く未来において、手をつなげる相手は居ない。

「手をつなごう、手をつなごう、らららうぐいっすっぱんとてをつなごー! 」




耐えきれなくて。絶えきれなくて。
らららくらら
コメント



1.名無し妖怪削除
なにこのデムパっぷりwwwww
2.名無し妖怪削除
はちみつフランちゃん…
それなんてエロゲ?
3.名無し妖怪削除
す が す が し す ぎ る
4.らららくらら削除
感想をもらえたこと嬉しいです。
5.名無し妖怪削除
神ですか貴方は?