Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

子供扱い

2012/11/29 21:01:11
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「ねぇ咲夜」
「何かしら、アリス」

 真っ白な牛乳は、徐々に紅く染まっていった。
茶漉しには、広がった細かい葉が少しづつ積まれていく。

「どうして咲夜は、私にこんなに構うようになったの?」
「ん……そんなに構ってたかしら」
「えぇ、何時の間にか私の家の中でお茶を淹れていたり」

 ぽとり、と最後の雫が落ちると、咲夜はティーポットを置いた。
 そして自分のカップを手に取り、その香りを愉しんで、満足そうに微笑んだ。

「訊きたい?」
「まぁ、不法侵入の事情聴取ってことで」
「長くなるし――昔の、話よ」
「魔女は昔話程度じゃ老け込んだりしないわ」
「羨ましいこと」

 アリスは、咲夜から差し出されたカップを受け取り、咲夜と同じように湯気を軽く吸い込む。

「私ね、お嬢様に仕える前は、別の家……というかお屋敷に勤めていたのよ」
「ふぅん……にわかメイドじゃなかったのね」
「何よ、にわかメイドって」

 呆れたように溜息を吐いて、咲夜は自分の淹れたミルクティーを啜る。

「で、そのお屋敷で、どうしたの?」
「ん……そこに小さな娘さんが居てね」
「なんか読めたんだけど」
「冗談よ、アリス」
「ってことは、何?」

 アリスは、カップを置いて立ち上がった。
 そしてそのまま咲夜の背中まで回りこむと、咲夜も少したじろいだ。
 そしてアリスは、ふわりと咲夜の首に腕をまわして、背中から抱き締める。

「咲夜にとっては、子守りのつもりだったってこと?」

 涙ぐんでいるかのような、くぐもった声でアリスは言う。

「だ、だから冗談だって……」
「えい」

 ――かぷりと、咲夜の首筋に歯跡がついた。

「あ、アリス?」
「子供のイタズラよ。許してあげなさい」

 さらりとそう言い放って、アリスは自分の椅子に戻った。

「子供でいいなら、そういう扱いするけど」
「……やだ」
「じゃあ首を噛んだこと、怒っていいの?」
「それも、やだ」
「ワガママ」
「咲夜が変なこと言うから」
「……甘えん坊」
「うるさい」

 アリスは、そう言ってそっぽを向く。
 それを見た咲夜は、肩を竦め、ミルクティーを飲み干した。

「ねぇアリス」
「なによ……むぐっ」

 そして一瞬で、アリスの唇を奪う。

「な、にするのよ……!」
「で、どうだった?」
「どう……って」
「子供扱い、されてる?」

 咲夜は、屈託のない――ように感じさせる――笑顔で言った。
 今になって頬が染まり始めたアリスは、また咲夜から顔を背けた。
 そして、唇をぐいと拭って。


「そういうところが、子供扱いしてる、って言うの」


 二人の唇は、もう一度だけ、触れ合った。
オチよりも咲アリが落ちてないか探す方が大事だと思うのですよ。
歩く楽しみ
http://twitter.com/wotanoshimi
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
俺は好きよこういうの
2.奇声を発する程度の能力削除
やっぱ咲アリ良いな
3.名前が無い程度の能力削除
どんどん落としてくださいませ
4.名前が無い程度の能力削除
なんだこれ、めちゃくちゃ心ときめいた