Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

探し物と贈り物

2010/09/16 10:17:03
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「見つかりましたか?」
「あっ、ご主人……
 残念ながらまだ見つかってないよ」
「そうですか、じゃあ引き続きお願いします」
「分かったよ」

まったく、あの人はなぜあぁもすぐに物を失くすのだろうか
毎回毎回探すこっちの身にもなってほしいよ

「ストライキでもしてやろうか」

等と馬鹿な事を言っている間に探していたものは見つかった
今回ご主人が無くしたのはいつもご主人が持っている槍だ
なぜいつも持っている物を失くすのだろうか

「次何か失くしたら説教してやる」

さて、ご主人はどこに行ったのかな?

「ナズーリーン」

ご主人が私を探すのは基本的には探し物を頼む時だ
今度は何だろうか

「…………」
「えっと」
「どうしました?」
「いや、あの……」

嫌みのつもりでいつもなら使わない敬語を使ってみる
ご主人も私の様子に気づいて戸惑っているみたいだ

「今度は何を失くされたんですか?」
「いや、そうではなくて」
「失くしたんじゃないなら何があったんですか?
 何か壊したとかですか?」
「…………」
「なんですか?」
「ナズーリンの馬鹿ー」
「えっ、ちょっと」

そのままご主人は泣きながら走って行ってしまった

「まったく、何だったんだろううか」




「ぐすっ……」
「何でいきなり星に泣きつかれているのかしら」
「ナズーリンに嫌われてしまいましたー」
「…………」

そういう事か
まったくこいつは

「何で嫌われたのよ」
「いつも、物を失くしてナズーリンに頼ってばっかりだからですか?」
「何で疑問形なのよ」
「だって……良く分からないですし」
「自覚してないのかよ」
「どうすればいいんでしょうか」
「そんなの私に分かるわけないでしょ」
「うーー」
「そもそも何があったのよ」
「今日ナズーリンに槍を探してもらった後
 お礼にこれを渡そうと思ったら怒られました」

そう言って綺麗にラッピングされた小箱を取り出す星

「何でお礼を渡したら怒られるのよ」
「そんなの分かりませんよー」

また泣いた
まったくもって面倒くさい

「で?何であんたはここに来たのよ」
「一輪なら何とかしてくれると思いまして」
「…………」





「何で追い出されたのでしょうか?」

あの後、一輪に追い出されて
当てもなく歩いていた私は仕方なく部屋でおとなしくして居ました

「むーー」

そんなことより
今はナズーリンです
何故あんなに怒っていたのでしょうか

「これを渡そうと思っただけなのに
 ……これを…………
 ……あぁーーーーっ」

どたどたどた

「どうしました?」

悲鳴を聞いてナズーリンが駆けつけてきました

「ナズーリーン」
「……今度は何を失くしたんだい?」
「えっと、この位の小箱を」
「今から探してくる」
「お願いします」




今度の探し物はすぐに見つかった
すぐそこの廊下に落ちていたからだ

「ご主人、見つけたよ」
「ありがとうございます」

私に抱きついて頭を撫でてくるご主人
本当にやめて欲しい

「放してもらえないか?ご主人」
「あっ、すみません」
「ところで、これはいったい何なんだい?」
「えっと、それは……」

口籠もっている
言えないような物なのだろうか
毎回苦労させておいてその上隠し事とは……

「それは、その……」
「…………」

言うまで待ってやろう

「あの、ナズーリンに……」

私に?
どういう事だろう

「いつものお礼に渡そうと思いまして」
「…………」
「ナズーリン?」
「えっ?」

箱を見つめてぼぉっとしていたみたいだ
ご主人の声で気付いた

「えっと、受け取ってもらえますか?」
「……も、もちろん」

ご主人から小箱を受け取る

「あ、開けても?」
「……出来れば後で開けてほしいです」

無視して包み紙を開ける
ご主人が慌てているが気にしない
私を勘違いさせて怒らせた報いだ

「これは……」
「どうですか?」
「……凄くダサい」
「えぇっ!!」

箱の中には『ナズーリンへ』と書かれたチーズのストラップだった
これを本気で選んだご主人のセンスを疑う

「はぁ……」
「ナ、ナズーリン?」
「まったく、ご主人は何を考えてるんでだい」
「気に入りませんでしたか?」
「気に入る気に入らないの問題だよ
 ご主人はこれのどこがいいと思ったんだい?」
「チ、チーズだから?」

よ、予想通りすぎる

「…………」
「き、気に入らないなら返してくれればいいから」
「別にいいよ、これで」
「いいんですか?」
「私がいいって言ったらいいんだよ」

内心は凄く嬉しい
だってご主人から初めて貰った物なんだから
嬉しくないはずが無い
でも、こんなので喜ぶのも癪だから
こんな風に言ってしまう
ごめんなさい、ご主人





「まったく、あの二人は」

物陰から様子をうかがっていた私は安心して歩きだす
そして、発見する

「うー、私の星がーーー」

何か黒い物を纏って私の後ろで見ていた聖を



さて、一ヶ月半ぶりの新作になりますね
実はこの作品はナズーリンと星の口調や雰囲気がまだ分かっていないときに頑張って作った結果残念な結果になった作品を加筆・修正した作品になります

なので所々不安定な場所があるかもしれませんがご容赦ください

誤字脱字等のミスがあれば指摘していただければ幸いです
TEWI
[email protected]
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
受け取ってもらえるますあ
は誤字でしょうか

それはそうと三角関係……わーお
2.TEWI削除
≫名前が無い程度の能力さん
ご指摘ありがとうございました
修正しました
3.名前が無い程度の能力削除
この二人って年中こんな風にイチャイチャしてそう。
4.奇声を発する程度の能力削除
ずっといちゃいちゃしてれば良いよ!
5.けやっきー削除
まったく、いちゃついちゃって!
チーズのストラップ、デザインによっては別に大丈夫なのかも…

>まぜいつも持っている物を失くすのだろうか
なぜ、ですか?
6.TEWI削除
≫3様
そうですね、私の中でも大体そんな感じです

≫奇声を発する程度の能力様
私もそう思います

≫けやっきー様
きっと凄くダサいものだったんですよ

ご指摘ありがとうございます
修正いたしました