Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

Unconfirmed empty region/1

2010/08/21 21:49:21
最終更新
サイズ
5.66KB
ページ数
1

分類タグ

誰でも一度は思うこと。

ただ高く、遠くまで飛びたい。

理由なんて無く、ただ高く飛びたい、と。

その高さから見たらどうなるのだろう、その高さはどんな感じなのだろう。

まさにその時期を迎えているのは、八雲の式の式、橙である。

――ただ高く飛びたい、ただ高く・・・

そう思い、今日も飛ぼうとする。

ゆっくりと、でも確実的に地上から離れていく。

しかし、25m程上がったところで、藍が来た。

毎回こうだ、高く飛ぼうとすれば、止めに来る。

たった25mで止めにくる。

ゆっくりと降りていく二人。

「橙、何時も言ってる・・・」

「分かってます、でも高く飛びたいのです」

「・・・そう、でも橙はまだ飛ぶ技術が低い、だから駄目だ」

何時もいつもこの止め方。

――「飛ぶ技術が低いから」

飛ぶのに技術などいるのかと、心の隅で橙は思う。

「橙、そんなに高く飛んでみたいのか?」

「・・・え?」

藍の質問が、一瞬だけよく分からなかった。

「だから、高く飛んでみたいのか?」

「あ・・・はい・・・」

橙が返事をする。

藍が何かを思い出すような顔で、橙を見ている。

「・・・そうか、なら博麗の巫女の所へ行け、ただそうとだけ言っておく」

そう言い残して、藍は帰っていった。

――博麗の巫女・・・

橙は、方向を180度変えて飛び始めた。






















「あたしが?あんたに?」

「そうです、教えて下さい」

橙の前に居るのは、博麗の巫女、霊夢である。

橙が霊夢に会っていきなりこう言った。

“私に飛び方を教えて下さい”と。

「飛び方・・・ねぇ・・・」

「教えてくれますか?」

「いまいち分からないわ、いっつも適当に飛んでるもの」

「そう・・・ですか・・・」

シュンと橙はうなだれる。

「はい・・・失礼しました・・・では・・・」

後ろを向き、歩き出す橙。

「・・・ちょっと」

霊夢が、橙を止める。

何かと思い、橙は霊夢の方を向く。

「正直自分でも良く分かんないけど、困ってるなら少しは手伝うわよ」

「え・・・あ・・・はい・・・!ありがとうございます!」

「ま、何を教えれば良いのか分からないけどね」

少し困ったような顔をして、頭を掻く。

「で、何で飛び方を?」

「あ、あの・・・笑わないで下さいね・・・?」

「ま、内容によるわ」

顔を少し赤くしながら、橙は呟くように言った。

「・・・ただ・・・高く・・・とびたくて・・・」

「・・・ぷっ」

霊夢が少しだけ吹く。

「あ、ああ!笑いましたね!?」

「だ、だって・・・そんなの・・・誰でも思う事・・・あはは!」

「むぅぅぅ!!」

頬を膨らまし、怒っていますアピール。

「はー、ごめんね、笑っちゃって」

「失礼ですよ!人が本気になって言っているのに!」

「でもねぇ・・・ぷっ・・・ふふっ・・・あははは!!」

「ああ!また笑いましたね!?また笑いましたねぇ!!?」

橙は、ぽかぽかと音が聞こえるような殴り方で、霊夢を叩く。

「痛い痛い、とりあえず理由も分かったし、ちょっと紫呼べるかな」

霊夢がそう言うのを待っていたかの如く、スキマが現れ紫が出てきた。

「はぁい、霊夢、何かしら?」

「あの猫馬鹿狐はいる?ちょっと聞きたい事があってね」

「猫馬鹿・・・藍のことかしら?居るわよ」

そのままスキマに「藍ー、呼んでるわよー」と言った。

「何か用か?」

ひょっこりとスキマから顔を出す藍。

「あんたの式借りる、以上」

「え?今なんて・・・!」

「うっさい、戻れ」

霊夢はそう言って、藍の頭を押して無理矢理スキマの中に戻した。

藍が、ちょっ、ちょー!!とか言ってたのは気のせいでしょう、きっと。

「はい、これで修行中の身ね」

「・・・え?でも、藍さまの意見は・・・」

「そんなのどーだって良いのよ、ちょっと待っててね」

そう霊夢は言って、奥の方に行った。

橙は何をすれば良いのか分からないので、ただ立っているだけ。

数分して、霊夢が白と赤の布の何かを持ってきた。

「はい、これ着て」

「・・・何ですか?これ」

「何って・・・巫女服に決まってるじゃない、それ以外何があるの?」

橙が布を手にとって広げた。

確かに巫女服・・・なのかよく分からない。

はっきり言うと、霊夢仕様。

サイズが違うのと、少しオレンジっぽいのを除けば大体は霊夢と同じもの。

「・・・なんでこれに?」

「修行の身なんでしょ?なら着なさいよ」

正論と言えば正論、でもどこかずれている。

「でも・・・すっごい恥ずかしいですよ・・・これ・・・」

「その内気にならなくなるから大丈夫」

「そう・・・ですか・・・じゃぁ・・・」

そう言って服を(外で)脱ぎ始める橙。

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

「え?だって・・・」

「場所を考えなさい場所を!」

「あ・・・」

橙は、急に顔を真っ赤にして、神社の母屋に走っていった。






















二十分程して、橙が戻ってきた。

服装は、霊夢の着ている改造巫女服。

ただリボンではなく、何時もの帽子を被っている。

「あの・・・変ですか・・・?」

「・・・全然普通だけど?」

「でも・・・えっと・・・」

どうやら脇のことを気にしているようだ。

「大丈夫、むしろ似合ってるくらいよ」

「そう・・・ですか・・・?」

「ええ、このあたしが言ってるんだから間違いないわ」

「いや・・・ちょっとそうとは思えないわねぇ」

そう呟いた紫。

一瞬で札まみれになったが気にせず話を続ける。

「とりあえず、今日からあんたは此処に住み込みで修行してもらうから」

「えぇ!?す、住み込みでですか!!?」

「?ええ、そうしか無いでしょ?」

スキマから急に藍が出てきた。

「そこまでは許さん!博麗霊夢!貴様をころs」

「夢想封印」

一瞬で戻された、可愛そうに。

「とりあえず、明日から働いて貰うわ、今日は見学ね」

「あ・・・はい!」

「ま、いっつもどうりの光景を保つだけなんだけどね」

いっつもの光景と言われて、何時もの霊夢の姿を思い出す橙。

適当に掃除して、お茶飲んで、来た人妖に対応してと。

一言で言うなら、流れに任せれば良し。

「じゃ、今日は特にやる事無いし、お茶でも飲んでのーんびりと」

「のーんびりと?」

「そ、まぁ何もしないって事」

少しだけ橙は呆れた。

――なんでこんな人があんなにすごいのか。

「・・・本当に、のーんびりとするだけですか?」

「何時も修行修行、だとつまらないし疲れちゃうじゃない、だからのんびりと」

「はぁ・・・そうなんですか・・・」

ちょっとだけ納得した様な顔で、霊夢を見た。

「・・・何よ、その顔」

「いや・・・なんでもないですけど・・・?」

「ならいいんだけどね、お茶淹れてくるから縁側で待っててね」

はい、と短く返事をして、橙は縁側へと移動した。

スキップ交じりの歩き方、橙は心から思うことが一つあった。


――霊夢さんなら、霊夢さんなら大丈夫だ。
ただ単に霊夢の格好した橙が書きたかっただけなのさ。
あと、橙と霊夢で書きたかったんです。
そして書いてて気付いた。

下上「あれ?これ続編になっちゃうかも・・・!」

と言う訳で批判無視の続編物開始です。
だからタイトルに1って付いてるんです。

霊夢とかの口調を度忘れぎゃー!

さて、華彩さんの脳内がまったく分からいような物を書いたので・・・
なんてもうしません、だって書いても何も変わらないから・・・

長々と失礼しました、では。
下上右左
http://simogami.blog112.fc2.com/
コメント



1.華彩神護.K削除
むしろあれほど分かりやすいモノも無いぜ。
連載頑張れ。
今日はカオスかくぞー
2.奇声を発する程度の能力削除
橙の巫女服姿が見たい!!
続きが楽しみです
3.削除
巫女ちぇんは藍しゃまに見せなくて正解。
境内が血に染まるw
4.下上右左削除
>華彩神護.Kさん
もう君の頭の内容には触れたくない・・・
連載頑張る。

>奇声を発する程度の能力様
僕も見たいです・・・!
頑張って書きます!

>唯様
掃除が大変そうですよねw
橙も霊夢も(鼻血で)赤く染まりそう。
5.けやっきー削除
橙の巫女服…尻尾はどうなってるんだろうw
巫女服に尻尾用の穴が無かったら、尻尾で服がめくれr(ry
6.下上右左削除
>けやっきー様
大丈夫!霊夢の服を信じましょう!
上と下の服の間からピョコっと…だと思います…