Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

真剣勝負の果たし

2010/05/02 18:32:53
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私の名は魂魄 妖夢、白玉楼で庭師を務めている半人半霊だ。
今日は彼女と真剣な決着をつけるために 紅魔館 へ来た。

そう・・始まりは・・あの異変からだった・・・・
私は幽々子様の願いを叶えるべく春を集めた。
そしてまた彼女とも出会った・・・






咲夜「あら?人間かしら」
妖夢「ちょっと違うわね。」
咲夜「あら・・?その肩の近くにある綿アメうまそうじゃん、くれよ」
妖夢「へぇ・・・食べれるものなら食べてみなさい。」
咲夜「ふむ・・でも他人から食べ物は貰っちゃいけないってよく言うしなぁ」
咲夜「なら・・どこぞの魔法使いみたく永遠に借りるとしますか。」
妖夢「あら?なら私はあなたの持ってるなけなしの春を奪い取る!!」





しかし・・

咲夜「まだまだだったわね半人半霊さん」
妖夢「あなたの持ってるそんな陳腐なナイフじゃお嬢様には勝てないわよ。絶対」
咲夜「あら?いつのまに戦う事が前提なのかしら?」

結果は明らかだった・・

妖夢「(あの時の私は・・まだまだ人生にも戦いにも幼かった・・)」



妖夢「ここから先に進んでお嬢様にブチ殺されても知らないわよ?!」
咲夜「うるさいなぁ・・・ってまたあんたか・・お遊戯ならまた今度してやるよ」
妖夢「うるさい!!!」


結局、幽々子様の願っていた事はパーになってしまった・・
そしてこの異変が収まってそれから暫くして・・・


妖夢「また会ったわね。十六夜咲夜!」
咲夜「はて?誰でしたか?」
妖夢「思い出せないならその頭を吹き飛ばせば思い出すかしら?」
咲夜「そしたら喋れないじゃん。」
妖夢「今回は絶対に負けない!!いくぞ!!」

しかし・・

咲夜「へぇ~前よりは強くなったんじゃないの?魂魄 妖夢」
妖夢「・・・・・なぜ・・・なぜ勝てない?!・・・」
咲夜「それはたったシンプルな答えよ・・あなたは私をなめすぎてた」


妖夢「(それからは博麗の巫女や白黒の魔法使いと散々戦ったりした・・)」


そして・・・


咲夜「しつこいわねぇ・・・人の後ろを狙うなんて卑怯だわ」
妖夢「今回は絶対絶対負けない!!!こい!十六夜咲夜!!」
咲夜「はぁ・・本当に子供相手の弾幕ごっこは疲れるわぁ・・・」


でも・・

咲夜「ほら?満足した?」
そう私は初めて勝った・・しかし・・
妖夢「どうしてですか?!なんで本気を出してくれないんですか?!」
咲夜「・・・・・・」
妖夢「まだです!うおりゃーーー!!!!」
咲夜「そう・・・・・・・・・・なら・・・」

それから私が目を覚ましたのは3日後であったらしい


妖夢「(でも・・でも・・でも・・今日こそは必ず・・・本気の咲夜さんに勝ってみせる!!)」

そして紅魔館の門に差し掛かる・・
妖夢「(案の定、門番がいるか・・しょうがない・・強行突破か・・)」
美鈴「・・・あっえっと妖夢さんですね、咲夜さんから聞いています。どうぞお通りを」
妖夢「(え・・・?私は咲夜さんに内緒で真剣勝負を挑むつもりだったのに・・・なぜ?・・)」

不思議に思いながらも、門をくぐり・・

大広間に着く

レミリア「あら・・・?幽々子のところの半人半霊じゃないの」
妖夢「・・・今日は十六夜咲夜と真剣勝負を果たしに来た」
レミリア「・・・・・・・・あら・・・・・そう・・・・」
妖夢「?」
レミリア「あら・・・ごめんなさい・・ほら咲夜~~!!客人よ~あなたに」

しかし・・・

妖夢「どういう事?」
レミリア「さぁ・・・・?私に聞かれてもねぇ・・まだ寝てるんじゃないのかしら?」
妖夢「・・・・・・分かった・・どんだけでも待ちます」
レミリア「・・・・・」

それから何時間も経った・・・

ギィィィィ

右側の扉が大きく開いた。
妖夢「(!・・やっときましたか・・!!)」
妖夢「!?」

しかし出てきたのはパチュリー・ノーレッジだった。

パチェリー「・・・レミィ・・・そろそろ本当の事を話したらどう?・・永遠に客を待たせるのは
      どうかと思うわ・・・・」
レミリア「・・・・・・パチェ・・・」
妖夢「?どういう事?」

レミリア「・・・・・・・・・・・聞いての通りよ・・・咲夜はもうこの世にいない・・・・」
妖夢「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え・・・・・・・・・・?」

しばらくの沈黙が訪れる

妖夢「な・・何をいってるんですか・・・そんな事が・・・あ、あるわけ・・・!!」

レミリアが座っている椅子を叩きつけて言う。

レミリア「もう咲夜はいないの!!!この世に!!!紅魔館のメイド長の十六夜咲夜は死んだの!!!!
     私の愛していた咲夜もいない!!分かったか!!!!・・・はぁ・・はぁはぁ」
パチェリー「レミィ・・・・」

妖夢の足がガクッとなり膝をつく

妖夢「そ・・・・・そ・・・んな・・・・・・・・・・」




レミリア「・・・・・・ごめんなさいね・・・いきなり大声上げちゃって・・」
妖夢「いえ・・・・こちらこそ・・・すいませんでした・・・」
妖夢「それで・・・・咲夜さんは何で・・・そ、その・・死んだのですか・・・?」
レミリア「・・・・・・・人間の寿命ってところなんでしょうね・・・・」
妖夢「・・・・・・・・・・・そうですか・・・・・・・・・・ありがとうございました。・・・」






そう言って私は紅魔館を後にしようとしていた・・・

門付近・・・


美鈴「あっ・・・・・・」
妖夢「・・・・・・・・さっきはすいませんでした・・・あなたの暗い表情で察するべきでした・・・」
美鈴「いえ・・・・・・その必要は無かったですよ・・」
妖夢「では・・・私はこれで・・・・」
美鈴「あっ!!待ってください!」
妖夢「・・・・?」
美鈴「これを見てください」

美鈴が出したのはS・Iとイニシャルで書かれていた日記だった・・・

美鈴「さっき、私があなたが今日ここへ来ると分かったのはこれのおかげなんです。ほら・・・」
そういって少々分厚い日記を捲る美鈴。
パラパラパラパラパラパラ

「○月△△日・・晴れ・・今日も魂魄 妖夢と弾幕勝負をした。前回よりも強くなってて驚いた。マジで
            おそらく私がわざと負けた事に怒ってさらに練習でもしてくるに違いない。
            まずいなぁ・・・今度勝負する時は本気で負けちゃうかも・・・    」


「○月△○日・・晴れ・・今日は本気で勝負してあげた・・・ん?それは本当に負けそうだったからだよ
            そろそろ私も年なのかなぁ(笑) 今度またどうせ絶対来るだろうしなぁ・・・
            美鈴にでも一応来たら通す様にこっそり言っておきますか・・・     」              


ドカンッ!!!!

妖夢は思いっきり地面を殴る・・・


妖夢「・・・・勝ち逃げですか・・・・・!!!!!十六夜咲夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

妖夢の声は空全体に広がったがすぐに消えた。




レミリア「ほら!・・・・」
といってレミリアが紅魔館の二階から箱を私に向かって投げた
レミリア「・・・どうせ私が持っていても何にも役に立たないしね・・あんたにやるわ。」
そういって妖夢が箱から出したのは少し長めのナイフだった
そのナイフは”誰か”と戦うときにだけ使っていたらしく傷だらけだった

妖夢「ありがとう・・・大事にするわ・・」
レミリア「そう・・・・・・ならさっさと行きなさい・・・咲夜の墓へ・・・・・・・・
     そして、ありがとうの一言ぐらい言っていきなさい。咲夜にね。」





咲夜の墓の前にて・・・・


妖夢「・・・・・・・咲夜さん・・・・このナイフは大事に使います・・・」
妖夢「聞いてないかもしれないけど・・・今日なら絶対私が勝ってましたからね?!」
妖夢「そして、まぁいろいろ驚きましたよ・・・あなたには。」
妖夢「正直・・・あなたも”人間”だったんですね・・・」
妖夢「てっきり私はこの強さで人間とかありないと思いましたよ・・・」
妖夢「まぁ・・・いろいろ話したいことはありますけど、それはまた今度で!」
妖夢「・・・・・・・・・・それじゃぁ・・」
と言って妖夢は袖の部分をちぎり、こう書いた。

「もしもまた今度にあなた、十六夜咲夜に会った時はその時こそ真剣勝負です。それまでお休みなさい
                      魂魄 妖夢より 約束状 期間~永遠~       」

妖夢はちぎった部分を墓石の隙間に挟んだ。そして後ろを振り向き帰ろうとした時・・・・

咲夜「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふふ・・・・」
妖夢「・・・・・・・・・・・・・!!!」

妖夢「・・・・・・・・・・・・気のせいか・・・」



こうして妖夢は咲夜の墓を後にした。風はスウッと妖夢の肌を撫で下ろし、曇っていた空も
太陽の光が差して晴れとなった。まるで一点も迷いの無い心の様に・・・・・・




                    終わり
Q&A

Q:咲夜さんが寿命で死ぬときになんとかできなかったの???
A:今もうまさに老衰で死にそうな人を長くまた生きる事をさせるなんてこの上ない拷問だと思います。

Q:妖夢が咲夜さんの本気モードにやぶれて妖夢はどれくらい必死に稽古やら訓練してたの?
A:おそらく50年ほどかとw



ふとなぜが思いついたので、書いてみました
にしてもGW何もする事ないですね・・・・仕事も休みだしねぇ・・
tesuto
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
なんか・・こうしみじみとくるモノがあるね・・・
2.奇声を発する程度の能力削除
しんみりしました。

それにしても、本当にGWにやる事が無い…
3.名前が無い程度の能力削除
咲夜さんの口調の違和感が凄いです。台詞の前に名前が無いと誰だかわからないのは致命的かと。
4.名前が無い程度の能力削除
せつないね。
妖夢の気持ちがよく分かります。
5.ぺ・四潤削除
セリフの前にある名前が目に入るたびに気分が削がれてしまったので極力目に入れないように
セリフの部分だけ読んでいましたが、そうすると誰が喋っているのかわからない。
やはり私も咲夜さんの口調が気になりましたし、なぜか日記なのに誰かと話しているような文体も気になりました。
お話自体は良かったと思ったのでその辺が勿体無いなと思いました。

>奇声を発する程度の能力様
作者名に表示されるのをお待ちしております。