Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

レミリア・キラー

2006/04/22 08:58:24
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レミリア・スカーレットは今、非常に強大な敵と相対していた。




その体は弾幕を掻い潜れるほど小さく。

その動きは目を離せば何時の間にか後ろに回られるほどに俊敏で。

その体の強さはレミリアには及ばないものの、弾を掠らせる程度では止まる事は無かった。


レミリアは集中力を高めていく。紅の王たる者がこの程度の相手に舐められる訳にはいかない。


───神鬼「レミリアストーカー」───


レミリアの右手に魔力が集まっていく。

その赤い魔力はやがて数多の刃を作り出し、ゆっくりと無差別に動き始める。

もう一方の手には右手とは比べ物にならないほどの高密度の魔力。

左手を無造作に振り抜く。辺りに赤い道が敷かれていった。

レーザーにより動きを制限・牽制し、数多の刃によって相手を切り刻むレミリアの必殺。

しかし、その『相手』はそれらを見ても物怖じする事は無かった。

鍛え抜かれた感覚器全てを使い、レーザーの軌道を予測。即座にその場から離れる。

次に襲い掛かってくるのは数多の刃。

レーザーほどの威力は無いとは言え、元の魔力が桁違いなレミリアの攻撃である。

並大抵は愚か、それなりの力を持った中級妖怪であっても一撃で命を奪い去る力が込められていた。

その全てが致命傷になりかねない刃を、『相手』は見据える。

まずは各所に無造作に散らばっている刃の把握。

自らに向かってくるであろう角度を持ったもののみを見る。

大分絞り込めたが、それでも数は今だ30を超える。

次に、それらが進む速度と距離を見る。

一秒。見たのはたったそれだけの時間だった。

ほぼ同一、同角度で迫ってくる弾が9組ほど。実質、避ける刃は9つに絞られた。

レーザーが消え、第二波の為の予備動作が始まる。それに合わせて『相手』は動いた。

まず右37度から一組の刃が襲ってくる。それぞれの軌道も速さも全然違うが、それらはある一点で交わることを把握している。

その交わりの場所に来たほんの一瞬を付き、一気に前に出る。

次に左21度から一組、ほんの僅かな間隔を開けて右11度からも一組。

左から迫り来る刃は範囲が広い。だが、密度がやや薄れていた。

その隙間を縫い、通り抜ける。それにより右から来る刃との距離が離れ、僅かな立て直しの時間を得る。

周りの威嚇の刃に阻まれ無傷で通る事は恐らく不可能であろう。

ならばと『相手』は、逆にその刃の密集する中央へとその身を躍らせていく。

体が僅かに切り刻まれ、纏っている物が失われていく。しかし、致命傷となる傷を負うこと無く刃は後ろへと通り過ぎていった。

次に迫るのは前方視界ほぼ全て、まるで動く壁を彷彿させるような密度。

隙間は確実に在る。が、そこを通る事は一か八かの賭けに出る事と同意である。

それに加え、魔力を溜め終えたレミリアが第二波のレーザーを放つ。

どうすれば良いのか。当りを見回し、状況の再確認をする。

左方、第二波のレーザーが留まり移動する事はできない。

右方、僅かにだが隙間が見える。それもまた小さな隙間であったが、目の前の壁よりは遥かに広い。

それを見て即座に決断を下す。大きく右から回るように壁を避け、新しく見つけた隙間に滑り込む。


ビシッ


完全に避けきる事ができず、左の腕に直撃をする。

左腕は宙へと舞い、地面へと落ちて行く。僅かに苦悶の表情が伺えた。

しかし避ける事には成功したらしく、レミリアの正面へと軸を合わせ、前へと進み始める。

最後に迫るのはこれまでとは比べにならないほど密集された刃。

隙間になる様な場所は何一つ無く、マグレでも抜ける事は不可能。

更に左右にはレーザーの第三波が放たれ始めており、細い道標が通っていた。

まさに絶対絶命の状況である。

これを見た『相手』は………







何もしなかった。






その場から動かず、ただ刃の来襲を待ち構えていた。

諦めたのだろうか?否、まだ目には光が宿っている。

『相手』には動物的な勘と言う物だろうか、この場所には絶対に刃が来ないと確信をしていた。

数多の刃が迫ってくる。

ビシッ、ビシッ

体中に傷が付く。

ビシッ、ビシッ

腹に刃が掠り、生命が体の中から流れ出し始める。

ビシッ、ビシッ

頭にほんの僅かに掠める。刃の魔力の余波で右目に傷が付く。

ビシッ、ビシッ

既に右足の長さは半分になっている。どうやら斬られてしまったらしい。

ビシッ……

体から刃の感触が無くなった。傷だらけだが、確実に『相手』は生きていた。

レミリアの方を見据える、邪魔するものは何一つ無かった。

最後の力を振り絞り、レミリアへと肉薄していく。

それを見て、レミリアは必死に弾幕を張り続ける。その数は先程の比ではない量となっていた。

だが、死力を尽くした者に宿る不思議な力の様なものだろうか。当たらない。

咄嗟に弾幕を止め、迫り来る相手を防御する為の動作に入る。

しかし、『相手』の速度がレミリアの予想を遥かに上回り、防御が間に合わないと直感する

『相手』は勢いを殺さず、レミリアに向けて自分の全ての力をぶつけた。



















「ピギャァァァァァァァ!!!」
「どうなさったのですか!?お嬢様!」
悲鳴を聞きつけ駆けつけた咲夜が見たものは。
床に仰向けになって気を失っているレミリアと。
その顔に張り付き、悠然と佇む一匹の『G』だった。



レミリアがへたれじゃないんです。Gの格が一部の幻想郷の方々と7桁くらい違うだけなんです。
アティラリ
コメント



1.削除
うぅっ! レミ様の顔がGの体液まみれに!?
ちょっとミが出ててさらにバッド!!
2.名前を喰われた人削除
うわ~~~~~ん!!(オ?
気持ち悪いお!
気持ち悪いお!

想像しちまったじゃねぇか!ちくしょー!(オチツケ!

Meは「G」(no'tウィルス)が嫌いザンス(ナンダドウシタ?
バ〇オシリーズなんてもうやりたくお!(アーアコワレタカ…
特に2は!(イイカゲンニシロコノ莫迦モノ!

おっちゃんちょっとあの世に遊びに逝ってきます

追伸、一瞬オリキャラとのバトル物とか思ったのは此処だけのひ・み・t(バットレディスクランブル
3.ムク削除
MOTH○R風に言うと「アレ」ですな。

まあ、時節的になんとなく。
4.変身D削除
Gなんか滅んでしまええええええ――――――――!
……先日、素足で踏んでしまったので。ええ、ぶにゅっと(泣