「寝るな、寝てはいけない、寝たら死ぬぞ私、刺殺されるぞ私」
どうもこんにちは。私は紅魔館の母、バスト95の紅 美鈴です。
母といっても、母乳は出ませんよ?
出てた時期もありましたが……はぁ、「名前が無い程度の能力」さん今どこで何をしているんだろう……
おっと、思い出に浸っていたら寝てしまうところでした。
最近の幻想郷は平和すぎて、ついついお昼寝をしてしまいます。ふぁ~
たまにはレミリア様に稽古をつけてもらおうかな?
でもレミリア様は寸止めしてくれないしなぁ。
仕える前に戦った時、胸をざっくり短冊切りにされたのには泣きましたよ。私が妖怪でよかったです。
う~……少しだけ寝て、咲夜さんに起こしてもらおうかなぁ。
あ、咲夜さんはこの紅魔館のメイド長を勤めている方です。
ついこの前まで「めーりんねちゃだめっ! れみりぁさまにほーこくするわよ!」ってぴょんぴょん跳ねて……
うん、あんなに可愛いかったら、母性本能がフル活動してホルモンがうんたらかんたらで、母乳が出てしまうようになるもの仕方が無いよね。
だからレミリア様、フラン様、咲夜さん私のおっぱいを取り合わないで下さ「あいたーーー!!」
「美鈴またサボリ?」
「後頭部、後頭部に刺さってます!」
あうぅ、やってしまいました。
思考を巡らせているうちに、いつの間にか寝てしまっていたようです。
体は寝ていても、脳は働いている状態ってありますよね?
「少し平和ボケしすぎよ美鈴。昔の貴女なら寝ていても私のナイフくらい避ける事ができたでしょう?」
「あははー。(避けると何百倍ものナイフを飛ばしてくるじゃないですか)」
「何か言った?」
「今日のおやつは何かな~♪」
危ないです。いくら私でもあの隙間の無いナイフ攻撃は避けれません。
気を集中して肉体強化はできますが、服までは強化できないので暫く裸で門番をしなくてはならないじゃないですか。
アスト○ンが解けるには時間がかかるんですよ?
「おやつは後ね。お嬢様が呼んでおられるわ」
「ほえ? なんだろう、仕事の話かな」
「貴女にできる仕事って、門番と土いじり以外になにかあるのかしら?」
「霊夢さんに整体と針の技術を教えたのは私ですよ?」
「……それは初耳ね」
とと、今はそれどころじゃないです。早くレミリア様のところへ行かなければ。
「副門番長さん~ちょっと私レミリア様の所へ行くので、暫く門前に付いていて下さい」
よし引き継ぎもOK。さぁいざお嬢様の寝室へ
ガオンッ!
うおおおお!? 一歩踏み出したはずの地面がありませんよ!?
Q.急に穴が開いた?
A.急や
あぁおちる~~~~~~~~~~~~~~~ごちん!
「いったぁぁぁぁぁぁぁい!!」
「何をしているの美鈴」
「あ、あれ、レミリア様? あれ?」
あたりを見回すといつの間にかレミリア様の寝室じゃないですか。
さっきまで門前に居たのに、あーるぇ?
それにレミリア様の隣に立っておられるご婦人はどなた様でしょうか?
すごい美人で……私よりもおおきいです。巨じゃなく爆ですね。ちょっとうらやましいです。
「こんにちは、美鈴さん」
「あ、はい。こんにちは……?」
私の事を知っておられるみたいですね。うーん誰だろう?
なんかあの服は見たことあるような……あれはたしか幻想郷に来たときの管理者さんだっけ?
「あの、つかぬ事をお聞きしますが、紫さんのお母様でしょうか?」
「あはははははははは! お母様だって? あははははははは!」
「ふふふ、お母様と呼ばれたのは初めてですわね」
あれ? 私なにかおかしい事言ったでしょうか。
レミリア様なんかドロワーズが丸見えなのもかまわず、床を笑い転げていますし。
紫さんのお母様(?)は扇を口元にあてて、柔らかい笑顔になってますし。
「おもしろいわぁ美鈴。ひさびさのヒットよ」
「あ! まさか!!」
「ふふ、そうよ。私は……」
「紫さんのお姉様ですね!? お母様にしては若いと思ったんですよ!」
「あはははははははは! 今度はお姉さま? もうやめて、笑い死んじゃうわ!」
「あらあら若いだなんて、ふふふ」
あれあれ~? どうやら今度もはずれみたいですね。
ん~ではこの方は誰でしょう? 気の流れからしても紫さんとそっくりだから血縁と思ったのですが。
もうそっくりというか、まったく同じ……? え、まさか、いやでも……
「これ以上は私が酸欠で危険だから言っておくわ、美鈴。こいつはね、紫本人よ」
「お久しぶりですわ。以前会った時、私の頭を撫でたこと覚えているかしら?」
……え?
「ええええええええええええええええええええ!?」
<- 中国舞踊爆乳式 ->
「ええええええええええええええええええええ!?」
紅魔館に響くその声は、防音処理を施している魔法図書館にまで届いた。
その声にびっくりした小悪魔は、取ろうとしていた本を取り落とし、その本が小悪魔に浣腸しようとしていた、魔法図書館館長のパチュリーの足の小指にヒットして、ピチューンした。
崩れ行くパチュリーの右手が小悪魔の尻尾を掴み、そのまま引っ張る。「転んでもタダでは起きない」が紅魔館のスローガンだ。
そしてその結果、尻尾が抜けた。すっぽんと。
その時の小悪魔の声は「ひゃぁうっ!?」だった。が、今回の話にはまったく関係が無かった。
所変わって、此処はレミリアの寝室。
先ほどの叫び声の発生地点である。
そこには、椅子に座って足を組んでいるレミリアと、ニコニコと人の良さそうな顔をして、常に裏で何かを常に考えている紫と、
その紫に対して指をさして、石になっている美鈴がいた。
「美鈴。客人に指を刺すのは失礼よ?」
「え、いやいや。だって紫さんですよ!? 以前来られたときは12歳ほどの少女だったじゃないですか!」
「これには訳がありますの。それは追々話すとして、今回は貴女にお願いがあって参りましたの」
「私に、ですか?」
美鈴は同じ目線の高さにある、紫の目を見た。
紫が可愛いからと、抱きついてほお擦りして頭なでなでしてちゅっちゅした、初めて紫と会った時の涙目とは違って、凛としている。
油断したら飲まれそうな、深い闇と先の見えない光りに満ちた瞳だ。
「貴女の力を貸してほしいの。期間は、そうね……一ヶ月ほどかしら」
「一ヶ月ですか。結構長いですねぇ」
ちらりと美鈴はレミリアを盗み見た。
レミリアは自分の羽先をくるくると弄っている。
集中して何かを考えている時のクセらしい。
なんでも落ち着いて集中できるとか。
「外部への情報流出は避けたいから、冥界にある白玉楼に来てもらうことになるわ」
「一体なにをするのです?」
「……私達に、あの伝説の舞踊を教えて頂きたいの」
「伝説の……ま、まさか!」
美鈴は知っていた。いや知らないはずが無かった。
なぜならば、その舞踊を作ったのは美鈴を含め、今や伝説となった3人の武闘家だったのだ。
その舞踊は、世界に平和をもたらした。争いの無い平和を。
結果人々は堕落し、日々ただ生きるだけの肉塊となってしまった。
あまりにも恐ろしいその力に、3人は封印を決意した。
二度と表の世界には出ないよう、その舞踊に関わる資料を全てと、自らの体の一部を。
その舞踊を、紫は教えろと言っているのだ。
「申し訳ありませんが、教えることは……」
「いいわ。紅魔館の主として許可する」
「レミリア様!?」
「だって面白そうじゃない?」
面白そうという理由で、幻想郷が⑨で覆われてしまっては大惨事である。
だれかを倒して解決するような異変ではないのだから。
起こってからでは遅いのだ。
「あの舞踊は危険すぎます! あれは全ての……」
「知っているわ。紫から聞いたもの。貴女の過去に関することも含め、全部ね」
「ならばどうして!?」
レミリアは目を細め、不機嫌そうな声で美鈴を刺した。
「貴女は私の能力を、ましてや私の事を信じられないのかしら?」
「そ、それは……」
レミリアは、運命は大丈夫と言っているのだ。
美鈴もレミリアを信じている。心の其処から、命に誓って。
しかし、自らが起こした大事件。その事がどうしても引っかかってしまっている。
それに、教えたくてもきっともう……できないのだから。
「あの舞踊は3人そろって初めて完成するものです。そして私は自分の役割しか覚えてないのですよ」
「あら、そうでしたの? 貴女なら全て覚えていると思っていましたわ」
「お役に立てず申し訳ございません」
地面に付きそうなくらい頭を下げた美鈴は、正直なところほっとしていた。
覚えていないといっても一緒に踊っていたのだ。ある程度は体と目が覚えている。
もし中途半端な舞踊を教えていたら……何も起こらなかったら良いが、その特殊な効果ゆえ争いが起こることも考えられるからだ。
「……レミリア・スカーレットの名において命ず。これより紅 美鈴に1ヶ月間、暇を与える」
「!?」
「休みの間は自由に行動してかまわない。門番をするなり、紫に舞踊を教えるなり、その舞踊を知っている奴とやらを探すなりね」
「レミリア様……」
「でも一ヵ月後にはどんな結果であろうと帰って来ること。いいわね?」
「本当に大丈夫なんですね?」
「スカーレットの名に誓って」
「分かりました! 門番長、紅 美鈴、これより一ヶ月の間お暇を頂きます!」
やると決めたら一直線。それが美鈴の長所だ。
きっとこの舞踊は成功するだろう。
幻想郷を沸かしてくれるに違いない。
「という事は~教えてもらえるという事でいいのかしら?」
「はい! 厳しい特訓になりますよ?」
「覚悟は出来ているわ。他の二人もね」
「では、まずは昔の私の仲間を探しに行きましょう。といっても実は一人の居場所は分かっているんですよ」
「あら、それは幸先いいわね。ではまずそこへ行きましょうか。場所は?」
「命蓮寺、聖 白蓮さんの所です」
分かったわと、紫はススっと隙間を空けた。
それは命蓮寺へ繋がっているのか。
それはレミリアが見た運命に繋がっているのか。
きっとその両方だろう。
二人は迷わず、その隙間へと身を乗りだした。
美鈴は旧知に会うために。
紫は目的を果たすために。
そこの残されたのは、レミリアただ一人。
すっかり冷めてしまった紅茶をぐっと飲み干した。
そして先ほどまで隙間があった所に、空になったティーカップを投げつけ、誰に言うでもなく呟いた。
「爆乳音頭だって? 巨乳死すべし。爆乳は一度生き返ってもう一度死すべし」
本番当日、ライブ会場である博麗神社は満員御礼となった。
チーム名「爆乳幻想三国志」のメンバーは以下の通りである。
センター:聖 白蓮(本人の強い希望により参加)
ライト :西行寺 幽々子
レフト :八雲 紫
補 欠 :八坂 神奈子(元センター予定だった残念な神様)
ライブは成功し、博麗神社はその日からおっぱい神社と呼ばれるようになったが、それはまた別の話である。
「ふふふ……これで、これで次回の人気投票は私が一位間違いありませんわ!」
「え~~~、私だってがんばったわよ~?」
「私が寺にいた頃と盛り上がりは変わっていないな。誠に楽しく開放的で刺激的である!……いざ、快感──♪」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
<おまけ>
「あれ~ここどこですか~?」
「彼岸さね」
「という事は私死んでしまった!?」
「うんにゃ、魂はまだ体とリンクしてるね。またメイド長とやらにナイフで刺されたのかい? ふぁ……」
「あ、良く見たら小町さんじゃないですか。お久しぶりです」
「あいあい。あんたはまだこっちに来るべき人じゃないのに、ちょくちょく来るねぇ」
「実は舞踊を教えている途中で、足が滑って転んで頭打っちゃいまして……」
「舞踊……ふぅんそういうことかい。今回は意図的と?」
「えへへばれちゃいました? 死んだ私の友人の心残り、受け取りに来ました」
「"この舞踊は愛されるべきなんだ。決してあのような形で終わらせてはいけない"……だっけね」
「まだ覚えていますか?」
「あんな特殊な踊り忘れろって言うほうが無理さね。……ところでさ」
「はい?」
「わざわざ頭打たなくても、隙間で此処まで送ってもらえばよかったのでないかい?」
「……そ、その手がありましたかーーー!!」
「……あんたこそ、舞踊忘れてないだろうねぇ?」
「えーっと、多分? あれ?」
<おまけ2>
「こ、小悪魔の尻尾が抜けた……?」
「あ……」
「ごめん小悪魔痛くない? 痛くないわけ無いわよね、大丈夫よ。私がすぐに直すから! えっと小悪魔の尻尾を直す方法は……」
「あの……パチュリー様。その尻尾返してもらえますか?」
「え、えぇ。本当にごめんなさい。その……」
「心配なさらないで下さい。あ、ちょっと向こう向いていてもらえますか?」
「え? えぇ。その間に調べてくるわ」
「大丈夫ですよ。すぐにこうやって……ぁ…ん…くぅ……っと、直りました♪」
「えぇ!? 本当に!? ちょっと確認を」
「だ、だだっだめです! 奥までは刺さってないから抜け……ぁん」
「また取れたーー!? ケ○ル!ホ○ミ!襟草ー!妹紅の尾!!」
どうもこんにちは。私は紅魔館の母、バスト95の紅 美鈴です。
母といっても、母乳は出ませんよ?
出てた時期もありましたが……はぁ、「名前が無い程度の能力」さん今どこで何をしているんだろう……
おっと、思い出に浸っていたら寝てしまうところでした。
最近の幻想郷は平和すぎて、ついついお昼寝をしてしまいます。ふぁ~
たまにはレミリア様に稽古をつけてもらおうかな?
でもレミリア様は寸止めしてくれないしなぁ。
仕える前に戦った時、胸をざっくり短冊切りにされたのには泣きましたよ。私が妖怪でよかったです。
う~……少しだけ寝て、咲夜さんに起こしてもらおうかなぁ。
あ、咲夜さんはこの紅魔館のメイド長を勤めている方です。
ついこの前まで「めーりんねちゃだめっ! れみりぁさまにほーこくするわよ!」ってぴょんぴょん跳ねて……
うん、あんなに可愛いかったら、母性本能がフル活動してホルモンがうんたらかんたらで、母乳が出てしまうようになるもの仕方が無いよね。
だからレミリア様、フラン様、咲夜さん私のおっぱいを取り合わないで下さ「あいたーーー!!」
「美鈴またサボリ?」
「後頭部、後頭部に刺さってます!」
あうぅ、やってしまいました。
思考を巡らせているうちに、いつの間にか寝てしまっていたようです。
体は寝ていても、脳は働いている状態ってありますよね?
「少し平和ボケしすぎよ美鈴。昔の貴女なら寝ていても私のナイフくらい避ける事ができたでしょう?」
「あははー。(避けると何百倍ものナイフを飛ばしてくるじゃないですか)」
「何か言った?」
「今日のおやつは何かな~♪」
危ないです。いくら私でもあの隙間の無いナイフ攻撃は避けれません。
気を集中して肉体強化はできますが、服までは強化できないので暫く裸で門番をしなくてはならないじゃないですか。
アスト○ンが解けるには時間がかかるんですよ?
「おやつは後ね。お嬢様が呼んでおられるわ」
「ほえ? なんだろう、仕事の話かな」
「貴女にできる仕事って、門番と土いじり以外になにかあるのかしら?」
「霊夢さんに整体と針の技術を教えたのは私ですよ?」
「……それは初耳ね」
とと、今はそれどころじゃないです。早くレミリア様のところへ行かなければ。
「副門番長さん~ちょっと私レミリア様の所へ行くので、暫く門前に付いていて下さい」
よし引き継ぎもOK。さぁいざお嬢様の寝室へ
ガオンッ!
うおおおお!? 一歩踏み出したはずの地面がありませんよ!?
Q.急に穴が開いた?
A.急や
あぁおちる~~~~~~~~~~~~~~~ごちん!
「いったぁぁぁぁぁぁぁい!!」
「何をしているの美鈴」
「あ、あれ、レミリア様? あれ?」
あたりを見回すといつの間にかレミリア様の寝室じゃないですか。
さっきまで門前に居たのに、あーるぇ?
それにレミリア様の隣に立っておられるご婦人はどなた様でしょうか?
すごい美人で……私よりもおおきいです。巨じゃなく爆ですね。ちょっとうらやましいです。
「こんにちは、美鈴さん」
「あ、はい。こんにちは……?」
私の事を知っておられるみたいですね。うーん誰だろう?
なんかあの服は見たことあるような……あれはたしか幻想郷に来たときの管理者さんだっけ?
「あの、つかぬ事をお聞きしますが、紫さんのお母様でしょうか?」
「あはははははははは! お母様だって? あははははははは!」
「ふふふ、お母様と呼ばれたのは初めてですわね」
あれ? 私なにかおかしい事言ったでしょうか。
レミリア様なんかドロワーズが丸見えなのもかまわず、床を笑い転げていますし。
紫さんのお母様(?)は扇を口元にあてて、柔らかい笑顔になってますし。
「おもしろいわぁ美鈴。ひさびさのヒットよ」
「あ! まさか!!」
「ふふ、そうよ。私は……」
「紫さんのお姉様ですね!? お母様にしては若いと思ったんですよ!」
「あはははははははは! 今度はお姉さま? もうやめて、笑い死んじゃうわ!」
「あらあら若いだなんて、ふふふ」
あれあれ~? どうやら今度もはずれみたいですね。
ん~ではこの方は誰でしょう? 気の流れからしても紫さんとそっくりだから血縁と思ったのですが。
もうそっくりというか、まったく同じ……? え、まさか、いやでも……
「これ以上は私が酸欠で危険だから言っておくわ、美鈴。こいつはね、紫本人よ」
「お久しぶりですわ。以前会った時、私の頭を撫でたこと覚えているかしら?」
……え?
「ええええええええええええええええええええ!?」
<- 中国舞踊爆乳式 ->
「ええええええええええええええええええええ!?」
紅魔館に響くその声は、防音処理を施している魔法図書館にまで届いた。
その声にびっくりした小悪魔は、取ろうとしていた本を取り落とし、その本が小悪魔に浣腸しようとしていた、魔法図書館館長のパチュリーの足の小指にヒットして、ピチューンした。
崩れ行くパチュリーの右手が小悪魔の尻尾を掴み、そのまま引っ張る。「転んでもタダでは起きない」が紅魔館のスローガンだ。
そしてその結果、尻尾が抜けた。すっぽんと。
その時の小悪魔の声は「ひゃぁうっ!?」だった。が、今回の話にはまったく関係が無かった。
所変わって、此処はレミリアの寝室。
先ほどの叫び声の発生地点である。
そこには、椅子に座って足を組んでいるレミリアと、ニコニコと人の良さそうな顔をして、常に裏で何かを常に考えている紫と、
その紫に対して指をさして、石になっている美鈴がいた。
「美鈴。客人に指を刺すのは失礼よ?」
「え、いやいや。だって紫さんですよ!? 以前来られたときは12歳ほどの少女だったじゃないですか!」
「これには訳がありますの。それは追々話すとして、今回は貴女にお願いがあって参りましたの」
「私に、ですか?」
美鈴は同じ目線の高さにある、紫の目を見た。
紫が可愛いからと、抱きついてほお擦りして頭なでなでしてちゅっちゅした、初めて紫と会った時の涙目とは違って、凛としている。
油断したら飲まれそうな、深い闇と先の見えない光りに満ちた瞳だ。
「貴女の力を貸してほしいの。期間は、そうね……一ヶ月ほどかしら」
「一ヶ月ですか。結構長いですねぇ」
ちらりと美鈴はレミリアを盗み見た。
レミリアは自分の羽先をくるくると弄っている。
集中して何かを考えている時のクセらしい。
なんでも落ち着いて集中できるとか。
「外部への情報流出は避けたいから、冥界にある白玉楼に来てもらうことになるわ」
「一体なにをするのです?」
「……私達に、あの伝説の舞踊を教えて頂きたいの」
「伝説の……ま、まさか!」
美鈴は知っていた。いや知らないはずが無かった。
なぜならば、その舞踊を作ったのは美鈴を含め、今や伝説となった3人の武闘家だったのだ。
その舞踊は、世界に平和をもたらした。争いの無い平和を。
結果人々は堕落し、日々ただ生きるだけの肉塊となってしまった。
あまりにも恐ろしいその力に、3人は封印を決意した。
二度と表の世界には出ないよう、その舞踊に関わる資料を全てと、自らの体の一部を。
その舞踊を、紫は教えろと言っているのだ。
「申し訳ありませんが、教えることは……」
「いいわ。紅魔館の主として許可する」
「レミリア様!?」
「だって面白そうじゃない?」
面白そうという理由で、幻想郷が⑨で覆われてしまっては大惨事である。
だれかを倒して解決するような異変ではないのだから。
起こってからでは遅いのだ。
「あの舞踊は危険すぎます! あれは全ての……」
「知っているわ。紫から聞いたもの。貴女の過去に関することも含め、全部ね」
「ならばどうして!?」
レミリアは目を細め、不機嫌そうな声で美鈴を刺した。
「貴女は私の能力を、ましてや私の事を信じられないのかしら?」
「そ、それは……」
レミリアは、運命は大丈夫と言っているのだ。
美鈴もレミリアを信じている。心の其処から、命に誓って。
しかし、自らが起こした大事件。その事がどうしても引っかかってしまっている。
それに、教えたくてもきっともう……できないのだから。
「あの舞踊は3人そろって初めて完成するものです。そして私は自分の役割しか覚えてないのですよ」
「あら、そうでしたの? 貴女なら全て覚えていると思っていましたわ」
「お役に立てず申し訳ございません」
地面に付きそうなくらい頭を下げた美鈴は、正直なところほっとしていた。
覚えていないといっても一緒に踊っていたのだ。ある程度は体と目が覚えている。
もし中途半端な舞踊を教えていたら……何も起こらなかったら良いが、その特殊な効果ゆえ争いが起こることも考えられるからだ。
「……レミリア・スカーレットの名において命ず。これより紅 美鈴に1ヶ月間、暇を与える」
「!?」
「休みの間は自由に行動してかまわない。門番をするなり、紫に舞踊を教えるなり、その舞踊を知っている奴とやらを探すなりね」
「レミリア様……」
「でも一ヵ月後にはどんな結果であろうと帰って来ること。いいわね?」
「本当に大丈夫なんですね?」
「スカーレットの名に誓って」
「分かりました! 門番長、紅 美鈴、これより一ヶ月の間お暇を頂きます!」
やると決めたら一直線。それが美鈴の長所だ。
きっとこの舞踊は成功するだろう。
幻想郷を沸かしてくれるに違いない。
「という事は~教えてもらえるという事でいいのかしら?」
「はい! 厳しい特訓になりますよ?」
「覚悟は出来ているわ。他の二人もね」
「では、まずは昔の私の仲間を探しに行きましょう。といっても実は一人の居場所は分かっているんですよ」
「あら、それは幸先いいわね。ではまずそこへ行きましょうか。場所は?」
「命蓮寺、聖 白蓮さんの所です」
分かったわと、紫はススっと隙間を空けた。
それは命蓮寺へ繋がっているのか。
それはレミリアが見た運命に繋がっているのか。
きっとその両方だろう。
二人は迷わず、その隙間へと身を乗りだした。
美鈴は旧知に会うために。
紫は目的を果たすために。
そこの残されたのは、レミリアただ一人。
すっかり冷めてしまった紅茶をぐっと飲み干した。
そして先ほどまで隙間があった所に、空になったティーカップを投げつけ、誰に言うでもなく呟いた。
「爆乳音頭だって? 巨乳死すべし。爆乳は一度生き返ってもう一度死すべし」
本番当日、ライブ会場である博麗神社は満員御礼となった。
チーム名「爆乳幻想三国志」のメンバーは以下の通りである。
センター:聖 白蓮(本人の強い希望により参加)
ライト :西行寺 幽々子
レフト :八雲 紫
補 欠 :八坂 神奈子(元センター予定だった残念な神様)
ライブは成功し、博麗神社はその日からおっぱい神社と呼ばれるようになったが、それはまた別の話である。
「ふふふ……これで、これで次回の人気投票は私が一位間違いありませんわ!」
「え~~~、私だってがんばったわよ~?」
「私が寺にいた頃と盛り上がりは変わっていないな。誠に楽しく開放的で刺激的である!……いざ、快感──♪」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
<おまけ>
「あれ~ここどこですか~?」
「彼岸さね」
「という事は私死んでしまった!?」
「うんにゃ、魂はまだ体とリンクしてるね。またメイド長とやらにナイフで刺されたのかい? ふぁ……」
「あ、良く見たら小町さんじゃないですか。お久しぶりです」
「あいあい。あんたはまだこっちに来るべき人じゃないのに、ちょくちょく来るねぇ」
「実は舞踊を教えている途中で、足が滑って転んで頭打っちゃいまして……」
「舞踊……ふぅんそういうことかい。今回は意図的と?」
「えへへばれちゃいました? 死んだ私の友人の心残り、受け取りに来ました」
「"この舞踊は愛されるべきなんだ。決してあのような形で終わらせてはいけない"……だっけね」
「まだ覚えていますか?」
「あんな特殊な踊り忘れろって言うほうが無理さね。……ところでさ」
「はい?」
「わざわざ頭打たなくても、隙間で此処まで送ってもらえばよかったのでないかい?」
「……そ、その手がありましたかーーー!!」
「……あんたこそ、舞踊忘れてないだろうねぇ?」
「えーっと、多分? あれ?」
<おまけ2>
「こ、小悪魔の尻尾が抜けた……?」
「あ……」
「ごめん小悪魔痛くない? 痛くないわけ無いわよね、大丈夫よ。私がすぐに直すから! えっと小悪魔の尻尾を直す方法は……」
「あの……パチュリー様。その尻尾返してもらえますか?」
「え、えぇ。本当にごめんなさい。その……」
「心配なさらないで下さい。あ、ちょっと向こう向いていてもらえますか?」
「え? えぇ。その間に調べてくるわ」
「大丈夫ですよ。すぐにこうやって……ぁ…ん…くぅ……っと、直りました♪」
「えぇ!? 本当に!? ちょっと確認を」
「だ、だだっだめです! 奥までは刺さってないから抜け……ぁん」
「また取れたーー!? ケ○ル!ホ○ミ!襟草ー!妹紅の尾!!」
正直、テンションについていけなかった
もうちょと、ネタを練った方がいいんじゃないでしょうか?
おっぱいに免じて許してください。あれ許されないといけないのか?あれ?
メタはともかくパロはすまなかった。でもおっぱいだからr(ry
>もうちょと、ネタを練った方がいいんじゃないでしょうか?
本当はこれの3倍のボリュームで、修行と白蓮と小町の話ももりこんで、さらにライブの様子もかいてたんだけど、あまりにぐだったのでけしてしまったのです……
されにレミリアの本当の心境も書いていたのですが、書いたら安っぽくなったので。
その結果がさらに安っぽくなったのは否めないです。
もっと練って、出直してきます。でも合計100話くらい投稿してもなおらなかったらすいません。精進します!
どこにツッコめば……あ、そうか小悪魔のし(ry
ところで神奈子様をハブにする(あ、上手いこと言った)とか……彼岸に行く準備はよろしいですか?
残念ながら神奈子様は巨乳やったんやな
爆乳じゃなかったんやな悲劇やな……