Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

<前書きはまったく関係の無い話。されど幻想郷は平和だった>

2010/01/18 14:48:31
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「めいあいへるぷゆー?」

「うわこーりんキモ! マスタースパーク!!」


どかぁぁぁぁぁん!!


「へ、へるぷみー……」


香琳堂は今日もヘビーだぜ☆



<前書きはまったく関係の無い話。されど幻想郷は平和だった>



ここは魔法の森。

何時からそう呼ばれるようになったのだろう。

少なくとも私が此処に住み始めるより前であることは確かだ。

この薄暗く、じめじめした空気は私に合っていると思う。

陰湿で嫉妬深くて、そのくせ寂しがりやで。

友達が居なくて一人泣いた誕生日もあった。

誕生日プレゼントがほしくて、自分で自分へ送った手作りの人形。

慣れない手で作った。沢山針を指に刺した。私の血が人形に染みた。

こびりついた血を隠すように服も作った。思いのほかうまく出来たエプロンドレス。

白と蒼のコントラストを身に纏った人形。はっぴばーすでいでぃあありす。

その人形は今も私のそばにある……



――運命の金糸は巻き取られ……



ここは魔法の森。

何時からそう呼ばれるようになったのだろう。

少なくとも私が此処に住み始めるより前であることは確かだ。

この薄暗く、じめじめした空気は正直私には似合ってないかもしれない。

でも魔法使いといったらやっぱりこうした森に住んでいるものだろう。

きのこも沢山生えてるし、研究には持って来いの場所だから多少の住みつらさは我慢我慢。

でも洗濯物が乾かないのには参った。湿った服はやっぱり気持ち悪いしな。

実家に居たときからの知り合いが、魔法の森の前に店を開くらしいから記念に魔法グッズ一式を持っていったら、お礼にとミニ八卦炉を貰った。これで洗濯物もばっちりだぜ!

自慢しに霊夢の所に行ったら打ち落とされた。

見てろよ霊夢、すぐに追いついてお前に勝ってやるからな!



――運命の黒糸は紡がれ……




ここは魔法の森のアリスの家。

何時からそう呼ばれるようになったのだろう。

私がここに住むようになってから?

いえ、きっとあの人間達と再開してから。

冬が終わらない異変で再び出会った私と魔理沙。あとついでに巫女。巫女だしついでで十分。

それから魔理沙は事あるごとに私を部屋から連れ出しては幻想郷を飛び回った。

眩しい笑顔。箒がないと飛べないくせに。

明るい笑い声。ミニ八卦炉がないとすぐ魔力が尽きるくせに。

私を引っ張る暖かい手。すぐに皺だらけになってナクナッテしまうくせに。

いつも貴女は私に大切なことを教えてくれる。

友情。信頼。光。温もり。……愛はちょっとちがうから、友愛。

貴女はいつか居なくなる。だけど貴女が私の親友であったこと、私は誇りに思うわ。

だから魔理沙……これだけは言わせて。


「――勇気をくれて "0101" "0902" "0201 0004" "0405" "0103"」




――運命の金糸は交差する……




ここは魔法の森の魔理沙の家。

何時からそう呼ばれるようになったのだろう。

それは私がここに住むようになってからだ。

ここに住んでしばらくして「霧雨魔法店」を開いたがまったく客が来ない。

まぁ当たり前か。と思っていたら時々客が来るようになった。

はたして遊びに来た友人を客と呼ぶのかは怪しいけど……

アリスは星屑つまったビンを時々買って行ってくれる。

霊夢はもとより興味が無いみたいだ。じゃぁなんで来るんだろう?

私が神社に行く理由と同じだったら嬉しいぜ。なぁんてちょっと乙女チックだったかな。

霊夢と一緒に居ると楽しい。心の底からそう思える。

最初は友達で、少し前まで目標で、いや今も目標だけど……もっと今はちがう感じがする。

そう、言うなれば


「―――って感じかな?」




――そして運命の糸に交わりしは紅糸……




「っ!」

アリスの指に点と、赤い血が浮き出てきた。

いつものように魔理沙の服を修繕している最中の出来事である。

白いエプロンに使っていた糸。

それが、アリスの赤に染まる。


「なにか良くない事でも……ううん。縁起でもないわ。さぁ続きしなくちゃ」




――運命すら絡み取る紅糸は金と黒と混ざり別の色に染める……




魔理沙は喘いでいた。

熱く火照った身体を持て余していた。

身体中を電気が走るかのように、刺激が止むことなく与え続けられている。


「あ……んぁ……」


その刺激に耐えるようにベッドを強く握り締めるが、それが更なる刺激を呼ぶだけだった。

まだ幼さを残している少女の胸が激しく上下する。呼吸が荒く不安定に声が漏れてしまっている・


「れい…むぅ……」


愛しき人の名前。そして今隣にいる人の名前を、魔理沙は呼んだ。


「誰が愛しき人よ」

「あだっ! 病人にはもっと優しくしてくれてもいいじゃないか」


魔理沙が風邪を引いた。そんな予感がした霊夢は魔理沙の家へとめずらしく急いで駆けつけた。

そして部屋に入ってみると、魔理沙が息も荒く喘いでいるではないか。

純真乙女ではない霊夢はそんな魔理沙の姿を一目で焼け付けた後、急いで水と氷枕を用意して介抱をすることになったのだ。


「こんな真冬にお腹出して寝て風邪なんて引いてるなんで馬鹿じゃないの?」

「うるへぃ。徹夜で研究してたら途中で意識なくなったんだ」

「どれくらい徹夜してたのよ。一週間ほど顔見てなかったけど、まさかまるまる一週間って事は無いでしょうね」


魔理沙は霊夢からの冷たい視線から逃げるように、かけ布団を目の上まで上げた。

ごほごほと咳き込んだのは風邪のせいか、ベッドの埃が舞ったからか。


「あんたばかぁ?」

「霊夢、それはいろいろと、ごほっ、やばい」

「やばいのはあんたよ。……はぁもうそんなカビと埃まみれの布団に入ってたら風邪が悪化するわ。はやく出なさい」

「うごきたくない……」

熱が40.2度ある中、動くよりは埃の方がましだとでも言うかのように、丸くなって深くもぐりこんだ。

が、余りにも臭い空気そのたもろもろがやばかったのか、すぐに布団を跳ね除け必死に酸素を求めた。


「そんなに元気があるならちょっと空の旅くらいは平気よね」

「永遠亭までなんて飛ぶ元気ないぜ……」


今ので力を全部使い切ってしまったのか、目にも生気が薄くなっていた。


「仕方ないわね。紫」

「はいはーい。呼ばれて飛び出てぼんきゅっぼーん♪」


霊夢が手を一回叩くと同時に突如、霊夢と魔理沙の間の空間に裂け目が生じ、そこから人が飛び出してきた。

彼女こそ幻想郷の母、八雲 紫その人である。


「紫、悪いんだけど永遠亭の医者を私の部屋に連れてきて」

「それくらいはお安い御用よ。ついでにその子も私の隙間で運んであげましょうか?」


紫は開いたままの隙間を扇子でちょんちょんと指し示すが、霊夢は首を横に降った。


「いまの魔理沙じゃその"空間"に絶えられないわ。もちろん私の零時間移動にも」

「あら残念。せっかく恋のライバルが一人減ると思いましたのに」

「馬鹿なこと言ってないでさっさと永遠亭行って来い」


はいはい、と言いつつ入ってきた隙間へと消えていく。

紫なら永遠亭の医者、八意 永淋に魔理沙の症状からなにまで正確に伝えて準備してくれるだろう。

霊夢が魔理沙をつれて家に到着するまでには完全体制が整っているはずだ。

……変な機材持ち込まれてたらどうしよう。

霊夢は頭によぎった光景を首を振って打ち消し、そんなことしている場合ではないと魔理沙を見た。

下着姿だった。それもドロワーズのみ。


「風邪引いてるのになにしてんのあんた!?」

「あえ? 外に出るんだろう。だったら着替えないと」


どうやら熱で頭がやられたらしい。着替えるという行動が途中で途切れている。

具体的に言うと、脱ぐ ⇒ 着替え終了。


「あぁもうちょうどいいわ。新しい服持ってくるから大人しく座ってなさい」

「うぅ……迷惑かけるぜ……」

「だれも迷惑だなんて思ってないわよ。うわ同じ服ばっかり。アリスじゃないけどおしゃれくらいしなさいよ」

「霊夢にだけは言われたくないぜ。へっくしょい!」


汗が魔理沙の体温をどんどん奪っていく。

霊夢は慌てて魔理沙のシンボルであるエプロンドレスを頭から被せた。



それからシャツを着てないだの汗拭いてくれだの注文の多い魔理沙を適当にあしらい、霊夢は空を飛んでいた。

魔理沙をお姫様抱っこで。

途中鴉がうるさかったがそんなこと気にする余裕も無いのでとりあえず転生させておいた。あとは任せた閻魔様。

そんなこんなで部屋についたら何故か助産装置があったから紫と一緒に封印して、あとは永淋とその助手の月の兎に任せることになった。


そして次の日、魔理沙は全快した。驚くべきは魔理沙の体力か、それとも永淋の薬か。

何はともあれ一件落着、とはうまくいかないもので、つまりは霊夢が風邪を引いた。


「うー油断したわ」

「冬なのに腋を出してるからだぜ」

「あきらかにあんたのがうつったのよ。ごほっ」


昨日は魔理沙が寝ていた布団。一昨日は霊夢が寝ていた布団。つまりは自分の布団で霊夢は寝ていた。

永淋の薬はさきほど飲んだので直に少しは楽になるだろう。


「えーっと……ごめん」

「なんで謝んのよ」

「だって風邪の介抱で迷惑かけたのに、風邪をうつしてまた迷惑をかけてしまって……あだ!」


魔理沙が顔を上げると立ち上がってお払い棒を構えている霊夢がいた。

いつもの巫女服と違って、かわいらしいイチゴ柄のパジャマ姿(永淋から借りている)だったが。

そんな霊夢が怒っている。どうやら風邪も吹き飛ぶくらい本気で怒っている。


「次、迷惑だなんて言葉使ったら張っ倒すからね」

「ごめん……」

「謝るのも禁止」

「えっと、ありがとう?」

「よし、分かればよろしい。悪いけどちょっと今ので熱あがっちゃったみたいだから寝るわ」


霊夢はよっこらせっと冗談交じりで布団にもぐりこんだが、その作り笑いにやっぱり魔理沙は罪悪感を持ってしまった。

そんなことお見通しとばかりに、霊夢は目を瞑りながら魔理沙に自分の大切な思いを教えた。


「魔理沙。親友を助けるのに理由なんて一つしかないのよ」


ただ元気で居てほしい。それだけ。


「またお見舞いにくるぜ。きのこ雑炊でもつくってやるよ」

「ん。食べれたら貰う……わ」

「おやすみ霊夢」


眠りに入った霊夢を見届け、魔理沙は一度家に帰るために箒に乗った。

恋色の星をばら撒きながら、魔法の森の上を魔理沙は飛んでいた。




――絡んだ糸はもう決して解かれることはなく、ただ絡まり続けるだけ……




スパーーーーン!!

それはスパンコールではなく、襖が勢い良く開けられる音だった。

何があったのかと、霊夢と魔理沙は動きを止め音がしたほうへと顔を向けた。

その先に居たのは、両手の広げ息を切らしている少女、アリス・マーガドロイドだった。


「風邪を引いたって本当!?」

「寒い。あと大声は頭に響く」

「アリスー。病人の前で叫ぶのはどうかと思うぜ?」

「あ……あ……」


アリスは二人の光景を見て固まった。パーフェクトフリーズの玉みたいにぷるぷる震えている。

しかしそんな凍ったアリスとは対極的に、霊夢と魔理沙は熱かった。

襖を開けたのがアリスだと分かると、二人は止めていた行動をすぐに再開したのだ。

それは魔理沙特性のきのこ雑炊をふーふーしてあーんを、魔理沙が霊夢に食べさせると言う熱い行為だった。


「ま……」

「ま?」

「魔理沙の裏切り者ーーーー!! 霊夢の浮気者ーーーーー!!」

「……」


冷たい風が吹き抜ける部屋の中。外はまだ冬の寒さが残っている。

霊夢と魔理沙の二人はしばらく何があったのか、脳内緊急会議を開いていたが先に会議が終わった霊夢が声を上げた。


「ねぇ魔理沙」

「え? あ、なんだ?」

「この場合どっちが追いかけたらいいと思う?」

「霊夢体調はどうなんだ?」

「おかげさまでほぼ完治したわ」

「だったら」

「そうね」

「「勘違い娘をからかいに行きますか!!」」


開けっ放しの襖から泣いて飛び出したのは少女の名はアリス。

開けっ放しの襖から手をつないで飛び出した少女達の名は霊夢と魔理沙。

3本の糸は絡み合い、一本のミサンガを作り上げる。

3人の思いと約束が続く限り、その輪は決して切れることは無いだろう。



回る 廻る プロミスリング

その輝きは永遠と煌めいて……

硬く 難く プロミスリング

この温もりを永遠として……























「実は私アリスとちゅーしたことあるの」

「な、なんだってー!?」

「上海ともちゅーしたことあるの」

「それだけは絶対に許さないのぜぜぜ」

「だから魔理沙ともしてもいいわよね?」

「ぜぜぜ……ぜ?」
コメント:友情と愛情とその裏返しと。

はじめまして恋に恋するこじ子です☆ 嘘です彼女いない暦24年9ヶ月のこじろーです。

アリスは霊夢の事が好き。でもいつもそばにいてくれたのは魔理沙だった。だったら両方いただくのが魔界式恋愛術。ということは我が神綺さまと夢子さんを頂いても問題はないですよね!やったー!
あと個人的に霊夢は恋愛原子核。そばによる美少女全てを巻き込んでますものずるい。
こじろー
http://maira001.blog113.fc2.com/
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
アリスの家~の話のとこ

ミニ八卦路×
ミニ八卦炉○


アリス悪女なのに反応が乙女だなww
2.こじろー削除
>ミニ八卦炉
ありがとうございます。すぐに直しますね!

アリスはまだちゅーも知らない乙女のはず!
でも妄想の中ではいつもあんなことやこんなことを……上海と蓬莱と時々京人形だですねこう絡み合ってですうわなにをするやめr(ry
3.ずわいがに削除
これは……三角関係……なのだろうか?
それとも▲関係なのだろうか。
いや、もう友情でいっか!
4.こじろー削除
>いや、もう友情でいっか!
友情と愛情を足して友愛100%で出来ています!
願わくば、この関係がずっと続きますように