Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

アイデンティティなんてものはさ、結局他者が勝手に決めたものじゃないの。そりゃ、原因は自分にもあるけどさ。

2009/09/12 16:17:51
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 妬ましくないわ。

 清々しい空気に目を覚まして、大きく深呼吸。
 ん~、好い気持ち。
 これはあれね、威厳あふれる妖怪や神様が派手に転倒したみたいな爽快感。
 もっと判り易く云えば、そう、快べ……ごほん!
 とりあえずスッキリなのよ。頭がねっ!

 こんなの珍しい。少しも妬ましくない。今迄に全くなかったわけでもないけど、そんなのはごく稀。歩いてるこいしに気付くくらいレア。あそこまでレアだと撃ち落として500万点とか入らないかなと思って撃ってみたら、結構クリーンヒットして盛大に転倒してた。どこから撃たれたか判らず、起き上がると涙目できょろきょろしてたわね。悪いことした。
 あ、ちゃんと謝ったわよ。あとお詫びに妖怪ラーメン御馳走して許してもらったわ。
 ……なんでかさとりの分も驕らされたけどね。
 あいつ絶対私の心の声を聞いてたんだわ! 絶妙のタイミングで現れて「やァ、どうしたんだいこんな所で。そういえば私もラァメンというものが、一つ食べたいなァ」じゃないわよ!
 ……寝惚けてたんだとは思うけど。髪の毛ラーメンに浸してこいしに怒られてたし。

 あれ、何を話してたんだっけ?

 あぁ、そうそう。気分が好くて妬む気がないっていう話。
 
 折角こんな清々しい気持ちの日。どうせだからと、ちょっと外出でもしようかなぁなんて思ってみたり。
 そして訪れましたる博麗神社。こんな遠出は初めてだわ。
 すると何の問題もなく、というか境内に入った直後に巫女と遭遇。もちろん緑じゃない方。赤い方。
 ……狐?
 うどんじゃない。
 
「こんにちは」
「誰?」
「殴らせなさい。返せ清々しい気持ち」
「冗談よ。こんにちは」
「速攻で失礼ね、あなた」
「私なりの挨拶よ」

 この巫女は……
 そういえば名前なんだっけ?
 
「えっと、あんたは」
「霊夢よ」
「あ、どうも」

 さとりかこいつ。

「あんたの名前なんだっけ?」
「私の名前は」
「あぁ、そう、パルスィね」

 さとりかこいつ。

「それで、どうしたの。あなた嫉妬を司るのよね。妬むものなんて此処にはないわよ」
「生憎と今日は妬ましくないのよ」
「何が?」
「何もかも」

 霊夢の顔から怠そうな色がすっと落ちた気がする。
 はてな。なんでそんな顔を。

「え、今日四月?」
「エイプリルフールじゃないわ。というか夏が終わったばかりよ」
「あれ、嘘の日って他にもあった?」
「真顔はやめなさい。嘘じゃないから」
「……随分と逞しく貫くのね」
「嘘じゃないと云うに!」

 鬱陶しいなもう!

「自己否定なんてやめなさい。あんた存在が消えるわよ!」
「人を妬みしかないみたいに云うな!」
「あんたそういうキャラでしょ!」
「キャラ云うな!」

 キャラ作ってるみたいに云うな!
 別に妬むのは自己表現の一種じゃないのよ!
 
 ……あれはそう……趣味?

「と、とりあえず妬ましくないのよ」
「パルスィ。何もね、妬ましいものを妬ましくないって云わなくてもいいのよ。妬むことは自然なことなんだから」
「えぇい信じなさいよ私の澄んだ心を! たまにはあるのよ、少しも妬ましくない日が! まるで反動のように!」

 あぁ、もう! なんで誰も信じてくれないかな!
 日刊紙にだって休刊日があるじゃない! ウワバミにだって休肝日があるじゃない!(人に依るけど) 力士にだって……えっと、ノー相撲キングっていうのがあるじゃない! そうよ、物事には例外もあれば休みもあるのよ!
 それとも何、政治家は私事も公務なわけ!? 私が妬むのは公務だとでもいうの!? なら給料頂戴よ!
 
「というわけで今は1000ギタンで良いわ」
「意味が判らないけどお金ならないわ」

 しまった、感情にまかせて変なこと考えた。そして少し声に漏れた。
 ここは少し修正しておかねば。

「お金なんかより君が欲しい」
「どきっ」

 修正方向を間違えた。

「冗談よ」
「でしょうね」
「ふふ、どの言葉が冗談だったのかしら」
「どきっ」

 何やってるのかな私! あと霊夢!

「私が悪かったわ。でも何もあなたまで乗らなくてもいいのよ。っていうか頬を桃色に染めないで」
「博麗神社は最近ときめき不足なのよ」
「え、充足したことあるの?」
「馬鹿ね。この神社の寝室辺りで先代がときめいたから私がいるんじゃない
「生々しいわ! しばらく枯渇しておきなさい! っていうか人差し指と中指の間から親指出すな!」
「具体的に云うと」
「その指止めっ!」

 この子卑猥! 巫女の癖に!

「冗談よ」
「いいからその左手の人差し指と親指で作った輪っかを解きなさい! そして用意した右手の人差し指をそこに向けない。やめっ!」
「説明科白が長い」
「やらしいことはやめなさい!」
「生命の神秘がいやらしいはずない!」
「その下品なジェスチャーを神秘の一部に組み込まない!」

 誰かこの巫女止めなさい!
 というかいいのか巫女がこれで!

「落ち着きなさい。顔真っ赤よ」
「あんたもね!」

 もしかして云ってて恥ずかしいのかしら。だったらこの子馬鹿なんじゃないかしら。
 
「あのさ、パルスィ」
「何よ」

 見れば、霊夢の顔は沸騰しそうな彩り。

「……止めていい?」
「止めなさい!」
「やぁ、これ恥ずかしい」
「阿呆!」

 しまった、本当の馬鹿だった。

「あはは、ときめき不足の解消になるかと」
「あなたの云うときめきって子作りじゃない! しばらくいらないから!」
「時代は次代へ移ろうのよ」
「安心しなさい。そうそう世代交代なんてしないから」

 世代交代されると私も存在危ういし。
 置いておいて。

「珍しく誰も妬ましくないからさ、そういう時に表に出てのんびりしようと思ったのよ」
「急に話変わるわね」
「いいでしょ」
「いいけど」

 よし。

「そんなわけで、妬ましさが戻るまで一緒にいてよ」
「むねきゅんチャンス?」
「してもいいけど」
「きゅんっ」
「やっぱりやめて、頬染めないで」
「ちぇ」
「あなたそんなキャラだったっけ……?」
「不安定なのよ」
「自分で云うか」

 緩いなぁ、この子。
 異変とか以外で会うと、他の連中もこんな感じなのかしら。
 やっぱり出歩いてみないと駄目ね。
 ……普段はすぐ妬むから駄目だけどね。

 はぁ。
 溜め息一つ。
 妬むと目が曇るのよねぇ。嫌だわ。

「アイス食べたくなったから取ってくる。何が食べたい?」
「何があるの?」
「あずきバー一択」
「……じゃあ種類訊くな」
「食べる?」
「そうね。食べるわ」
「まだ在庫合ったかなぁ」
「確認してから訊きなさい」

 くそ、子供なんだから……
 実際随分子供だから、いいのか、あれで。

 はぁ。
 また溜め息。

 でも悪くないわね。
 うん。こういうのも、悪くない。

 ふふ。
 妬みすぎる自分が、少しだけ妬ましいわ。なんてね。









「あずきバーなかったからホームランバーね」
「別のあるんじゃない!」
「とんがりコーンもあった」
「それアイス違う」
パル子かわいい。
あと霊夢かわいい。
でも僕はクリスピーナがいい。
焼き竿
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
爽なのかー
2.名前が無い程度の能力削除
NO SMO KING?
パルちぃは可愛い
3.名前が無い程度の能力削除
霊夢さんがかわいすぎるwww
涙目こいしたんカワイイよ


4.名前が無い程度の能力削除
妬まないパルスィも可也
5.謳魚削除
パルパルに「どきっ」てしたり「きゅん」ってなっちゃう霊夢さん愛くるしいよ霊夢さん。

さとり様は相も変わらず素敵に自由人ですね。

あ、私は「カルピスウォーター・ボトルアイス」が良いのです。
6.奇声を発する程度の能力削除
さとり様はまたテンションが…www

ボクはやっぱりガリガリ君が良いのです。
7.名前が無い程度の能力削除
パルくないパルパルもそれはそれで妬ましいwww

あ、俺ジャイアントコーンね、チョコナッツの奴。
8.削除
>やぁ、これ恥ずかしい

やぁ、この霊夢かわいい
9.名前が無い程度の能力削除
何してんだ、この巫女。
いいぞもっとやれ。

誤記入報告
「馬鹿ね。この神社の寝室辺りで先代がときめいたから私がいるんじゃない
最後、かぎかっこ忘れてますよ。
10.名前が無い程度の能力削除
やぁ、これ恥ずかしい
なにこの巫女さんかわいい
11.名前が無い程度の能力削除
駄目だなこの巫女!可愛いぞ!
いやいやここはPAREMでしょう。