Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

特に何も起こらない白玉楼の一日

2009/07/18 00:41:26
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1、 ねぇ妖夢、白楼剣で魚を三枚おろしにするのはやめて頂戴



「これ、妖夢」
「はい、幽々子様」
「何故貴方、魚を焼いているのです」
「お昼ご飯にございます」
「しかし、今は夏ですよ。初夏を迎えました」
「はい。寝苦しい時期にございますので、幽々子様もお気をつけくださいますよう」
「えぇ。いつも主の身を第一に考えるのは良いことね。しかし妖夢、私が言いたいのはそのことではないわ」
「はて、なんでございましょう」
「何故貴方、秋刀魚を焼いているのです」
「秋刀魚が食べたかったもので」
「お馬鹿さんっ」
「すみません。鮪のご気分でしたか」
「そういう意味ではありませんっ。貴方、秋刀魚と漢字で書いて御覧なさい」
「はぁ。『酸麻』……っと」
「何かの麻薬かっ! 大麻の親戚みたいに書くんじゃありませんっ」
「すみません」
「秋に刀の魚と書いてサンマと読むのよ」
「なるほど」
「よって旬は秋なの。秋に食べるべきものなの。初夏である今時期に食べるなんて論外。ちなみに鮪は冬が旬よ」
「しかし、焼いてしまいました」
「そうね。焼いてしまったものはしょうがないから、えぇ。秋刀魚には申し訳ないけれど、一足お先に頂いても吝かでは――」
「わかりました、幽々子様」
「あ、はい」
「妖怪が鍛えたこの楼観剣に斬れぬものなどほとんどありません」
「そうね。そのちょっと後ろ向きな謳い文句が好きよ」
「よって当然ながら、妖怪が焼いたこの秋刀魚にも斬れぬものなどほとんどありません」
「ごめんなさい、貴方は私と違う言語中枢を持っているようよ」
「疑われますかな、幽々子様」
「貴方のことを結構信頼しているつもりだったけど、なんだか幽々子、心配になってきたわ。主に貴方の将来性が」
「判りました。冥界一堅い秋刀魚、ご覧にいれましょう」
「いやいや妖夢。秋刀魚さんだって刀の代わりになるよりは、誰かの胃袋に収納される未来を望んでいると思うわ」
「しかし漢字には刀の一文字が含まれております。よって刀になります」
「妖夢、深呼吸をして。はい、ひっひっふぅー。ひっひっふぅー」
「幽々子様、それはラマーズ法です」
「そう、そう、その調子よ。その調子でどんどん私にツッコミなさい。ツッコまないとボケ倒すわ」
「幽々子様、私よりもずっとお歳を召しているとは存じておりましたが……よよよ」
「そっちのボケるではありませんっ! って、なんで私がツッコんでるのかしら、貴方の役目よ」
「もぐもぐ」
「秋刀魚食べてるし?! 刀にする話はどうなったの?!」
「おいしそうでしたので食べました」
「『むしゃくしゃしてやった』と同レベルじゃないの。あぁ、私も食べたかったのに……」

 ――――。

「と、いう夢を見たので秋刀魚を買ってきて、ちょっとそこの丸太を斬ってみて頂戴」
「幽々子様の脳が暑さで沸騰してしまわれた……」











2、 あの幽々子様、私の半霊にまたがって移動するのはやめてください



「暑いわね」
「暑いですね」
「こうも暑いと、動く気も失せてしまうわ」
「幽々子様がそうしてだらだらなさるのは今に始まったことでは……」
「だまらっしゃい」
「すみません」
「何か、冷たいものが食べたいわ」
「如何なる状況でも減退を知らぬ食欲には感服致します」
「よーうむー」
「しかしですね、幽々子様」
「はい」
「そろそろ私の半霊から降りてもらえませんか」
「嫌よぅ、ひんやりしてるんだもの」
「あと、幽々子様、最近お体のアレでソレでコレが増え――いたっ」
「言わぬが仏と言う言葉をご存知かしら」
「知らぬが仏と言わぬが華が混じっておいででは」
「……、……、妖夢」
「はい、私が間違えておりました。正しい日本語は言わぬが仏にございます」
「…………今の誰にも言わないでね」
「私は何も聞いておりませんとも、幽々子様」
「どうしよう、転生したい。明日から英語で喋ろうかな……」
「“OK, become my shield” “Yes, sir. I will show the hardest shield in Hades.” ……嫌すぎるんですが、どうでしょう」
「ぷりーず りーぶ みー あろーん」
「幽々子様、めっちゃカタカナ英語です。もはやひらがな英語です」
「判った、古語で喋ることにするわ」
「それでは私が理解できません」
「じゃあモルモル語……」
「どこの言語ですか」
「どうでもいいけど、暑いわねぇ」
「暑いですね。そもそもなんの話でしたっけ」
「忘れたわ」
「幽々子様、私よりもずっとお歳を召しているとは存じておりましたが……よよよ」
「そっちのボケるではありませんっ! って何この会話、既視感を覚えるわ」
「夏だからでしょう」
「あぁ、そうね……夏だものね……私、明日から減量するわ」
「覚えていらっしゃったではありませんか」
 白玉楼は、今日も平和です。
03
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
あまりにも平和すぎるwwwwww
2.岩山更夜削除
切れ味が鋭いww
いいなぁ、会話文だけなのにこの鋭さは素晴らしい。
ごちそうさまでした。
3.名前が無い程度の能力削除
ほのぼのまったり白玉楼は今日も平和です
4.Taku削除
こんなほのぼの溢れる白玉楼を書いてみたくなりました。
良いお話をありがとうございました。
5.名前が無い程度の能力削除
会話文だけで笑ったの久しぶりです。
6.名前が無い程度の能力削除
>半霊にまたがって移動する
エロい想像をしたのは私だけでいい。