Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

遊びを教えて!

2009/06/01 23:11:24
最終更新
サイズ
4.83KB
ページ数
1

分類タグ


 1.鬼ごっこ



「ねぇ、パチュリー」
「なに妹様?」
「鬼ごっこって何?」
「知らないの?」
「うん」

 鬼ごっこ、誰もが一度はしたことある遊び。
 しかし、フランドールは知らなかった。ちなみにパチュリーも実は知らなかった。

「あー……鬼ごっこはね」
「うん」

 純粋な瞳。
 知らないとは、言えなかった。
 考えるパチュリー。
 鬼ごっこ……文字から連想されるのは、

「鬼の真似をする遊びよ」
「鬼の真似?」
「そう。お酒飲んだり、力任せに暴れてみたり」
「ふーん……ありがとう」

 その夜、フランドールがお酒に酔って、紅魔館内で大暴れし、半壊したそうな。








 2.お馬さんごっこ



「美鈴」
「あ、妹様じゃないですか。危ないですよ? こんな門近くまで来ちゃ」
「曇りだから大丈夫!」
「それで、何か御用ですか?」
「あのね、お馬さんごっこって何?」
「へ?」

 お馬さんごっこ。やったことあるかは別として、誰もが知っている遊び。
 しかし、フランドールは知らなかった。ちなみに美鈴も知らない。

「お馬さんごっこはですねぇ……」
「うにゃ」

 輝く瞳。
 知らないなんて言えない。
 考える美鈴。
 お馬さんごっこ……馬の、真似。

「お馬さんごっことは、馬の真似をする遊びです」
「馬の真似?」
「はい、こうやって」

 四つん這いになって、

「ヒヒーン!」

 と叫ぶ美鈴。割りと似ている。
 フランドールは美鈴の真似をする。
 二人四つん這いになって叫ぶ。

「ヒヒーン!」
「ぶるるぅ」
「ヒヒーン!」
「ヒヒーン!」

 それを見に来たレミリアが涙を流し、咲夜が血を吐いたそうな。
 ちなみに小悪魔がパチュリーにお馬さんごっこを迫り、消された。
 ちゃんと賢者の石やらを使い再生した。








 3.お医者さんごっこ



「ねぇ、パチェ」
「なに?」

 読んでいた本を机の上に置き、レミリアの方向へ向くパチュリー。

「というかレミィ、いつの間に居たの?」
「親友が隣りに居ることに気付いて無かったなんて……親友失格じゃない?」
「あら? 絶交?」

 特に動揺せず、首を傾げる。

「私は優しいから許してあげる」
「はいはいありがと」
「むぅ~何よ、素っ気無いな」
「私は本を読んでいたの」
「本より親友を選びなさい」
「で、何の用かしら?」
「あ、そうそう。パチェ、お医者さんごっこって何?」

 時間が止まった。
 黙るパチュリー。
 キョトンとするレミリア。

「……レミィ、何故そんなことを?」
「この前フランに訊かれてね。分からなくて答えられなかったのよ。パチェなら知ってるかと思って」
「まぁ、それは……」
「お願いパチェ! 姉として、威厳が! 威厳が!」

 パチュリーの肩を掴み、必死にそう訴える。

「別に良いけど」
「ホント!?」
「……でも説明しにくいわね」

 どう説明すれば良いのかと、悩むパチュリー。

「あ、なら実際にやってみせてくれればいいわよ」
「……この私に、魔女に、お医者さんごっこをやれと?」
「お願いパチェ!」
「ぅ……はぁ、分かったわよ」
「ありがとうパチェ!」
「じゃあ私が医者役をやるから、レミィは患者役ね」

 パチュリーの言葉にレミリアは素直に頷く。

「じゃあ目の前の椅子に座って」

 椅子を二つ、並べる。
 レミリアはちょこんと座る。

「じゃあ私のやりとりになんとなく合わせてくれれば良いから。患者役ということを忘れないこと」
「ああ、分かった」

 吸血鬼と魔女のお医者さんごっこが、今始まる。

「ではレミィ、今日はどこが悪いのかしら?」
「最近風邪気味なのよ」
「じゃあアーンして」

 何故口を開けなきゃいけないのか、疑問に思ったが素直に従う。

「アーン」
「ふむふむ。少し赤いわね。じゃあ次、上着まくって」
「えぇ!?」
「早く」
「う……うぅ」

 恥ずかしい気持ちを押さえながらも、親友のパチュリーを信じて上着を両手でまくる。
 幼い素肌が、露になった。

「聴診器は無いから、素手で触るわね」
「ひゃっ!?」

 聴診器で心音を聴く動作を真似て、右手でそっと優しくレミリアの小さな膨らみに直に触れる。
 ぴくりと震えるレミリア。
 その瞬間――

「パチュリー、遊ぼう! ……って」

 フランドールが入って来た。

 そこでフランドールの視界には、上半身を晒したレミリア、その幼い膨らみに手を触れているパチュリー。

 つまり、誤解するには十分なわけで――

「ふ、二人共不潔だぁぁぁぁぁぁぁ! うわぁぁぁぁぁん!」
「ふ、フラーン!」
「パチュリー様! 私の胸ならいくらでも揉んで――」
「ロイヤルフレア」
「こぁぁぁぁぁぁぁぁくぅまぁぁぁあぁぁん!?」

 泣き叫ぶフランドール。
 顔を赤くしてオロオロするレミリア。
 燃える小悪魔。
 笑うパチュリー。
 図書館では本を読みましょう。








 4.かくれんぼ



「ねぇ、咲夜」
「妹様、どうしました?」
「かくれんぼって何?」
「か、かくれんぼですか?」
「うん!」

 かくれんぼという誰もが一度はしたことある遊び。
 しかし、フランドールは知らなかった。実は咲夜も知らなかった。

「かくれんぼとは……」
「かくれんぼとは?」

 考える咲夜。
 かくれんぼ……隠れるということ。なら何故わざわざ『んぼ』とよく分からない言葉が付いているのか。
 考えに考える。

「かくれんぼとは、隠れながら『んぼ』っと小さく呟くことです。そして、誰かに見つかったら『んぼぉぉぉぉぉ!』と叫ぶのです」
「そっかぁ。ありがとう!」

 その日、紅魔館内で「んぼ」と小さく呟く可愛らしい声がずっと聞こえた。
 気味が悪くなったレミリアが捜し当てた瞬間、館内に「んぼぉぉぉぉぉ!」という叫び声と「きゃぁぁぁぁぁぁ!?」という悲鳴が聞こえたそうな。
久し振りにちょっと突っ走ったような作品でした。
そんな作品ではありますが、少しでも楽しんで下さったなら幸いです。

わふっ!
喉飴
http://amedamadaisuki.blog20.fc2.com/
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
「んぼぉぉぉぉぉ!」に果てしなくフイタwwwww
咲夜さんのその発想に脱帽せざるを得ないw
2.名前が無い程度の能力削除
かくれんぼの話、リアルに想像してみると…たしかにこれは怖い w
3.名前が無い程度の能力削除
いやいや「んぼ」は可愛らしいwww囁かれたい。
4.岩山更夜削除
ああもう、順番に笑いが大きくなって、んぼで盛大に吹いたじゃないですかw
可愛いなぁ、フランちゃん可愛いなぁ、もう。
5.名前が無い程度の能力削除
んぼってwwww

しかし、お医者さんごっこは確かに説明しづらいかもしれんw
6.名前が無い程度の能力削除
普段からあれだけツッコミ気質な妹様が、各人、特に咲夜さんの発想に全然疑いを持たないのがすごいw
7.名前が無い程度の能力削除
俺もパチュリー様とお医者さんごっこしてえ!!(ロイヤルフレア
俺が患者役でもパチュリー様が患者役でもどっちでもおk!!(サイレントセレナ
8.名前が無い程度の能力削除
堪えていた笑いを「んぼ」で爆発させてしまった。

お医者さんごっこの後、誤解をどう解いたのやら。
9.謳魚削除
最初から最後までかっ飛び過ぎな発想力で勝負の紅魔館ですね分かります。
お馬さんごっこの「ヒヒーン!」に妙な懐かしさが込み上げて来ました。
ぺこり。
10.無在削除
……………………。

……ごふぁっ(複合的原因によって吐血
11.名前が無い程度の能力削除
タイトルと作者を見た瞬間、復活か!?とはやる気持ちのまま一気に読みました。

結果、フランちゃんと遊びてええ!素直なフランちゃん可愛いよ!可愛いよ!んぼおおおおお!
……取り乱すほど面白かったということで。
12.名前が無い程度の能力削除
フランちゃん純粋すぎだww最初から笑いっぱなしでしたww
これから色々と発展していって最終的にはお嬢様達が喉飴さんを舐める遊びになるのですね、混ぜてくだs(レーヴァテイン&グングニル
13.名前が無い程度の能力削除
とても健全なSSですね。
僕もお医者さんごっこは得意なのでフランちゃんに教えたいです。
14.奇声を発する程度の能力削除
激しく笑ったwwww
15.名前が無い程度の能力削除
んぼぉぉぉぉぉ!に紅茶噴いたw
フランが純粋すぎで可愛すぎでもうお医者さんごっこしたいw
16.名前が無い程度の能力削除
これを読んで医者になる決心がつきました。
17.のりまき削除
めっちゃ噴いたww死ぬかと思ったwww