お嬢様がふらりと表に出てから一週間が経過した…
最早、これ以上は屋敷のメイドや門番隊には隠し遂せれないと判断した
「美鈴…お嬢様が…お嬢様が!」
「咲夜さん、落ち着いてください」
忠誠心で咲夜さんが瀟洒であったため
お嬢様が居なくなってから、少々精神的に脆くなっている
良くない徴候だ…
(…あまり咲夜さんに負担をかけることは出来ませんね)
「めーりん…お姉さま何処?」
「…妹様…大丈夫ですよ、すぐに帰ってきますから」
お嬢様が居なくなってから、妹様が気弱になられた
そのため、良く私の傍にやってくるようになった
…紅魔館から居なくなる予定は当分は無いが
私自らが探しに行くことは少々難しい状態だ
「レミィは…まだ見つからないの?」
「…すいません、人員を割いてはいるのですが…」
パチュリー様も流石に心配なされているらしい
今回のように唐突に居なくなることはあったが
パチュリー様に何も言わないで居なくなることは殆ど無かった
だが、事件であるのなら何か異変が起こる上
絶対に幻想郷の中で爆発などが起こる
(…さて…私は紅魔館を守る門番…)
これ以降は何が起こるかわからないので、日記を取ろうと思う
『紅魔館門番長…紅美鈴』
8日目
メイド隊達の士気が少々落ちる…
原因は良くわかっている
「…門番長、咲夜様が…」
「しばらくは私が指示をしますが、咲夜さんの指示の方を優先してくだい」
お嬢様に置いていかれた事がよっぽど堪えているのだろう
…お嬢様も酷い事をします
9日目
「…良いですか?貴方達の任務は情報の収集です」
『イエス!マム!』
配下の門番隊特殊部隊に近隣の情報の収集を命じた
(…生活能力は無いはずだから、きっと何か情報がでるはず)
指示したのは『大量殺戮は起きてないか?』
お嬢様は私と同じく武闘派ですからきっと何か起しているはずです
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20日目
今だお嬢様の姿は見つからない…
お嬢様がやられる事は全くといってよいほどないが
他の組織の情報も得て来た門番隊特殊部隊も
お嬢様が暴れた形跡や、居た形跡は一切見られないと言う
(…参りました……)
例え迷子になっていたのだとしても
余りにも長すぎる上に情報が殆ど出てこない
門番隊特殊部隊の半分に撤退の指示を出す
これ以上門が手薄になることは少々まずい
30日目
不味い事になりました…
天狗にお嬢様が失踪している事を嗅ぎ付けられて
新聞がばら撒かれたようです
…余計な仕事を増やしてくれます
お嬢様不在を狙った馬鹿な妖怪達が増える事が予想されるので
人員を増やし、私の睡眠時間も減らす事にします
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35日目
「…レミリア・スカーレットが居なくなったらしいわね?」
「…お引取り願えますか?八雲紫様」
…本当にあの天狗は!迷惑な仕事を増やしてくれます!
八雲紫が隙間でなく徒歩で門の前までやってきた
しかも、式である八雲藍さんまで連れて
「今日はこれで帰らせてもらうけど…
もしあの子が戻らない可能性があるとしたら……」
…やはり、その話で来ましたか…
お嬢様が紅魔館を幻想郷に移動させた際に八雲紫と交わした約束
それは、紅魔館の主と妖怪賢者との間に交わされたもの
「新たな主を立ててもらうわよ」
「……」
もし、紅魔館の主が居なくなった時には新たな主を立てる事
そうでなければ、紅魔館自体が瓦解して
大量の妖怪達の抑止力を失う事になりかねないからだ
40日目
いよいよ辛くなってきた…
妖精メイド達もどれだけかが退職をして行った
幸い門番隊とメイド隊の混合部隊のお陰で
仕事量と質は落ちて居ないが
咲夜さんと妹様が私の部屋で眠る回数が増えた
…お嬢様の傍だからこそみんなが集まっていたので
今の紅魔館は壊滅寸前である
…せめて…せめて八雲紫の宣言を撤回させる事が出来れば…
41日目
…少々疲れが溜まってきたみたいだ…
体がだるい…だけd
(バタン)
あれ?…意識が…
「メイド長!大変です」
「…どうしたの…」
「門番長が倒れました!」
「!?」
美鈴が倒れたと聞いて、咲夜が美鈴の部屋にやってきた
「美鈴!」
そこに居たのはベッドに横になっている美鈴の姿
「早かったわね咲夜…」
「パチュリー様!美鈴の…美鈴の様子は!?」
声をかける咲夜を安心させるように
パチュリーが声をかける
「大丈夫よ…ただ、疲労が溜まっているから
数日は横になって居ないといけないけど」
命に別状は無いようなので咲夜がホッとため息を着く
「さっき、妹様も来たわ…貴方と同じで息をきらせて」
「フランお嬢様も…」
パチュリーと咲夜がお互いに話をしている時に
「…あれ?…此処は…」
「美鈴!」
「目を覚ました見たいね」
美鈴はベッドで横になっている事に気がついてから
「…いけない!門を守らないと」
「待ちなさい…今は休まないといけない時よ」
ベッドから起き上がろうとする美鈴をパチュリーが止める
「で、ですが…」
「それに、今の貴方が居てもすぐに倒れるだけよ」
「それは…」
その言葉に美鈴も静かになる
そんな美鈴に咲夜が声をかける
「…寝てなさい美鈴…今夜は私が守ってあげるから」
その言葉に一瞬美鈴が驚くが
「お願いできますか?」
申し訳なさそうに咲夜にそう伝えた
「めーりん!」
咲夜が部屋を出て行ってから
入れ替わるようにしてフランが入ってくる
「…大丈夫?痛くない?」
「大丈夫ですよ…」
寝ている自分に抱きついて来たフランの頭を美鈴が撫でる
「…お姉さま…何処に居るんだろう」
「きっと、生きてますよ…だから、紅魔館を守らないと…」
美鈴の言葉に、フランが無言で頷いた
しばらくすると、美鈴の方が先に眠ってしまった
「…めーりん?」
「寝かせてあげなさい…疲れているはずだから」
部屋に入ってきたパチュリーの言葉に
フランが静かに頷いて美鈴の部屋からでる
「…ねえ、パチュリー…」
「何かしら?」
「…あのね…」
フランの言葉にパチュリーが腕を組み
「…私の一存だけでは決めれないわ」
「うん…わかってる…だから、明日皆で話し合いたい」
42日目
私が目を覚ましたら、咲夜さんと妹様
そしてパチュリー様が座って待っていた
重要な話があるらしい
「めーりん…私ね…紅魔館の…」
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50日目
門番隊特殊部隊を全員撤退させる
お嬢様の捜索に任務を終了させたのだ
妹様の決断は少々辛い物であった
咲夜さんも少々疲れているがほぼ前と同じ仕事振りを発揮している
…妹様の決断に対して、八雲紫も満足したようだった
「そう…なら任せても大丈夫みたいね」
と行って、隙間の中に戻っていた
パチュリー様は妹様の補佐のような仕事をしている
もっとも、やっている事は本を読んでいるだけだが
そして…私は…
「では、門番隊の皆…後よろしくね?」
「お任せください!」
「我ら門番隊一同、門番長の期待にこたえる所存であります」
私は旅にでる準備をしていた目的はもちろん…
「それじゃあ!お嬢様を見つけて首根っこ捕まえて引きずってきますから!」
『行ってらっしゃい!』
妹様の結論は
『私が、紅魔館の主代理になるから!美鈴はお姉さまを探してきて!』
とのことだった
あくまで紅魔館の主はお嬢様なのだ
妹様はお嬢様が見つかるまでの代理
故に、私に課せられた任務は重い
(さあ!今頃きっとお嬢様はくしゃみでもしているでしょう!)
紅魔館の皆を不安にさせた罰です!
みんなの分を纏めて殴ります
(そして抱きしめてから無理やりでも連れて帰ります!)
…まずは里のほうにでも向かいましょう
慧音さんなら何か知っているかも知れません
お終い
どちらのヴァージョンも見てみたいです
でもどちらかと言うと、人里で異様に所帯じみてどういうわけか子供まで作ったレミリアとか見て見たいんだが
「そしてこれも、グロリアの分だあぁぁぁぁぁッ!!」
「これも!これも!これも!これも!これも!これもッ!・・・・・・」
「グロリアの分だあああぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」
ってな具合に殴りまくるんですね、わかります。
「とっくにご存知なんだろう?私はお嬢様が滅ぼした(寸前です!)紅魔館の怒りと悲しみによって甦った伝説の門番・・・
超中華娘々・紅美鈴だーっ!!!」
・・・ですか?
おそらく同じ中華娘々で「泣き虫オレンジ」とか呼ばれてる姉がいるんです。
ゆうかりんは栽●マンを育てるのです。
いや、どっちも見たいよ?
どちらかと言えば続いて欲しいけど
ってこれは「士気」の間違いかな?
一応、隊だから、軍隊として考えればそうかなって思うけど、これって誤字?
>幸い幸い門番隊と~
大事なことなので2度…ってわけじゃなさそうですけど。これはタイプミスかな?
>咲夜さんも少々疲れているが保々前と~
「保々」って…ここは句点で区切って「咲夜さんも少々疲れているが、ほぼ前と~」ってすればいいのでは?
漢字変換してしまったミスですかね?
ミスばっかほじくってすいません。こういう性分なもんで。
けど、このシリーズ(?)は好きです。ぜひ続いて欲しいですねぇ。
何時までもこの所帯じみたお嬢様でいてほしいかも。
ではないかと。
紅魔館ファミリーがこんなに哀しんでいるのにっ!
隠居生活の続きを楽しみにしてる私が居るのっ!
ごめんなさい美鈴隊長以下紅魔館の皆々様!
そしてシリアスモードが限界の美鈴の鉄拳をっ…!!
それはさておきボッコされるか逃げおおせるか、どっちに転んでも続きが気になります。
いいやここはむしろ両方(ry
というわけで両編希望です。が、これは贅沢ですね。
ですのでお嬢様には是非逃げ切っていただきたいです。そしてフランちゃんがもう一回り大きくなった頃に帰還……ってな具合になったらなぁとおもいます。