Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ひがしんぐ。

2006/02/21 09:21:29
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「ふふふふふん・・・ふはははは」
永遠亭の一室で一人笑う輝夜。
「まさしく地上人とは複雑怪奇。ふははッ」

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ひがしんぐ。
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スーッ・・・
輝夜が居る和室の襖が開かれる。
「あーい、ただ今帰りましたー」
「ウィーーーッス」
入ってきたのは鈴仙と永琳だ。
「やっぱダメッスね。どうしたって」
永遠亭への帰り道、買ってきた饅頭を頬張りながら永琳は険しい顔をする。
鈴仙はと言うと一目で疲労感がわかる程うな垂れていた。
「あの巫女の様子だとしばらくは無理ですな。騙すにしても用意に一週間くらいはかかりマス」
そんな二人を尻目に輝夜はピシャリと言い切る。
「論外だ。二人とも準備しろ」
「え?」
「結界をこじ開ける」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
主人の余りの素っ頓狂な言葉に意識が空へ飛びそうになる二人。
「他に手段がない、準備しろ」
「ダメダメダメダメ!死ぬ死ぬ死ぬ!今度こそ死ぬ!むしろ私が死ぬ!私は嫌ー!!」
そんな永琳の意見など意に介さない輝夜。
ふと、輝夜の視線が二人が入ってきた襖の隙間に送られる。
「?」
その視線を唯一見ていた鈴仙は何事かと振り返る。
ギシ・・・ギシ・・・
何者かが廊下を歩いてくる音が聞こえる。
ギシ・・・ギシ・・・ギシ・・・
「!!う、うわ!?」
歩いてくるのが何者なのか視認出来ると逃げるように慌てて襖から鈴仙が離れる。
バンッッッ!!
襖を開けようともせず乱暴に襖を蹴飛ばす。
土足のまま。その人物、藤原妹紅は輝夜の元へと歩みを止めない。
輝夜はそんな不法侵入者に微笑すら浮かべ、対峙する。
「あああああああッッッ!!!」
「らあぁああああ!!」
ドガアァァ!!
二人の咆哮と共に繰り出された拳は相手に突き刺さる。
妹紅の拳は輝夜の顔面に。
輝夜の拳は妹紅の鳩尾に。
「ぶあッ!がはぁぁ・・・!輝夜ァ!!」
「ぐっ、がはァ!!はッ、もうガマンできないってか!妹紅!!」
そのまま二人は殴りあいを止めない。
畳が輝夜と妹紅の血で真っ赤に染まるほどに。
「ハッ、ハ!!」
轟ッ、と音を立てて妹紅の構えた右手に炎が集まる。
二人が殴りあう分には一向に構わないのだが、二人がスペルカードを使い始めるとなると、この永遠亭の被害も計り知れない事になるだろう。
それが嫌なのか、舌打ちを交えつ弓を構える永琳。
「どおおりゃああああ」
殺気丸出しの臨戦態勢の三人。そこに割って入ったのは鈴仙だった。
「!!」
「!?」
「!!」
「・・・あ。」
師匠お手製の座薬銃を何処からか持ってきた鈴仙。
その明らかに無謀と思える行動に皆の臨戦態勢が解ける。
「ふッ・・・」
ポケットに隠し持っていた何かを放る妹紅。
「さっさと受け取れ。私が貴様への殺意をおさえられているうちに」
「・・・・・・。」
「邪魔したな」
そう言い残すと、妹紅は永遠亭から出て行った。

妹紅が去った永遠亭。
まだ状況が把握しきれてない鈴仙はただただ頭の上にクエスチョンマークを浮かべるだけだ。
「な、何だったんですか・・・?」
「さぁ」
妹紅の残していった包みを手に取ると、ひょいと鈴仙に投げてよこす。
「開けて御覧なさい」
「・・・なんですか?チョコレート・・・」
「バレンタインよ」
「ばれんたいん?」
「そ、地上ではこういう趣向が流行っているようね、私も最近知ったわ」
「はあ・・・」
「さてさて、服が汚れちゃったから着替えてきましょっと~♪」
トタトタと廊下に出て行く輝夜。さっきまでとはまるで別人のように陽気だ。
「・・・師匠」
「ん?」
「姫様と妹紅・・・さん、って仲良いんですか?悪いんですか?」
「良いわよ」
「年がら年中殺しあってるのに・・・」
「それが彼女達のコミュニケーションなのよ」
クスリと笑う永琳。
「はあ・・・」
と、手にしたチョコレートの包みに視線を落とす。
「食べない方が良いんじゃない?」
「え?い、いや、食べませんよ、そんな勝手に」
「案外中には毒がたっぷり・・・。なんてね」
「や、やだなぁ、師匠ったら」
ふと、輝夜が突然外界へ行こうと言い出した事を思い出す。
「師匠、ひょっとして姫は・・・」
「大丈夫よ」
「へ?」
「一ヶ月後にはね、ホワイトデーって言う日がちゃんとあるのよ。バレンタインにチョコをもらった人がそのお返しをあげる日」
弓を折り畳み、仕舞う永琳。
「さて、美味しい紅茶でも入れますか」
「あ、お手伝いします」
「ウドンゲ、貴女には紅魔館から頂いた特別な紅茶があるのだけれど・・・」
「い、いえ、結構です」
今日も永遠亭は平和です。





おまけ
「え、てゐ、これって・・・」
「べ、別にアンタの為に作ったわけじゃないだからねっ、ただバレンタインデーってだけだからねっ」
「ありがと、てゐ」
「ふんっ」
ついカッとなってやった。
と言うかなんとなく思いついたから。今更感丸出しの季節もの。
某王立国教騎士団のパロディがやりたくなったからやりました。
あくせす
コメント



1.CACAO100%削除
これは良い、面白い所を持ってきましたな
ウォル○ー誰なんだろう・・・