1.もしも、博麗霊夢が泣き虫だったら~
「さぁどうだ!」
霊夢が倒した咲夜に向かって、胸を張りながら言う。
しかし、咲夜は既に立ち上がり、服をぱんぱんと払っている。さほど大きなダメージを負ってはいないようだ。
「その程度で何いきがってんのよ。まだまだね、二時間前に出直して来な!」
咲夜は霊夢を睨み、言い放った。
それに対して霊夢は――
「ふぇ……っく、うぅっ」
「え!?」
泣き出した。
咲夜は慌てる。
「うぇっ……く。酷い、せっかく勝ったのに……そんな言い方……うえぇぇぇん!」
「子ども泣き!?」
泣きじゃくる霊夢を見て、オロオロする咲夜。敵とはいえ、少女の子ども泣きには罪悪感が沸いてくる。
「えと、ごめんなさい。強かったわよ、貴女」
「うぅ……本当?」
「ほ、本当よ」
「じゃあ異変やめて?」
「いや、あれはお嬢様が」
「ふぇ……」
また涙目になる霊夢。
「あぁ! 分かったから! お嬢様説得するから!」
「本当? じゃあ案内して?」
「……分かったわ」
咲夜は心の中でレミリアに謝った。
そしてレミリア戦。
「ちょっと咲夜!」
「すみませんお嬢様!」
侵入者を案内するという行為を咎めるレミリア。
「ねぇ、霧消してよ」
「嫌よ」
レミリアは鋭い目付きで霊夢を睨み、空中に羽ばたく。
「こんなに月も紅いから、本気で殺すわよ」
殺気。並の人間なら失神するであろう程の。
それに対して霊夢は――
「ふぇ、こわいよぉ……」
やっぱり泣いた。
「ちょっと情けないわね。私を倒しに来たんだろう?」
「うえぇぇぇん!」
そして、また子ども泣き。
「お嬢様! 霊夢泣かしちゃ駄目ですよ!」
「ちょ、咲夜?」
「見て下さい! 霊夢を!」
レミリアが霊夢を見る。
涙でぐしゃぐしゃになった顔、裾でそれを必死に拭いている姿。
「なんというか……」
「守ってあげたくなるでしょう!」
レミリアにも罪悪感が沸いてくる。
成人にも満たない幼い人間の少女を、何百年も生きている吸血鬼が苛めてしまったという事実。いや、レミリアは苛めたつもりは無かったのだが。
「えと、ごめんなさい」
「ふぇ……」
レミリアが謝ったことにより、泣くのを止める霊夢。
「じゃあ霧消して?」
「いや、それは……」
「うえぇぇぇん」
「あぁ! 分かったから! 消すから!」
「本当?」
「本当本当」
その後、レミリアが霧を消した。
異変解決。
そして霊夢は神社に帰って、呟いた。
「やっぱり女の一番の武器は涙よね。うん、計算通り」
2.もしも、スカーレット姉妹の能力が逆だったら~
「あはは、運命操作運命操作」
「フラン、むやみやたらに運命を操る程度の能力を使用しない!」
「あはは、咲夜の運命を『一生片思いする運命』にして、美鈴の運命を『ジャンケンでチョキしか出せない運命』に変えよう」
「何その具体的な運命!? フランやめなさい!」
「あはは、小悪魔の運命を『美鈴とジャンケンする時はチョキしか出せなくなる運命』にして、パチュリーの運命を『無病』に変えよう」
「美鈴と小悪魔で無限ループ!? パチェはむしろパワーアップ!?」
無邪気に笑うフランドール。ツッコミを入れるレミリア。
「そして最後に、お姉様の運命を『一生妹から離れない運命』に」
「フラン……そんなことわざわざしなくても、私は貴女から一生離れないわ」
「っ……お姉様!」
「フラン!」
抱き締め合う二人。
感じる温もり。
ジャンケンをしている美鈴と小悪魔。
切ない想いを抱く咲夜。
ランニングしているパチュリー。
増える蜜柑。
紅魔館は、平和です。
3.もしも、魂魄妖夢が猫だったら~
「にゃーん!」
4.もしも、八雲紫が甘えん坊だったら~
「霊夢~」
「キショイ寄るな」
「藍~」
「寄らないで下さい」
「幽々子~」
「紫可愛いぃぃ!」
5.もしも、射命丸文が恥ずかしがりやだったら~
「あら、文じゃない。どうしたの?」
「霊夢、何か良いネタないかしら?」
「ネタ探しか……悪いけど博麗神社にネタは無いわよ」
はぁ、と大きく溜め息を吐く文。
「もうネタを探して探して疲れたわ」
「こらこら、勝手に横になるな」
文は大の字で縁側にごろんと横になる。
「良いじゃない、疲れてるのよ。休ませて」
「はぁ……別にいいけどね、下着見えてるわよ?」
「~~っ!?」
文は大の字、つまり大きく足を広げていたわけで、短いスカートから純白の布が霊夢には見えていた。
勢いよく起き上がる文。
「み、みみみみみみみ見ましたか!?」
「見たから注意したんじゃない」
霊夢は淡々と返すが、文は顔を真っ赤に染めて大慌てだ。慌てすぎて記者口調になっている。
「うわぁぁぁぁぁもうお嫁にいけないぃぃぃぃ」
「そんな大袈裟な」
「……責任とって下さいよ……」
「責任って……私に何しろってのよ? キス? 結婚?」
「なっ!? き、ききききキス何て大人すぎます! 結婚なんて以ての外です!」
「じゃあ何しろってのよ?」
文はか細い声で、頬をピンクに染めながら、
「手、繋いだりとか……」
と言った。
霊夢はそんな文を見て少し苛めてみたくなる。
「手繋ぐなんて子どもねぇ」
「なっ!?」
「誇り高い烏天狗がそんな子どもなんて」
「馬鹿にするな人間! 私は大人だ!」
「じゃあキスしてみましょうか」
「え?」
「大人なら大丈夫、よね」
「いや、その……やぁ!」
文の頬に手を添えて固定する。
「やぁ……だぁ! やめてください!」
「大人なら我慢なさい」
「うぅ……」
大人という言葉に、抵抗をやめる文。
大きな瞳は潤んでいて、全身小さく震えている。
霊夢が顔を近付けると、瞳をギュッと瞑る。
霊夢は震える文の身体をそっと抱き締めた。
そして――
「んっ!」
柔らかい感触、伝わる温度、甘い匂い、それらが全て混ざり合う。
身体を強張らせていた文も、次第に力が抜ける。
「んっ、はぁ」
「大丈夫、文?」
文は目が虚ろでそして――倒れた。
「ちょ、文!? どんだけ初心なのよ!?」
あまりの恥ずかしさに、文はきゅう、と失神。
妖夢短いwww
やはり喉飴さんのギャグはいいですねぇ。
>「紫可愛いぃぃ!」
そして、食べられるわけですね、性的に。
そして、今日も暖かい紅魔館w
良かったですw
切ない想いを胸に抱く咲夜さん…かわいい
ってか誰にだ
あ、蜜柑いくつかください
そして姉は能力を全然使ってねぇw
霊文って良いですね
妖夢の出番はそれだけですw
>>2様
それは非常に良いことです!
>>3様
なんと嬉しいお言葉です! ギャグ苦手な私ですが、修行でどんどんギャグを鍛えてます。
>>NEOVARS様
あなたさまはよく分かっていらっしゃる!
>>5様
たまには妹様をボケさせてみましたwあまり妹様ボケは見ないので。
>>6様
それは咲夜さんだけが知ってます。
つ蜜柑×87個
>>欠片の屑様
『増えるワカメ』を知ってるとは、あのネタを知ってるのですかwあなたも中々のお笑い好きなようでw
>>8様
あれは最初から入れる予定のネタでしたw
間をとって『にょん』で。
>>猫翔様
私が一番好きな組み合わせは霊文だったりします。
そしてこれを見た幽々子様にいただかれるんですね、わかります
霊夢はともかく藍様はもうちょっと優しくしてあげましょうよ~…
それこそ幽々子様のごとくwww
シリーズ化希望!
2.みかんおいしいです(^o^)
3.騙されるな! それはもはや猫妖夢でなくただの猫だ!
4.そしてこの後「ゆゆゆか!」に発展するんですねわかります。
5.「恥ずかしがり屋」というか「ド初心」なあやや……迂闊に素肌でも見られようものなら恥ずか死しますね。だがそれが良(ry
るみゃもてんこも続きを期待してますが、無理だけはしないように……!
文ちゅわん可愛い。
椛っちゃんかにとりんの嫁にしたいっ!
博麗さんはやはり神奈子様のよm(ry
2.お嬢様能力使ってないよ~
3.「にゃーん!」はやはりお燐ちゃんじゃないとね☆
4.霊夢と藍にはただのキモイ生き物にしか見えないのだr(スキマ)
5.ほほ~う、文ちゃんは純白ですか。個人的には黒のガーターなんかも似合うと思いますが、喉飴さんはどうでしょうか?
でも、この感じだとお嬢様のほうが地下室に閉じ込められる運命になりそうですね。
フランは破壊の能力があるために気が狂ってるのか、破壊の能力と情緒不安は関連が無いのか――
私の場合は前者ですが、喉飴さんの場合はいかがでしょうか?
幽々子様は溺愛しすぎですがねww
>>12様
こんなベタネタをシリーズ化ですかwではあと1回だけ書くことを約束しましょう。
>>名前を表示しない程度の能力様
ありがとうございます。私は病弱なんで、体調にだけは気をつけたいと思います。
>>14様
地味に嫌な運命操作ですもんねw
>>謳魚様
恥ずかしがりやな文で椛かにとりと絡ませてみたいですねぇww
>>ふぶき様
私は大人っぽい下着は苦手なんでw
>>無在様
私も前者ですね。破壊が無ければ閉じ込められなかったわけですし、より世間を知って良い子に育っていたことでしょう。(まぁ破壊があっても良い子ですが)
>>18様
ツッコミきれたらあなたの勝ちですw
>>白徒様
増える蜜柑は止まりません。実際にあればいいですよね、増える蜜柑。
あとこの霊夢は頂いても・・・?
ありがとうございます。
どうぞ、霊夢に勝てましたら、ねw
>>22様
まさかのですかww
(「English!?」で2分間笑わされた思い出が濃厚過ぎて
運命を操る程度の能力がボケ性質を含んでいるのだろうか。うむむ。
1+5で神が舞い降りると思います。
2+3で妖夢が「みゃーん」か「にょーん」しかいえなくなると思います。
たまには変えてみましたw
結構前のパチュリーとフランのやりとりシリーズ、読んで下さってた方とは嬉しい限り!
足すという発想はありませんでしたw
画面が勢いよく噴き出したお茶で濡れてしまいました。どういうことなの……
笑わせていただきましたwwww
わふぁ~お久し振りです!
笑った下さることが私の喜び!