Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

お嬢様の奇妙な大冒険(前)

2008/11/23 21:15:06
最終更新
サイズ
9.55KB
ページ数
1
て「ども、てゐです」
マ「マチョリーよ」
て「今回の作品は『250年の嘘』を読んでおいた方がいいかも」
マ「さらに『人情みすちー屋台深夜枠』もね」
て「作者曰く、突発的に閃いた作品だから修正するかも、だって」
マ「話の内容の変更があるかも知れないから注意して」
て「その場合はこの前書きで言うから」
マ「では、始まり始まり」



















あー、暇。
どんくらい暇かって説明したら、余りにも休日暇だから昔のテレビゲームを掘り出すくらいに暇だわ。
っていうかさぁ、私が眠ってる間に皆揃って地霊殿の温泉行くって酷くない??
私だけはみ出し者ですか、そうですか。
一応一番私えらいんだけどさぁ、そこんとこどうよ??

「だぁぁーーーー、妖精メイド一人おらんのかぁぁぁぁぁ」

私の飯、どうすんのよぉぉぉぉぉぉぉぉ。
もう三時よ、三時。
私の朝食兼昼食とおやつはどうなってるのよ。
咲夜、咲夜はどこよっ。
………地霊殿ですね、わかってます。

「あー、こうやって部屋に篭って布団の中で三時間ももぞもぞしてたけど、さすがにお腹が減ったわ」

っていうか、なんで私だけお留守番??
咲夜だったら起こしてくれても良さそうなのに。

「ん、メモ??」

食堂に行ったらメモがあったわ。
きっと食事のありかが書いてあるのよ。さすが咲夜。

「えーと。「皆で温泉に行って来ます。二日間は戻りません。 咲夜」
…………そんな事は部屋に置かれたフランのメモで知ってるわ。飯は何所よ」

あああああああああああああああああ、二日後には私はきっとミイラになってるのよ。
そうだは、常識的にありえない速度だとか、そんなのどうでもいいわ。

「くう、致し方ないわ。誰かに恵んでもらおう」

凄まじく物乞い思想だけど、仕方無いわ。
背に腹は代えられないもの。

「取り合えず適当に回るか」







候補1、霊夢

「はぁ??私が恵んで欲しいわよ」

0コンマの世界で却下。それでも巫女か。


候補2、慧音

「すまんな、さすがに家に妖怪を入れるのは………」

後ろめたそうに却下された。お宅の居候はもはやほぼ妖怪じゃないのか??


候補3、八雲紫

「いいわよ」
「いやっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおう」

あら、ダメ。
ついつい気分が夢のハイテンション。
うう、幻想郷にも優しき者は居たのね。

「取り合えず土下座しながら泣くのは止めて。いやホントに」
「ううう、神様が、神様が居る。今まで年増とか言ってゴメンなさい」
「………まあ、入りなさい」

なんだか殺気を感じるけど気のせいよね。
うんうん、大丈夫大丈夫。
根拠の欠片もないけど。

「あ、そういえばそこら辺に侵入者用のブービートラップが仕掛けてあるから、気をつけ………」


ぷらーん


「そう言う事は早めに教えて頂戴」

なんで私が縄で木から吊るされないといけないのよ。
っていうか、一体何を標的にした罠なのよ、これ。

「あらら、まさかパパラッチ用のヤツeasyに引っかかるなんて」
「これでeasyってアンタ」
「ま、これから特に重要な区画(私の部屋)周辺はもっと強烈なのが仕掛けられてるわよ」
「あ、うん、大丈夫。またぶら下がりたくないし」
「そ、じゃこっちよ」

紫が壁を押すと、なんとクルリと回転し、その中に入っていった。
一体ここはどこの忍者屋敷なのだろうか。

「いらっしゃい、なんだか紫様の趣味で忍者屋敷みたいになっているから、変な所には行かないでくれ」
「ええ、もう出回りたくないわ」

紫の式神、藍に注意されるまでもないわ。
こんな危険な屋敷だって知ってたら来なかった位に危ない。

「ところでトイレは何所かしら」
「ああ、厠はそこを出て、右に曲がった先の階段タンスの上から三番目の一番右の引き出しのスキマからいける」
「非常にメンドクサイと言う事は解ったわ」
「だが気をつけてくれ、他の引き出しはランダムで別の場所に飛ばすトラップだ」
「………なんでたかだかトイレに命掛けないといけないのよ」

ま、大丈夫でしょ。
皆利用してるだろうし。

えーと、右だったわよね。



………階段が五段もあるわ、このタンス。
えーと、上から三番目の一番左だっけ??

「よいしょっと」


『残念はずれ、運が良かったら探してあげる』


そんなふざけた紙が中から出て来たと思うと、突如タンスの中に吸い込まれた。
何時かあの年増に吼え面っかせてやる。










ズグシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア




「……………なんで受身も取れないぐらい地面スレスレに吐き出すのよ」

御陰で顔面から地面にぶつかったじゃない。
あー、顔がひりひりする。

「って、ここ紅魔館の前じゃない」

折角だし、汚れた服でも取り替えようかしらね。
あーあ、お腹減った。

「って美鈴??」
「あ、あれ??お嬢様何時の間に外出なされたんですか」
「いや、私としてはなんでアンタがいるのかと。ま、いいや、なんかご飯作って」
「え??そういうのは咲夜さんの仕事じゃ」
「いーのいーの、もうお腹減って倒れそうなんだから早くする」
「はっ、はいっ」

あの子は付いて行ってなかったのかしら??
ま、いずれにしてもご飯はゲットね。

「あれ??妖精メイドまでいるし」

おっかしいーなー、私が探した時は居なかったんだけど。
早めに帰ってきたのかしら。

「お嬢様ー、出来ましたよー」
「はいはい」

美鈴に案内されたのは門の近くの門番隊の詰め所。
あれ??ここって確か改修工事の真っ最中だし、美鈴の部屋って館内じゃなかったっけ??

「どうぞー」
「美鈴、アナタの部屋は散らかってるの??」
「えー、酷いですよー。こんなに綺麗なのに」
「…………どういうこと??」

此処が美鈴の部屋??
そんな筈はない。
魔理沙が来なくなったから、急を要しなくなったってことで館内に部屋を移したはずよね。
しかも命令したの私だし。
その後、ちょっとしたイタズラ心で壁の一部を赤で染め上げて黄色の星を書いてあげたのは記憶に新しい。

「それより、今日はどうしたんですか。私に話しかけるなんて」
「…………ま、ただの気まぐれよ」
「そうですか、でもその挙句に私の料理を食べるなんて」
「ま、部下との交流も主には必要なのよ」

ますます解らなくなってきた。
普段から私と美鈴は話をするし、辛い物が食べたくなった時は良く作ってもらってる。

「それよりも、麻婆豆腐です」
「ん、いい匂いね」

さーて、食べるわよー。
もぐもぐ。

「ん??」

その時、窓の外に見えたのは私の良く使うテラス。
しかし、問題なのは、そこに居る人物。
それは、紛れも無い私自身で、日傘を持った咲夜を連れていた。

「どうかしました??窓の外に誰か??」
「いや、なんでもないわ」
「そうですか」

どういう事??私が二人も居る。
あちらは私に化けた偽物??
それとも、まさか、スキマで飛ばされた此処って…………

「先ほどから顔色が優れませんよ??大丈夫ですか」
「大丈夫よ、それより美味しかったわ」

しっかり全部食べきり、外へと飛び出す。
こうなったら確認が必要。
そう、間違いなく決定的な証拠を。

「お、お嬢様っ、外は日差しがっ」
「そんな物っ」

普通の吸血鬼なら危険な程の快晴も、私には効かない。
伊達や酔狂で慧音に土下座して日光設定を無かった事にして貰った訳ではないのだ。

「そ、そんな、お嬢様が日傘も無しに外を………」

もう一人の私に見つかると面倒ね。
図書館を通って下から抜けましょ。


バーーーーン


「邪魔するわよっ」
「どうしたんですか、お嬢様」
「何でもないわ」

めがねを掛けた小悪魔が心配そうに寄って来るが、お前に用は無い。
さらに言うなれば、先ほどまで読んでいた本が『学問のすすめ』というのが非常に気味悪い。
まさかエロ本を読んでないと違和感を感じるだなんてね。

「小悪魔、パチェを見てどう思う??」
「そうですね、さすがに不健康な生活だと思います」

不健康、あのパチェが不健康。
ありえない。
毎朝、咲夜よりも早く起きてマラソンをして、青汁を飲んでるパチェが不健康。
まず、ありえない。

「そ、変な質問をしたわね」
「お嬢様??」

今見て気が付いたけど、図書館の至る所に修理の跡が残ってる。
魔理沙の襲撃が無くなった後、完全に修理した筈なのに。


ガッシャーーーーーン


「魔理沙様のお通りだぜー」


「なるほど、トンでもないトラップね紫」

まさか、平行世界に飛ばしてくれるなんて思わなかったわ。
どうやって帰れって言うのよ。
ま、運よく帰れたらまず最初にやる事は決まったわ。

「絶対ぶん殴る。グーで」
「あら、今日は随分と乱暴ねレミィ。殴るなんて」
「パチェ、小悪魔が既にやられて様に見えるんだけど」
「ええ、瞬殺」

はぁ、弱いのは共通か。
いや、小悪魔マジックを持ってる分家の方が強いかな??

「けほけほ、手伝ってくれるわけ??」
「そうね、折角だから気晴らしにぶちのめすわ」
「お、今日はレミリアまで居るじゃないか」
「ふふ、久しぶりね魔理沙」
「昨日会ったばっかりだぜ」
「そう」

でも、私から言えば数ヶ月前に会ったのが最後なのよ。
ま、折角だから楽しんで行きなさいな。

「不夜城レッド」
「行き成り弾幕かよ、私は本を借りに来ただけだぜ」
「DA☆MA☆RE。ぬわぁぁぁぁにが本を借りに来ただけだぜ、よ、片腹痛いわ」
「おまえ、今日はキャラが違うくないか??」
「気のせいよ」

ま、土産もなしに紅魔館に入る不届き物にはお仕置きが必要ね。

「さぁさぁ、もっと密度を上げるわよー」
「うおおおお、あぶなっ、本気かよ」
「不夜城如きで何音を上げてるのよ。だらしない」
「マスタースパークッ」
「当るわけないでしょ、常識的に考えて」
「んなっ」

マチョリーと戦って生き残ってるのは伊達じゃないのよ。
殆ど奇跡だけど………。

「ボムを避けるとか反則だぜー」
「反則??妖怪よこっちは」
「上等だぜ、悪い妖怪を退治して本を借りるとするぜ」
「いい度胸ね」

魔理沙をとっとと倒して愛しのフランに会うとしますか。
その為に。

「紅色の幻想郷」
「ぶはっ、行き成りラストスペルかよっ」
「メンドイからさっさと落ちて頂戴」
「そう簡単にやられて堪るか」

うーん、さすがは泥棒鼠。
本棚の間を潜りながら逃げるか。

「そうそう、鼠みたいに逃げ回ればいいの」
「はんっ、噛み付いてやるぜ」
「掛かったっ」

私の挑発に乗ったのが運の付きね。
今なら決め台詞も言えそうよ。





「一発退場レミリアキィィィィィクッ」
「弾幕じゃねえええええええええええええええ」






ボキッ


「ま、魔理沙!!」
「うわー、顎にいいの入りましたねー」


「ふ、戦いとは何時もの虚しい。彼女は身をもってその事を教えてくれた」
「何綺麗に纏めようとしてるんですか」


ドシャアアアア


「魔理沙ぁぁぁぁぁ」
「うう、パチュリー、時が、みえ、る………」

さ、逃げるか。











「やっぱりこの部屋は使われてるのね」

重々しい封印された地下室。
かつてお父様が用意したフランの為の部屋。
あちら側では埃まみれのこの辺りも、綺麗になっていることからどう考えてもここがフランの部屋だった。

「そこで何をやっているのかしら??偽物さん」
「ッ!?」
「私の姿を良く其処まで真似た物ね、でも私の能力を忘れたみたいね」
「忘れる??忘れる訳ないでしょう。自分の能力なんだから」
「そう、それじゃあ聞くわレミリア・スカーレット。ここで私が現れるのは予想済みだったのね」
「その通りよ、レミリア・スカーレット」

其処には私が立っていた。
こちら側のもう一人の私が。
どうも、作者です。
お嬢様を忠実の世界に送り込んだらどうなるか、というお話です。
まあ、この作者が書くんで感動は期待しないで下さい。
後編はまあ、一週間後を予定し、せっせと書いています。
紅魔レヴォリューション
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
何下無く開いたら新作来てた。
マチョリーは出ないのね、むぅ…
いぇいぇ、お嬢様が一番好きだから良いんです……私も筋肉に毒されたかな…。
2.Unknown削除
メイド・イン・ヘブン!時は加速し、世界は一巡する…!!

寧ろレミリアが一巡した後の世界から来たのかww
3.謳魚削除
突拍子も無い展開なのに『レボさんならこの位やらないとね!』とか思っちゃう。
レボさんトコのお嬢様はやはり良いキャラしてるなぁ。
4.紅魔レヴォリューション削除
1>
マチョリーは後編も出ません。
まあ、その内出てきますけど。
2>
レミリアが飛ばされた世界は、忠実に歴史を辿った世界ってことで。
妹様が狂気になっている世界です。
3>
そういってもらえると嬉しいです。
5.名前が無い程度の能力削除
伊達や酔狂で慧音に土下座して日光設定を無かった事にして貰った訳ではないのだ。

・・・最強吸血鬼ここに現るw
6.名前が無い程度の能力削除
なんか逆にカリスマを感じるな。今回のおぜう様はw
7.名前が無い程度の能力削除
つ、ついにおぜうさまがディウォーカーに