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東方で遊戯王22 『火葬大国の行方』<後編>

2008/10/25 02:21:14
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1
注意:前編からの続きです。









輝夜   LP6400:手札2:伏せ2
霊夢        手札2
神奈子 LP5400:手札2:ヴェノミナーガ(攻2000)、闇護封剣(1)、伏せ1
早苗        手札0



早苗 「わたしのターンです。ドロー。スタンバイフェイズに、闇の護封剣は破壊されます」

早苗 「バトルです。ヴェノミナーガでダイレクトアタックしようと思うのですが・・・・・・・・・・・・
    うふふ、わかっていますよ。トラップカードを発動させるおつもりですね」

輝夜 「・・・・・・へぇ。気づいていたの。
    そういや、さっきマイクラでわたしの手札を見てたのよね。
    いいわ。知っても尚そんな余裕を持てるなんて、
    どういう根拠なのか逆に興味が湧いてきたわ。
    リバースカードオープン、虹の引力!」


《虹(にじ)の引力(いんりょく)/Rainbow Gravity》 †
通常罠
自分フィールド上及び墓地に「宝玉獣」と名のついた
カードが合計7種類存在する場合のみ発動する事ができる。
自分のデッキまたは墓地に存在する「究極宝玉神」と名のついた
モンスターカード1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。


鈴仙 「おお! あのカードは姫様の切り札・・・・・・」

輝夜 「自分の場、及び墓地に宝玉獣が全種類揃っている時のみ発動可能なカード。
    神には神よ。このカードの効果で、デッキからレインボー・ドラゴンを特殊召喚できる!」

輝夜 「おらぁ! 来なさい! 究極宝玉神、レインボー・ドラゴーン!!」


《究極宝玉神(きゅうきょくほうぎょくしん) レインボー・ドラゴン/Rainbow Dragon》 †
効果モンスター
星10/光属性/ドラゴン族/攻4000/守 0
このカードは通常召喚できない。
自分のフィールド上及び墓地に「宝玉獣」と名のついたカードが
合計7種類存在する場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードは特殊召喚されたターンには以下の効果を発動できない。
●自分フィールド上の「宝玉獣」と名のついたモンスターを全て墓地に送る。
墓地へ送ったカード1枚につき、このカードの攻撃力は1000ポイントアップする。
この効果は相手ターンでも発動する事ができる。
●自分の墓地に存在する「宝玉獣」と名のついたモンスターを全てゲームから
除外する事で、フィールド上に存在するカードを全て持ち主のデッキに戻す。


アリス「・・・・・・出たわ! 輝夜のフェイバリット!」

魔理沙「つくづくホロレアは眩しいぜ」

早苗 「やはりきましたね。ターンエンドですよ」



輝夜   LP6400:手札2:虹竜、伏せ1
霊夢        手札2
神奈子 LP5400:手札2:ヴェノミナーガ(攻2000)、裏守備、伏せ1
早苗        手札0



にとり「攻撃力4000。相変わらず、とんでもない威圧感ですね・・・・・・」

永琳 「あんまりあの方を怒らせない方がいいのに。わたしの仕事が増えるから。
    もちろん、医者としての仕事が」

魔理沙「医者じゃなくて葬儀屋が必要になりそうな気もするが・・・・・・」

輝夜 「アーハッハッハッハ! 見さらせこの輝きを! 
    これこそ至高の神。究極のドラゴンの姿よ!」

早苗 「・・・・・・フッ、根本を取り違えてますね。
    カードの価値はレアリティだけで決まるわけじゃありませんよ」

輝夜 「・・・・・・・・・・・・あんた、大人しそうな顔して、さっきから随分生意気垂れてくれるじゃない。
    年上には敬意を払うものよ。この機会に、礼節のなんたるかを教えてあげるわ。ドロー」

輝夜 「2枚目のサファイアペガサスを召喚。デッキのルビーを宝玉にして置く。
    そしてレインボードラゴンの誘発即時効果発動! 
    ペガサスを墓地に送る事で、攻撃力を5000に上昇させるわ!」

咲夜 「さらに攻撃力を・・・・・・さすがに派手好きですね」

霊夢 「やるじゃない、輝夜! 見直したわ!」

輝夜 「ふふ。別に、あんたなんかに見直されなくてもいいわ。
    それよりも、今は眼前の敵を倒すのが先決よ」

神奈子「ふっはっはっはっは。なかなかいいわね、あなたたち。その不遜さ、歓迎するわ」

輝夜 「減らず口もそこまでよ。
    今やわたしの虹竜は、ヴェノミナーガよりも遥かに攻撃力は上。バトルフェイズ!」

輝夜 「レインボー・ドラゴンでヴェノミナーガに攻撃! 魔槍、ネガティヴレインボウ!!」

早苗 「なかなかの技ですが、リバースカードオープン。
    速攻魔法です。異次元からの埋葬!」


《異次元(いじげん)からの埋葬(まいそう)/Burial from a Different Dimension》 †
速攻魔法
ゲームから除外されているモンスターカードを3枚まで選択し、
そのカードを墓地に戻す。


咲夜 「・・・・・・速攻魔法!?」

早苗 「ゲームから除外されたヴェノム・スネーク、ヴェノム・コブラ、ヴェノム・サーペントを
    墓地に戻します。
    これにより墓地に爬虫類族が追加され、ヴェノミナーガの攻撃力が上昇。3500です」

輝夜 「・・・・・・その程度! わたしの虹竜の足元にも及ばないわ! 攻撃を続行!!」

早苗 「く・・・・・・ヴェノミナーガは破壊されます」LP5400→3900

鈴仙 「やった! あのモンスターを倒しました!」

にとり「ライフポイントも有利・・・・・・これならいけるのかな」

霊夢 「よーし、これで俄然こっちのペースね。輝夜、一気に決めちゃいなさい!」

輝夜 「あんたなんかに言われなくてもやってやるわ。次のこっちのターンで終わりよ!」

神奈子「・・・・・・ふふふふふ。はっはっはっは。無知とは幸せね。
    好きなだけ蛮勇を奮えるんだもの。まさに、盲蛇に怖じずだわ」

輝夜 「・・・・・・・・・・・・無知、ですって?」

神奈子「毒蛇王ヴェノミノンを越える究極の蛇神が、戦闘で消滅するはずがないじゃない。
    つまり、ヴェノミナーガはヴェノミノンの能力を受け継いでいる。
    たとえ戦闘で破壊されても、墓地の爬虫類族1枚を除外することで
    再び特殊召喚することができるのよ」


    毒蛇神ヴェノミナーガ   攻撃力3000


咲夜 「な・・・・・・また!?」

文  「うーん。まさか、戦闘破壊耐性まで持ってたなんて・・・・・・。
    さすが八坂様、やってくれますね」

パチェ「まさに完全無欠ね。これではどうすることも・・・・・・」

レミ 「いや、方法ならあるわ」

にとり「方法?」

アリス「・・・・・・そうか。魔理沙、わたしもわかったわ。あのモンスターの弱点」

魔理沙「弱点、というか唯一の穴のことだな。
    それは再生するごとに、墓地のモンスターを除外しなければならないこと。
    つまり破壊しつづければ、墓地の爬虫類族も減り続け、
    それに伴いヴェノミナーガも弱体化していく」

レミ 「そう。やがて墓地の蛇達が尽きれば、再生はできなくなる。蛇神消滅の時よ」

霊夢 「ふむふむ、なるほどね。
    聞いた? 輝夜」

輝夜 「ふん。聞かなくてもわかっているわよ。なんにせよ、わかりやすくて結構じゃない。
    要は何度蘇ってきても、その都度破壊してやればいいだけのこと。
    究極の神が聞いて呆れるわ。
    どれだけ蛆にように湧いてこようが、わたしの虹竜で滅ぼすまでよ」

神奈子「理屈は正しいわ。でも、理で道が拓けたところで先に進めなければ意味が無い
    自分達の進もうとする道が、いかに辛く困難な茨の道程と覚悟の上なのかしら?」

輝夜 「愚問ね。もとより、道とは自らの手で切り拓くもの。
    その覚悟無くして、戦いの場には立てなくてよ」

霊夢 「あら。うまいこと言うわね、輝夜。
    なんだか、ちょっぴりあんたのことが好きになれそうな気がするわ」

輝夜 「ふん。こっちはあんたなんかに好かれても鬱陶しいだけだけどね。
    でもまあ・・・・・・頼りにしてないこともないわ。しっかりついてきなさい。ターンエンド!」



輝夜   LP6400:手札2:虹竜(攻5000)、ルビー(宝玉)
霊夢        手札2
神奈子 LP3900:手札2:ヴェノミナーガ(攻3000)、裏守備
早苗        手札0



神奈子「ふははははは。最高に楽しいわ。
    どこまで足掻けるのか、存分に試して御覧なさい! ドロー!」

神奈子「早苗の裏守備を反転召喚。カードガンナーよ」


《カードガンナー/Card Trooper》 †
効果モンスター(制限カード)
星3/地属性/機械族/攻 400/守 400
自分のデッキのカードを上から3枚まで墓地へ送る事ができる。
墓地へ送ったカード1枚につき、このカードの攻撃力は
エンドフェイズ時まで500ポイントアップする。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
自分フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。


アリス「あのカードは・・・・・・」

魔理沙「墓地に爬虫類族を増やす魂胆だな」

神奈子「このモンスターは1ターンに一度、デッキの上から3枚を墓地に送ることができるわ。
    そして1枚につき500ポイント攻撃力がアップする。
    優先権を行使し、起動効果発動よ」


  つ テラ・フォーミング
    ヴェノム・ボア
    手札断殺


神奈子「うふふ。ヴェノム・ボアが墓地に置かれたことで、
    ナーガの攻撃力はさらに500アップするわ」

輝夜 「ふん、たった500程度。それでもまだ虹竜には到底及ばないわ。
    そうやって攻撃力6000を越すまで効果を使い続けるつもりらしいけど、
    そんな余裕をわたしがくれてやると思う?」

神奈子「あら。くれないなら自分からいただくまでよ。平和の使者を発動」


《平和(へいわ)の使者(ししゃ)/Messenger of Peace》 †
永続魔法
お互いに表側表示の攻撃力1500以上のモンスターは攻撃宣言が行えない。
自分のスタンバイフェイズ毎に100ライフポイントを払う。
払わなければ、このカードを破壊する。


神奈子「これにより、攻撃力1500以上のモンスターは攻撃できない。ターンエンド」



輝夜   LP6400:手札2:虹竜(攻5000)、ルビー(宝玉)
霊夢        手札2
神奈子 LP3900:手札2:ヴェノミナーガ(攻3500)、ガンナー、平和
早苗        手札0



鈴仙 「1500以上? ということは・・・・・・」

神奈子「そう。虹竜は攻撃を封じられる。膨大な攻撃力が枷になったわね。
    いくら強力なモンスターでも、釘付けにされては木偶も同然よ」

輝夜 「(くっ・・・・・・木偶ですって。わたしの虹竜を・・・・・・!)」

輝夜 「(でも、確かに身動きはとれない。
    虹竜の起動効果を使えば平和の使者を吹き飛ばすことができるけど、
    そうすると虹竜を失う上にナーガだけが残ってしまう。効果は使えない・・・・・・)」

霊夢 「わたしのターンよ! ドロー!」

霊夢 「(カードガンナーを破壊しないと、どんどんあいつらの墓地に爬虫類族が送り込まれる。
    今はとりあえず、あのカードをなんとかするしかないわ)」

霊夢 「終末の騎士を召喚。クロス・ポーターを墓地に送るわ。
    クロス・ポーターの誘発効果で、デッキからグローモスを手札へ」

霊夢 「そしてバトルフェイズよ。平和の使者による攻撃制限は攻撃力1500以上だから、
    1400の終末の騎士は攻撃ができるわ。カードガンナーに攻撃!」

魔理沙「あっ、馬鹿・・・・・・あいつ」

神奈子「ふふふ、破壊されるわ。
    カードガンナーの効果で、1枚ドローするわよ」LP3900→2900

霊夢 「よーし。なんだかんだいって、ライフではこっちが圧倒的に勝ってるじゃない。
    ターン終了よ!」



輝夜   LP6400:手札2:虹竜(攻5000)、終末、ルビー(宝玉)
霊夢        手札3
神奈子 LP2900:手札3:ヴェノミナーガ(攻3500)、平和
早苗        手札0



早苗 「わたしのターンですね。ドロー。
    スタンバイフェイズに、平和使者のコスト分ライフ100を支払います」LP2900→2800

早苗 「バトルフェイズです。ヴェノミナーガで、終末の騎士に攻撃!」

咲夜 「攻撃ですって!? 
    平和の使者の効果で攻撃できないはずじゃ・・・・・・」

パチェ「甘いわね。ヴェノミナーガはあらゆる魔法の効果を受けない。
   永続魔法の効果すらすり抜けることができるのよ」

霊夢 「し、しまっ・・・・・・・・・・・・きゃあああっ!!」LP6400→4300

アリス「・・・・・・あの馬鹿巫女。見落としていたようね」

魔理沙「くそっ、あいつの悪い癖だぜ。
    あいつはあれだけカードのテキストが長いと、途中で読むのやめるからな」

アリス「それは癖以前の問題じゃ・・・・・・」

早苗 「いけませんね、カードテキストはきちんと理解した上でプレイしないと。
    ヴェノミナーガには、さらにあと二つの効果があるというのに」

鈴仙 「ま、まだ効果を持ってるんですか、あのカードは? しかも二つも・・・・・・」

永琳 「そうよ。今のままでも十分なくらい凶悪だけどね。
    でもヴェノミナーガの持つ最後の効果こそ、あのカードが毒蛇神将と呼ばれる所以・・・・・・」

早苗 「うふふふふ。その通りです。ヴェノミナーガの誘発効果を発動。
    このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、
    このカードにハイパーヴェノムカウンターを一つ乗せます」

輝夜 「ハイパぁー? ずいぶん厨二っぽい名前ね。
    そんな大層な名前にして、どんな効果があると・・・・・・」

早苗 「名付けたのはわたしではないので。そしてヴェノミナーガの最後の効果。
    ヴェノミナーガにこのハイパーヴェノムカウンターが3つ溜まったとき、
    わたし達の勝利が決定します」

輝夜 「・・・・・・な、な、な、なん・・・・・・」

霊夢 「決定って・・・・・・ま、マジなの? ねえ、魔理沙。アリス!」

魔理沙「だっっっから読めって言ったのに。マジもマジだよ。大マジさ」

アリス「ハイパーヴェノムカウンターが三つ揃い勝利する効果は、
   エクゾディアと同じタイプのルール効果よ。一度発動すれば覆すことはできないわ」

霊夢 「・・・・・・てことは、あと二回あいつにダメージを与えられるだけで・・・・・・」

パチェ「逝くわね」

霊夢 「いやあああ! 逝きたくないいいい!」

輝夜 「このバカ巫女! アホ巫女! たぬき巫女! 
    あんたなんかうどんの具にされちゃえばいいわ!」

鈴仙 「ああ・・・・・・姫様まで取り乱しになって」

永琳 「うーん・・・・・・これはもう駄目かもわからんわね」

神奈子「ここに来て仲間割れとは。見苦しいのを通り越して、逆にもっと見たくなってきたわ。
    早苗。じわじわと、嬲るように殺して差し上げなさい」

早苗 「うふふふふ、わかりました。
    あの方達、見た感じ随分Mっ気がありそうですし、こちらも攻め応えがありそうですよ。
    カードを1枚伏せ、ターンエンド」



輝夜   LP4300:手札2:虹竜(攻5000)、ルビー(宝玉)
霊夢        手札3
神奈子 LP2800:手札3:ヴェノミナーガ(攻3500・超毒1)、平和、伏せ1
早苗        手札0



にとり「あ、あの二人、生粋のドSコンビだったんですか・・・・・・ひえぇ」

文  「あらにとり、今さら気づいたの。Sじゃなければ神様なんてやってられないもんなのよ」

輝夜 「(・・・・・・く、本格的にまずくなってきたわ。でも、相手のライフはあとわずか。
    なんとかこのウィークポイントを突ければ・・・・・・!)ドロー!」

輝夜 「宝玉獣、アメジストキャットを召喚!」


《宝玉獣(ほうぎょくじゅう) アメジスト・キャット/Crystal Beast Amethyst Cat》 †
効果モンスター
星3/地属性/獣族/攻1200/守 400
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
この時、このカードが相手プレイヤーに与える戦闘ダメージは半分になる。
このカードがモンスターカードゾーン上で破壊された場合、
墓地へ送らずに永続魔法カード扱いとして
自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く事ができる。


輝夜 「ヴェノミナーガ・・・・・・確かに能力では比類ないモンスターだわ。
    でもいかに強力なモンスターを従えたところで、
    それを操るプレイヤーのライフが尽きればお終いよ。
    アメジストキャットは戦闘ダメージを半減させることで、
    プレイヤーに直接攻撃することができる!
    ドSの青巫女に、ダイレクトアタック!」

早苗 「痛・・・・・・やってくれますね」LP2800→2200

輝夜 「(よし、この調子でダイレクトアタックすれば、勝ちが見えてくるわ)
    ターンを終了するわ」



輝夜   LP4300:手札2:虹竜(攻5000)、アメジスト、ルビー(宝玉)
霊夢        手札3
神奈子 LP2200:手札3:ヴェノミナーガ(攻3500・超毒1)、平和、伏せ1
早苗        手札0



アリス「切り替えが早いわね。
   今の状況じゃヴェノミナーガは倒せないと踏んで、ライフを削る作戦に出たか」

魔理沙「ああ。やっぱりあいつもなかなかやるな。
    これならわずかながら、勝機は見えてきたかもしれないぜ」

霊夢 「そっか、なるほど。わたしもわかったわ。
    ヴェノミナーガは後回しにして、ライフを減らすのね!」

神奈子「ふふふ、なるほどねぇ。まあ、狙いは悪くないわよ。ドロー」

神奈子「平和の使者のコストを支払うわ。
    そしてヴェノミナーガで、アメジストキャットを攻撃」LP2200→2100

霊夢 「って、アッー! そういやあいつは攻撃できるんじゃない。何してんのよ」

輝夜 「うるさいわね。何の問題もないわよ。レインボー・ドラゴンの誘発即時効果発動。
    場のアメジストキャットを墓地に送ることで、攻撃力をさらに1000アップするわ」

鈴仙 「おお、さすが姫様。
    攻撃対象を効果のコストにすることで、ダメージを免れましたね」

永琳 「姫様を甘く見てはいけないわよ、うどんげ。
    確かに見てて危なっかしいところは多々あるけど、あれでなかなか考えて行動している。
    なにせあの方には、数千年の生で培った経験、判断力、考察力があるからね。
    弱いわけがないわ」

鈴仙 「数千年、ですか。
    ・・・・・・あれ? でも遊戯王が生まれたのはせいぜい十年前ぐらいですし、
    別にそんな経験関係無いんじゃ・・・・・・」

永琳 「うどんげ。空気って文字、読める?」

鈴仙 「・・・・・・」

輝夜 「さあ。これでますますわたしの虹竜は遠のいてしまったわね。
    その蛇の攻撃力が肩を並べるまで、いったいどれほど時間がかかるのかしら。
    その前にあんた達のライフを削ってやるわ」

神奈子「まあねぇ。確かにヴェノミナーガの攻撃力をそこまで上げるには骨が折れるわ。
    でも、手が届かないならそっちに下がってもらえばいいだけの話。
    メインフェイズ2で、テラ・フォーミングを発動」


《テラ・フォーミング/Terraforming》 †
通常魔法
自分のデッキからフィールド魔法カードを1枚手札に加える。


輝夜 「(なっ、まさかまた・・・・・・)」

神奈子「デッキからヴェノム・スワンプを手札に加え、これを発動するわ。
    これでまた場のモンスター達は、エンドフェイズ毎に攻撃力が500ダウンしていく。
    ちなみにヴェノミナーガは魔法の影響を受けないから、当然毒なんか効かないわ。
    わたしはさらに手札から、ヴェノム・ショットを発動」


《ヴェノム・ショット/Venom Shot》 †
通常魔法
自分フィールド上に「毒蛇王ヴェノミノン」、「毒蛇神ヴェノミナーガ」
または「ヴェノム」と名のついたモンスターが表側表示で存在する時に
発動する事ができる。
自分のデッキから爬虫類族モンスター1体を墓地に送り、相手フィールド上に
表側表示で存在するモンスター1体にヴェノムカウンターを2つ置く。


神奈子「デッキのエーリアン・ソルジャーを墓地に送り、
    あなたのレインボー・ドラゴンにヴェノムカウンターを2つ乗せる。
    よってわたしのヴェノミナーガは攻撃力が500アップし、あなたの虹竜は1000ダウン。
    一気に差が縮まったわねぇ」

神奈子「さらにモンスターを裏守備でセットし、カードを1枚セット。ターン終了。
    エンドフェイズにヴェノム・スワンプの効果で、さらに虹竜にもう一つカウンターが乗るわよ。
    黄泉の沼で果てなさい」



輝夜   LP4300:手札2:虹竜(攻4500・毒3)、ルビー(宝玉)
霊夢        手札3
神奈子 LP2100:手札1:ヴェノミナーガ(攻4000・超毒1)、裏守備、スワンプ、平和、伏せ1
早苗        手札0



咲夜 「相手の神様もさるものですね。今度は相手の攻撃力を下げにきた・・・・・・」

パチェ「あらゆる局面でヴェノミナーガをサポートする戦術・・・・・・確かに侮れないわ。
   もしこれで彼女達が勝利し、本選に食い込んだなら・・・・・・
   何かしら対策を練らなければならないわね」

レミ 「ふん。神様の血なんて、アクが強そうで飲めたもんじゃないわね」

霊夢 「わたしのターン、ドロー!」

霊夢 「(よし、来た! 相手のライフがあと2100なら、これで・・・・・・)」

紫  「(・・・・・・あの顔、何か手が入ったようね。うふふふ)」

霊夢 「手札から、オーバーソウルを発動!」


《O(オー)-オーバーソウル/O - Oversoul》 †
通常魔法
自分の墓地から「E・HERO」と名のついた通常モンスター1体を選択し、
自分フィールド上に特殊召喚する。


霊夢 「墓地からネオスを特殊召喚。
    そして手札から、ネオスペーシアン、グロー・モスを召喚よ!」


《N(ネオスペーシアン)・グロー・モス/Neo-Spacian Glow Moss》 †
効果モンスター
星3/光属性/植物族/攻 300/守 900
このカードが戦闘を行う場合、相手はカードを1枚ドローする。
この効果でドローしたカードをお互いに確認し、
そのカードの種類によりこのカードは以下の効果を得る。
●モンスターカード:このターンのバトルフェイズを終了させる。
●魔法カード:このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
●罠カード:このカードは守備表示になる。


早苗 「(グローモス! まさか・・・・・・)」

霊夢 「コンタクト融合よ。場のネオスとグロさんをデッキに戻し・・・・・・・・・・・・現れるがいいわ!
    E・HERO、グロー・ネオス!!」


《E・HERO(エレメンタルヒーロー) グロー・ネオス/Elemental Hero Glow Neos》 †
融合・効果モンスター
星7/光属性/戦士族/攻2500/守2000
「E・HERO ネオス」+「N・グロー・モス」
自分フィールド上に存在する上記のカードをデッキに戻した場合のみ、
融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードは必要としない)。
エンドフェイズ時にこのカードは融合デッキに戻る。
相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を破壊し、
そのカードの種類によりこのカードは以下の効果を得る。
この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズ1に使用する事ができる。
●モンスターカード:このターン、このカードは戦闘を行えない。
●魔法カード:このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
●罠カード:このカードは守備表示になる。


鈴仙 「ぐ、グローネオスですって!?」

永琳 「なるほど・・・・・・博麗霊夢、さすがの強運ね。これなら・・・・・・」

アリス「というか、こいつもだいぶテキスト長いけど大丈夫なの?」

霊夢 「じ、自分のカードぐらい把握してるわよ。グローネオスの起動効果発動!
    1ターンに一度、相手の場にある表側表示のカードを破壊する! 
    わたしが破壊するのは、平和の使者よ!」

神奈子「む・・・・・・平和の使者が」

輝夜 「(よし、平和の使者を破壊した! これで・・・・・・!)
    霊夢。わたしが許すわ。このターンで決めてしまいなさい!」

霊夢 「任せて! レインボー・ドラゴンで、毒蛇神ヴェノミナーガに攻撃! 
    夢想封印・虹!!」

神奈子「はッ! 足元がお留守ってね! トラップカード発動、魔法の筒!」


《魔法の筒(マジック・シリンダー)/Magic Cylinder》 †
通常罠(制限カード)
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、
そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える。


輝夜 「なっ・・・・・・!」

魔理沙「・・・・・・げえっ! 攻撃力4500の反射ダメージは、即死コース・・・・・・」

パチェ「逝ったわね」

霊夢 「い、逝ってたまるもんですか! チェーンして、手札の収縮を発動!」


《収縮(しゅうしゅく)/Shrink》 †
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択する。
そのモンスターの元々の攻撃力はエンドフェイズ時まで半分になる。


霊夢 「レインボー・ドラゴンの攻撃力を半分にするわ!」

神奈子「はっは。なんとか瞬殺は免れたようね。
    でも元々の攻撃力を半分にしても、虹竜の攻撃力は2500。
    ダメージを受けてもらうわよ」

霊夢 「くううっ・・・・・・!」LP4300→1800

咲夜 「ライフが一気に・・・・・・」

にとり「なんとか首の皮は残ったけど、これはきついわね。
   今のうちに代わりに失格になる1チームでも決めといた方がいいんじゃないの?」

文  「まあねぇ。そういう劇的な展開の方が正直いい記事になりそうだし・・・・・・・・・・・・
   でも、にとり。まだ終わったわけではないみたいよ」

にとり「え? どういうことですか?」

霊夢 「・・・・・・ふふふ、これであんた達の場にもう、伏せカードは無いわ。
    わたしたちの勝ちよ!」

早苗 「何ですか? 急にずいぶんな強気ですね」

輝夜 「(・・・・・・! そうか。グローネオスの効果・・・・・・)」

霊夢 「わたしの場にはグローネオスがいるわ。
    グローネオスは自身の起動効果で魔法カードを破壊したターン、
    相手にダイレクトアタックができるのよ!」

早苗 「なっ・・・・・・!」

神奈子「・・・・・・にぃ!」

霊夢 「今度こそ終わりよ! グローネオスで神奈子にダイレクトアタック! 
    夢想封印・蒼!!」

神奈子「・・・・・・・・・・・・アッハッハ! 残念だったわねぇ! 
    墓地のネクロ・ガードナーの効果発動!」


《ネクロ・ガードナー/Necro Gardna》 †
効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻 600/守1300
自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外して発動する。
相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。


神奈子「このカードを除外し、相手モンスターの攻撃を一度だけ無効にするわ。
    攻撃は通らないわよ」

霊夢 「なっ・・・・・・くうぅっ」

アリス「そういえばあったのね。ネクロガードナー。
   デュエリストなら、相手の墓地情報くらいちゃんと把握するべきよ」

魔理沙「でもまあ、言い換えればようやくガードナーの効果を使わせる事ができたとも言えるぜ。
    グローネオスはエンドフェイズ時に融合デッキに戻るが、今だけはそのデメリットが活きたな。
    攻撃表示のまま残れば次のターンで返り討ちにあっていた」

アリス「悪運の強さがものをいったわけね。まあ、主人公であるわたしには及ばないけど」

魔理沙「自慢するもんじゃないと思うけどな。悪運は」

霊夢 「・・・・・・この場は仕方ないわ。ターンエンドよ」

神奈子「エンドフェイズに虹竜にヴェノムカウンターが置かれるわよ。忘れずにね」



輝夜   LP1800:手札2:虹竜(攻4000・毒4)、ルビー(宝玉)
霊夢        手札1
神奈子 LP2100:手札1:ヴェノミナーガ(攻4000・超毒1)、裏守備、スワンプ
早苗        手札0


輝夜 「(くっ・・・・・・・・・・・・これで奴のモンスターと虹竜の攻撃力が並んでしまった)」

早苗 「ふう、柄にもなくリアクションをとってしまいましたね。不覚ですよ」

神奈子「まあいいじゃない。こうまでわたし達の仕掛けた布石を突破してくるとは思わなかったわ。
    素直に敬意を表してやろうじゃない。あんた達はよくやった、ってね」

輝夜 「過去形にしないでよ」

霊夢 「そうよ。まだ終わっちゃいないわ。もうあなたの墓地にネクロガードナーはいない。
    おいつめられたのはそっちの方よ」

神奈子「わ~かってないわね。
    ヴェノミナーガが出た時点で、あなた達の敗北は決定したも同然なのよ。
    今やってるのは、ただの消化作業に過ぎないの。
    あなた達は蛇に睨まれた蛙、もとい、蛇に呑み込まれた蛙。
    酸で溶かされるのを、ただ待つしかない運命なのよ。
    いよいよ少なくなってきたその命、尽きてしまえば儚いものね」

早苗 「同感です。今攻撃しても相打ちでそのドラゴンを倒すことはできますが・・・・・・ふふふ。
    今のところは、弱り草臥れていく様を眺めるとしましょう。
    カードを1枚伏せて、ターンエンドです」



輝夜   LP1800:手札2:虹竜(攻3500・毒5)、ルビー(宝玉)
霊夢       手札1
神奈子 LP2100:手札1:ヴェノミナーガ(攻4000・超毒1)、裏守備、スワンプ、伏せ1
早苗        手札0



輝夜 「・・・・・・気に食わない。気に食わないわ。
    あんた達はヴェノミナーガを召喚した時から、ずっとそんなふうに見ていたのね。
    箱の中でわたし達がただもがくのを眺めるように」

神奈子「そうよ。気に食わなかろうがなんだろうが、この窮地に陥ったのはあんた達の失態。
    自分の命は自分で守らなければならない。当然の自己責任だわ。
    それを棚に上げて他人の趣味趣向を非難しようだなんて、大人気ないと思わない?」

輝夜 「思わないわね。そんなこと、わたしの知ったことじゃないもの。
    わたしが気に食わないと言ったら、気に食わないのよ。
    相手を見下すようなデュエリストは、わたしは認めない。
    この大会に出る資格なんて無いわ」

神奈子「何、それ。まさか、主催者の権限で無かったことにでもするつもり? 
    だったら許さないわよ。この神社を倒壊させた後は、
    竹林のあんたの家も完膚無きまでに破壊してやろうかしらね」

輝夜 「無かったことだなんて、そんな理不尽はしないわ。
    わたしだって、デュエリストとしての矜持があるもの。
    でも、あんた達は絶対に大会には参加させない。
    大会主催者としてではなく、一人のデュエリストしてね」

神奈子「・・・・・・へぇ。
    デュエリストとしてってことは、この試合を勝利してわたしの大会参加を阻止するということね」

輝夜 「そうよ。それ以外に、どういう意味があるの」

咲夜 「・・・・・・大きく出ましたね。この状況で、ああも大言を吹くとは」

パチェ「いや、あながち不可能でもないわ。
   場に平和の使者がもう無い以上、レインボー・ドラゴンは攻撃ができる。
   輝夜がさらに宝玉獣を引き当て、場に召喚してレインボー・ドラゴンの攻撃力を上げる。
   そしてヴェノミナーガへの攻撃が通れば、相手のライフを0にすることができる」

レミ 「ふふ、楽しいわね。これだけ見てて楽しいデュエルもないものだわ。
   果たして伸るか反るか・・・・・・」

輝夜 「いくわよ・・・・・・ドロー!」

輝夜 「(・・・・・・よし来た!)3枚目のサファイアペガサスを召喚するわ! 
    効果でデッキからトパーズタイガーを宝玉にして置く!」

神奈子「(チッ・・・・・・まさか本当に引くとは。面倒ね)」

輝夜 「そして虹竜の効果発動! サファイアペガサスを墓地に送り、攻撃力上昇!
    これで5500よ!」

輝夜 「まだまだ終わらないわ。手札から、レア・ヴァリューを発動! 
    デッキからさらに2枚ドローするわ。墓地に送る宝玉を宣言しなさい」

早苗 「(ここでドローカードか・・・・・・)ルビーカーバンクルで」

輝夜 「ここまで来たら、もう容赦しないわよ。宝玉の恵みを発動! 
    墓地のエメラルドとアンバーを宝玉にして置くわ。さらにもう1枚レア・ヴァリューよ」


《宝玉(ほうぎょく)の恵(めぐ)み/Crystal Blessing》 †
通常魔法
自分の墓地に存在する「宝玉獣」と名のついたモンスターを2体まで選択し、
永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く。


早苗 「アンバーマンモスにします」

輝夜 「2枚ドローするわ」

魔理沙「うお。ここにきて、とたんにデッキがまわり始めたな」

アリス「そうね。もともと宝玉獣は、その気になればすぐに手札を増やせるデッキ。
   これは可能性が見えてきたかもしれないわ」

輝夜 「続いて2枚目の宝玉の恵みを発動。墓地からコバルトとルビーを置く。
    これで場には宝玉が4枚よ。ここで今こそ、わたしのフィールド魔法を再び発動! 
    レインボー・ルイン!!」

神奈子「(! ヴェノム・スワンプが・・・・・・)」

輝夜 「上書きでヴェノム・スワンプが無くなったことで、
    場のレインボー・ドラゴンの攻撃力は元に戻るわ! 
    完全な姿を晒しなさい! レインボー・ドラゴン!」


    究極宝玉神レインボー・ドラゴン   攻撃力7000


咲夜 「な! 7000ですって!?」

パチェ「まさかここまで攻撃力が上がっていたとは・・・・・・見落としていたわね」

輝夜 「そしてレインボールインの効果発動よ。
    場に宝玉が4枚あるとき、カードを1枚ドローすることができるわ。
    さらに、場のルビー、トパーズ、コバルトの宝玉を墓地に送り・・・・・・」

鈴仙 「ひ、姫様。まだやるんですか? というか、3枚を墓地に送るってことは・・・・・・」

輝夜 「出なさい! 降雷皇、ハモン!!」


《降雷皇(こうらいおう)ハモン/Hamon, Lord of Striking Thunder》 †
効果モンスター
星10/光属性/雷族/攻4000/守4000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に表側表示で存在する永続魔法カード3枚を
墓地に送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。
このカードが自分フィールド上に表側守備表示で存在する場合、
相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。


にとり「げげっ! ハ、ハモンまで・・・・・・!」

輝夜 「これでやっと、バトルフェイズに入れるわね。わたしを怒らせた罪、その身で報いるがいいわ」

輝夜 「レインボー・ドラゴンで、ヴェノミナーガに攻撃!! 
    オーバー・ザ・ライフスプリングインフィニティ!!」

早苗 「・・・・・・技名長すぎなんですよ! リバースカードオープン、月の書!」


《月(つき)の書(しょ)/Book of Moon》 †
速攻魔法(準制限カード)
表側表示でフィールド上に存在するモンスター1体を裏側守備表示にする。


早苗 「残念無念、レインボードラゴンは裏守備表示に。攻撃は通りませんよ」

輝夜 「それくらい読めているわ。わたしの場には、まだハモンがいる!」

輝夜 「ヴェノミナーガがいるのに、裏守備まで出したのは失敗だったわね。
    ハモンはモンスターを破壊した時、相手プレイヤーに1000ダメージを与えるのよ」

永琳 「(・・・・・・! それが狙いだったのね。姫様、いつのまにこれほどの腕を・・・・・・)」

輝夜 「覚悟なさい! 降雷皇ハモンで、裏守備に攻撃! 
    失楽のプディストダイアモンド!!」

早苗 「ぐ・・・・・・ッ! あっ!」LP2100→1100

鈴仙 「ハモンの効果が決まった・・・・・・!」

咲夜 「これで相手のライフはあと1100ですね。あと一歩!」

神奈子「・・・・・・アッハハハハハハ! まったく愉快だわ。
    あんたたち、今破壊したカードが何か、わかって言ってるのかしら?」

霊夢 「今破壊したカード・・・・・・」

早苗 「・・・・・・墓地に送られた瞬間、誘発効果が発動します。終焉の精霊」


《終焉の精霊(ジ・エンド・スピリッツ)/Doomsday Horror》 †
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻 ?/守 ?
このカードの攻撃力・守備力は、
ゲームから除外されている闇属性モンスターの数×300ポイントになる。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、
ゲームから除外されている闇属性モンスターを全て墓地に戻す。


輝夜 「(・・・・・・ジ・エンド・スピリッツ!)」

パチェ「な!? あれは・・・・・・!」

アリス「破壊された時、除外されている闇属性モンスターを墓地に戻す効果・・・・・・・・・・・・
   まずいわ! 今除外されているのは、全て闇属性の・・・・・・」

魔理沙「・・・・・・爬虫類族だぜ!」

早苗 「除外ゾーンの闇属性モンスターは5枚。墓地に戻します。
    そしてこの瞬間、墓地に新たな爬虫類族が置かれたことで、
    ヴェノミナーガの攻撃力が上昇・・・・・・」


    毒蛇神ヴェノミナーガ  攻撃力6500


輝夜 「(うう・・・・・・しまった。レインボードラゴンは、守備力は0・・・・・・
    しかも裏守備にされたことで、攻撃力は元の4000に戻ってしまった。
    もう・・・・・・あいつは倒せない)」

輝夜 「(・・・・・・駄目。もう、わたしには打つ手が・・・・・・)」

霊夢 「・・・・・・諦めないで! 輝夜!」

輝夜 「えっ・・・・・・? 霊夢・・・・・・」

霊夢 「まだ手札もデッキも残ってるわ。サレンダーには早すぎる!」

輝夜 「っ・・・・・・なに幸せなこと言ってるのよ。
    馬鹿のあんたにはわからないでしょうけど、この状況はどう見たって・・・・・・」

霊夢 「ええ、わからないわよ。わかりたくもないわ。
    だからわたしは、どれだけ絶望的な状況であろうと屈しない。
    あんな奴らに、わたし達のデュエリストとしての心を踏みにじられるわけにはいかないからよ。
    あなたも今、そう言っていたじゃない・・・・・・」

輝夜 「・・・・・・」

霊夢 「自分を信じて。わたしも、あなたを信じる。
    これはタッグデュエル。一人の可能性はたかが知れていても、
    二人揃えばできないことはきっと無いの。信じあえば、きっとね」

輝夜 「(・・・・・・・・・・・・これが霊夢なのね。今まで気づかなかった。
    こんなにも優しく、温かく、そして力強い声をしていたなんて・・・・・・)」

輝夜 「・・・・・・・・・・・・やれやれ。わたしもヤキがまわったわね。
    あんたみたいな二色に励まされるなんて」

輝夜 「(そして・・・・・・こんなに勇気づけられるなんて)」

永琳 「・・・・・・・・・・・・姫様!」

霊夢 「二色で悪かったわねー。でも、いいわ。その減らず口が戻ってきてくれたんだから。
    それでこそ輝夜よ」

輝夜 「褒められてる気がしないわね。
    まあ、この件については後でじっくり話すとして・・・・・・・・・・・・霊夢、お願い。
    力を貸して」

霊夢 「・・・・・・待ってたわ、その言葉。
    わたしが命に代えても次のあなたにターンを回すから、後は頼むわよ」

神奈子「・・・・・・くあぁ、眠。長ったらしい会議は終わったかしら? 
    いい加減三文芝居は切り上げにしてもらいたいんだけどねぇ」

輝夜 「いいわ。でも、まだわたしのターンは終わったわけではない。
    メインフェイズ2で、手札から宝玉の契約を発動するわ」


《宝玉(ほうぎょく)の契約(けいやく)/Crystal Promise》 †
通常魔法
自分の魔法&罠カードゾーンに存在する「宝玉獣」と名のついたカードを
1枚選択して特殊召喚する。


輝夜 「これにより、エメラルドタートルを守備表示で特殊召喚。そして起動効果発動。
    このターン戦闘を行ったモンスター一体を守備表示にすることができるわ。
    ハモンを守備表示に変更。ターンエンドよ」



輝夜   LP1800:手札0:ハモン、裏守備、エメラルド
霊夢        手札1
神奈子 LP1100:手札1:ヴェノミナーガ(攻6500・超毒1)
早苗        手札0



神奈子「ったく・・・・・・ようやくわたしのターン。よくも待たせてくれたわね。ドロー」

神奈子「・・・・・・さっき言ったわよね。あなたたちは、蛇に呑み込まれた蛙だと。
    ずいぶんおいしく味わったけど、この味にも飽きたわ。
    もうゴックンして終わりにしてあげるわよ」

神奈子「まずはそのうざったい虹竜よ! 
    ヴェノミナーガで、裏守備を攻撃! 破・滅・の・光!!」

輝夜 「・・・・・・残念ね。それはできないわ」

神奈子「? 何ですって・・・・・・?」

輝夜 「降雷皇ハモンには永続効果があるわ。
    このカードが表側守備表示である限り、
    相手はこのカード以外のモンスターを攻撃することはできないわよ」

神奈子「・・・・・・面倒ね。地味な効果すぎて忘れてたわ。
    でもだとしても、そいつを破壊してやれば済むこと。
    降雷皇ハモンに攻撃! 蛇神よ、破滅の光で薙ぎ払え!!」

輝夜 「(くっ・・・・・・ハモン。あなたの犠牲は無駄にはしないわ・・・・・・)」

神奈子「醜く這いずり回るのもいいけど、いい加減程ね。
    もうそのしぶとさは往生際が悪いというものよ。でも、これを見れば諦めもつくでしょう」

神奈子「わたしは手札から、3枚目のスネーク・レインを発動! 
    手札のカミソーリトカゲを捨て、デッキからヴェノムコブラ2枚、
    ヴェノミナーガ2枚を墓地に捨てる! よって、ヴェノミナーガの攻撃力は・・・・・・!」


    毒蛇神ヴェノミナーガ  攻撃力9000


鈴仙 「そ、そんな・・・・・・・・・・・・何なの、あの攻撃力は・・・・・・」

文  「墓地に爬虫類族がある限り、無限に攻撃力を上げるモンスター・・・・・・ですか」

神奈子「・・・・・・モンスター? 違うわ。神よ! 
    老若男女、貴賎の別なくひれ伏しなさい! わたしと、我が神の前に!」



輝夜   LP1800:手札0:裏守備、エメラルド
霊夢        手札1
神奈子 LP1100:手札0:ヴェノミナーガ(攻9000・超毒1)
早苗        手札0



咲夜 「攻撃力9000のヴェノミナーガ・・・・・・・・・・・・
    しかも一切の効果を受け付けないなんて。
    これはもう、どうしようもありませんね」

パチェ「残念だけどね。
   霊夢達にできることは、せいぜいモンスターを守備表示で出してターンを凌ぐ程度。
   それとて、全く根本的解決にはなっていない・・・・・・・・・・・・勝負は決したわ」

レミ 「・・・・・・決した、か。どうかしらね、それは」

咲夜 「・・・・・・お嬢様?」

パチェ「レミィ、わたしだって可能性があると思いたいわ。でも、さすがにこれは・・・・・・」

幽々子「あらあら、同感ねレミリア。わたしもそう思うわ」

紫  「もちろん、わたしもね。くすくす」

魔理沙「・・・・・・揃いも揃って・・・・・・・・・・・・だが、不覚にも同意見だな」

アリス「ええ。あれだけの魂を持つあの二人が、負けるはずがないわ」

神奈子「どいつもこいつも戯言を! 今わたしは大いに不快だわ。
    このデュエルが終わったらこんな神社、境内ごと吹き飛ばしてくれる!」

輝夜 「だったら・・・・・・! それはわたし達を倒してからにしてもらわないとね! 
    霊夢!」

霊夢 「その通りよ! ドロー!!」

霊夢 「・・・・・・困ったときの貪欲な壷を発動! 
    墓地のマグマネオス、クロス・ポーター2枚、終末の騎士2枚をデッキに戻し、
    2枚ドローするわ!」


《貪欲(どんよく)な壺(つぼ)/Pot of Avarice》 †
通常魔法
自分の墓地に存在するモンスター5体を選択し、
デッキに加えてシャッフルする。
その後、自分のデッキからカードを2枚ドローする。


霊夢 「(・・・・・・・・・・・・来た! これしかない、逆転の一手・・・・・・)」

霊夢 「(でもわたしのデッキにあのカードが入ってない以上、
    所詮この手は机上の空論でしかない。
    代わりに輝夜があれをデッキに入れているなんてことが、本当にあるの・・・・・・?」

霊夢 「(・・・・・・いや、愚問よね。わたしはこいつを信じるって決めた。
    そして、彼女もわたしを信じると。
    だから・・・・・・だからきっと、わたしの思いに答えてくれるはず・・・・・・)」

霊夢 「・・・・・・・・・・・・いくわよ。わたしは手札から、E・HEROアナザー・ネオスを召喚!」


《E・HERO(エレメンタルヒーロー) アナザー・ネオス/Elemental Hero Neos Alius》 †
デュアルモンスター
星4/光属性/戦士族/攻1900/守1300
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、
通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードはフィールド上に表側表示で存在する限り、
カード名を「E・HERO ネオス」として扱う。


にとり「・・・・・・なっ!? 攻撃表示!?」

文  「血迷いましたか・・・・・・・・・・・・無理もありませんね」

永琳 「(いや・・・・・・・・・・・・あの目は、勝負を捨てた者の目じゃない!)」

霊夢 「・・・・・・カードを2枚伏せて、ターンエンドよ!」



輝夜   LP1800:手札0:アナザー、裏守備、エメラルド、伏せ2
霊夢      手札0
神奈子 LP1100:手札0:ヴェノミナーガ(攻9000・超毒1)
早苗        手札0



神奈子「・・・・・・ふっははははは。ハッハッハッハッ! 
    ついに巫女もトチ狂ったようね。早苗!」

早苗 「わかっています。彼女らには、程を知ってもらうべきです。ドロー!」

早苗 「うふふふふふふ・・・・・・さすがはわたしですね。
    本来、ヴェノミナーガに伏せカードなど無意味なのですが、
    2枚も並べられるとさすがに気持ちが悪い。
    速攻魔法発動です。サイクロン!」


《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法(制限カード)
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。


輝夜 「・・・・・・!」

早苗 「あなた方の伏せカード1枚を破壊します。
    そうですね、では、右」

霊夢 「・・・・・・・・・・・・右、でいいのね?」

早苗 「? 構いませんよ。今さら替えるのもルール違反ですし」

霊夢 「なら、そのカードをチェーンして発動よ!
    リバースカードオープン! ヒーローバリア!!」


《ヒーローバリア/Hero Barrier》 †
通常罠
自分フィールド上に「E・HERO」と名のついたモンスターが
表側表示で存在する場合、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。


神奈子&早苗「なっ・・・・・・!?」

咲夜 「モンスターが一体で、手札も無い。ということは・・・・・・」

魔理沙「凌いだぜ! このターンを!」

早苗 「ええい、姑息な! いい加減倒れればいいものを! ターンエンド!」



輝夜   LP1800:手札0:アナザー、裏守備、エメラルド、伏せ1
霊夢        手札0
神奈子 LP1100:手札0:ヴェノミナーガ(攻9000・超毒1)
早苗        手札0



輝夜 「(霊夢が今伏せたカード・・・・・・・・・・・・間違いないわ。
    わたしに託してくれたのね、この勝負を)」

輝夜 「・・・・・・一言だけ言わせてもらっていいかしら?」

早苗 「ああん? 何ですか? 
    遺言なら紙にでも書いておけばいいでしょう」

輝夜 「あんた達は、デュエリストとして最低限の事を怠った。
    勝負は決していないにも関わらず、絶対的優位な立場に立ったというだけで、
    すでに勝った気でいた。油断と慢心、それがあんた達の敗因よ!」

早苗 「敗因・・・・・・ですって?」

霊夢 「そうよ。つまり、この戦い・・・・・・」

輝夜 「わたし達の勝ちよ! ドロー!!」

輝夜 「場のアナザーネオスを再召喚するわ。
    これでアナザーネオスは、カード名がE・HEROネオスをなる!」

神奈子「ハハハッ! 巫女の気狂いが仲間にも伝染したようね! 
    今さらそんなことをして、なんになると・・・・・・」

神奈子「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん? いや、これは・・・・・・・・・・・・まさか!!)」

パチェ「・・・・・・・・・・・・そうか! わかったわ! あいつらの狙いは・・・・・・」

アリス「・・・・・・ひょっとして、あのリバースカード! 魔理沙!」

魔理沙「だな。霊夢達の勝ちだ」

輝夜 「場のリバースカードをオープン! 融合!!」


《融合(ゆうごう)/Polymerization》 †
通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められた
モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。


にとり「・・・・・・ゆ、融合ですって!?」

鈴仙 「ど、どういうことです!? 
    姫様の宝玉獣デッキに、融合モンスターなんて・・・・・・」

永琳 「あるのよ、実は。唯一、あのカードが・・・・・・」

早苗 「(・・・・・・あああああっ! しまった・・・・・・!)」

輝夜 「このカードにより、場の2体のモンスターを融合するわ。
    わたしは、場のネオスとレインボー・ドラゴンを融合し・・・・・・」

輝夜 「虹の彼方より、降臨せよ!! レインボー・ネオス!!!」


《レインボー・ネオス/Rainbow Neos》 †
融合・効果モンスター
星10/光属性/戦士族/攻4500/守3000
「E・HERO ネオス」+「究極宝玉神」と名のついたモンスター1体
このモンスターの融合召喚は、上記のカードでしか行えず、
融合召喚でしか特殊召喚できない。
1ターンに1度だけ以下の効果から1つを発動できる。
●自分フィールド上のモンスター1体を墓地に送る事で、
相手フィールド上モンスターを全てデッキに戻す。
●自分フィールド上の魔法または罠カード1枚を墓地に送る事で、
相手フィールド上の魔法・罠カードを全てデッキに戻す。
●自分のデッキの一番上のカード1枚を墓地に送る事で、
相手の墓地のカードを全てデッキに戻す。


鈴仙 「姫様の虹竜と、霊夢のネオスが・・・・・・」

咲夜 「レ、レインボー・ネオスですって・・・・・・!? 攻撃力4500!」

アリス「ネオスと虹竜が一つとなった、一つの究極・・・・・・美しいわね」

魔理沙「ああ。あいつらの、信頼の結晶だ」

にとり「で、でも・・・・・・4500といっても、攻撃力はヴェノミナーガに全然届かないのに」

輝夜 「レインボー・ネオスには、起動効果があるわ。
    1ターンに一度だけ、相手の場のカードを戻す効果がね。
    わたしはデッキの一番上のカードを墓地に送る事で、3つめの効果を選択する! 
    相手の墓地のカードを、全てデッキに戻すわ!」

早苗 「っ・・・・・・や、やめ・・・・・・」

鈴仙 「墓地のカード・・・・・・・・・・・・そうか! 
    墓地の爬虫類族を全て取り除けば、ヴェノミナーガの攻撃力も・・・・・・」


    毒蛇神ヴェノミナーガ   攻撃力0


加奈子「(なっ・・・・・・まさか、こんなことが・・・・・・)」

パチェ「攻撃力・・・・・・0!」

輝夜 「明鏡も裏を照らさず。どんなに完璧に見えても、必ずどこかには隙があるってことよ。
    完全無欠の存在なんて、この世には存在しないわ」

輝夜 「バトルフェイズよ! 今度こそ、終わらせてあげるわ!」

輝夜 「はた迷惑な神様ども、山に舞い戻れ! 
    レインボー・ネオスで、毒蛇神ヴェノミナーガに攻撃!!
    レインボー・輝夜・ストリーム!!!」

早苗 「・・・・・・・・・・・・きゃああああああああっ!!」LP1100→0



    *



永琳 「・・・・・・終わりましたね。姫様達の勝利です!」

魔理沙「さすがだな! やったぜ、霊夢!」

霊夢 「魔理沙・・・・・・ふう、なんとかね。ああ~、ドキドキしたぁ」

アリス「緊張してたの? とてもそうは見えなかったけど」

霊夢 「わたしは手にくる性質なのよ。今掌は汗でびっしょり」

鈴仙 「姫様~! やりましたね、姫様!」

輝夜 「・・・・・・ああ、うどんげ。
    やかましわね。静かになさい。頭に響くわ」

鈴仙 「姫様・・・・・・大丈夫ですか。だいぶお疲れのようですが・・・・・・」

永琳 「そっとしてあげなさい。今はね」

永琳 「(不老不死である姫様がこれほど疲労なさるなんて・・・・・・・・・・・・
    やっぱり、相当過酷なデュエルだったみたいね)」

永琳 「(・・・・・・でも、得た物は大きかった。
   今までどうもタッグデュエルは苦手な姫様だったけど、この戦いで大事なものを学んだ。
   いえ、教えられたのね・・・・・・博麗霊夢に)」

永琳 「(それは本来なら、保護者であるわたしの務め。
    そう思っていたけど・・・・・・・・・・・・ふふ、なんだか妬いちゃうわ。あの娘には)」

輝夜 「永琳。わたしは大丈夫よ。
    余計なことで大会を中断させるわけにはいかないわ」

アリス「でも、なんでレインボーネオスなんて入れてたの?
   輝夜のデッキは純粋な宝玉獣なのに」

輝夜 「いやそれが、つい先日ホログラフィックレアを当てちゃってねぇ。
    エクストラデッキは入れるだけただなんだし、
    となれば投入しないわけにはいかないでしょう?」

永琳 「(これさえ無ければ・・・・・・)」

妖夢 「・・・・・・・・・・・・ん? あれ、あれれ? 蛇がいない。
    ・・・・・・幽々子さまっ。試合はどうなったんですか?」

幽々子「あら、妖夢。おはよう。試合なんてとっくに終わったわよ。三年前に」

妖夢 「ええっ!? 
    ・・・・・・じゃあわたし今何歳なんですか? 
    少しは身長伸びました?」

紫  「この娘は本気で言ってるからかわいいのよねぇ。死んだらわたしの式にしてあげるわ。
   まあ、今すぐしてやってもいいけど」

幽々子「まあまあ紫。ここはあと半分死ぬまで待ってやって」

輝夜 「さあて、決着がついたところで・・・・・・・・・・・・・・・・・・あんた達。
    どこへ行こうというのかしら?」

早苗 「ギク」

神奈子「グキ」

文  「一応これまでの経過はちゃんと写真にも撮ってますから、
    いくら八坂様でも言い逃れることはできませんよ~」

神奈子「いやぁ、その。まあ、わかってるわ。
    ほら、もう雨も止んだことだし、文句は無いでしょ」

輝夜 「文句は無くても、つけるべき落とし前ってのはあるわよね。
    ああ~、とりあえず喉が渇いたわ。水。ロックで」

早苗 「・・・・・・え? わたし達に言ってるんですか?」

輝夜 「あ~ん? 当然よ。とっとと汲んできなさい。
    南アルプスの高原水。硬度300未満のものは認めないわ」

鈴仙 「み、南アルプスって・・・・・・」

神奈子「う~ん、仕方ないわねぇ。早苗、ちょっくらアルプスまで飛んでくれないかしら」

早苗 「は? 八坂様が行ってくださいよ。わたしパスポート持ってません」

霊夢 「まあまあ、それぐらいで許してやりなさいよ。
    こいつらだって、本当はただデュエルがしたいだけだったんだし。
    そういう奴らに悪い奴はいないわ」

輝夜 「・・・・・・ふん。甘いわね、あんたは。まあ、いいわ。
    この場は霊夢に免じて許してあげる。
    じゃああんたたちには、大会運営を手伝ってもらいましょうか。
    そこの隅っこで、お茶汲み係でもしてなさい。
    あと、邪魔だからとっととその縄外して、こっちに寄こしなさい」

神奈子「ありゃ、ちゃんと覚えてたのね。
    あーあ、わたしのトレードマークなのに。また信仰値が減っちゃうわ~」

輝夜 「ったく、意外と重いわね、これ。
    よくこんなもん背負ってられるもんだわ。はい、妹紅」

妹紅 「ほいほい。チャカっとね」

神奈子「・・・・・・・・・・・・って、あああああああああ! 何すんの!」

魔理沙「う~ん。さすが年代物だけあって、よく燃えるな」

アリス「軽いキャンプファイヤーね。綺麗だわ」

早苗 「あっはっは。ほんと何でこんなよく燃えるんでしょうねぇ。おもしろいわ~」

神奈子「・・・・・・てめ、早苗。笑ってないで消すの手伝いなさいよ。水持ってきて水!」

妹紅 「わたしの炎が水なんかで消えるわけないでしょ。灰になるまで燃え続けるよ」

神奈子「そ、そんなぁ。お気に入りだったのに・・・・・・」

にとり「神様が泣いてますよ・・・・・・」

文  「にとり、遠慮することはないわ。ここぞとばかりにじゃんじゃんフラッシュ焚くのよ。
   被写体のことを考えてたら、パパラッチなんてやってられないわ」

萃香 「まあまあ、そう泣く事ないよ。ほら、あんたもこっち来て飲みな。
    そこの蔵から、いい吟醸見つけたんだ~」

霊夢 「ああっ! わたしの秘蔵の鬼殺しじゃないの!」

藍  「(鬼が鬼殺し・・・・・・)」

咲夜 「これから本番だっていうのに、あいつはまだ飲むつもりですか・・・・・・」

パチェ「いずれにせよ・・・・・・・・・・・・これで次はようやく本選にいけそうね」

レミ 「ふふふ、そうね。栄えある決勝本選の狼煙としては、悪くないデュエルだったわ」

アリス「(そう、これで前哨戦は全て消化した・・・・・・・・・・・・残るは準決勝と決勝のみ)」

アリス「(ここからはこれまで以上に、いや、今までに無い厳しい戦いになる。
   生半可な覚悟を捨て、気を引き締めなくては・・・・・・)」

魔理沙「おや。固いな、表情が。緊張なんて、らしくないんじゃないか?」

アリス「むっ・・・・・・・・・・・・
   まあ、いいわ。あんたの減らず口を聞いてると、余計な気が抜けちゃうもの」

魔理沙「こう見えて、得意な方なんだぜ。他人をリラックスさせるのはな。
    さあ、あと少しだ。いっちょ暴れてこようぜ」
二十二話です。前回コメント下さった方々、ありがとうございましたm(_ _)m
最近仕事が忙しくてめっきり執筆ができない中での投稿ですが、それでもずいぶん長い話になってしまいました。
しかも前半の天変地異のくだりがこれまたややこしい。またどっかで間違ってそうで不安ですorz

今回のデッキですが、加奈子はヴェノムで、早苗さんは天変地異コントロールですね。
加奈子は当初葉虫類族だったのですが、それだとまともなフィニッシャーがアナンタぐらいしかいなかったので、仕方なく派生でヴェノムを。本来ならこのデッキはメディスンなのでしょうが(´∀、)
早苗さんは、奇跡を起こす能力に由来してなんとなく。ちなみに何故かこのSSの早苗さんはドSですw
霊夢はE・HEROではなくネオスだったわけですが、ひょっとしたら勘のいい方は、輝夜と組むと決まった時点で今回の決まり手に気づかれたかもしれませんね。

ちなみに、結局諏訪子はお休み。本当なら早苗の代わりに加奈子と組ませるつもりだったのですが、ヘビとカエルのデッキは思いのほか相性悪かったので見送りになりました(ノ∀`)
クラミ痔あ
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
なんか読んでたら「もう潮時じゃね?」とか思った俺がいる
2.名前が無い程度の能力削除
残すは決勝&準決勝ですね~
次回も楽しみに待ってます。
3.名前が無い程度の能力削除
本当に輝夜が活躍してくれて嬉しいっすな。
序盤大丈夫かなと不安でしたが、後半頑張ったんで安心です。
あと、なぜか霊夢にシンパシーを感じるこの頃。主にテキスト読まない意味で。
次回も楽しみにしています。

なんか急に後書きで誤字が連発ですな。
加奈子は神奈子だろうし、葉虫類は爬虫類じゃね?本編ではしっかりしてるのになぜ?
4.名前が無い程度の能力削除
相変わらず、毎度楽しみにさせて頂いてる自分です。
今回もまたややこしい決闘をよくぞここまで書き上げる、その構成力にはお見それ致しますー。
霊夢と輝夜という異色コンビに騙されて、すぐにわかりそうなものなのにレインボーネオスの存在を失念していた(苦笑


気になった点。
・ミスではないのですが、早苗がヴェノミナーガで攻撃力4000のレインボー・ドラゴンに攻撃すれば相討ちなので攻撃をしなかった場面がありましたが、ヴェノミナーガは相討ちで戦闘破壊された後同バトルフェイズ中に蘇生と追撃が可能なので、勝てる場面で勝機を逃したのは何だか勿体無いかなぁと…。
・終盤、ヴェノミナーガにヒーローバリアの効果は効かないのではないでしょうか…?
5.名前が無い程度の能力削除
作者のSSは一部のキャラが不憫な扱いだったりキャラが崩壊してたりするので、アンチが沸くのも分からなくはないかなぁ。
特に今回は早苗さん好きが嫌悪感を抱きそうなSSに仕上がっていたし。
まぁ、作者にはアンチに負けずに最後まで頑張って欲しいです。
6.名前が無い程度の能力削除
レインボーネオス・・・すっかり忘れてた・・
たくさんのデュエル要素をきちんとまとめる力には尊敬します

次回も楽しみにしています。
7.名前が無い程度の能力削除
どれだけ蛆にように湧いてこようが
      ↑
どれだけ蛆のようにの間違いですね
8.名前すら無い程度の能力削除
いつも楽しく読ませていただいています。
同じヴェノムデッキ使いとしては神奈子さまを応援せざるをえなかったw
負けはしたけどヴェノミナーガの活躍が見れて大満足です。

レインボーネオスは友人が狙って召喚しようとしてましたが
アニメのようにだすのはどうにも難しいようですね。
久しぶりにヘビvsHEROでもやろうと思ったら
OCGの友人もオンラインの友人も忙しいらしく
OCGとオンライン両方やってる知り合いは皆無という状況に少し泣いた orz

何はともあれ次回も楽しみにしています。
9.クラミ痔あ削除
ちょっと今回、こちらでレス返しさせていただきます。
まずいことに、投稿時のパスワードがいつものと間違って入力してたみたいで、作品の編集ができなくなってしまいました\(^o^)/
恥ずかしながら今回も多くのミス指摘をいただいたので、こちらとしてもきちんと修正をしたいところなのですが・・・・・・
削除すらできないなんて・・・・・・うーん、一体どうしたものか。
いずれキー入力乱打で認証突破を試みてみますので、すいませんが現状このままでお願いしますm(_ _)m

>>1
いやまあ、正直自身でも随分前から、そういうところも感じなくもなくいます。
やっぱり話が長すぎるというのも考え物ですよね・・・・・・

>>2
ありですー。あと少しではあるのですが、年内に完結できるかは現状微妙な所です(´∀、)

>>3
今回は霊夢が多めに活躍してましたが、実は輝夜メインの回ですからね~。
本人もなんとか立つ瀬ができたようです。
あとがきの誤字は・・・・・・言われて気づきましたorz
たぶん仕事疲れと投稿の時間帯が深夜だったのが原因かと思うので、見逃してください(ノ∀`)

>>4
相打ち→ 守矢組は今回、相手が毒でじわじわ弱っていくのを見てるのがお好きという設定でした。
なのですでにナーガ様が出た時点で普通勝ちは確定みたいなもんですから、いつでも倒せると思ったのでしょう。その辺でかなり慢心があったご様子です。
ヒーローバリア→ バリアの効果は「モンスターに干渉する効果」ではないとのことなので、大丈夫です。

>>5
確かに早苗さんのキャラ付けはかなり強引な感がありましたね・・・・・・なんせ一般的な設定とほぼ真逆ですし。
早苗さんはもう真面目キャラで固定してる感じなので、あえてこういう性格にしてみたんですが・・・・・・これを見て不快になった方にはお詫びしますm(_ _)m
キャラが変わっていくのは、ぶっちゃけネタが尽きてきたというのが理由だったり(ぁ

>>6
ありがとうございますm(_ _)m
次回もまた一週間以上空くかも・・・・・・
なんとか早目にできるようがんばります。

>>7
ですねorzご指摘どうもでした~

>>8
ヴェノムは構築むずいですよねw
自分はOCGはスレ覗くだけですし、最近オンラインもガンスのイベントぐらいしか出てません。
たまには久々に、魅惑の女王でも回して遊ぶか~