エピローグ
おーい、アリスいるかー?
・・・ったく、いつまで留守にしてるんだ?
この私がせっかく遊びにきてやったのに・・・
・・・しょうがない紅魔館にでも行くか
第六幕
「・・・目覚めたわね・・・起きれる?」
「あっ・・・・・・パチェ?」
「よかったわ・・・」
「ここ・・・は?」
「紅魔館・・・私の寝室よ」
「・・・どうして・・・ここに?」
(あの失血量ですものね・・・覚えてないのも無理ないわ)
「咲夜が運んでくれたのよ。あなたを見たときはもう死んでるかと思ったわ」
「そうだ!・・・地下で!・・・げほっ!げほっ!」
「安静にしてなさい。私の魔法でも内部器官までは、まだしばらくかかるわ」
「そんなの・・・どうでもいい・・・フランは・・・?」
「安心しなさい大丈夫よ。むしろレミィの方が危ないくらいかしら?」
「あいつ!・・・ す! す!」
パシッ
「魔法使いが冷静さを欠くなんて・・・あなたまで月に毒されてしまったの?」
「あっ・・・今夜・・・月・・・」
「そうよ」
「・・・今日・・・何が起こってるというの・・・?」
「大丈夫そうね・・・・・・もう、あなたには関係ないみたいだし・・・話してもいいわね」
「まずはあの結界の事からね。あれは大結界を真似て作ったもので、あの中は幻想郷とは認識されない場所になってるわ」
「・・・そんなのがあって紅白が何も言わないわけが・・・あっ、フラン・・・ね」
「えぇ、そのためにフランを幽閉してるということが必要だった。今日のことは紅白に感づかれてはいけないの」
「・・・そう」
「あなたはフランと良好な関係が築けたようね。レミィが私に八つ当たりまでしてきたし・・・」
「?」
「そして今回はあなたに・・・禁書の力に頼るはずだった。フランを傷つけてあなたを怒らせたのはよかったんでしょうけど、あなたはそれを使用しなかった」
「・・・どうして分かるの?」
「やっぱり・・・レミィも進歩が無いわね。昔、私にも同じ手を使ったのよ」
「・・・」
「あなたでは無理だと察したレミィは、あなたを殺してフランが恨みを持つよう仕向けた。・・・そこは咲夜のおかげで生きてるけど」
「・・・」
「そしてね。レミィは今、フランに殺される覚悟で地下にいるわ」
「ぇ・・・?」
「もともとは最初にレミィとの約束を破った私がいけないの・・・私がレミィを殺すはずだったのに・・・地下で発作に苦しんでるところをレミィに救われたなんて、笑い話にもならないわ」
「・・・」
「・・・フランは自分の力で迷惑をかけてる事を知ってる。心が壊れてしまうほど苦しんでるわ。でもね、レミィは自分を恨ませることでそんな妹を救ってやりたいと思った」
「なんて・・・?」
「聞いてなかったかしら?自分を殺したいほど怨ませるためにあなたを利用しt」
「そんな・・・だめよ!」
「えぇ、そうね。あなたには迷惑を」
「そんな事じゃないわ!あの子は姉に・・・レミリアにどうしたら許してもらえるか、ずっと悩んでたのよ!・・・それこそ心が壊れてしまうほど・・・!」
「・・・え?」
「そんな事したらあの子が狂気に呑まれてしまうわ!・・・自分が一番許せない事をしてしまうんですもの」
「・・・姉を・・・レミィを慕ってたというの?あんな仕打ちを受けて?」
「そうよ・・・あの子は本当にやさしい子、パチェにだってプレゼントのお返しに人形を作るって張り切って・・・」
「!・・・今更・・・戻れないわ。成り行きを待つ意外に方法なんて」
「私が・・・行くわ」
「あなた正気?・・・あの姉妹の本気を見たことが無いから!あの結界の意味は教えたわ。それほどに中は危険なのよ!」
「パチェ・・・もういいでしょ?あなただってもう気づいたはずよ?」
「・・・私にはやるべき事がある・・・この結界は私が最後まで維持し通さなければレミィの覚悟を裏切ってしまう」
「だから私一人で行くのよ」
「死にに行くなんて許せない・・・」
「違うわ。姉妹を助けに行くのよ」
「駄m」
(コンコン)
「失礼します」
「咲夜?あなた何しに?」
「アリス様の覚悟が出来たようなのでお迎えに参りました」
「ありがとう咲夜。行きましょうか」
「待ちなさい!咲夜・・・あなたもレミィの覚悟を汚すというの?」
「パチュリー様、それは違います。私はただアリス様をとある場所までお送りするだけです。・・・それにアリス様ともお約束事がございます」
「そうね・・・あなたとの約束も果たさなければ、もうここには出入りできなくなるわね。・・・パチュリーにケーキの差し入れも出来なくなるわ」
「あっ・・・くっ!・・・まってアリス、あと五分ほど頂戴。このまま行かせたら七曜の魔女の名に傷が付く、限界まで治させてもらうわ!」
「・・・ありがとう。パチュリー」
【地下・・・大広間・・・】
「キャハハハ。これ、動かなくなっちゃった」
「・・・フ」
バキッ
「あれー?これ、まだしゃべるんだ~。おしおきがたりないんだね♪」
バキッ、バキッ、バキッ、バキッ
「・・・」
「これでもう、うごけないかな?・・・あー、これもうあきちゃった。ゴミはしょぶんしないとね♪」
コツコツ
「フラン」
「え!?・・・アリス?アリスだ!!!ねぇみて!これワタシがやったんだよ!ヒトリでできちゃった!これね、キタナイからイマからしょぶんするんだ♪」
「フラン・・・あなた正気?」
「?いってるイミがわかんないよ。ワタシはいつものワタシだよ?」
「そう・・・じゃあ、今その手に持ってるものは何か分かるかしら?」
「これ?もうしゃべんなくなったからわかんないや」
「もういいでしょ。持ってるのを離しなさい」
「なんで?どうして?ワタシがイマからしょぶんするんだから、そんなことするヒツヨウないよ?」
「もう止めろといってるのよ!」
「え・・・?なんでそんなこというの?ワタシ・・・ワルイヤツをヤッツケタんだよ?」
「そう・・・でも悪い子はもう一人いるみたいだけど?」
「ア・・・リス?」
「どうしたの?そんなに自分がいい子だと思っていたの?」
「アハハハハッ!そう・・・アリスまでワタシをそんなふうにイうんだ?」
「もう一度言うわ、私の言う事が聞けないなんて悪い子よ!」
「イイヤ・・・こんなよわっちいのにやられたヤツなんて・・・すぐにコワシテアゲル♪」
「ふふっ、あなたとこんな形で再戦するとはね・・・いいわ、遊んであげる」
「コレガワタシノホンキダヨ!」「フォーオブアカインド!」
(あれは私が教えた!?・・・ふっ、本当に桁違いね!・・・でも)
「上海!蓬莱!アンチマジックにディスペルよ!」
「アハハハハッ!そんなちんけなニンギョウじゃすぐにシンジャウよ?」
「本当にそうかしら?」
「・・・えっ?ワタシたちがキエテいく!?」
「解呪の呪文の事も知らないなんてほんとおばかさんね?まだまだ勉強不足よ」
「いらない・・・もうオマエナンカイラナイ!!レーヴァンティン!」
「これがカウンターマジックにリフレクション」
「ワタシのスペルが・・・いや・・・イヤ!!」
「まだ間に合うのよフラン・・・犯した過ちに気づければ・・・くっ!」
「シンジャえ!スターボウブレイク!!」
(この量は防ぎきれない・・・魔法障壁を全て!!・・・・・・・あぁ・・・・・・終わり・・・ね)
「・・・フラン・・・楽しかったわ」
どうしてこうなってしまったの?
腕が動かない・・・足だってまともには・・・頭が働かない・・・視界が霞む
そういえば魔理沙にも言われたわね。何故本気を出さないんだと
だって・・・そうしたら本当に後がなくなるじゃない?
・・・あぁ・・・そうね、今がその時なのね
(まだ・・・動く・・・禁書を・・・!・・・だめ・・・あの子に最初に教えた事・・・なんだから)
「これもゴミになっちゃった・・・ショブンしなきゃ」
(この子はこれからどうなってしまうの?このまま枷が外れたまま生きていくのだとしたら・・・紅白に・・・駄目・・・そんなの!)
「コレデオシマイ」
ガシャン!!
「・・・おいおい。これはどういうことだ?」
(ま・・・りさ?・・・駄目よ・・・逃げ・・・ないと・・・)
「パチュリーにも止められたが、こんな事になってるとは予想外だぜ」
「マリさもヤラレにキタンだウレシイ」
「誰がやられるって?私は普通だぜ!」
extra Luna start
いよいよ最終決戦か………期待してます。
なんか、このシリーズは良い展開ですね。
二人の関係がヘレンケラーと先生みたいで、ほのぼのしますねw
でも、もし紅魔郷エクストラ以前の物語ならまだフランと魔理沙は会ったことないはずなのでフランが魔理沙の名前を知っているのはおかしいのでは?
かってに出てきて困ってます。・・・どうしよ
>>2
最初は終わりにするつもりで書いてたので終章。結局終わってなかった・・・
>>3
それを言われると困りますね・・・制御の話をまとめるために妹様のスペカ出したのは間違いでしたね。最初魔理沙からフランのことを聞いていたのもあるので、この話に接合性は無くなってます
終わりとしては何かシックリこないので、続けて欲しいです。
第一、お嬢様の真意がいまだ分かりませぬ。
魔理沙が出てきた事でアリスの物語は終わってしまった・・・と思って、終わりにしてしまいました
しかし話を納得のいく形で終わらせるのが作者の役目だとすれば、私はまだそれを果たしていませんね