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儚い月の魔界神と毛玉(儚月抄)

2008/07/20 12:35:29
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※REX儚月抄13話のネタばれを含みます。
 13話を片手に読みましょう。



















 依姫は揺るがずにいた。
 月に侵入してきた地上の妖怪と人間に囲まれようと、その余裕の笑みを崩すことはない。

 なぜなら彼女は。

「貴方、さっき私の手癖が悪いって言ったわね?」

 ある特殊な力を持っているからだ。








 ――魔界。

「はっ!? よっちゃんが呼んでいるわ!」








 もさっ。

 依姫の両の腕から銀の毛が伸びる。一尺ほど。
 驚きと気持ち悪さから、依姫を羽交い絞めにしていた咲夜が飛び退く。

「そ、そんなちんきな毛、怖くも何もないでしょ? 何ひるんでるのよ!」

 レミリアがけしかけようと、袖から毛むくじゃらになった人間に近づきたい者はいない。
 毛は砂浜を撫でる。その様が犬の尾のようだと魔理沙は思ったが、おかげで両袖から別の生き物が生えているようにも見えた。

 驚く侵攻者を見て、依姫は得意になる。地上の穢き民には到底真似は出来ないだろう、と。

「これは小さく見えても魔界様のあほ毛。すべてを覆い尽くす神の毛なの」

 依姫が右腕を掲げる。さっきよりも増毛して。

「地上には、これほどたくましい毛はほとんどない」

 毛は砂を巻き上げ、雄々しく反り返った。

「なんだって。魔界様のあほ毛だって?」

 霊夢は気付く。彼女の力に。

「あんたも私と同じ――」

 それは。

「そう、私は神々をその身に降ろして力を借りることができる――」



 依姫の全身が銀の毛に包まれた。
 まさに毛玉。
 なんという毛玉。
 まごうことなく毛玉。
 眼前で生まれた毛玉に、四人は戦慄く。


(こいつ意外と弱いんじゃないか……?)
次号で巨大毛玉と戦います。若干人型なのが強力です。

はじめまして、じじじです。

以後お見知り置いていただく必要はありませんが、向こうから毛むくじゃらの人が走ってきたら、よっちゃんかもしれないと待ち構えてみるのはいかがでしょうか。
じじじ
コメント



1.名乗ることが出来ない程度の能力削除
あたごさまがwwwwwwwwwwwww確かにそう見えないことはないけどwwwwwwwwwww
2.名前が無い程度の能力削除
なんという毛羽毛現……っ!!
3.じじじ(名前間違えていました;削除
読んでいただきありがとうございます
なんとなくファンタスティック4を思い出したのは僕だけじゃないはず
来月別の神様が出てきたら仮面ライダーの新フォーム登場みたいですよね