Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

『かちかち山』にのせた散文詩の朗読

2005/08/12 10:55:24
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むかーし、むかしのお話です




ある時代のある場所に、お爺さんとお婆さんがおりました
二人はとても良い人でした

ある日、二人のもとに兎が訪れました
良い人な二人は兎と一緒に暮らしました






それからしばらくして
兎は家を出ることになりました
そして二人に今まで世話をしてくれたお礼として長寿の薬をくれました
二人は大層よろこびました



兎が出て行ってからしばらくして、山から狸がやってきました

「兎は知らんか」
「兎なら出て行った」
「そうか。なら薬は知らんか」
「ここにある」


























狸は二人を殺しました


























帰ってきた兎は泣きました
泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣いて泣きました

目が赤くなるまで泣きました
目が狂うまで泣きました
心が狂うまで泣きました

そして、涙も尽き果てて

兎はもう泣かなくなりました















ある時代のある場所で
二匹は再会いたしました


兎は狸を燃やしました
狸は炎となりました


兎は狸に毒薬を塗りました
狸は正直者はバカを見ると悟りました


兎は湖に行きました
狸も湖に行きました


お舟を造ってみましょうか
ゆったりお舟に乗りましょう

一つの舟には一緒に乗れぬ
我らは互いに恨み持ち

ならば二つ造りましょう
さすれば、ほら







                      『貴方を沈めることができる』






舟は沈むよどこまでも
重い重い怨念抱き
深い深い悲湖の底
兎と狸の殺し合い
















「…これ、なんですか?師匠」
「ん、絵本」
「…絵本にしてはダークですねー。意味もよくわかんないし」
「ふふっ、子供の読む本なんてみんなドス黒くて内容なんてないものよ」
「その子供の将来がとても不安なんですが…しかし、この兎と狸、誰かに似てるような…」
「さてね…ね、うどんげ」
「はい?」






「ハッピーエンドなんてあるのかしらね」


エンドさえないのに、ね
スランプなりました。奏空猫です。

『かちかち山って輝夜と妹紅みたい。翁殺すし、燃やすし』と思って書きました
うん、失敗した(泣
つか散文詩じゃねぇ。多分

そのうち書き直そうかしら
奏空猫
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コメント



1.名無し妖怪削除
最後の一文がいいなぁ。
2.名無し妖怪削除
殺されるのはおばあさんだ。
しかもおじいさんに食わせるんだ。
「ばばぁ食いのくそじじい。囲炉裏の下の骨を見ろ!!」ってね。
冗談でリクエストしたら某氏が書いてくれてかなり嬉しかったり。
あと「かちかち山」は飢饉での人食いを正当化するためのお話という分析があったり。
3.奏空猫削除
いやはや…狸が婆さんの皮を被って変装するというルパンもびっくりな手段で爺さんを騙したのは知ってましたが…
精進いたします
追記
個人的に好きな太宰治の『御伽草子』のかちかち山を読んでたら思いつきました。これ