おかえし

あらすじ

　民明書房刊







　今日は３月１４日。
　チョコのおかえしホワイトデー。

　あげた人には返ってくるから。
　ちいさな幸せやってくる。

　そんな乙女のホワイトデー。



　　－紅魔館－


「～～～～～～♪」
「あらあら美鈴、ごきげんね？」
「聞いてください、咲夜さん」
「聞いてあげるわ、なにかしら？」
「ウエストちょっぴり減りました♪」
「私はちょっぴり増えたわね」
「おっぱいですか？」
「おっぱいよ？」

　メイドと門番、門の前。
　ちょっと桃色ホワイトデー。

「見つかりました！」
「ホントなの？」

　そして図書館、魔女と司書。
　なくした魔道書見つけてた。

「今日は二人でおでかけね」
「咲夜はいいの？」
「二人だけ。たまにはいいでしょ？」
「とってもステキ！」

　姉と妹、吸血鬼。
　二人でおでかけピクニック。



　　－白玉楼－


「ねぇねぇ妖夢」
「幽々子様？」
「今日は外食しましょうか」
「外食ですか？」
「外食よ。ついでにデートもしちゃいましょ♪」
「え、あの、それは」

　みょんと鳴く。
　うれしはずかし照れ妖夢。



　　－永遠亭－


「おいすー」
「おいすー」
「もこたんひさしぶり」
「遊ぶおー」
「遊ぶお♪」

　パカッともこたんインしたお。
　ぐやともこたん蹴鞠して。

「てゐてゐ聞いて」
「どうしたの？」
「じゃじゃんと」
「これは！　レアにんじん！」
「里で貰ってきちゃったの」
「いいなぁ鈴仙」
「なんのその」
「箱であるんだ！」
「今日のおかずは決まりだね」

　てゐと鈴仙、イナバたち。
　ほくほく顔して夕ご飯。

「運も時には必要ね♪」

　永琳たまたま新薬出来て。
　こっそり微笑むホワイトデー。



　いろんなところの皆のもとに。
　ちいさな幸せやってくる。

　幻想郷のかたすみの。
　名前もつかない小さな神社。

　父の日みんながお酒を供える。
　名前もつかない小さな神社。

　バレンタインの１４日。
　チョコであふれるその神社。

　おとうさんへと皆が贈る。
　思い思いのチョコレート。

　知らない間になくなって。
　そして一月経った頃。

　チョコを贈った皆のもとへ。
　ちいさな幸運おとずれる。


　今日は３月１４日。
　チョコのおかえしホワイトデー。

　あげた人には返ってくるから。
　ちいさな幸せやってくる。

　神主さんから幸せ届く。
　チョコのおかえしホワイトデー。




「――あら。今日はお賽銭入ってるみたい」　

ブラッキー！　サイコキネシスだ！