別にその日何か特別なことをしたわけではなかった。
別にその日窓を開けていた訳ではなかった。
別にその日何か虫が入るようにしているわけではなかった。
だからその少女、霧雨魔理沙は驚いた。
なぜこんなものが自分の風呂にいるのだろう、と驚いた。
この時、2日後に霧雨魔理沙が「運命の出会い」と称する出会いであった。
そこにいたのは見るからに堅そうな外殻を持った昆虫……そう、ダンゴムシだった。
「……なんで?」
驚くのも無理はないだろう。
窓も閉め切られているし、もちろん昆虫を出現させる実験を行ったわけではない。
だがいること自体は事実なのだ。魔理沙は多少驚いたが、別に浴槽の中にいるわけではないので特に邪魔にもならなかった。
放っておいても特に問題はないだろうと判断し、いつも通り石鹸で体を洗ったあと、髪を念入りに洗って風呂を後にした。
「ま、明日になりゃもういないだろ」
次の日、昨日のダンゴムシの事などすっかり忘れ、寒さに震える体を温めようと風呂に来たが、
「……またいる」
今日もいた。
二日連続で滅多に見ない珍客がいたのだ。興味が向くことも無理はない。
このダンゴムシは水だけで生きることができるのだろうか、そもそも餌は何だろうか、というかなんでダンゴムシが風呂に?といった疑問がつきることはなく、風呂にいる最中魔理沙はダンゴムシに夢中になっていた。
だが観察を行っていて気づくことが一つあった。
「あれ?こいつ丸まることができないのか?」
ダンゴムシとはその名が示すとおり、丸くなって外敵から身を守るはずである。だがこのダンゴムシは体を曲げることさえしないのである。
「風呂から上がって調べてみるか!」
善は急げ、寿命の短い人間が結果を残すには、常に行動をしなければならない。霧雨魔理沙もそうして生きている人間の一人である。
書斎から昆虫図鑑を引っ張り出し、ダンゴムシのことを調べてみたが、どこにも「丸まらないダンゴムシ」の存在は記述されていない。
「おかしいな」
魔理沙はそうつぶやいた。本が安物というわけではない。これはあのヴワル魔法図書館から借りてきた立派な本なのである。
「この本に載っていないとなると……もしかして新種か?」
そう思い風呂へいってみるが、ダンゴムシの姿は見えない。
多少残念な気持ちに入り浸りながら、魔理沙は寝床についた。
「こいつぁ……運命の出会いだぜ」
その次の日
魔理沙の目の前にいたのだ、既に見慣れたダンゴムシが。
このダンゴムシを研究すれば「魔法から昆虫まで様々なジャンルに偉業を残した人間、霧雨魔理沙」として名を残すこともできる。
これは千載一遇のチャンスなのだ。だが、
「三日も一緒に過ごすと、愛着もわいてくるもんだな……」
ダンゴムシが歩いた後を、水が遅れて通ってゆく。心なしかダンゴムシは初めて見たときより弱っている気がした。
「……決めた、お前を実験台になんかできない」
魔理沙はそういってダンゴムシを手に取り、
「ここと自然、どっちがお前にとって天国か地獄かは私は知らない」
「でもここより間違いなく外の方がお前にとっていいだろう」
ダンゴムシを外に出した
「じゃあな、お前との‘運命の出会い’なかなかいいもんだったぜ?」
最後は笑って別れを告げる。魔理沙の信念でもある。そして最後にダンゴムシも笑って「バイバイ」と言った気がした。
「今日くらいは運命の女神とやらに感謝するか」
少し間をおいて思い出したように笑い、
「お前じゃないぜ、レミリア?」
一瞬浮かんだ自称運命さえ操れる悪魔を否定した。
「と言うことがあったんだ」
「ふーん」
自分の体験した出会いを友人の一人である博麗霊夢に聞かせていたのだが……聞かせる相手を間違えたのだろうか、さっきから適当に相づちをうって何か考えているようだった。
「ふーん、はないじゃないか。なかなかの感動秘話だろ?」
「そうねぇ、魔理沙……あなたが本気でそんなこと思ってちゃいけないから言っておくけど……」
「それワラジムシ」
「レミィィィィィィィィィィリアアアァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
この日は魔理沙の運命の出会いの一日後であると同時に、紅魔館が人間に壊滅させられた日でもあった。
別にその日窓を開けていた訳ではなかった。
別にその日何か虫が入るようにしているわけではなかった。
だからその少女、霧雨魔理沙は驚いた。
なぜこんなものが自分の風呂にいるのだろう、と驚いた。
この時、2日後に霧雨魔理沙が「運命の出会い」と称する出会いであった。
そこにいたのは見るからに堅そうな外殻を持った昆虫……そう、ダンゴムシだった。
「……なんで?」
驚くのも無理はないだろう。
窓も閉め切られているし、もちろん昆虫を出現させる実験を行ったわけではない。
だがいること自体は事実なのだ。魔理沙は多少驚いたが、別に浴槽の中にいるわけではないので特に邪魔にもならなかった。
放っておいても特に問題はないだろうと判断し、いつも通り石鹸で体を洗ったあと、髪を念入りに洗って風呂を後にした。
「ま、明日になりゃもういないだろ」
次の日、昨日のダンゴムシの事などすっかり忘れ、寒さに震える体を温めようと風呂に来たが、
「……またいる」
今日もいた。
二日連続で滅多に見ない珍客がいたのだ。興味が向くことも無理はない。
このダンゴムシは水だけで生きることができるのだろうか、そもそも餌は何だろうか、というかなんでダンゴムシが風呂に?といった疑問がつきることはなく、風呂にいる最中魔理沙はダンゴムシに夢中になっていた。
だが観察を行っていて気づくことが一つあった。
「あれ?こいつ丸まることができないのか?」
ダンゴムシとはその名が示すとおり、丸くなって外敵から身を守るはずである。だがこのダンゴムシは体を曲げることさえしないのである。
「風呂から上がって調べてみるか!」
善は急げ、寿命の短い人間が結果を残すには、常に行動をしなければならない。霧雨魔理沙もそうして生きている人間の一人である。
書斎から昆虫図鑑を引っ張り出し、ダンゴムシのことを調べてみたが、どこにも「丸まらないダンゴムシ」の存在は記述されていない。
「おかしいな」
魔理沙はそうつぶやいた。本が安物というわけではない。これはあのヴワル魔法図書館から借りてきた立派な本なのである。
「この本に載っていないとなると……もしかして新種か?」
そう思い風呂へいってみるが、ダンゴムシの姿は見えない。
多少残念な気持ちに入り浸りながら、魔理沙は寝床についた。
「こいつぁ……運命の出会いだぜ」
その次の日
魔理沙の目の前にいたのだ、既に見慣れたダンゴムシが。
このダンゴムシを研究すれば「魔法から昆虫まで様々なジャンルに偉業を残した人間、霧雨魔理沙」として名を残すこともできる。
これは千載一遇のチャンスなのだ。だが、
「三日も一緒に過ごすと、愛着もわいてくるもんだな……」
ダンゴムシが歩いた後を、水が遅れて通ってゆく。心なしかダンゴムシは初めて見たときより弱っている気がした。
「……決めた、お前を実験台になんかできない」
魔理沙はそういってダンゴムシを手に取り、
「ここと自然、どっちがお前にとって天国か地獄かは私は知らない」
「でもここより間違いなく外の方がお前にとっていいだろう」
ダンゴムシを外に出した
「じゃあな、お前との‘運命の出会い’なかなかいいもんだったぜ?」
最後は笑って別れを告げる。魔理沙の信念でもある。そして最後にダンゴムシも笑って「バイバイ」と言った気がした。
「今日くらいは運命の女神とやらに感謝するか」
少し間をおいて思い出したように笑い、
「お前じゃないぜ、レミリア?」
一瞬浮かんだ自称運命さえ操れる悪魔を否定した。
「と言うことがあったんだ」
「ふーん」
自分の体験した出会いを友人の一人である博麗霊夢に聞かせていたのだが……聞かせる相手を間違えたのだろうか、さっきから適当に相づちをうって何か考えているようだった。
「ふーん、はないじゃないか。なかなかの感動秘話だろ?」
「そうねぇ、魔理沙……あなたが本気でそんなこと思ってちゃいけないから言っておくけど……」
「それワラジムシ」
「レミィィィィィィィィィィリアアアァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
この日は魔理沙の運命の出会いの一日後であると同時に、紅魔館が人間に壊滅させられた日でもあった。
初めて書いてわかる小説の作りづらさ
受験中に何書いてんでしょうね
自分から否定して其れはねぇよwwwわらかして頂きました
そしてイリュージョンレーザーがマスタースパークばりならマスタースパークは一体どんな代物に・・・
あと紅魔館とは無関係ですが、真っ赤なこいつが存在するらしいですよ?(だから何
そして受験がんばれよ。
その割には面白いなぁ、今後も見たいもんだ
ただ受験は気をつけろ
誤字の報告ありがとうございます。
通常ショットがマスタースパーク並みとか強すぎなんだぜ
魔理沙可愛いなぁw