Coolier - 新生・東方創想話

全てはお空のせい(前半)

2009/10/05 23:37:57
最終更新
サイズ
15.79KB
ページ数
1
閲覧数
950
評価数
1/18
POINT
500
Rate
5.53

分類タグ

「暑い・・・・・・」
ここは幻想郷の地底。
そこには昔、人々から忌み嫌われた妖怪がすんでいる。
明かりはあまり届かず、真っ暗で太陽も当たらずに涼しいところなのだが、とある事情で現在、地上よりも暑くなっていた。
そして、今だらだらと大量の汗をかきながらブツブツと文句を言っているのが、
地上と地底を結ぶ縦穴の番人水橋パルスィだった。
「全く、こんな夏場なのにあのバカ烏はなんか轟々と灼熱地獄を動かしているせいで、太陽の届かないこの地底のほうが地上より暑いってのはどういうことだよ。全く風が通る地上の奴らが妬ましい。妬ましい。本気で妬ましい」
地上へと続く縦穴から少しだけ漏れている光を見つめながらそうグダグダと文句を言っていた。
ここ最近パルスィの言うとおり、お空が増長して
「みwwwwなwwwwぎっwwwwwってwwwwきwwたwwww」
などといい、轟々と灼熱地獄を動かしてまさに、地底はサウナのようになってしまっていた。
「おや、パルスィあんたもこの暑さにめいっているのかい。全くあれには困ったもんだね」
桶の中には、水が入っておりその中にキスメが入っていた。それを土蜘蛛の妖怪、黒谷ヤマメが桶の取っ手部分をもって笑顔でぶんぶん振り回しながらやってきた。
「ヤマメ・・・それキスメやばくない・・?」
「大丈夫、遠心力でキスメが落ちてくることはまずないし水もこぼれない。以前鳥符ターズがやっていたしね」
ちなみにキスメは現在振り回されてブラックアウトしている。
「それにしてもなんなの、これじゃあ地上の方が涼しいじゃない、ちょっとパルスィ地上へいかせてよ」
ヤマメは、顔の前で両手を合わせて方目を閉じて
「頼むよ、橋姫様~」
と、求願していた。桶はもう既にまわすのをやめて足元においている。
ちなみに、作者はこのお願いしている構図がすっごい可愛いと思うんだがどうだろうか。
「あーん・・・んーちょっとまってくれ、なんだか地上で涼しい思いをしている奴がいる・・・妬ましい。妬ましい、ああ、本気で妬ましいわ!行くよ、ヤマメ!」
「やったー、あ、パルスィちょっと待って」
「なんだい、自分から行きたいって言っておきながら」
「いや、キスメに書き置き残さないと」
そういうとヤマメは体から糸を出して地面に「地上へ行ってくるよー、おみやげはあったらかってくるよ」と地面に書き残した。
「あんた、色々と便利だな」
「物は使いようよー」




「おうわあああああああ!!!バネを押す力加減できてなかったああああああああああ!!!」
「調節ぐらいうまくしてよねー!!!」
現在、上昇中のパルスィ、ヤメマ。
原因、パルスィがただ上に行くのがめんどくさいから某赤坊市髭男が時々使っているジャンプ台を挿入したら思いのほか飛んでしまったこと。
結果、パルスィだけ墜落。
「あいたたた、ここはどこだろうね。なんか、竹林みたいだけど」
「私は無事にノリで着地したけどねん♪」
「ヤマメのノリ凄いな!!」
「はっちゃけキャラの長所って奴ですぜ、警部」
「誰が警部なのよ。にしてもやっぱり地上も暑いなぁ・・・」
地上はさんさんと太陽が輝き鬱蒼とした竹林にも暑い日光が差し込んでいる。
「ねぇ、あそこで焚き火している人いるからちょっと聞いてみようよ」
「あん?こんな暑い中焚き火をしているバカなんって地底の烏だけでしょ。まぁ、焚き火ってレベルじゃねーぞ!なツッコミが入りそうだけど」
ヤマメが指を刺した先には、汗だくで無言で目の前にある火を見つめている妹紅がいた。
「・・・・・・あつい」
それならやめてしまえばいいのにね。
二人は焚き火をしている妹紅に近づいた。
妹紅は気づかずに新たに木を炎の中にいれている。
「ちょっとあんた、少しいいか?」
パルスィは妹紅に声をかけそれに気づいたらしく、妹紅は胡坐をかいて火だけを見つめていた首を上げた。
「なんだよ、あんたたち」
妹紅はここらではあんまり顔を見たことがない連中を見て怪訝そうにたずねた。
「ふはははははー!!私たちは地獄の底から悪の組織の力で蘇った怪人スパイダーマッ!」
「いや、ヤマメそれ既に多勢ネタに使われているから!!ってか今ここでボケられるその性格が妬ましいわ!!」
二人は焚き火を間に挟んで漫才じみたことをやっていると
「何、あんたたち輝夜からの刺客?」
妹紅はため息まじりでめんどくさそうに二人に質問した。
「私たちは地底からの刺客スパイダーマッ!」
「だからヤマメそのネタはもういいって!」
「まぁ、何はともあれめんどくさそうだから怪我したくないならかえって。私は焚き火の続きしなきゃならないから」
妹紅は手でっしっしと追い払う動作を汗をかきながらして二人を追い払おうとした。
「パルスィ!こいつ私たちのこと全く知らないみたいよ!やっちゃえパルスィ!!」
「いや、私がやるのかよ!えーい突っ込みたいけどしかたない!」
ぴちゅぴちゅぴちゅちゅーん!!
数分後、こんがり焼けた土蜘蛛と橋姫が永遠亭前に捨てられていた。



シンデレラゲージをハミングをしながら竹林を散歩しているのは永遠亭の兎の司令塔てゐだった。そのてゐが永遠亭の前に転がっていたこんがり焼かれた二人をみて永遠亭に入っていって鈴仙を呼びに行って門前に戻ってきた。
「ねぇ、鈴仙。なんか焼死体あるんだけど」
「てゐ、それ焼死体やない!地底人や!」
そう鈴仙が言うとヤマメはむっくりと立ち上がりげほげほと咳こんで指をさして
「ふはははは!!ご名答!!ならば褒美として私たちの正体を明かしてやろう!!信じられないかもしれないけど私は、未来人だ!!」
「ヤマメ、あんたはみ●るか!」
パルスィとやりとりをした。
「とりあえず、何か永遠亭に御用ですか?別に患者ってわけではなさそうだし。あ、頭の治療なら他に当たってくださいね」
「ひでぇ!ってか何この毒のある兎!」
「いやいや毒ならパルスィも負けてないじゃん。いつも橋の下で通り過ぎる人を見て、妬ましい!ああ妬ましい!橋を通って行く仲良しカップルが妬ましい!とか言っているじゃん」
ヤマメが微妙に似ているパルスィのものまねをしていると
「ああ、普段そんなことをしているんですか。だから貴女に幸せがやってこないんですよ。他人を妬む暇があるなら、もう少し有意義に時間を過ごしてはどうなんですか。これだから他人を棚に上げて、自分はやれああだから仕方ないとかいう人は腐った根性の人間しかいないんですよ」
「だから何この毒舌ブレザー兎は!!」
パルスィはとにかく我を忘れて突っ込んだ。
ボケと突っ込みの割合が合わないから仕方ないね。
「もういいです。てゐ。私たちは中に入ってクーラーの入った姫様の部屋に行って涼もう。
あの人どうせまたニ●ニ●動●見ててコメント打っているだけと思うから」
鈴仙はてゐの耳を掴み永遠亭の中に消えていった。
「鈴仙、私の扱いひどくない?」
「そう?かまってもらっている分ありがたいと思って。幸せ兎のくせにすることは
どこぞの氷精と同じようなことをしているなんってあきれてものも言えないわ」
「ねぇ、鈴仙泣いてもいい?」
「ここで泣かないでね。私のブレザーが汚れたら嫌だから」
「まさに外道」



「ヤマメどうやら地上のやつらは『くーらー』というもので涼しい思いをしているみたいね」
パルスィは永遠亭を後にして、竹林を歩いていた。
辺りは鬱蒼としていて、太陽の光が少し届いているだけであとはどこを見渡しても竹竹竹竹。まさに自分が今どこを歩いているのかすらもわからない状態である。それ故にこの竹林は迷いの竹林と呼ばれている。
「だけどパルスィ。その『くーらー』ってものが実物見ていないから、どんなのかもわからないよ?」
ヤマメは先をせかせかと歩くパルスィに問いをかけた。
パルスィはふっふっふっと笑って
「こういうとき相場が決まっていて知識人に聞くのが一番早いのよ!」
そう思いっきり答えた。
「で、その知識人はこの竹林のどこにいるの?」
「あ………」
ふぅっとヤマメはため息をついた。
パルスィは足を止め竹林から見える空を見て呆けていた。
「おい、お前たちここで何をしているんだ?人里では見ない顔だが」
そこに現れたのは小さな学帽を、きれいに澄んだ蒼色の長い髪の上に載せて、蒼いドレスをきた大人の女性はパルスィたちに声をかけた。つまり上白沢慧音がパルスィたちに声をかけた。
「パルスィよかったね!!いかにも知識人って感じのやつが来たよ!」
「助かったわ!あんたちょっと聞きたいことがあるんだけど、時間いいかしら」
「その前に挨拶をするということを知らん無礼者たちには、少しお仕置きの頭突きをせねばな」
「ふふふ!パルスィ地上のやつら私のことを全く知らないみたいよ!やっちゃえパルスィ!!」
「結局私がやるんかい!!あー!もうどうにでもなれ!!」

少女弾幕中。

「で?聞きたいことってのは?まずはお前たちの名前から聞こうか」
「水橋パルスィ。地底の縦穴の番人をしている。通称橋姫」
「黒谷ヤマメです。出身地は千葉県にある夢の国です!」
正座中の二人だったがヤマメに慧音の頭突きが追加で入った。
「そんなことを言うな!もしあの国から使者が幻想郷に来て苦労するのは博麗の巫女なんだぞ!」
「そこが問題なの!?」


で、再び少女正座中。

「ふむ。クーラーがどんなものかを知りたいのか。じゃあ用事を済ませてくるから、ここで少し待ってろ」

それから10分後。

「パルスィあいつまだ来ないねぇ」
「まぁ、こんな竹林だから目的地までたどり着けないんでしょ」

それからどうした一時間後

「パルスィーひまだよ~ちるのいやろうよー」
「作者が経験したことないから書けない」

そっから3時間後

「すまない。待たせたな」
竹林の中から出てきた慧音は、悪気もなく冷静に淡々と謝った。
「あんたどこにいってたんだよ!こんなに待たされるとは思わなかったわ!もうすぐ夕日が沈むし!ゆっくりした結果がこのありさまだよ!」
パルスィは謝る気が0の慧音に対して憤慨していた。
「いやぁ妹紅が律儀にたき火をしているのがかわいくて、ついつい戯れてしまった……まったく妹紅のかわいさは反則だ。よしお前らこの竹林が抜けるまで妹紅の素晴らしさを説いてやろう」
「いやいいです……。ってかそんな仲良しなやつがいるなんて妬ましいったらありゃしない。ぱるぱるぱるぱるぱる」
「そうだな。この竹林を抜けるまでに、私も妹紅のかわいいところをまとめる自信がないからまた次の機会にしよう」
「どんだけ語るつもりなのよ……」


そういって橋姫と土蜘蛛の妖怪は竹林を抜けるために先を行く慧音の後ろについて行った。
空はもう暗くなっていき藍色の夜空に星と月が輝き始めた。さっきまで鳴いていたカラスも巣に帰ったのだろう。もう一羽もいない。
夜風が竹林の中を走り回ると、笹の葉はざわざわと揺れて涼しい音をだしていた。
「へぇ、こりゃいいね。地底には風なんて巡らないし竹なんて生えていないからこういう音は初めて聞いた。全く地上はこんな音が聞けるなんて妬ましいったらありゃしない」
「きれいな音だねーキスメにも聞かせてやりたいよー」
ヤマメは目を閉じて、聴覚を集中してその音を聞いていた。
「何だ、そんなに珍しいのか」
余りにも二人が感動しているので少しおかしくなって慧音は笑ってしまった。
そのようなやり取りをしている間に、夜の闇の中にぽつりぽつりと明りがともっている場所が遠目に確認できるようになってきた。つまり慧音がいつも健気に守っている人里に近づいてきたのだ。
慧音は立ち止り、
「ほら、もうすぐ人里につくぞ。人里の中では大人しくしてくれよ。さすがに人里の守護者が妖怪を連れ込んでいるのはあまりいい姿ではないからな。あまり目立ちたくないのだ」
地上の風流に浸っている二人に振りむき注意を促した。
その後、慧音は人里の方面に向かいながら再び歩き始めた。
「まぁ、嫌われ者の私たちだ。どんな目で見られようとも慣れてしまっているから、あんまり私たちは気にしないんだけどねぇ」
「ま、郷に入ったら郷に従えっていうじゃない。昔の諺は案外ばかにできないことだらけだよ。パルスィ」
パルスィとヤマメは、慧音の後ろ姿を見失わないように、急いで後を追った。


人里に入ると、二人とも対して驚きはしなかった。
なぜなら殆ど地底と変わらない場所だったからだ。
居酒屋はあるわ、酔っ払いはいるし。
がやがやと人が行き帰し騒がしい場所だった。
提灯が夜に光を照らし、酒を飲むにはいい雰囲気を出していた。
しかし、なんら地底とは変わったことはなく驚くこともなかった。
強いて言えば酔っ払いが質の悪い鬼じゃなくてただの人間に変わったというだけであった。
「あんまり驚いていないようだ。さっきは竹林を通る風だけであんなに感傷に浸っていたくせに」
慧音は、少し驚いた口調で質問をしてきた。
人が騒いでいて注意力を散漫にすると聞き逃ししてしまうように騒がしかった。
「まぁ、地底もこんな感じだしね。これに質の悪い角に星のある鬼がいれば全然変わらないよ」
「とっても同意」

慧音は、そのような話を聞いて一度地底とやらに行ってみたいものだなと思いながら二人を自宅に案内する。
「こっちだ。人混みが多いからはぐれるんじゃないぞ」
まるで子供に言い聞かすように二人にいい、人混みの中に潜っていった。
人混みの中では動きづらく
「ああ、まるで人がごみのようだね」
ヤマメがこんな愚痴をこぼした。
「ヤマメまた変な映画でも見た?」
パルスィはヤマメとはぐれない様にヤマメの手をつなぎ、前にいる慧音をしっかりと緑の目で見続けていた。
「おっと悪いね」
パルスィは人混みの中で里の男と肩をぶつけてしまった。
肩をぶつけられた男の人相ははっきりいっていいものではなかった。
簡潔に言うならば、「悪」を絵にかいたような人物であった。
「お譲ちゃんよ、今のわざとだろ?その謝り方は少しダメなんじゃないの?謝る時はちゃんと謝らないとな。金を出すか土下座しな。さもなくば半殺しだ」
人相の悪い男は、着物の懐に入っていた刃物を取り出し、パルスィとヤマメを脅した。
パルスィは地上にはこんなバカもいてしまうのかとあきれてしまった。
その男とパルスィたちの周りの人々は三人を避けて通り、見て見ぬふりをしていた。
「やっぱりか」とパルスィは思った。人なんて自分に被害がなければそれでいいと思うような種族なんだと改めて思った。
結局は自分の身が一番かわいいと思うやつらばかり。
全く。あきれた。
パルスィに負のオーラが段々と集まってくるのがヤマメは感じ取った。
目には見えないが、長い付き合いだ。
禍々しい何かがパルスィに憑いているのがはっきりとわかる。
それをトリガーにパルスィの目が段々虚ろになっていく。
綺麗な翡翠のような目が今では腐りきった苔のような色をしていた。
「グリーンアイドモンスター」
パルスィの緑眼が男の目をしっかりと睨み、
パルスィがそう呟くと静かに男は、発狂した。
男はその場に跪き、刃物を地面に落とし両手で頭をかきむしった。
地面には、男が頭をかきむしって落ちた髪の毛が数本散らばり、男はそんなことを気にせずついには笑い始めた。それも狂ったように。まさに狂気であった。
パルスィの能力の「嫉妬心を操る能力」で男の深層心理に眠る嫉妬心を増幅させ精神の許容範囲を超える膨大な量まで膨らませたのであった。
パルスィは車にひかれた猫を見るような憐みの目でその男を一度見て、
ヤマメの手を引き再び慧音を探し始めた。


「お前ら、そこに座れ」
慧音を見つけると、慧音宅に二人とも連れられ居間の座布団に座らせられた。
普段は、妹紅と慧音しか使わない座布団だが、今は土蜘蛛と橋姫が座っていた。
二人は、今さっきの一軒がもう知れ渡ったのだと思いしゅんとなった。
慧音は瞼を閉じ腕組みをして黙っていた。
この空間はとても殺伐としていて息を吸うことすら許されないような空気だった。
きっと、叱られるのだろうと思った二人だったが



「里の代表として言わせてもらう、ありがとう」
二人はミスティアがファイナルスパークを食らったような表情をしていた。
「何分な、以前から里を困らせていたごろつきでな。私が向かったところで、犯人は逃げていて、名前も顔もわからなかったんだ。被害者に聞いても、恐怖で落ち着いて話してくれず何にも手がかりにならないし、本当に手を焼いていたところなんだ。助かったよ」
二人は、数十秒何が起きたのかわからなかった。
特にいいことをした覚えもないし、何も善意を持って罰してやったことではない。
ただパルスィは『鬱陶しい』と思い、能力を使い黙らせただけなのだがどうやら、人助けを偶然してしまったらしい。
「で、私から礼がしたいと思ってな何がほしいものはあるか?」
二人は未だに黙ったままである。
その二人の様子を見て慧音は少し怪訝に思った。
「おい、聞こえているのか?」
「え?あ、ああ大丈夫大丈夫」
「うん、私は千葉の夢の国から来たんだもん。こんなことじゃあ驚かない」
慧音は、まったく人の話はちゃんと聞かないかと少し説教垂れて、改めてほしいものが何かないかと質問した。
「あー、そうだねぇ。じゃあクーラーとやつを一ついいかい?」
「ふむ、クーラーかいいだろう。よし明日妖怪の山に登り河童を尋ねるといい。私が紹介状を書いてやる。まぁ、ここから飛んでいけば半日もかからないだろう」
慧音は居間から少し出て行き、慧音の作業用の机から紙と筆を取り出し紹介状を書き、
封筒にその紙を入れパルスィに渡した。
「今日はもう地底に戻るのもしんどいだろう。今日はここに泊っていけ」
慧音は、微笑んで二人にそういった。
さすが世話焼き半獣と定評のある(妹紅談)慧音だった。
「ど、どうも。悪いね何かお世話になりっぱなしで」
「ほんとだよねー。恩着せがましい感じだよね。これじゃあさ」
パルスィは少し赤面していい、ヤマメはいつも通り呑気に感想を述べた。
「ふむ、では私に地底のことを話してくれないか?少しお前たちを見ていたら興味深くなってきてな」
慧音は少し目を輝かせて期待していた。つまりわくわくと未だに自分が知らない世界の話を聞けることに目がてかてかと光っていたのだ。要はwktkしていたのだ。
パルスィとヤマメは地底には地霊殿という大きな屋敷があり、そこにさとり妖怪の姉妹が住んでいて、妹のほうはその能力を閉ざしてしまっていることや、地底には質の悪い酔っ払い鬼がいてパルスィは苦労しているなど、どこぞの神様を吸収して増長して地底の温度をばかみたいにあげて今地底がサウナ状態になっているなど話した。
「おや、もうこんな時間か。明日はいろいろ疲れるだろうと思うからもう寝ろ」
慧音は、楽しい時間がたつのは早いなと思いながら二人にそういって、二人分の布団を敷いてやり、居間から出て行こうとした。
「ちょっとまった。あんたの布団はどうなっている?まさか私たちの分だけ用意してあんただけが床に寝るってことはないだろな」
パルスィはこれ以上やってもらったら何かすまないと思い、慧音を呼びとめた。
「何、私のことは気にするな。これから妹紅の家に行ってき楽しいひと時を過ごすのだ。妹紅の寝顔をじっくりと鑑賞し、その後布団に入りこみ抱きついて妹紅の体温を感じ取りふふふ……」
パルスィとヤマメはこの時思った。
「だめだ、こいつ早くなんとかしないと」と。

パルスィとヤマメはその後少しまくら投げなどをして部屋の電灯を消し、静かに就寝についた。
後半に続きます。試験が終わったら執筆作業を開始します。間をあけて申し訳ないです。
ヤマメは基本何も考えてないと思う。それでいいとおもう。
七月青夜
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.400簡易評価
5.100名前が無い程度の能力削除
パルスィ可愛いよパルスィ。子作りを前提に結婚してくれ。言いたいことはそれだけさ。