Coolier - 新生・東方創想話

転換「運命の吸血鬼、時間の殺人鬼」

2009/05/10 18:06:47
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ここは紅魔館
幻想郷、霧の湖に浮かぶ小島に聳える紅き館
「もう大丈夫なのですか?」
「ええ、ありがとう美鈴」
この日、咲夜が回復した
流石は永琳、七日といいつつ五日で治った
「特効薬はなかったの?」
「外にはあるらしいわね、イ…イン…えと」
「インフルエンザ」
「そうそれ。よく知ってるわね、パチェ」
「調べたのよ」
「いや、調させられたの私ですから」
小悪魔は本気でパシリの位置だ
まだまだ従者には程遠い
従者なら自分で調べるべきだろう
「美鈴は門に戻りなさい、咲夜の回復パーティーでもしましょうか」
「ただが五日じゃない、風邪と一緒よ」
パチュリーが呆れた声を出す
「まぁいいわ。今はなんか騒ぎたい気分だし、咲夜の回復関係なしでもパーティーはするわよ」
「用意するのは私なんですね」
「ええ、初仕事よ」
咲夜は溜息を一つして消えた
「では、私は門番に戻りますんで」
「ええ、しっかり守りなさい」
「はいっ!」
元気に言い残して美鈴は走り去った
「随分元気ね、なんかあったの?」
「ちょっと、ね」

キッチンで食料を並べて料理を思案する咲夜に、レミリアは声をかけた
「ねぇ、咲夜」
「なんでしょう?」
「私達の出会った時の事、覚えているかしら?」
「ええ、とても、鮮明に。なぜそのような?」
「なに、ちょっと昔の事を思い出してたのよ。それだけ」

『運命の吸血鬼、時間の殺人鬼』

マントを着た少女が空を駆ける
どこに行くのか
どこに行くわけではない
今は宛もなく駆けるだけだ
少女は、霧の浮かぶ湖を駆けていた
少女が踏み締める空間は、まるで地面のように硬く、少女の足音は軽く響いていた
不意にどこからか飛んで来た氷片が少女の手首を弾いた
「あっ」
手に持っていた"ソレ"を手放してしまった
同時に足元が霧散した
氷片の事を考える前に、少女は手を伸ばす
彼女は伸ばした手に、確かに"ソレ"を掴み、
湖に落ちた



ある日の事だ
美鈴が行き倒れを拾って来た
「なんでまたそんな物拾って来るかな~…」
レミリアも呆れ返った声をあげる
「だって、放っておけないじゃないですか。霧の湖から打ち上げられていたんですよ?」
少女はびしょ濡れだ
体も白くなっており、生きているとは思えない
だが、
「…食料庫行きですか?」
「また食料食い荒らされたらたまらないわ」
レミリアは彼女の運命を見た
「治療しなさい」
「へ?」
美鈴は呆気にとられた
「へ?じゃないわよ、早くどこか部屋に連れていきなさい。看病はあなたがしなさい」
「どういう風の吹き回しですか?」
「いいから」
不思議を拭えないが、とにかく美鈴は少女を部屋へ連れていった
「そうそう、お嬢様。こんなものが一緒になって落ちていたんですが」
美鈴は銀色に光る"ソレ"をレミリアに渡した
レミリアはソレをまじまじと見つめた
「…時計?」

目が覚めると、白い天井が目に入った
はて、私はいったい何をしていたのか
あと、なんでこんなに頭が痛むのか
身の回りを見渡す
その時、自分の衣装に気が付いた
(…メイド服?)
「気がつきましたか~?」
赤髪の、自分と同年代ぐらいの少女が、濡らした布を持って入って来た
「ここは…?」
「紅魔館ですよ~」
「紅魔館…」
「はい♪ちょっと寝ててくださいね」
言いながら彼女は私を横にして額に布を乗せた
冷たい
「無茶はしちゃあ駄目ですよ。貴方見つかった時凄い冷えてて、かすかに息のあるうちに私の気で体温だけでも戻したんですけど、今度は高熱で」
頭痛の正体はそれか
そうだ、質問することがいくつかある
「つかぬ事を聞きますけど」
「なんでしょう」
「私はここのメイドだったんですか?」
彼女の目が点になった
「ほえぇ?」
「あの、この服は」
「ああそれは、この館にはそれしかなかったんで…。いや、貴方は湖で私が拾って…」
「湖…?……ごめんなさい、思い出せないわ」
「記憶喪失ですか?なにか覚えていることは」
「…………」
「名前も?」
「…………」
「…………」
「ごめんなさい」
「うぅ…あ!手掛かりがあります!」
「え…?」
「ちょっと待ってて下さい」
彼女は部屋を飛び出した

「これは…時計?」
「はい。貴方のいた所に一緒に落ちてたんです」
「……やっぱり、何も思い出せないわ」
「そうですか…」
「だから、ここで働く。貴方の運命よ」
不意に声がした
少女の後ろに、小さな人影が見えた
背に大きな翼を持つ、悪魔のような出で立ち
「運命?私の?」
「はじめまして。私は運命を見ることが出来る吸血鬼、レミリア・スカーレットよ。この館の主なの。貴方の名前は…忘れたんだったわね…」
「お、お嬢様。そんないきなり…」
「いいのよ。記憶が戻るまで、うちにいさせてあげるという話。いいでしょ?」
そう言ってウィンク
断る理由はない
「では、お言葉に甘えて」
「んじゃ、回復次第働いてもらうわよ。貴方の名前ねぇ…」
ふと、彼女は窓の外を見た
星がよく光っている綺麗な夜だ
「綺麗な十六夜の夜ね…」
彼女は向き直って私に言った
「十六夜……咲夜!貴方は今日から十六夜咲夜よ。十六夜の夜に咲く…ちょっと安易かしらね」
「いえ、仮の名前ですので。ありがとうございます」
私はこの日、十六夜咲夜になった
いや……この日、十六夜咲夜という少女が生まれたのだ

咲夜はよく働いてくれた
最初こそぎこちなかったものの、ものの数ヶ月でメイドのすべてが完成していた
人間とは思えない
「人間にも色々居るものね」
レミリアがさりげなく呟いた
「それが人間ってもんじゃない?」
パチュリーが言った
「失敬な、吸血鬼にだって色々いるわ。血よりもトマトジュースが好きな奴とか」
「そうなの?」
「三階の掃除、終わりました」
咲夜が広間に入って来て言った
「ご苦労様。しばらく休んでいなさい」
「では」
短く答えて、咲夜は広間を出た

「紅茶は始めから上手にいれるわね。得意だったのかしら」
夜、テラスで紅茶を嗜みながら吸血鬼は言う
「もとからこんな仕事をしていたのかもしれません」
「ふふ、かもしれないわね」
月の綺麗な夜だ
綺麗な十六夜の月
「思えば、もう一ヶ月になるのね」
「はい」
「でも、なにも思い出していない」
「……私はもうそれでもいいと、思っています」
咲夜が微かに笑った
「というと?」
レミリアも微笑み、返す
「何も思い出せずとも、このままお嬢様に仕えるのもいいと。何故か、私は記憶を取り戻すのにどことなく怖いのです。記憶はなくとも、今こそが人生で一番楽しい生活だと、私は断言できますよ」
「…そう」
月を眺めるレミリアは、どこか寂しげだった



それから数日
一ヶ月もたっていない
おおよそ二週間前後の話

咲夜は掃除をしていた時に、ふと見つけたのだ
「時計?」
それは、自分が拾ってもらった日に美鈴に見せてもらった物だ
記憶の手掛かりになるかもしれなかったが、それは叶わなかった
「こんな所にあったなんて…」
レミリアの部屋にある小さな棚
何気なく開いてみたら見つけたのだ
時計は動かなかった
だがなかなか綺麗な装飾に興味をもった
仕事を終わらせた咲夜は、修理でもしてみることにした

いわく、私は湖に落ちたのだと言う
その時水でも入ったのかもしれない
時計の歯車一つが錆びてしまっていた
指で歯車を回してみる
じゃりじゃりと音が鳴り、粉状の錆が落ちる
成る程、これは確かに回らない
むしろ無理に回そうとすると欠けるだろう
「錆びをとる方法…」
パチュリーの本を借りる事にした

結局、錆びが酷すぎて直すことは出来なかった
だが、どうせ休憩中はすることがないので新たに歯車を作れないか模索、鉄板から削り出してみることにした
ナイフの扱いは慣れなかったが、不思議と手によく馴染んだ



「どうする?止めるなら今のうちよ」
「まだよ。まだ彼女は完全に瀟洒な従者ではない。今は、まだ…」



「…できた」
ヤスリがわりに包丁の研ぎ石を使って形を整えた歯車を時計にはめ込んだ
すると時計は動き……ださなかった
しかし、突然の違和感が咲夜を襲った
「え?」
空気が変わった
なんの音もない
なんの気配も感じない
空気ではなく、空間が冷たく感じる
まるで、時間が止まったかのようで
「…何?」
状況を理解しようとした咲夜に、突然頭痛が襲う
「……!?」
大量の何かが、咲夜の中に流れ込んでくる

"お母さん!!お母さん!!"

記憶だった

"魔女の子供よ!"
"キャア!怖い!"
"近寄るな!化け物め!"

あの日、湖に落とした

"首刈りリッカー、昨日も出たんですって"
"嫌よねぇ。もうこれで十人目になるじゃない"
"夜は出歩かないように子供達に言っておかないとね"

"…………"

流れ込んでくる
嫌な事ばかりの思い出
思い出したくない事ばかりの…

自分の日常が崩壊するのを感じた



"……殺してやる"



そして、十六夜咲夜は死んだ









「咲夜さん?例の時計、直りました?」
美鈴が扉を開く
「……咲夜さん?」

ヒュッ

風を切るような音の後、美鈴の体は赤く染まった


紅魔館の門前
メイド服の上からマントを羽織り、ナイフを片手に出ていこうとする少女の姿があった
「こんばんわ、そして始めまして」
月明かりに照らされ、悪魔の羽を携えた吸血鬼が少女の目の前に踊り出た
「誰?」
少女は問う
「レミリア・スカーレット。運命を見る吸血鬼よ」
吸血鬼はスカートをつまみあげ、お辞儀をしてみせた
少女は微動だにしない
ただ、殺意しか含まぬ目付きを彼女に突き刺すのみ
「すべて、私の見た通りよ。貴方は記憶を失い、今日のこの日まで、この紅魔館で十六夜咲夜として働く。そして今日のこの日、記憶を取り戻した貴方は館から出ていく」
吸血鬼の言葉を聞いた少女は機械のような笑みを浮かべ
「紅魔館?十六夜咲夜?知らないわ、そんな話。覚えていないだけかしら?」
「それも私の見たとおりよ。貴方は"貴方自身"と引き換えに十六夜咲夜を消した。貴方は十六夜咲夜を知らない」
「……それで?私にその十六夜咲夜とやらにに戻れって言うの?」
「いいえ、戻すのよ」
レミリアは微笑んで言った
しかし、少女は機械のような笑みを失せた
「あっそう、知ったこっちゃないわね。そこを退いて下さる?」
「貴方は今晩、ここで私と戦い、死ぬの」
レミリアは淡々と告げる
「それが貴方の見た運命なの?」
「そうよ」
「馬鹿馬鹿しい」
彼女はナイフを構えた
「「私は毎日運命に抗う気持ちで生きてきたわ。世界中の除け者にされて、それでも一生懸命に、生きて!我を通して来たのよ!何が運命よ!そんな運命、変えてやろうじゃない!私の、この手で!」
ナイフを振り下ろす
レミリアは爪でそれを受け止める
「そう、それでいいの。流石は私の見込んだ従者ね。さあ踊りましょう?首刈りリッカーさん。狂ったように、優雅なダンスを」

彼女の時計は時を止める力
だが、時を止めて何をするかはレミリアの運命に写る
それでも、手数で勝る彼女に勝機がないわけではなかった
「果たして勝つのはレミィの見た運命かしら?彼女の描く運命かしら?それとも…」
その戦いを眺めながら、パチュリーは呟いた





しかし、時を止められても体の造りは所詮少女だった
一瞬、疲れで目が眩み、その一瞬の内に

レミリアの爪先が、彼女の胸を貫いていた

引き抜いた後、首刈りリッカーと呼ばれた殺人鬼の少女はその場に倒れ伏した





××××は魔女の娘だった
××××はそれを誇っていた
だが時代は変わり、魔女狩りが始まった
母は殺され、××××にも狩りの手はのびた
だがその時、母の形見である時計が時を止め、××××を護った
××××は母が護ってくれたのだと思った
生きながらえた××××は復讐を選んだ
そして、いつしか少女は首刈りリッカーと呼ばれていた
ある日、遂に警察に見つかった
時を操り、空間を操り、殺して、少女は町を離れ、やがて森に逃げ着いた
喉の渇きを潤す為に水を探していると、霧の立ち込める湖を見つけ…





「目が覚めたかしら」
目を開けると、幼い顔をした吸血鬼がいた
「お嬢様…?」
お嬢様
誰だっただろうか
解らない
思い出せない
何故私は目が覚めたとき、目の前に映った彼女をお嬢様と呼んだのか
しかし、その返事を聞き、彼女は微笑んだ
「そう…思い出したのね」
「私は…生きてる…?」
「ええ」
パチュリーが言った
「勝ったのは貴方の描く未来でもなく、レミィの視た未来でもなく」
「私の描いた未来って訳よ」
レミリアがウィンクをしてみせた
「すべて、私の描いた通り」
「……!!」
そのウィンクを見て、思い出した
この館の事、十六夜咲夜の事
しかし、私の中の××××が消えた訳ではなかった
「私を生かして、どうするのです。またここで働けというのですか?」
だから、こんな事を口走ってしまう
「貴方はどうしたいの?」
私はどうしたいのだろう
「また殺人鬼に戻る?貴方は何の為に人を殺すの?」
私は何をしてきたのだろう
何故、してきたのだろう
「母さんの仇を――――
「本当にそれだけかしら?」
××××ははっとした
「まだ、要求が満たされていないなら、また殺せばいい。気が済むまで」
××××は何人も殺して来た
十人も、二十人も、もっとたくさん
私はまだ、満たされていないのか
何が、満たされない?
何故、殺す?
私は一体、何が欲しい?
「貴方は沢山の人をその手にかけて来た。同時に、貴方は居場所を失ったの」
そうだ
答えは簡単だった
それは、ずっと心の奥で願っていたこと
「貴方は、ついこの前に満たされていたじゃない。わざわざそれを捨てるの?」
あの時の私はとても満たされていた
捨てたくなかったのに、捨てた
「ここに居て、いいのですか」
「私は貴方という従者が欲しい。完全で瀟洒な従者。そしてなにより――」

"貴方の紅茶が飲みたい"

レミリアは彼女に手を伸ばした
欲しかった物が、求めすぎるあまり見失っていたものが目の前にあった
断る理由などあるだろうか
私はその手をとった
レミリアは笑った
私はこの笑顔を一生守っていくのだ
これほどうれしいものがあるだろうか

「そういえば名前を聞いてなかったわね。貴方の本名は何と言うのかしら」
「十六夜咲夜」
咲夜と名乗った少女は真っすぐな瞳で
「お嬢様に仕える者の名前です」
そう告げた
××××はもういない
なぜなら、××××はあの時レミリアに殺されたのだから
この日、十六夜咲夜という少女が…再び…生まれたのだ






それを見ていた少女はバルコニーから夜空を見上げた
「見ていますか、×××××・スカーレット、気高き吸血鬼よ。貴方の誇りは今、貴方のような気高き吸血鬼となれました。私は、いえ、美鈴も、咲夜も、レミィに忠誠を誓い続けることでしょう。彼女はもう子供じゃない。彼女なら、いつかきっとフランだって―――」











声は届いただろうか











「いや~悪いですねぇ。私の風邪が治ったぐらいでこんなに集まっていただいて」
思わず咲夜も畏まる
「酒を飲むのに理由がいるかい?」
と開始十分から酔っ払いとなっていた萃香が言う
いや、萃香は常に酔っ払っているが
「そうそう、ご馳走貰えんだから理由なくたって行くわよ。しかもあんた働いてるじゃない」
霊夢も言った
突然勢いよく扉が開く
「たっだいま~あれ?もう始まってる?」
その暢気な笑顔をみて、レミリアが怒鳴った
「こらぁ!!フラン!!門空けてどこ行っていたのよ!」
「魔理沙と遊んでた!!」
満面の笑みで言った
「まぁ固いこと言うなって、社会勉強って奴だぜ」
いつの間にか後ろにいた魔理沙に肩を叩かれる
「この泥棒猫が――――!!」
「まてっ落ち着けレミリア!私としてもこれは不本意だ!!私は元は本をぬ…もとい、借りに来るだけのつもりで」
「そう、今日も来たのね」
パチュリーが冷たく言い放つ
「パチュリー!?ちょっ待っ二人とも落ち着け!失敗したんたからとりあえず許してくれよ!」
「そんなことより門番任せたときに貸した私の日傘はどうしたのよ!?」
「あれレミリアだったのか!?珍しい素材だからちょっと借りたんだが…」
「てめぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「フランがっ!フランが別に構わないとかいうから!!」
「「黙れこの泥棒!!」」
「ぎゃあああああああ!!!」
魔理沙は不夜城レッドとロイヤルフレアに焼かれながら部屋の外へ連行された
「お姉様の分貰っちゃお。にしても結構来てるね~。どうして皆、あんなやつの誘いにこんなに集まるの?」
「いい奴だからじゃない?」
霊夢が何気なく言った
「いい奴?アイツが?どうして?」
フランは首を傾げる
「……あんた見てるとつくづく思うわ」
霊夢がフランを横目にボソッと言った
「あんたに門を任せるなんてね……」
霊夢の小声で呟く声はフランにはあまり聞こえず
「……なんだって?」
と逆向きに首を傾げた
霊夢は思う
アイツならきっと出来ると
アイツが今やろうとしている事はきっと出来るだろうと
だから、今わたしが彼女にかけてやる言葉はない
「…何でもないわ。そういう話なら咲夜とかに聞きなさい」
「む~咲夜―?」
「もう…。ん~そうね、私とお嬢様が出会った頃の話でもしましょうか」
「聞きたい聞きたい!!」
「私も興味あるわねそれ」
「あれは今から五、六年前の話だけど―――




「ストォ――ップ!!!」
顔を真っ赤にしたレミリアが飛び込んで来
たのはものの数秒後のことだった


















美しき吸血鬼が、その両手に小さな吸血鬼を抱いていた
二人はずっと笑っている
「じゃあレミリアちゃんは、どんな吸血鬼になりたい?」
「ん~と…お母様みたいな吸血鬼!」
「あらあら、じゃあ私のどんな所を真似たいの?」
「すっごく優しい所!いつか、困ってる魔法使いも、吸血鬼も、人間でも誰でも、い―っぱい助けて、そしてフランだって、お外に出してあげるんだ!」
「……ふふ。いい?レミリア。優しさは、ただ振る舞うだけじゃ駄目なの。優しさも、自分の強さにして。強くて優しいレミリアちゃんに、私はなって欲しいな」
「…………」
「あら、ちょっと難しかったかしら?」
「だ、大丈夫だよ!!だって私は――――
「幸せな私の、お母様の子供なんだもの!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ここまで読んでくれた方、面白いと思ってくれた方も、つまらんと思ってくれた方も、本当にありがとうございます
特に毎度、指摘を下さった煉獄氏に感謝

自分なりに最高のハッピーエンドを書いたつもりです
前二つとは違って完全に明るい話にしました
元は咲夜が風邪を引くだけの話だったんですけどねぇ
咲夜の出会いの話ですが、あくまで主人公のレミリアが目立ってばかりですね
後で書く起承転結の承にあたる外伝(?)では、パチュリーが主人公になります
まぁ要するにあの子の話です
こっちはギャグテイストにしてみるつもりです

1,2話とも点数の低さは重々承知しています
まぁ、シリアス書くという新しい試みの実験作だったし、要するに俺には向いてないってこったHAHAHA

なーんて1厘も考えていませんとも
またネタが出来次第書きますよ
次書く時は自身の文章力を向上させておきたい所です
あともっとボリュームを持たせたい
・・・しばらくはギャグに走るでしょうが

指摘、批判はいつでもお待ちしております
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
煉獄氏
意見ありがとうございます
参考にします
戦闘描写の薄さは明らかな技量不足によるものです
中二展開でもいいから全開バトルモノ書いてみたいなぁ

>>11,12
同一人物と判断したので片方は消させていただきます
コメントの書き直しの場合は点数を入れないでくれると助かります
過剰睡眠摂取症候群
簡易評価

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コメント



0.580簡易評価
7.90煉獄削除
最後は咲夜さんとの出会いですね。
過去の話で記憶を失った彼女が『十六夜 咲夜』の名をもらって働いたり、記憶が戻ったときに
レミリアと戦ったりとありましたが、もう少し戦闘に緊迫感が欲しいと感じましたね。
働いているときの日常では、レミリアと夜のテラスで会話するのが良かったです。

咲夜さんの快復パーティーでの騒ぎやフランに昔の話をしようとしたときにレミリアが
慌てて止めに入ってきたのも微笑ましかったですし、
パチュリーがレミリアの母親へと向けた言葉がとても素敵でした。
完結、お疲れ様でした。

誤字の報告です。
>「ただが五日じゃない、風邪と一緒よ」
『たかが』ではないでしょうか?
>失敗したんたからとりあえず許してくれよ!」
『失敗したんだから』ですよ。
あと個人的な意見で申し訳ありませんが、文章をもう少し繋げてみるのも良いかもしれないですよ。
例えば『指で歯車を回してみるとじゃりじゃりと音が鳴り、粉状の錆が落ちる。』という感じとか。
報告は以上ですが、長文失礼しました。(礼)
11.80名前が無い程度の能力削除
レミリアはかっこいいよね
はたして原作で咲夜さんの過去は語られるのだろうか、気になる