Coolier - 新生・東方創想話

恋色のカフェテラスにて。

2011/05/04 23:35:20
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※ この、作品はジェネ内で書いてる甘リアリシリーズのGW出張版(短編)です。例によって激烈な甘さを含むので、ブラックのコーヒーを片手にどうぞ。


















―葉桜が美しい頃の幻想郷の人里のカフェテラスに、愛しの人と二人っきり。
 




東に傾いた太陽が照らす、大好きな人の笑顔がとっても眩しい。

眩しい太陽のような笑顔に、私の表情も照らされる。

照らされた笑顔と笑顔の御対面、静かなテラスに笑い声が満ちて行く。

満ちた笑い声の向こう側には、屈託の無い笑顔の魔理沙がいる。

魔理沙がウェイターを元気な声で呼んで、頼んだ物は、大きなグラスのミルクコーヒー。

ミルクコーヒーだけそんなに飲めるの?と聞いたら、二人で飲むから!と答える魔理沙。

魔理沙の言葉の意味を考えていると、大きなギャマンのグラスが私達の前に現れた。

現れたグラスに浸かっているストローは二つ。私のと、魔理沙のと、一個づつ。

一個づつ傍に置かれたセンスの良い小瓶を手に取った私達。

私達は、たっぷり注がれた黒いコーヒーに、小瓶の中身を落としてゆく。

落とされたガムシロップとミルクが混ざり合う。黒が白と混ざり合う。

混ざり合う色が魔理沙みたいだと言って、笑った私。

魔理沙が唇にストローを寄せる。それを見て、私もストローに唇を寄せた。

寄せた視線の先グルリとねじってからまった、二本のストローの中心はハートの形。

ハートの形のストローに、ミルクコーヒーが満ちていく。私達のココロも満たされる。

満たされた私達のココロもこうやって一つになっていく。私達だけの世界がここにある。


 ―なぁなぁアリス


魔理沙が私を呼ぶ声。

呼び声に、なぁにと返すと、魔理沙は真剣な顔をして。

真剣な顔の向こうに、明確な強い意志と、決意を秘めたその瞳にココロを射抜かれた私。

私は息を呑んで、愛しの人のセリフを待つ。

 
 ―苺のホットケーキがいいか?それとも、さくらんぼのパフェがいいか?


真剣な面持ちの魔理沙に笑いそうになったけど、これも魔理沙なりの気遣いなのよ。

気遣いなんて、昔はしなかったのに。即断即決、これと決めたら全速前進一直線。

一直線な貴女は、私を伴って生きる事を決めて、とっても優しくなった。

その優しさが滲み出た魔理沙の笑顔に答える私もきっと笑ってるんだろうな。


―魔理沙の好きな方がいいな。


アリスの好きな方が良いんだぜ。オウム返しをする愛しの人の頬を指でつつく。

つついた頬をへこませた魔理沙が私の頬をつつき返す。左の頬に愛しの人の指が触れる。

触れた視線の先に映る魔理沙と目が合った。吸い寄せられるように、顔が近付いてゆく。

近付いた所で、人指し指を立てて魔理沙と私の唇の前に差しだして魔理沙の唇に当てた。


―だーめ。


しょんぼり魔理沙は、ウェイターにおやつを頼んだ。

頼んだおやつは、苺のホットケーキ。どっちも食べたかったけど、一つで我慢。

我慢しなさいと、魔理沙にも一言言ったら、さっきの続きは後で頼む。とせがまれた。

せがまれたら断れない。それが今の、私と魔理沙の間柄。勿論限界はあるけどね。

限界なんて感じないのは、この人を愛する気持ちなのだろうか・・・・


―アリス、来たんだぜ、食べようぜ。


やってきたホットケーキをナイフで器用に切り分けて、フォークで刺して魔理沙の口元へ運ぶ。

口元に運ぶと、大きな口を開けて、ホットケーキを食べた魔理沙が嬉しそうな顔をする。

嬉しそうな顔をする魔理沙もまた、私の口元にホットケーキが刺さったフォークを運んでくれた。

運んでくれたホットケーキを食べると、春の味が口一杯に広がっていく。

広がった春の味は、クリームと苺の甘さと、苺の酸っぱさ。

酸いも甘いも一体となって広がっていく春の味は、まるで人生のようだ。


―アリス、美味しい?


美味しいよ。そう言って笑う私達を照らす、夕焼けの太陽。

夕焼けの太陽に照らされた魔理沙に赤が映えて、ドレスの白い部分を照らす。

照らした光が反射して、私の白の部分に赤が映える。


―そろそろ帰ろうぜ。


そうねと二人で頷いて、会計を済ませる。

会計を済ませた私達は、カランカランと音のなるドアを開けて、眩い世界に飛び出した。

飛び出した世界で、乗ってと促す魔理沙の声に従って、私は魔理沙の箒の後ろに座る。

座って眺める夕焼けの太陽のせいなのか、自分のせいなのか、お互いの表情は真っ赤に染まる。

真っ赤に染まった顔を見て、再び、私達は笑いあって、そっと口づけを交わす。




―素敵な時間を愛しの人と共に、この幻想の世界を生きて行く事。



―それが私の、最高の幸せなんだ。
―こちらでは始めまして、タナバン=ダルサラームです。

 Q:こんな作品で無印に殴りこんで大丈夫か?
 A:大丈夫じゃない、問題だ!!

 GWもあと僅かと言う所なので、ジェネを飛び出して無印に糖分をばら撒きに来たのですが、既に無印には既に活躍中の作家さん達が撒いてるからお呼びでなかったかな・・・
 今回の文章は、地の文の描写をより鮮明に書くという課題も自分に課して書いてます。前回の地の文鮮明型の課題の時は、通信ログという形で地の文を書きましたが、今回は一人称で地の文を書いて表現してみました。喫茶店で、お茶をする光景って中々このそそわでも見かけないような気もするので、敢えて挑戦する事にしました。
 喫茶店で昼下がりを過ごす甘いマリアリと言うのもオツなものかと思うのですが如何でしょうか?

 今後、甘いの以外にも色々な作品を無印にも投稿できたらなぁと、思っています。
タナバン=ダルサラーム
http://twitter.com/#!/tanaban0831
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コメント



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2.100奇声を発する程度の能力削除
あぁ…胸焼けしてきた…
5.90名前が無い程度の能力削除
よかったです
6.100糸目削除
ウェイターが多糖で倒れないか心配になってきた。
10.100名前が無い程度の能力削除
あまーい!!
11.100名前が無い程度の能力削除
相変わらず甘い…
13.100名前が無い程度の能力削除
少し激辛カレー食ってくる。
15.100名前が無い程度の能力削除
ブラックのコーヒーが砂糖無しでも甘く飲めたじゃないかw
17.100名前が無い程度の能力削除
塩はどこじゃー!
22.100ファン・ルーシャン@帰省中削除
製糖工場があると聞いて来ましたww

予想以上の糖度!
23.100日間賀千尋削除
ちょっと病院いって血糖値測ってくる
25.100名前が無い程度の能力削除
むはぁ、血圧が一気に上がったわ。
俺を早死にさせる気か!
あんたのマリアリ最高だったぜ。
26.100名前が無い程度の能力削除
ゴパァッ( ゚Д゚)。;':゚砂糖  塩をくれー!
29.100名前が無い程度の能力削除
マリアリは職業!
35.100名前が無い程度の能力削除
すげぇ……!