きずなをつなぎとめるもの

ピチューン！
くそ、俺を撃ったな！
うるさい、あっちに消えて
何が弾幕ごっこだ俺は！



『アーサー！　アーサー！』


「なんだ！　あんちゃん」

「軟派に失敗したからって弾幕ごっこ挑んで負けて逆切れか？」

「違う。まだ残機があるのにこの女が、あっちに行けって」

「スペルカード！　秋符「フォーリンブラスト」」

　シュイーン、円形の弾幕がアーサーに迫る。

　ピチューン！

「勝負有り。やな、アーサー」

「……い、や、だ！　俺はこいつとデートしたいんだ！」

「しつこい男嫌い！」

　アーサーに口説かれていた女性はそっぽ向いてしまっている。それでも、どっか勝手行かない辺り多少はやさしさなんだろうか。　

「ほら、完全に嫌われているやろアーサー！　やめや」

「もういい、あんちゃんは帰れ」

「アーサー、お前も満身創痍なのだから、な、帰ろうな」

「嫌だ！　デートしたいんだ。そうだ、お前１０万やろう」

「お金じゃないのよ信仰は」

「はぁ？　信仰だと？　この世に金以外あると思うのか」

「……寂しい人なのねあなた」

　それは、この時期特有の憂愁というものだろうか。アーサーに軟派されていた女性特有のものなのかは分からない。

　ただ、アーサーが信じれるものは、お金しかなく他に何かを信じるなんて事が出来ない事がわかったようだ。

「そうだ、俺は寂しいからだからデートしてくれ。３０万払うから」

「なあ、アーサー、多分彼女はそういう事で言ったんじゃ。ないと思うんや」

　尚も金瀬で解決しようとするアーサーの訴えが晩秋の涼しい風が寂しく流れて行くようだった。

　

アーサー
５０代
短髪、白髪交じり
体躯は屈強であるが、年齢的に衰えを感じさせられる。
ヨーロッパ方面ですっごい剣を抜いちゃったからしてもぅねえぇいやぁあああああんんん