Coolier - 新生・東方創想話

貴女に認められたくて

2011/05/04 02:50:56
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※この作品には、慧音と文の過去が少しではありますが載っています。そのようなものが駄目な方、他にも、ご自分の持つキャラクター観を崩されたくない方は、申し訳ありませんが戻ることをお勧めします。

また、以前に投稿した作品と世界観を共有しております。単品だけでも読めるように配慮はしたつもりですが、もし気になる点などがありましたら、そちらの作品を流し読みすることをお勧めします。



  
 



桜も散り始め、段々と夏の気配が漂う満月の夜更け。人々は寝静まり、里の外では妖怪たちが跋扈する。そんな時間帯に、数人の子が里の通りを歩いている。大人たちには内緒で、里のはずれで星を眺めた帰りのことだった。

今日は流れ星が見えるかもしれないと寺子屋の教師が話しているのを耳に挟み、少年少女達は急遽計画を立てた。結果としては大変満足の行くもので、いくつもの流れ星を見ながら、他愛もない話を続けていたのだった。

流星鑑賞も終わり、興奮冷めやらぬ様子で子供たちが話をしていると、一軒の家から明かりが漏れているのに気づく。見間違うはずもない。自分たちに教鞭を振るう先生の自宅からだ。

一人の少年が、明かりの漏れる窓に近づいていく。他の子供らは必死に止めようとしたが、最近疲れている慧音先生の様子を心配するという名目の下、最終的には好奇心が勝り覗くことになった。

満月の夜は近づくなと念を押され、慧音自身も自宅に閉じこもるため、皆何が行われているか興味津々だったのだ。

言い出しっぺの少年が、恐る恐る窓から中を覗き込む。普段ならばまず頭突き二発は固い行いだ。ましてや、気が立っていると噂される満月の晩。もしかしたら、洒落にならないかもしれないと少年は考える。

だが、その決して誉められることではない行いは、結果的には吉の方向に転がることとなる。







家の中で倒れている、慧音を発見することによって。







「過労ね。ぶっ倒れているところを教え子に助けてもらうなんて、教師の面目丸つぶれじゃないの」

「いやあ、本当に面目ない。返す言葉も出てこないな」

「霊力まで体調の維持につぎ込んで仕事をするなんて……しばらく入院、反論は聞かない。しっかり療養していきなさい」


そう言って、永淋は病室の扉を閉める。残されたのは、妹紅と慧音の二人だけだった。


「馬鹿」

「わかっているよ。しかし、どうしたものかなあ」


妹紅に知らせが届いたのは、日を跨いだ直後のことだった。里の男衆が松明片手にやってきたのを、最初は何事かと思っていたが、事の次第を聞き終わる前には、先立って里へと向かっていた。


「慧音、慧音!」


家に飛びこみ半ば叫ぶように呼びかける妹紅の声に、しかし慧音は反応を示さない。これはただ事ではないと急遽永遠亭へと運ぶこととなった。

最近の慧音の様子はどうだったかと永淋に聞かれたとき、最近は疲れているようだったと伝えると、永淋は何も言わずに頷いて、看病を始める。慧音が目を覚ますまで、妹紅はその光景を見つめていることしか出来なかった。

そして朝日が昇る頃、慧音は目を覚まし、今にいたる。

自警団や里の人々は、今も慧音の無事を心配していることだろう。見たところ流石に慧音も反省しているし、友の不調がここまでのもだったと見抜けなかった自分にも責はある。これ以上責め立てるのは無粋と言うものだ。妹紅が席を立とうと腰をあげると、慧音は待つように言った。


「どうしたの」

「いやな、私がいない間の寺子屋を誰に任せようかと」


妹紅は再び腰をおろすと、盛大にため息を吐いた。こんな状態になっても他人の心配とは。その精神はもはや恐れ入ると、苦笑する。


「言っておくけど私は嫌だよ。慧音がいない間は里の警備も厳重にしないといけないし」

「ああ、本当にすまない。しかし誰がいいのだろうか。妹紅、どう思う?」


あーだこーだと意見を交わした結果、慧音はある「妖怪」に頼もうと提案したが、妹紅の猛反対により、森の人形遣いに頼んでみようということで議論は終了した。


「彼女なら、必ず引き受けてくれると思うんだがなあ」


竹林を歩きながら、別れ際に聞いた慧音の言葉を思い出す。過去に何があったのかは知らないが、どう考えてもいい方向には転ばないだろうと妹紅は頭を掻いた。

天高く伸びる竹林が、朝の日差しを見事に遮(さえぎ)っている。緊張が緩んだのだろう。急に重くなってきた瞼をこすりながら、妹紅は誰に聞かれるともなく悪態をついた。








「で、私にお鉢が回ってきたと」

「そういうこと」


その日の夕方。瘴気漂う森に佇む人形屋敷で、妹紅は事の経緯を相手、アリス・マーガトロイドに説明した。

妹紅は目の前に置かれた紅茶を一口啜り、返事を待つ。もし彼女に断られてしまったら仕方がない、寺子屋は臨時休業にでもしておくしかないだろうと考える。しかし、慧音のためにも何とか説得を成功させたかった。


「私に、何か見返りはあるのかしら」

「慧音は少しばかりなら金を出すと言っていたわ。他に報酬があるかは私は知らない」


果たして、この程度の条件で彼女は動くのだろうか。無言の間が、妹紅の胸中を不安なものにする。


「別に構わないわよ」

「本当?助かるわ」

「人形劇を開く時とかにお世話になっているし、最近新しい人形を創ろうとも考えていたの。ちょうどいい所に仕事が舞い込んできたわ。慧音には悪いけどね」


ほうっと息を吐く。断られていたらどうしようかと考えていた妹紅にとって、予想以上にいい結果が出た。アリスはそんな様子を見て軽く笑うと、子供は好きだから、と返す。


「で、監視役とかはどうするの。貴方かしら」

「本当はつけた方がいいんでしょうけど、アリスなら心配ないわね。私も慧音がいない分、警備も考えなくちゃならないし」


いざ一段落着いてみると、妹紅の心には大分の余裕が生まれた。そのままなし崩し的に今回のことを詳しく聞かせることになった。

どうやら、生徒のことで悩んでいたと妹紅が告げると、心当たりがあったのだろう。アリスは苦笑しながら相槌をうつ。

一通りの会話のタネがなくなった頃には、時計の短針が一回りするほどの時間が流れていた。


「夕飯食べていかない?ご馳走するわよ」

「ありがたい話だけど、流石に今日は寝ずに警備をしないとね。慧音もいないからさ」


それは残念とアリスが呟いた時、玄関がノックされる音を二人は聞いた。こんな時間にここを訪れるのは黒白の魔法使いか、迷い込んだ外来人か。

アリスが応対に出ている間に、妹紅は帰り支度を済ませようとした。が、それは新たな客人によって中断されることになる。


「あら、珍しいわね」


リビングに現れた新たな客人は、肩に担いでいる人物、乙女にあるまじき姿をしながらのびている黒白の魔法使いをソファに寝かせると、後から現れたアリスと妹紅に、好奇の視線を投げかける。


「何か面白そうな話の匂いがするわね。私にも聞かせてくださらない?」


どうやら、思いもよらない方向に事態は転がり始めたようだ。妹紅は冷や汗が流れるのを感じながら、慧音が推薦していた妖怪、風見幽香を見つめるのだった。








翌日、寺子屋にはいつもの様に生徒たちが集まっている。妹紅は生徒たちを静かにさせると、子供たちに連絡を伝えることにした。

慧音は特に心配はないということ。だがしばらくは入院しなくてはならないので、それまでの間は代わりに新しい先生が来ること。そしてもう教員室に新しい先生「達」が来ていると伝えると、またもや教室内は喧騒に包まれた。

生徒たちを軽く一喝し、再び静かにさせると、奥の教員室に待機している人物たちを呼ぶ。子供たちは誰が来るのかと、好奇の目線を入り口に向けていた。


「よう子供たち。しばらくの間、よろしくな」


最初に現れたのは、魔法使い霧雨魔理沙である。先日、幽香との勝負に負け、強制的に今回の騒動に参加することとなった。何時ものような魔女然とした格好ではなく、ワイシャツにネクタイ、スカートと、幻想郷においては珍しい格好をしている。普段の衣装も珍しいため、あまり違和感はないが。

里に来るたびに遊びをせがまれる彼女は、子供たちからの人気は高い。子供たちは元気よく返事を返す。ふとした件で一日を共にした少女は、魔理沙と目が合うとにこやかに笑っていた。

次に現れたのは、人形遣いで里の人々にも知られているアリスだった。時々開かれる人形劇を見たことのない者は、そうはいない。

間近で見たことは始めてである子供も多いのか、精一杯頑張るから、よろしくねと彼女が笑顔で挨拶をすると、何人かの子供たちはその端整な容姿に顔を赤くしていた。


「新しい先生はこの二人よ。だけど、あなたたちが慧音先生がいない間に問題を起こさないか。また、彼女たちが上手にあなたたちを教えられるか見るために、もう一人、先生を呼んでいるわ」


妹紅は、ぶっきらぼうに台詞を言うと、廊下に待機しているもう一人に、中に入るよう呼びかける。子供たちはまたもや入り口に期待の目線を向けるが、大多数の顔は、凍りつくように固まった。


「おはよう、子供たち。皆がちゃあんと勉強しているか、じっくり見させてもらうわ。よろしくね」


最後の一人、風見幽香が教壇に立つと、さっきまでの空気が一変した。何人か、里中で幽香と接したことのある子供以外は、一様に呆然としている。

教室の様子を一通り観察した幽香は、子供たちに向かって再び口を開く。


「あなたたちが悪いことをしたとき、慧音先生は頭突きをすると言う話を聞きました。大丈夫よ。私はそんなことはしないから」


子供たちを安心させるための言葉なのか、それとも何か別の意図が含まれているのか。妹紅は判断しかねたが、幾分かは教室の空気も和らいだようだ。

おもむろに、幽香は片手を子供たちに見えるように上げる。その手は、いわゆる「でこぴん」の形をしていた。

何もない中空に幽香はそれを放つ。

ばちん。

およそ似つかわしくない炸裂音が、教室内に響き渡った。


「このでこぴんを貰わないよう、気をつけて勉強しましょうね」


またもや、硬質な空気が教室内を支配した。子供たちの半ば恐怖に歪んだ表情を見て、幽香は微笑んでいる。アリスと魔理沙は、引きつった笑い顔を浮かべていた。

その様子を見ながら妹紅は思う。慧音、貴方の人選はやっぱり間違っていたみたいと。

固まっている子供たちには悪いと思いながらも、妹紅はちゃんと授業をするように三人に伝えると、足早に寺子屋を後にする。


「私はベストを尽くした。はず」


そう呟いて、しかし誰も答えてはくれず、ため息を吐く。昼間の巡回路に寺子屋も入れなくてはなるまい。どうか慧音が戻るまで、面倒事は起こさないでほしいと妹紅は思ったが、あの面子を考えるとどうにも無理な気がしてならなかった。

それよりも、今回の内容を子供たちの親にどう説明すればいいものか。妹紅はさらに悩みを深めるのだった。






「じゃあ最後に、この漢字の読みがわかる人」


教室には子供たちの元気な挙手の声が響く。普段の授業風景と変わりはないが、今回は相手がアリスということもあり、子供たちも元気に、特に男子は気に入られようと我先にと声を上げている。

魔理沙は教室の一番後ろで生徒たちを見守っていたが、特に居眠りなどの心配をすることはないらしいと考え、軽く欠伸をする。どちらかと言えば自分が寝ないか心配だった。

一人の男の子がアリスの質問に答える。見事に正解すると、アリスの微笑みが向けられ、見事に鼻の下を伸ばしていた。とても平和な風景である。

魔理沙は先程まで基本的な算術を教えていたが、どうやら受けが悪かったようで居眠りをする生徒がちらほらと見受けられた。教師と言うものはなかなかに難しいと、慧音に対する評価を改めることとなった。

アリスの口から授業終了の一声が告げられると、子供たちはアリスに向かって一礼をする。どうにか大きな問題も起こさずに初日を過ごすことが出来たと、魔理沙とアリスは胸をなでおろす。

魔理沙は子供たちと掃除をし、アリスは教員室へと戻る。今のうちに今日の日誌をまとめようと考えながら教員室の扉を開けると、そこに幽香の姿は無かった。








何人かの子供たちはそのまま家に帰り、残った者は庭先で野球を楽しんでいる。どうやら慧音が持ってきた本によって、子供たちの間では最近の流行になっているらしい。

異性を意識せずに男女入り乱れて遊びに興じるその声を聞いて、子供故の無垢さが表れているように魔理沙は感じた。


「あんな子供時代も、お前にはあったのか」

「ちょっと違うわね。どちらかと言えば姉とかと一緒にいることが多かったし。アンタこそ、どうだったの?」

教員室の窓から表を覗く。子供たちの元気な声を聞きながら、自分にももしかしたらそんな子供時代があったのかもしれないと思う。

だが、自分は外で元気に遊ぶことよりも、こんな風に実家の窓から外の景色を眺めていることのほうが圧倒的に多かった。


「もし魔法使いになっていなかったら、あったのかもな」

「そう」

「なんて言うんだろうな。結果のわかっているおみくじを無理やり引かされた気分だ」


まだまだ幼さの抜けない時から魔道を志し、人でありながら人との接点を持たずに生きてきた魔理沙にとって、この現状は確かに人生における結果の一つなのかもしれないと考えていた。

もし魔法使いになっていなかったらこのように教師になり、慧音と一緒に授業を教えたり、はたまた自分で別の寺子屋を開いていたのかもしれない。

アリスが見た魔理沙の横顔はどこか笑っているように見え、そのまま会話は打ち切られた。








翌日は午後までの授業となったが、思いがけない事件が起きた。

いざ授業を始めようと魔理沙が教室に入ると、見慣れない生徒が一人増えていることに気がついた。見たところ、生徒たちよりも大分幼い。一体誰なのかと一番前の女子に聞くと、ある生徒の弟ということがわかった。

どうやら普段は子守りをしている母親の体調が優れないらしく、寺子屋に連れてきたらしい。事情を聞いて魔理沙は頷き、授業を始めることにした。

事件はお昼前、あと少しで授業が終わる時だった。その幼子がぐずりだしてしまったのである。授業を中断してアリスと共に必死にあやすが、ますますぐずってしまい、しまいには大声で泣き出してしまった。


「体調でも悪くなったのか」

「そんな。どうするのよ」


とりあえず兄に寺子屋に来る前の様子を聞いたが、特に問題は無かったらしい。しかし二人の焦っている様子が伝わってしまったのか、ついには兄まで心配そうな表情を見せ始める。

「ど、どうすれば泣き止むんだあ?」

「とにかく、楽しいことをしてあげればいいんじゃないかしら?」

星を出したり人形を操ったり二人一緒に変な顔をしたりと、必死にあやし続けるものの、子供の泣き声はさらに大きくなるばかり。すると、戸を開く音と共に、幽香が教室内へと入ってきた。

教室の空気が固まる。幽香以外の誰もが思った。絶対にでこぴんが飛ぶと。


「どうしたっていうのかしら」


幽香の迫力に押され、二人は事情を説明する。自分たちではどうしようもないと説明を終えると、幽香はいまだ泣き続ける幼子の前にしゃがみこんだ。

瞬間、泣き声が止む。幽香は幼子と目を合わせながら、優しく両手で幼子を自分の体へと抱き上げた。


「よしよし。怖かったわね」


背中を軽く、撫でるように叩きながら、幽香は体をゆっくりと揺らす。しばらくすると、幼子の顔は泣き止む前に戻っていた。


「おなかも空いているみたいね。授業はここまで。皆でお昼にしましょう」


鶴の一声とも言うべきか、そのままなし崩し的に昼食の時間になった。

一体いつの間に準備したのか定かではないが、昼食の時間には幽香お手製の洋菓子が振舞われた。子供たちがデザートに舌鼓を打っている間、幽香は幼子を膝の上に乗せ、食事をその口に運ぶ。


「おいしい?」


その言葉に幼子は首を上げて幽香と目を合わせると、元気よく頷いていた。


「なあアリス。私たちは悪い夢でも見ているのか」

「そうは思いたくないけど、思いたくなる気持ちもわかるわ」


二人がひそひそと話していると、軽い音と同時にお互いのこめかみに激痛が走った。一体何事かと思って回りを見渡すと、自分たちの弁当箱の中に向日葵の種が落ちていた。

昼食後も本来ならば授業のはずだったが、またもや幽香の一声により、急遽自由時間となった。大半の子供たちは大喜びで幽香に礼を言うと、校庭へと飛び出していく。残った生徒たちは、幽香とアリスが質問に答えながらの自習となった。

子供たちの野球に混ざりバッターボックスに立った魔理沙は、幽香があんなに子供好きだった事実を、まさしくたちの悪い冗談のように考えていた。

「いや、そんなわけないか。裏があるに違いないぜ」

自分だけじゃない。危険度最上級と書かれ噂されている妖怪の意外な一面に子供たちだって驚いているだろう。

教室内を見ると、未だ抱きかかえている幼子に、優しく微笑む幽香の姿が目に映る。まるで母親のようなその笑みに、魔理沙はしばし呆然とする。

肩が叩かれる。何事かと思っていると、いつのまにか見逃し三振をしていたようだった。








「気をつけて帰りなさい」


さようならと挨拶する子供たちに微笑みながら手振る幽香。どうやら、子供たちにたいそう気に入られたらしい。

事件の中心となった幼子は、どうやら幽香に懐いてしまったらしい。兄と共に帰るときには、いやいやと幽香の足元に抱きつきながら泣いてしまい、またもや一悶着となってしまった。

最後の生徒を三人で見送る。二人の少し前に立っていた幽香は手を止めると二人に向き直る。その顔は先程子供たちに向けていたような笑顔ではなく、無表情であった。


「あの子は寂しかったのよ。きっと不安もあったでしょう。いくら兄がいるとはいえ、知らない場所で半日を過ごせるほど、人間の子供っていうのは強くないわ。覚えておきなさい」


今日のことについてのお言葉なのだろう。魔理沙は黙ったまま幽香と目を合わせ、アリスはその言葉に俯く。


「子供っていうのは気配に敏感なの。貴女達が不安になればなるほど、その空気は子供たちにも伝播していくわ。半獣の代わりなんでしょう?しっかりしなさいな」


それ以上の言葉は続かない。どうやらお説教は終了したようだ。アリスは俯いていた顔を上げると、ごめんなさいと一言幽香に謝る。魔理沙は、アリスの少しばかり悔しそうな表情を見て、幽香に謝る。

幽香はよろしいと一言呟くと、再び口を開いた。


「ちなみに言っておくけど、生徒たちへの私の接し方は教師としては0点よ。気をつけなさい」

「え?」

「うそでしょう?」


突然の言葉に二人はどういうことかを聞こうとしたが、幽香は自分達で考えなさい。と一言残し、教員室へと戻っていく。


「……どう思う?」

「わからんね。少なくとも私達よりは子供の心を掴むのは上手いらしい」


二人が頭を悩ませている頭上を、馬鹿にするように烏が鳴いていた。








翌日、久しぶりに激しく痛む頭に悩まされながら、魔理沙は生徒たちの出席を確認する。

何が0点なのか、昨日の夜はアリスと二人で里の飲み屋から夜雀の屋台までをはしごしながら議論したが、結局有益な結論を出すことは出来なかった。

仕方が無いので幽香にヒントだけでも貰おうと二日酔いの体に鞭打って少し早めに来てみたが、目当ての人物は来ておらず、机の上には昨日のうちに書いたのだろう、今日は休むとの書置きが残されていた。律儀なものである。

普段ならば快活な、ともすれば愛らしい子供たちの声も、今の魔理沙にとってはまさしく拷問そのものである。自分ほどではなくても、昨日はそれなりに飲んでいたはずなのに教室の後ろで涼しい顔をしているアリスを見て、魔理沙は余計に負の感情を溜め込むのだった。

とてもじゃないがまともに授業をするのも難しい状態である。どうにかして楽をする方法を考えたいが、下手をしたらアリスに文句を言われることになるだろう。もしかしたら幽香の説教まで付く可能性もある。

どうしようかと魔理沙はため息をつく。しかし半強制的ながらもやると決めたからには授業を放り出すわけにもいかない。

生徒たちは朝一番だからか目をぱちりと開けながら、授業開始を待っている。年長者も年少者も、多少年齢に差はあれど、学ぼうという姿勢だけは皆立派なものだと魔理沙は感心する。


「そうだ」


その様子をひとしきり見た魔理沙はもう一度生徒たちを見回すと、頭が痛まない程度の声で子供たちに口を開く。


「今日は普通とはちょっと変わった授業を行うぜ。年長組はちょっと前に出てきな」


言われたように、何人かの生徒たちが魔理沙の立つ教卓の前まで歩み出る。アリスは何事かと少しばかり眉をしかめたが、一応最後までは魔理沙の考えを聞く気らしい。特に口を挟もうとはしない。

魔理沙は出席簿を見ながら、一人一人を前に出ていた年長組の生徒の前に並ばせる。全員を並び終えたところで、年長者たちに今日行うはずだった算術の問題用紙を手渡した。


「いいか、今日はお前たちの前にいるやつらが先生だ。年長組はしっかり皆を教えること。逆に年少者はわからなかったらしっかり年長者に質問すること。どうしてもわからなかったら、私かアリスのところに来ること。いいな?」


そう言って、魔理沙はいくつかのグループに分かれた子供たちを座らせる。先生役に任命された生徒は、責任感に燃えていたり、不安な表情を浮かべたりと様々であるが、問答無用で授業を始めさせた。


「言い忘れてたが、最後に軽くテストをするぞ。成績が良かった班はお昼にご褒美をやるぜ。さあ、頑張りな」


その一声と同時に、子供たちは一斉に問題用紙の解答に取り掛かる。とりあえず問題を解くグループもあれば、一問ずつ丁寧に年少者に教えているグループもあったりと、中々に個性が豊かなようだ。


「面白いことを考え付くわね。私も次に授業で試そうかしら」

「残念ながらこの霧雨式授業法は二番煎じが出来ないんだ。もっとオリジナリティに溢れた授業を考えるんだな」

「何が。大方二日酔いで休みたいだけでしょうが。顔に出てるわよ」


元々隠す気は無かったらしい。魔理沙は否定もせずに教卓に突っ伏した。








「退院まで、後何日ぐらいかかるのかしらね」

「明日の夜にでも見舞いに行ってみるか?もしかしたら昨日のヒントも聞けるかもしれないぜ」


その日の放課後、魔理沙の授業も思いの他うけが良く、授業を終えた二人は明日辺りにでも慧音の見舞いにいこうかと話し合っていた。

とりあえず一通りの計画が立ったところで、教員室の戸が叩かれる。誰かと思いながら入るように促すと、何人かの女生徒たちが入ってくる。

どうかしたのかとアリスが尋ねる。ほつれた布地を持っていた彼女たちは、どうやら裁縫を教えてもらいたいとの事だった。アリスは快くその願いに頷く。


「魔理沙はどうする?」

「美鈴のところに行って来るよ。少し体を動かしたい気分だからさ。いいかお前たち、こいつは魔女なんだ。気をつけないと人形にされちまうぜ」


そう言って魔理沙は寺子屋を飛び出す。後ろからアリスの怒号が飛んできたが、気にせずに箒に跨った。本当は里の中で空を飛ぶのはご法度だが、構いはしない。難問を突きつけた幽香へのストレス発散がてらに、紅魔館へと向かうのだった。








「はい、一本」


魔理沙の繰り出した突きは器用にいなされ、こめかみには美鈴の足先が触れている。実際の試合、組み手ならば紛うことなく一本だった。もしも死合いであったならば、自分の頭は綺麗に胴とおさらばしていたに違いない。

違和感がなくなる。足を離したのだろう、真剣な顔つきだった美鈴の顔が緩むと、魔理沙は大の字に寝転んだ。


「何で当たらないんだ」

「そんな簡単に負けたら私の立場はどうなるのよ」


確かにそうだと納得する。しかし負けてばかりというのも癪に来るものだ。そもそも自分が本当に強くなっているかどうかも疑わしくなってしまうが、魔法の研究もこんなものだと考えると、仕方のないことでもある。継続しないと力はつかないのだ。

だが体を動かした後の気分は、幾分か魔理沙の気持ちを静めることにはつながった。立ち上がりながら多少着崩れてしまった道着を直す。

欠伸をしている美鈴の姿を見る限り、今日の稽古は終了のようだ。体を痛めないように柔軟をしながら、互いに世間話にふける。

どうやら最近ではこのやり取りを見ていた近所の氷精も、稽古をつけてもらっているらしい。いつまで続くかしらねとの美鈴の言葉に二人で笑いあう。


「そういえば、今度は教師の代理をしてるんだって?まったくもって話題に事欠かないわよね、あんた」

「なんか、もっと上手く教えられるような気がしていたんだけどなあ。慧音は凄いよ。私にゃ教師は無理だ」


魔理沙は、昨日幽香がこぼした言葉の意味を美鈴に話す。最初こそ軽い表情で聞いていた美鈴であったが、魔理沙が口を閉じると、その顔はなにか合点がいったと言う表情になっていた。


「ああ、たしかにそりゃあ0点になるのかもね。私だったら、三十点くらいつけちゃうけど」

「え?」


身近なところに答えを知っている者がいるとは、魔理沙は「これでアリスを出し抜ける」などと考えながら美鈴から答えを聞き出そうとしたが、終始はぐらかされてしまった。

どうやら答えを教えてくれる気は無いらしい。ヒントだけでもと頼み込むと、以外にもヒントは快く教えてくれた。


「愛よ、愛。これがヒントね。さ、シャワーでも浴びてらっしゃいな」


別れ際に残した美鈴の一言に、魔理沙の謎は深まるばかりであった。








「あやややや、これは、なんとまあ」


人里の上空で、射命丸文は驚きをそのまま口に出す。里の外からも確認できるほど大きな花が目に付いたのである。何か面白い記事が書けるのではと、人里での調査を開始することにした。

花の生えている場所まで歩いてみると、どうやら寺子屋の庭から生えているらしい。誰にとも無くお邪魔しますと呟き、校庭に足を踏み入れる。

寺子屋の校庭には大きな、それこそ化け物のようなサイズの向日葵が我が物顔で根を張り、その茎から飛び出した何本もの蔓が網目状に絡まっている。

何かを乗せているのだろう、網がたわんでいることに気がついた文は、軽く羽ばたいて網の上を覗き見る。そこには静かに寝息を立てている魔理沙とアリス。そしてそれに寄り添うように寝ている子供たちの姿があった。


「何か用かしら、天狗さん」


呼ばれるほうに振り向く。ひゃあと一声上げながら、呼びかけた幽香の質問に、文は苦笑いを浮かべた。


「前も、まったく同じ言葉をかけられた気がします。また教師を始めたのですか」

「代理よ。ひよこだけだと不安だったからね。まあ戯れの気持ちが八割くらいだけど」








幻想郷が結界で外の世界と隔離される前、文は何度か国中を行脚したことがある。表向きは同属の捜索、勧誘だったが、正直なところはただ単に旅がしたかっただけであった。

ある時に京の町をふらりと散策していると、行商人からなんとも面白い噂話を聞いた。

曰く、人にものを教える物好きな妖怪がいるらしい。しかもとびっきりの別嬪だと。

何故そんな噂に興味をもったのか今の文には知る由も無いが、当時は噂に飛びつき、その妖怪がいると言う京のはずれの山村に足を向けたのだった。

菜の花が咲き誇る、綺麗な村だった。巧妙に隠してはいるが、同じ妖(あやかし)のものだからこそわかる妖気を、確かに文は感じていた。そしてその妖怪が、並外れた力を持つ者だということも。

その村落のさらにはずれにある一軒の屋敷から、子供たちの元気な声が響くのを聞いて、ここが噂の寺子屋だと確信した。

近くの林に見を潜めて夕暮れまで待ってみたものの、妖怪らしき影が出てくる気配は一向に感じられない。仕方が無いので帰ろうかと考えていると、身を潜めている背後から声をかけられたのだ。


「何か用かしら、天狗さん」








「あの時は心臓が飛び出るかと思いましたよ」

「嘘おっしゃいな」


人にとっては世代が代わるほど昔の話でも、この妖怪達にとってはそれも少しばかり懐かしむ程度の時間に過ぎない。


「貴女はもしかしたら、人に生まれるべきだったのかもしれませんね」

「何故、そう思うのかしら」


何枚か子供たちの写真を撮り、文は一言を残して寺子屋を後にした。

まるで貴女は母親のようだ。

そう言い残して。

自分以外起きている者のいない寺子屋で、幽香はゆっくりと浮かび上がり、子供たちの様子を眺める。魔理沙もアリスも、普段の小憎たらしい態度とは違い、寝ている姿は年相応に可愛いと幽香は微笑む。

二人に寄り添うように寝ている子供たちを見て、幽香は誰にともなく八十点くらいあげようかしらと呟いた。







「まさか貴女も参加してくれるとは、いやはや、ありがたいものです」

「蓬莱人にいろいろと迷惑をかけたみたいだけどね。これで次の幻想郷縁起には友好度最高とか載るのかしら」

「いっそ人里に住んでみてはどうだろうか」

「私は花が好きなのよ。別に人間と馴れ合う気はないわ」


その日の夕方。退院を翌日に控え、明日から頑張ろうと奮起している慧音の前に現れたのは幽香だった。

見舞いに来た人物に鈴仙は慌てたが、永淋は何も聞かずに幽香を病室へと通したのだった。

慧音がいない間の寺子屋の状況、授業の進み具合、他にも里で起こった事件など、幽香は淡々と報告していく。その空気は、まるで昔馴染みの会話のように和やかなものだった。


「ひよこ二人も、中々勉強になったみたい。代わりに礼を言っておくわ。なんとも変な話だけどね」

「貴女から見たら大半の者はひよこですよ」


慧音の言葉にそれもそうねと呟き、幽香は椅子から腰を上げる。ドアの前まで来たところで、幽香は慧音に呼び止められた。


「ねえ先生、私は、何点ぐらいかな」


その言葉に、幽香はため息をひとつ吐く。その顔は、あきれ半分、微笑み半分だった。


「教え子に迷惑をかけたから0点」

「それは手厳しい」

「だけど、あれだけ生徒を愛して、そして愛されている普段の貴女は百点」


慧音が見た幽香の瞳が、昔の記憶を呼び起こす。








「愛し、愛されるものを見つけなさい」


まだ、白澤としての運命を歩んでいなかった子供の時分。少女は妖怪の教える寺子屋で教えを学んでいた。

両親も村人たちも、その妖怪に対して理解のあるほうだったと今でも思っている。もしかしたら、危機感が足りずに楽観的なだけだったのかもしれなかったが。

生まれつきの才能か、それとも運命が示唆していたのか。少女は子供のころからほかの子供たちとは違っていた。

人ならざるものを見ることや感じることに長け、自らも並々ならぬ霊力を保持していた。

人は、自分たちと違うものを排他する。普通ならば孤独を深めかねないその力も、少女にとっても他の子供たちにとってもさして気になる問題ではなかった。

だが、時を経るにしたがって少女は周りとの違いを実感していくことになる。


ある時を境に、少女の成長が止まったのだ。


同年代だと思っていた少年少女が大人になり、子供を産んで親になっていくのを見ながら、それでも少女は幼さが抜けきらぬ身体のまま、寺子屋に通い続けた。

親は他界し、少女は寺子屋に引き取られることになる。寺子屋の生徒たちもその生を全うしていった。

少女は何度も何度も自分の生を嘆いた。

自分は人ならざるものなのではないか。そんな考えも頭をよぎった。

だが、それでも少女を教えていた妖怪だけは、少女のことを愛し、励まし続けた。

寺子屋を畳み、妖怪と少女は当てのない旅を始めることになる。その間も少女は何度も悩み、苦しんだ。だがその度に妖怪に諭されて救われたのだ。

人にしては長すぎる道を踏み外すことなく歩き続け、少女はついに白澤の力に目覚める。身体も、緩やかにだが成長を再開した。


「貴女は私の自慢の教え子」


その言葉を最後に、ある日妖怪は姿を消した。そのことを少女は悲しまなかった。むしろ、今まで自分の面倒を見てくれたことに、感謝の念しかなかった。

妖怪の言葉を胸に抱き、少女は自分の道を歩み始める。そしてその時に誓ったのだ。人であろうとなかろうと関係ない。自分も誰かを愛することの出来る存在になろうと。








「そう、か。百点か」

「当たり前でしょう、私の教え子なんだもの。死ぬまで頑張りなさいな」


思い出されるあのころの記憶。そこに出てくる先生の顔は、時には厳しかったが、それでも優しい顔だった。病室を出て行く幽香の背中に、慧音は深く頭を下げるのだった。








「さて、明日には慧音先生も戻ってくる。私もアリスもいろいろ勉強になった。ありがとうな」

「本当、勉強になったわ。これからも見かけたら声をかけて頂戴」


ある日の夕方。寺子屋での最後の授業を終えて、魔理沙とアリスは子供たちに最後の挨拶をする。子供たちからの花束と別れの歌をもって解散となった。幽香は、一足先に帰ってしまったが。


「なんか、悪くなかったな。こういうのも」


教員室を片付けながら、魔理沙は口を開く。アリスはそうねと相槌を打ち、日誌を書いていた手を止めた。


「幽香が0点て言った理由、今ならわかる気がするかも」


アリスの言葉に、魔理沙もなんとなくではあるが共感できる部分はあった。何度尋ねてみても、自分の頭で考えなさいの一点張りだったが。見舞いに行った慧音も、まったく同じことを言っていた。


「きっと、平等に扱いなさいってことなんだと思うわ」

「そうなのかもな。私は、愛情をもって接しろってことだと思ってるけど」

「この後どうする?」

「神社に行こうぜ。久しぶりに霊夢の出す出枯らしが飲みたい気分だ」


教員室前の廊下。二人の言葉を聞いて、扉を開けずに幽香は踵を返す。


「二人合わせて百点かしらね」


本当は答えを教えてやろうと思ったが、その必要はなかったらしい。日傘を両手で廻しながら、大妖は夕暮れの人里へと消えていった。
 
 
 
 
 
 


慧音が無事に里に戻ってから一週間程が経った。久しぶりに一日花の世話をしていた幽香は、玄関横のポストに何かが投函されていることに気がついた。中に入っていのは手紙と写真。

そこには、子供たちの感謝の言葉と、そんな子供たちに囲まれながら微笑む慧音の写真が入っていた。


「文句なし、百点。さすが私の教え子」


家に入ろうとすると、何かが急激な速度でこちらに近づいてくる。おおよその見当はついていたが、流石に無視するのも野暮だろうと幽香は来客を待つ。砂埃と光を撒き散らして現れた魔理沙は、不敵な笑みを浮かべていた。


「さあ幽香、勝負だぜ」

「……明日にしてくれないかしら。疲れてるんだけど」

「疲れてるのか。そうかそうか、なら更に私の勝率が上がるわけだな」


また何か役に立たない秘策でも引っさげてきたのだろう。ため息をひとつつく。


「こっちの教え子はまだまだね」

「なにをごちゃごちゃ言ってるんだ。初勝利、今日こそもらうぜ!」


写真と手紙を胸元に忍ばせる。何故だろうか、疲れているとは言ったものの、負ける気がしない。

誰かを認めてあげながら、風見幽香は今日も幻想郷を生きていく。
 
 
 
 
 
 
ある日、夜雀の屋台でミスティアは慧音を相手にしていた。

最近倒れたと聞いていたが、どうやら元気になったらしい。快気祝いにと差し出した一杯を、慧音は暗い顔で受け取る。


「どうしたのさセンセイ。元気になったんだからもっと明るい顔しなきゃ」


ミスティアの言葉を耳にして、慧音はカウンターに突っ伏す。何事かと思っていると、ぽつぽつと何かを喋り始めた。


「私がいない間、アリスと魔理沙と幽香に代理を頼んだんだ」

「……中々にごっつい連中ね。特に最後の」

「それは別にいいんだ。特に問題も起こらなかったみたいだし、子供たちもよくしてもらった。礼を言いたい気分なんだがなあ、はあ」


途端に無言になり、空のグラスをミスティアに差し出す。この雰囲気をつい最近も感じたような気がしたが、気にせずにミスティアは新しいグラスを差し出した。


「……って言われたんだ」

「え?」

「アリスたちの授業が面白かったと言われたんだ!」


貰ったグラスをたたきつけてからカウンターに叩きつけ、慧音はそれを飲み干した。そこは空にしてから叩きつけるべきではないだろうか。突っ込みたい気持ちがミスティアの頭を走るが、そんなことを言ったら火に油だろうと、しどろもどろに相槌を打つ。


「なあ、店主う。なにかいい案はないのだろうか。妙案があったら……」

「ない」


慧音先生の新たな悩みは、またもや当分続きそうである。







教え子は子供であり、教師は親だと恩師が言っていました。最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
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コメント



0.1330簡易評価
2.100奇声を発する程度の能力削除
>まだ、白澤としての運命を歩んでいなかった子供の時分
自分?
おおお!!続編が来た!!
心に沁みる物がありました、とても良かったです!
6.100名前が無い程度の能力削除
面白かったです。
母性のあるゆうかりん良いなぁ。
10.100名前が無い程度の能力削除
母性愛に満ち溢れたゆうかりわを最高です。
しかしまぁ、甘やかすばかりが教育ではないと。
一人一人の幻想の郷での立ち位置を順守している感じでしたね。

しかし、ゆうかりんの搾乳ならちょっとみた(ry
23.100名前が無い程度の能力削除
いいなー、こんな学校。寺小屋の子供たちが羨ましい!
幽香の能力の使い方がとても素敵ですね。
でっかいひまわりの上で昼寝してる場面はとてもファンタジックでした。
私はアリス先生の右脇腹辺りに身を寄せますね、きっと。
29.100名前が無い程度の能力削除
幽香のこういう立ち位置が大好きです。花を愛する妖怪が、愛に溢れてないわけないじゃないの。幽香さんの愛に包まれたい。
30.80名前が無い程度の能力削除
主要キャラクターが皆きちんとした設定のもとに動いているのが分かります。とても良い作品でした。