Coolier - 新生・東方創想話

ニンギョウシ

2008/08/07 11:14:46
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 ――魔法の森、某所――




















 朝、カーテンの隙間から光が差し込んでくる。


 次第に明るくなっていく部屋。


 私はまだ覚醒しきっていない頭で、昨日考えていたことを思い出していた。































 ――何故、私は生きているのだろう




 生きているだけで意味がある、などという言葉は聞き飽きた。


 生きたいから?


 そう、自分が望むから?


 ・・・そういうものだと、教えられてきたから?















 ――何故、生きようとするのだろう




 今までの経験から、私の命はそう重くないと思う。


 博霊の巫女やらワーハクタクやらは知らないが、私には背負っている物は無い。


 ・・・いや、守りたいと思える人はいるが。


 それはその人にとって、迷惑な行為?















 ――何故、まだ生きているのだろう




 強く生きる気はない。


 生きる理由も差し当たって重要な物は無い。


 所詮、すべて自分のエゴなのだから。


 ・・・生きることがエゴなら、死ぬこともまた。




















 ――何故、早く死なないのだろう




 首を吊ってみる。


 一人、こっそりと。


 ロープが切れた。


 首に、細い物が食い込んだ痕だけが残った。




















 ――何故、人は生きるのだろう




 生きていれば生きているほど、それだけ誰かに迷惑をかける。


 生きているから仕方がない?


 言い訳までして、生きていたいと思えるものなのか。


 ・・・無駄だと知っているのに、他人を気にする私がおかしいのだろうか。















 ――何故、私を生み出したのだろう




 私は人では、ない。


 人の形をした器に、偽りの命を吹き込んだ物体。


 先にこの世を生き、人とふれ合う母は、何を思って。


 ・・・私は母の事でさえ、理解できない。

























 母は私を優しいと言った。


 他人を大切に出来る、強い子だと。


 そうか、優しいとはこんなにも辛いことだったのか。


 だからこの世は優しくないのか。


 他人の痛みを知れば、自分が苦しむと知っている。


 だからミンナ、イきていられる?




















 もう、疲れた。


 強く生きたいとは思わない。


 強く死にたいとも思えない。








 私は人形。


 何も期待するな。


 私を見てる人など誰もいない。


 私を必要とすることなどない。


 唯々迷惑なだけの存在。


 それを己の心に刻め。


 私の優しさは私の一方的な押しつけ。


 私の自己満足。


 だから、それを拒否する人を非難してはいけない。


 私を、否定する人を。

























 さあ、また日が昇る。


 窓から零れる光が眩しい。


 ――私に、太陽は眩しすぎるのかもしれない




 鬱積した気分を振り払い、いつもの顔を作る。


 確か今日は、霧雨魔理沙が模擬試合に来る日の筈だ。


 何かを気取られてはいけない。


 ――私如きが、他人に心配をかけてはいけない




 最低限の人付き合いだけをして、怠惰に生活しよう。


 そうすれば、長く生きていても迷惑をかける相手は少なくてすむ。


 心を傷つけず、逃避することができる。


 ――何から




 ずっと。


 いつまでも。


 この紛い物の体が、朽ち果てるその時まで。






























 「・・・ス・・・・・・ーい、アリスー?」


 「・・・何、魔理沙」


 「いや、どうしたんだ? なんかぼーっとしてるぜ。寝不足か?」


 「弾幕をシミュレートしてたのよ。あなたと一緒にしないでくれる?」


 「そんなのは弾幕ごっこ直前にするもんじゃないぜ」


 「そんなことは分かってるわ。確認みたいな物よ」


 「・・・なんか、今日はちょっと変じゃないか?」


 「・・・何言ってるの。私はいつも通りよ?」


 「いや、お前じゃなくて」


 「・・・・・・」


 「その人形。なーんか違和感感じるんだよな・・・」


 「気のせいじゃない?」


 「そうか?」


 「そうよ」


 「・・・なんか、怒ってないか?」


 「気のせいじゃない?」


 「そうか?」


 「そうよ」


 「・・・・・・」


 「・・・・・・」


 「・・・ま、いいか。私にゃ人形のことはよく分からんからな」


 「でしょ? じゃ、そろそろ始めましょうか」


 「こっちはいつでもいいぜ」


 「今日は最初からとばしていくわよ!!」


 「上等だ、かかってきな!!」


 「行くわよ!!」









                             ――呪詛『首吊り蓬莱人形』――
連投すみません、ニカド電池です。
夏休み終わる前に何か書きたかったのですよ。
つまりそろそろパソコンができなくなる←結論







『首吊り蓬莱人形』って、なんか自虐的だなーと思ってこんなん書きました。


ところで、タイトルをどう受け取りましたか?
作者としては三つほど掛けたつもりです。
・・・と言っても、主人公は自立したホラーイかアリスの二択から変わりませんが。




ん?蓬莱人形は自立してないし、してたとしてもアリスは知らない?
・・・じゃあ、自立人形は完成してるけどアリスが隠してるって事で。
アリスの奥の手みたいな。



感想等お待ちしてます。










そういえば、「てゐもこ!」で”向こうで書いてみてくれ”って言ってる方(最初にコメント下さった方)がいましたけど・・・

作者未成年wwwwwwwwwっうぇっうぇwwwwww
ニカド電池
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コメント



0.360簡易評価
2.10名前が無い程度の能力削除
……で、だからなに?
と、感じました。
何を伝えたいのかがさっぱり。
3.20名前が無い程度の能力削除
結論から言って、完全に置いていかれた感がある
タイトルに意味を含ませたとあるが、これだけでは判断できない
タイトルを膨らませ、意味を持たせてゆくのが作品内容であるはず
読む前は「人形師」、読んだ後は「人形死」 いずれにせよこの二択になる
三つほど持たせたつもりなら、それは文章力と描写が不足しているということ
それが、読み手に何かを伝えようという意思が見られない結果に終わったのが残念

あなたの中で完結しているだろうこのお話は、少なくとも私には理解できなかった
5.無評価名前が無い程度の能力削除
んで?
何を言いたいのかが私には理解できなかった。
↑の人が言ってるように、で?だから何?って私も読み終えた時思いました
7.無評価名前が無い程度の能力削除
「人形師」「人形死」「人形視」かな?
面白かったかといえば……どうだろうね? 
8.無評価名前が無い程度の能力削除
「作者の軽薄な自己満足」
ただそれだけの作品だと思います。
読者に楽しんでもらえるものを書こうとか、少しでも考えましたか?
11.10 削除
私ニコ厨だけどちょっと言わせて
叩かれるためにSS書くなんて最低だと思う笑
12.無評価名前が無い程度の能力削除
毒にもならん
13.無評価名前が無い程度の能力削除
内容が救われないからなぁ
蓬莱の気が病んでいた
それだけに終始している
蓬莱が何故病んだのか、そしてその後どうなったのか
これを明確にしないと
14.無評価からなくらな削除
ちょっと伝わりにくい・・・

パソコンできるようになったら
また来るのですよ!
ワンモアチャレンジ!
15.60名前が無い程度の能力削除
けっこうよかったと思ったけど?
17.無評価名前が無い程度の能力削除
どうでもいい
18.60名前が無い程度の能力削除
何が伝えたいのかはややわかりにくいかも。
でも雰囲気は結構好きだなぁ。
19.無評価名前が無い程度の能力削除
小学生でこれだけのものが書ければ十分だと思います。
21.20名前が無い程度の能力削除
中学生のポエムかよ、というのが正直な感想。
読者が入り込む余地がなく、ただ置き去りという感じですね。

つーか夏休みが終わるから投稿って、こんな中途半端なの投下するぐらいなら、次にパソコンできるようになるまでネタあたためときゃいいのに。
お互い色々ともったいないっしょ。
24.70名前が無い程度の能力削除
否定してるだけは簡単。最近よく思うんだけど想像力というものが欠落してる読者が多い
なんでもかんでも説明されないと文句をいうとか
一昔前の本を呼んでも楽しめないだろうなと思う。
作者に否定的な意見を言う前に自分の読解力を高めたほうがいいだろうと。
あと意見をいうにしても常識的な言葉を用いたほうがそれこそお互いのためになる。
上から意見を言ってる人いるけどもう少し言葉使いなすべき。
現実でもそんな言葉使いなら仕方ないんでしょうけどね。
作者様へ雰囲気は面白いと感じました。ただほんの少し知りきれ蜻蛉的な終わり方だったのが残念
だと思いました。
26.60名前が無い程度の能力削除
首吊り蓬莱人形の切なさと苦しみが出てていいと思いますけどね。
これがアリスの下から自立していないとすればなおさら悲しい。操られているけど意思はある、みたいな。
こういった詩のような形状ではある程度曖昧になるのは当然ではないでしょうか。
個人的にはプチっぽい。まぁ、そこらへんは作者の独断というか判断ですけど。
最後に蓬莱人形の一言があればもっと味が出ていたかも。
27.無評価ニカド電池削除
なにやら予定表の誤植とかでまだ夏休みだったという罠(汗

やっぱりこの作品好みが分かれるなー、と思いました。
作者的には、こういうどこか救われないお話って好きなんですけど・・・
自己満足と言われればそうかもしれませんが、作者は自分が面白いと思える作品を書いています(文章なんて書くの初めてでグダグダですがorz
自分が楽しいと思ったお話を共有したくて、ここにSSを投稿しているつもりです。
作者の好みと合わず、または作者の文章が下手な所為で楽しめなかった方が、低い評価をつけるのも仕方がありません。
ですが、決して作者が皆さんの気分を害したいが為にSSを書いているのではないことはここに明記しておきます。



後は気になったコメに。
>>終わり方関連(最後に蓬莱の一言、尻切れトンボ)
これ、作者も考えたんです、最後に一言。
――アア、私ガしたかっタことッテ何ダったっけ――
みたいなの。
ただこれを入れると、作者の頭の中でこのお話が蓬莱固定になってしまって・・・
作者はこの作品、最後まで読んでもアリスと蓬莱どちらともとれるっていう二面性が好きだったんですよ。
で、一人でうじうじ考えた結果抜くことに。
それすなわち尻切れトンボorz


>>個人的にはプチっぽい
プチのこと忘れてた\(^o^)/