Coolier - 新生・東方創想話

淑女たれ!

2011/11/16 17:52:59
最終更新
サイズ
32.41KB
ページ数
1
閲覧数
3112
評価数
35/77
POINT
5390
Rate
13.88

分類タグ


「霊夢お誕生日おめでとう」



数々の異変から数年が経ち、博麗霊夢は今日17歳の誕生日を迎えていた。

幻想郷は相も変わらず平和だが、騒がしい。
妖怪達は神社で夜ごとに騒ぎ、たまに誰かが異変を起す。
そんな退屈しない毎日を送っている内に、何時しか霊夢の姿は大人の風格を帯び始めていた。

「今年だけで、随分背が伸びたわねえ」

去年の年の暮れ。酒に酔った紫が感慨深げに呟いていた事がある。
麗しく成長した霊夢の姿に、紫はまるで花見の肴にでもする様に、目を細めながらしきりに呟くのだ。

「ふ~ん……そお?」

霊夢はまるで他人事の様にそう呟き、到ってマイペースで一人盃を傾ける。当の本人にとってはわりと関心が薄い事だ。

「霊夢はホントお子ちゃまだったからなあ。ここまで成長してくれて私は嬉しいぜ」

そんな霊夢の姿は、やはりというか、冷やかしの恰好の標的になってしまう。

「アンタねぇ……」

中でもこの一番の悪友である、霧雨魔理沙に言われるのが、かなり癪に障るのだ。

「何よ? お子ちゃまって? どういう意味よそれ」
「さあ~ね? 色々と考えてみたら? 色,々,と」

そう言って冷笑を浮かべる魔理沙は、今や霊夢以上に長身となった背を本殿の石段に預けている。
成長の早い魔理沙は、すっかり霊夢を追い抜き、お姉さん的な身長と風格を備えていた。
その姿は、さながらスタイリッシュなカッコイイ系の、お洒落プレイボーイだ。

悔しいけど、霊夢から見ても正直かっこいいと思えてしまう。だからそれが余計に癪に障る。

「私はね清純派なの。アンタみたいな浮ついたヤローと一緒にしないでほしいわ」
「霊夢はホントかわいいわ。穢れが無いって感じで」
「何よ? やる気?」
「おおっと、その手にはのらないよっ……と」

魔理沙との間に交わされる会話の内容も、何だかここ最近急に大人びてきたように思う。
それに何時の間にか、以前みたいに魔理沙の方から勝負を挑発してくることも少なくなった。今はそれが逆転して、霊夢の方からケンカを吹っかける事の方が多くなっている。

「何よっ! アンタも私も歳なんか変わんないじゃない!」
「はは! 巫女さんこちら!」

なので、最近は何だかいいように弄ばれている様な気が無性にするのだ。それがまた更に癪に障る。

……とは言え、ここ最近の霊夢の近況は、まあこんな感じである。
妖怪や悪友のウザさは倍増したと言うものの、これといって悩みになるものなどは無い。

(ああ、強いて言うなら……)

「さあ、今日もレッスンを始めるわよ」

紫の口うるささも倍増した。

「霊夢ももう大人になったんだから。これからは博麗の巫女に相応しい立ち振る舞いが求められるわ」

なんて事を言って、普段の生活や、話し方や、お札に書く文字の練習まで、まるで幼児の手習いの様にうるさく口出ししてくるのだ。

「博麗の巫女はこの幻想郷を統べる者。この楽園の頂点に立つ者なの」

座敷に寝転がる霊夢の傍で、まるで夢枕に立つ幽霊の様に、座ってくどくどとお説教をたれるのである。
まあ、幽霊みたいなもんだけど。

「その巫女にふさわしい…… て、ちょっと!聞いてるの!?」

なのでやかましくて聞いていられない。

「ん……コホン! ……いいこと? 霊夢」

お説教じみた紫のレッスンも、さながら「巫女の耳に念仏」だ。

「あなたは立派な巫女として連綿と続く博麗の系統を守っていかなければならないわ。先代の巫女もその前の巫女もそれはそれは怠惰な…… て、何脱いでんの!? アンタ!?」
「だって、今日暑ぃじゃん……着てらんないよ。こんな暑っいの……」
「巫女服脱いじゃ駄目だから!『暑ぃ』とか『じゃん』とかホントNGだから!」
「今日はもうサラシだけでいいわ。あ~きもちい~」

ちりりんと縁側の風鈴が涼しげな音を立てる。なんとも情緒があるアイテムだ。

「も~っ! 霊夢! ちゃんと聞きなさい!」

紫は腕をぶんぶん振って地団太を踏む。
「宙に浮く程度の能力」を持つだけに、楽園の巫女は何だか色んなものから、別の意味で浮いてしまってもいた。

「あなたは立派な巫女として、一人前の女性として、これからは節度ある態度を身につけるの」
「ひゃっこい麦茶汲んでこよ……」
「節度ある女性、つまりは『淑女』よ。ええ……すばらしい響きだわ。それは女の到達点でなければならないわ。……果てしないロード、飽くなき探求。その先にこそ、真のレディの境地があるのよ。ねえ、ちゃんと聞いてる?」

暑苦しい顔の賢者の説教が、一人くどくどと続いている。
巫女のいない居間に、賢者のどこか恍惚とした声色が空しく流れていくのであった。






















淑女たれ!





















「お……おお……あおぅ……」

霊夢の血走った瞳がカッと見開かれていた。

彼女の目の前には一冊の豪奢な冊子が。
充血した霊夢の瞳が、その冊子の上を何度も行き来している。

隣でひょ~うと口笛が鳴った。

「こりゃあ豪勢なことで」

長い足をゆったりと組んで、映画スターばりにその身をソファーのクッションに沈めているのは霧雨魔理沙。
彼女の顔には、霊夢とは対照的に余裕ある笑みが浮かんでいる。

「ねえ……ホント……いいの?」
「ええ、いいわよ」

霊夢のちょうど対面には紫の得意そうな笑顔。

「ホントの? ホントに?」
「ええ、お誕生日のお祝いだもの」
「そんなぁ……ぅわめっちゃテンション上がってきた! どうしよう……!」

あきらかに興奮気味な霊夢の血走った眼差しが、嬉しそうに手元の冊子に戻り、きょろきょろとせわしなく泳いでいる。
そのレディにあるまじき醜態を晒す巫女の姿に、妖怪の賢者の眉がピクリと釣りあがった。

「ただし。これはレッスンの一環と思いなさい?」
「う、うん……」

冊子の奥からは霊夢のうわずった返事が。

「こうしてわざわざ高級店にあなたを誘ったのも、ひとつはレッスンの為でもあるの」
「いっぱい食べちゃって、いいの?」

大きな冊子の上から、霊夢の目がひょっこりと覗いた。
そんな巫女の姿を横目に、魔理沙は思わず口元を吊り上げる。

(聞いちゃあいないな……)

「ええ、構わないわ。但し、淑女に相応しいマナーをもって食事をする事。これが条件よ」
「うんうん。淑女する淑女する」
「淑女、レディの事よ? 分かるわね?」
「うんうんレティね。レミィのことよね」

巫女は冊子から目を離さずに、カクカクと機械的に反応する。

「それさえ守れば、おなかいっぱい。ええ、好きなだけ召し上がってもらって結構よ?」
「う……ぅおぉぅ……!!」

どうやら彼女のセンサーは必要な時、セリフにだけ反応するらしい。大変便利な造りだ。

(どうなる事だか……)

自分の見事に縦ロールした金髪から手を離し、魔理沙はテーブルの上に視線を落とした。

『MENU』

瀟洒な文字で綴られた冊子は、当然彼女の前にも用意されている。
魔理沙はそれを手に取り、無造作にばさっと項を開いた。

「ゆ、夢みたい……」

霊夢のうわごとの様な声が、耳にかすかに届く。
なるほど夢の国みたいだなと魔理沙は思った。

紅魔館のメイド長、IZAYOI咲夜プロデュース、コンセプシャルカフェ 『アモンズ』
それは今、幻想郷で最も瀟洒で最先端を行くと話題のデザートカフェだ。

昔からファッション、デザインセンスには定評のあった咲夜は、今や人里で一種のカリスマファッションリーダーの様な存在になっている。
『アモンズ』はこの咲夜の人気に目を付け、紅魔館が満を時して登場させた、超本格都市型決戦仕様洒落乙デザートカフェである。

「少女達よ魔物たれ」

店は紅魔館の主、レミリアスカーレットの考案したコンセプトを忠実に実践している。
その外観内装は元より、居並ぶお洒落メニューの数々まで、徹底して拘りぬいて設計されているのだ。しかも、そのどれもがデーモンプライスの超高級品ばかり。
それはまさに乙女心の夢世界を実現させた、ファニーキッチュなファンシーフリルがレディーセレブにお洒落泥棒であった。

「ふ~ん……」

魔理沙は、長い足をひょいひょい組み替えながらメニューを流し見る。
過剰装飾とも言える冊子には、色とりどりのデザートの数々が、写真入りで夢いっぱいに掲載されていた。女子にとってはコレだけで最早凶器である。

(……なるほど。結構力入ってるのな)

写真入りのメニューを眺めながら、魔理沙はぼんやりとそう思った。
前々から、この店の評判は彼女の元にも聞こえていたのだ。


(……まあ、地上ではマシな方なんじゃないの?)


何日か前、神社でこの店の事が話題になった事がある。
幻想郷の少女達は、基本的に皆田舎者ばかりだ。こういう都会的な建物は、瞬く間に彼女達の興味をさらってしまうのだ。

「え? 天子行ったの? あのお店!?」

アリスが仰天して目を見開いていた。彼女は最近魔理沙に対抗してか、髪を伸ばし始めている。

「ん、まあね~、この間の話だけど」

要石の上で、足を組んで腰掛けている天人の周りに、幻想郷の少女達が集まっていた。皆お約束の体育座りだ。

「いいな! いいな~~!!」

お洒落話にあこがれる命蓮寺のぬえ達や永遠亭のてゐや鈴仙などが、座ったまま目を輝かせて互いに顔を見合わせている。

咲夜には「一度感想を聞かせてね」などと言われてはいたのだが、なかなかおいそれと近づける雰囲気の店ではない。話題にすれども、実際に行ってみるという事とは別だ。
興味はあるが入ってみる勇気は無い。なので、ほとんどの少女達は店を遠巻きに眺め、あれやこれやと噂話をするばかりであった。

「あそこのガナシュのシュクレは私にはちょっとハードだけど、ペーストのタッチはわりとマイルドで、結構ビビットなクレゾールだったわ」

なんだか良く分からない横文字を駆使して、ぺらぺら感想を述べる天子。そしてそれに口をあけて羨望の眼差しを送る少女達。
その姿は、空き地の土管の上で自慢話をするスネ夫と、ジャイアン、のび太、その他空き地の野球仲間達といった、あの伝説的な構図を演出していた。

「ね、ねえ、テンコ……わ、悪いけど……に、日本語で説明してくんないかなあ……?」

あの時は田舎者まるだしの霊夢が、泣き笑いの様なひきつった表情を浮かべていたっけ。
魔理沙は目の前のメニューに視線を落としながら、そんな少女達の様子をぼんやりと思い出していた。

「ここは淑女の嗜みを学ぶには絶好の場所……。あなたも周りの娘の仕草を良く見てお勉強するのよ?」

紫の声が耳に流れてくる。
その後ろを、妖精メイドが音も無く通り過ぎていく。まさに紅魔館にいる妖精メイド達がここで働いているのだ。

全員見事に洗練された立ち振る舞いである。

どうやらお店のメンバーは、紅魔館で一定以上の経験を積んでいる者ばかりで固めているらしい。館によく遊びに行く魔理沙には、それが一目で分かった。
紫が霊夢の躾のために、この場所を選んだ理由も良く分かるというものだ。

「ね、ねえ。ま、魔理沙は何にするの?」
「ん~、私?」

気づけば、また霊夢の目が冊子の上から覗いていた。遠慮がちな目が、上目づかいに魔理沙の事を見ている。
お店の妖精メイド達の事など、既に完全に眼中になさそうである。

「私は、適当に……」

魔理沙はメニューにさっと目を流す。普段紅魔館に通っているだけに、わりと高級デザートには耐性があるのだ。

「あ、これかわいいっ……!」

霊夢がメニューの写真を指差して息を呑む。

「どれ?」
「これ……。すっごいかわいい……!」

そこには赤と白の配色が絶妙な、いかにも豪華なパフェがでかでかと載っていた。
写真の下には『イチゴとレッドベリーのムースデコレーションパルフェ』とある。
紫もテーブルの向かいから首を伸ばしてその項を覗き込む。

「へえ、いいじゃないの。それにするのかしら?」
「えー?」
「えー? て何だよ?」

霊夢は頬を高潮させて嬉しがっている。うれしいのに「えー?」なんて言ってみせるあたり、霊夢が純乙女化している何よりの証だろう。

「でも、これ……凄……! 2000円もする! いいの? ホントに?」
「ええ、良くってよ。もっと頼んだっていいのよ?」
「えー!?」

霊夢は頬に手をあてて嬉しそうな声を上げる。
魔理沙は、何となくフルーツのタルトか、バナナチョコのパフェにしようかなと当たりをつけていたので、霊夢に合わせてパフェを頼む事にした。

「まあ、最初はそれ、て事でいいんじゃない? とりあえずオーダーしようぜ」
「そうね」

魔理沙はそう言ってパタンとメニューを閉じ、テーブルに置く。

シュバッ!

やはり思った通り、それだけで店の妖精メイドがつむじをまいて現れる。流石は咲夜プロデュースの店だ。

「やあ」
「いらっしゃいませ、八雲様、霊夢様。そして魔理沙様」

魔理沙の顔見知りの妖精メイドだ。
紅魔館の面々とは付き合いが長い。周りにも見知ったメイドの顔がチラホラ見えるのがわかった。

「私は、そう……。バナーヌとショコラのパルフェにしようかな」

魔理沙は、にかっと乙女殺しのイケメンビームで微笑む。これが今の幻想郷では猛威を振るっているのを、彼女は……良く分かっている。

「かしこまりました。お嬢様」

紅魔館でそうする様に、妖精メイドは足を折って一礼する。「お嬢様」と言うのはどうやら決まったセリフらしい。

「そうね……私は『オペラ』を」

紫は大人なチョイスだ。
メイドはまた足を折り深く一礼する。

「Yes マダム。早速に」

特別仕様のセリフに紫は噴き出すが、メイドは華麗にスルーだ。流石は咲夜仕込み。

「ホラ、霊夢も注文しな?」
「わ、私? 私は、えと……」

霊夢はというと、メニューを広げて、せかせかとページをめくっている。一生懸命さっきのパフェの項を探しているのだろう。
やがてソレをテーブルに広げ、

「こ、これ……」

写真を指差して、妖精メイドを見上げた。
『イチゴとレッドベリーのムース……なんとか』などと言う、小難しい横文字が言えるわけが無いので、写真を指差しているのだ。
その表情はとても幸せそうで、まるで親におもちゃをねだる子供の目を連想させた。

「霊夢?」

ここで紫の指導が入る。
やはりそんなマックの注文の様なオーダーでは淑女としてはいただけないのだろう。

「そうだよな。ちゃ~んとオーダーは伝えないとな~」

意地悪そうににやにやする魔理沙。
その横で霊夢はメニューを顔に近づけて唸っている。

「霊夢。メニューはテーブルに置いて」

紫にそう言われ、霊夢は大人しくメニューを置く。

「背を伸ばしなさい?」

言われるがままである。なかなか従順だ。

高級スイーツはやはりタダのニンジンとは訳が違うらしい。
この辺りはさすが紫というべきだろう。霊夢の事を良く分かっているのだ。

背をのばして、手を膝の上に置くと、霊夢の姿もなかなかの佇まいになる。バレエダンサーの様だ。

「はい、どうぞ?」
「え、えと……い、いちごと……ぺ……ぺット」
「レッドだよ。レッドベリー」

とはいえ中身は変わっていないらしい。霊夢はやはり霊夢であった。

「……のむ~すで、これーしょ……しょんぱるぱる……パル、ふぇ……」
(ぱる言いすぎだろ!?)
「を、どうするのかしら?」

霊夢は紫の方に一瞬うっと顔を向け、

「……お、お願い致します、わ」
「いよっ。よくやった」
「えらいわ」

弾ける様に魔理沙と紫は拍手する。アメとムチ作戦だ。そして照れてはにかむ巫女17歳。

「かしこまりました。『バッナーヌとショコラのティラムィスパルフェ』と『ゥオペゥラ』。それから『ゥイチゴとレッドベゥリーのムースデコレーションパル~フェ』でございますね」

妖精メイドは、舌を噛みそうな難しい横文字のメニューを巻き舌で流暢に復唱し、まるで舞いを舞うように下がっていった。と言うか本当に踊りながら下がっていった。
よくわからない演出だが、紅魔館らしいといえばらしいかもしれない。

霊夢はキラキラした瞳で、その瀟洒な後ろ姿を見送っている。
メイドがフリフリレースの夢カーテンの向こうに颯爽と消えるまで見送った後、

「魔理沙て大人ね、こんな難しい言葉、私には発音できないわ」

もじもじと体をくねらせながら振り返るのだ。だがその表情はある種の達成感に満ち溢れていた。

「余裕の四つん這いだよ」
「素敵……」

オヤジギャク以外の何物でもない言葉も、場所を変えれば天使の福音となるらしい。
霊夢のキラキラ輝く瞳は、もはや見るもの全てがバラ色フレームに収まる、メルヘン仕様になっているに違いなかった。『アモンズ』恐るべしである。

程なくして、いよいよ彼女達のテーブルに注文のパフェが運ばれてきた。

霊夢が「ワーワー」いいながら乙女の様に小さく拍手している。

「お待たせしました。『バッナーヌとショコラのティラムィスパルフェ』と『ゥイチゴとレッドベゥリーのムースデコレーションパル~フェ』でございます」
「あわわわ……」

目の前に置かれたイチゴパフェの威容を見上げ、霊夢は驚愕の声をあげる。
キレイなガラスのカップに、白い色と赤い色のパフェがくるくると、まるで魔貫光殺砲の様に渦巻いている。てっぺんにはイチゴやアイスやチェリーがこれでもかとばかり乗っていて、クリームがぐるぐるちょんってなっていて、上から赤いソースがでれ~んで……何かそんな感じだ。
魔理沙のパフェも凄い事になっていて、もう『夢の国のタワー』て感じである。

「か……っかぁ~わいぃ~い……」
「すげえな……」

思わずパフェを見上げる二人。
頂上の部分が明らかに目線より上にあった。迫力満点である。

「続いてこちら。『ゥオペゥラ』でございます」
「何コレ? 何? 何~!? 羊羹みた~い!」
「洒落乙ぅぅ~」

紫の元に運ばれてきたのは、洒落たゴールドのお皿に載った四角いチョコケーキだ。

「やばいわね……ちょっとテンション上がってくるわね……」

さすがの紫も、現物を目に理性崩壊の危機に直面しているようだ。
やはり高級スイーツの引力は凄まじいものがある。

「さあ、それじゃあせっかくだから乾杯といきましょうか?」

運ばれてきたグラスを紫が掲げると、魔理沙と霊夢もご機嫌の様子でグラスを持ち上げる。

「霊夢? グラスはブリッジを持って」
「はぁ~い」

ついいつもの宴会のクセだ。
カップの部分を持っていた霊夢が、舌を出しながらグラスを持ち替える。
その様子に意地悪そうに笑う魔理沙。
二人のその姿は、初めて見る者の目には紫の妹達の様に映るだろうか。

「それじゃあ霊夢。お誕生日おめでとう」
「おめでとうな霊夢」
「ありがとう紫。それに魔理沙も」

三つのグラスがシャンと触れあう。
大声を出して「かんぱ~い!」ガシャーン!とかやっていた頃が嘘のようだ。

(うん、そうそう。そうやって大人しくしていれば本当に美人なんだから)

満足そうに頷きながら、グラスを傾ける紫。
なにか「黙っていればかわいい」的な微妙な見方だが、細かい事はいいだろう。

「さ、さあ……た、食べるわよ……!」

せっかく大人の雰囲気をかもし出していたテーブルが、約一名の仕業でにわかに殺気を帯びてくる。
テーブルには運ばれてきたメニューの他に、大小の様々なシルバー類が整然と並べられていた。

「ぅわぁ……これ、どうやって使うんだろう……」

霊夢が困ったような嬉しいような、形容しがたい表情でそれを見ている。

「普通は端から使うんだろうけど、コースメニューじゃないしさ。好きに使っていいんだよ。こう言うのは」
「へえぇぇ~……」
「何も無理して全部使うことは無いんだ。そのイチゴなんかこの長いので十分じゃない?」

(ふぅん……)

フォークを摘みながら説明している魔理沙の横顔を、紫が感心して見つめる。

(やっぱり何だかんだで魔理沙は育ちがいいわね。仕草に生まれ持っての気品があるわ)

魔理沙は元々は大きな道具屋の娘だ。
それに、昔から紅魔館に我が家の様に出入りしている事も大きいだろう。知らず知らずの内に、テーブルマナーの基礎が身についているのだ。

「そ、そっかあ……。私、一瞬特殊部隊の七つ道具か何かかと思っちゃったわ……」

一方謎のテイストで田舎者まるだしの楽園の巫女。
やはり小さい頃からの躾は大事だ。ちなみに幼少から母親代わりで霊夢を育て上げたのは、他ならぬ紫であった。

「紅魔館直伝……かな。いつの間にか慣れちゃったみたい」

頭をかく魔理沙の大人びた横顔に、霊夢は羨望の眼差しを送っている。

「よ、よ~し……」

そして緊張の面持ちで巫女は動き出す。
なるべく上品に見えるように、虫歯菌の槍みたいなフォークを手に取っり、てっぺんに載ってるソースが掛かったイチゴを突き刺す。

チラ……

(……こんなのでいいのかな?)

そう思いながら霊夢は紫の様子を盗み見てみた。

紫は特に何も言わないようで、知らん顔をしている。
よ~し、しめしめ。ぐへへいただきま~すと霊夢が大口を開けたその時。

「はいストップ」

ビシッ
と霊夢の手に衝撃が走った。

「は、が……」

血走った視線をイチゴからゆっくりと手に移すと。
スキマからのびた扇の先が、しっかりと霊夢の手を抑えていた。

「口を持っていかない。目を血走らせない。がっつかない」
「うぐぐ……ぐ」
「くっひっひ……!」

文字通り目と鼻の先にあるイチゴちゃん。
しかしどんなに力を込めても手がビクともしない。この僅か数センチの間が、一生想いを遂げる事が出来ないのでは無いかと思えるほどの、絶望的な距離に感じる。

「食事の際にこそ、レディの性格の地の部分が出てしまうの。わかる? 霊夢」
「だ……だって。食べたいんだもん……」

今にも泣き出しそうな顔だ。

「こう言う場合は、口を持っていくのではなく、食べ物を口に持ってくるのよ?」
「うん……わ…わかったわ……」

普段ならハラの一つも立てるところだが、今は何よりもイチゴちゃんと添い遂げる事が先決。
霊夢はすべての邪念を掻き捨てて、真剣な表情で紫の言葉に耳を傾けている。ある意味ものすごく素直な性格ではある。

「えと……食べ物を……口に……」

霊夢は結構真剣な表情で紫の動きを追いながら、自分も背筋を伸ばし、パフェのグラスを引き寄せる。

「口に入りそうな、食べやすそうなものから先に行くといいわね。大きなものは細かくカットするのよ?」

慎重にイチゴちゃんを口元に持ってくる。ソースが垂れない様に左手で受けをつくって、

「そうよ。その通り。そうすればソースが垂れても慌てる事はないわ。きれいよ霊夢」
「レディオーラが駄々漏れだぜ。霊夢」

ぱくっ

そしてついに思い焦がれたイチゴちゃんとの魂の邂逅。大願成就である。
あらん限りの精神力をもって、霊夢はさも上品に口を小さく動かしている。
が、その表情はレディの澄まし顔から、見る見るうちに恍惚としたものに変わっていった。
それが驚いたり、ほんわかしたりしてくるくると変化していく。

「ふ、ふいぃぃいいぃ~~~~~」

ほっぺがとろけるとはまさにこの事だろう。実際霊夢のほっぺはとろけそうだった。

「うまいか? 霊夢」
「は……はむぅ……!」
「はは、そう。よかったな」

おいしそうに口を動かせる霊夢につられて、魔理沙も改めて自分のパフェのバナナを食べてみる。
あまく冷たいバナナに、やや温かいチョコソースが掛かっている。この「やや温かい」というのがポイントだろう。それだけ素材の新鮮さが引き立つのだ。
更に、アイスやクリームをほんのり溶かす事で、それらが旨く混ざりやすい様になっている。
これは咲夜がデザートに良く使う手だった。鮮度を重視する咲夜の、まさに瞬間芸的な手法だ。

「なるほど。こりゃあ美味しいや」

咲夜らしいメニューの仕掛け方に思わず顔が綻ぶ。

一方、霊夢は持ち前の鋼の精神力をもって、再びレディの仮面を装着していた。
今度はてっぺんに乗っかったミニケーキにとりかかろうというのである。
パフェ道楽にとって最初の山場だ。霊夢は小刻みに震えながらケーキを半分にカット。

「……ハアハア……」

そして、それを全身全霊の魂と歪んだ愛を込めて、今まさに抱擁せんとしたその時、


「そうはイカの塩辛大根ですわ」

「ごげっっ!!」


突然手から失われたケーキに霊夢の口は虚しく空を噛んだ。
何事とばかりに魔理沙と二人でギョッとして顔をあげると、

「当店のバースデーサービス『キンピラゴボウ』と『サバの味噌煮』でございます」
「咲夜!!」

テーブルの傍には紅魔館のカリスマメイド、十六夜咲夜の颯爽たる姿が。どどん!

「今日は霊夢の為に特別コーチを呼んでおいたわ」

オペラをつつきながら、紫が落ち着きはらった様子で口を開く。どうやら特別カリキュラムの発動らしい。

「レディ、淑女の作法に詳しい紅魔館のカリスマメイド、十六夜咲夜さんです。先生、今日は宜しくお願い致します」
「良きに計らいやがれでございますわ」

べべんっ!! と奇矯なポーズを決めるカリスマメイド。
かつての短めの髪を肩まで伸ばし、より洗練されたメイド服を身に着けた彼女は……やっぱりいつも通りの咲夜だった。

「オーメデトウ~♪ オ~メ~デトウ~♪ こ~ちらか~ら祝福を~♪」

咲夜はいつもの無愛想な表情で、左右に揺れながらブツブツ歌い続けている。一応霊夢を祝福している様だ。
……歌っているのはいいのだが、その歌は誕生日の歌とは少しニュアンスが違うのではないかと思ったが、魔理沙はあえて突っ込まなかった。
そして咲夜は、持ってきた『キンピラゴボウ』と『サバの味噌煮』の皿をテーブルに置く。
どうやら誕生プレゼントらしい。全く意味不明のチョイスである。

「あ……ありがとう……」

相変わらず何を考えているのかイマイチ良く分からないメイドだ。さすがの霊夢も、引きつった笑みを浮かべるしかないらしい。

「ン……コホン、では先生。早速ですが、この娘に礼儀作法の何たるかを教えて頂けますでしょうか?」
「♪…I~~sing for brilliant today~晴~れ~渡~
                     ……わかりましたわ」

歌の途中で再び素に戻るカリスマメイド。サビの部分をいきなり切ったため、こっちとしては何だか歯切れがわるい。

「それでは早速解説させて頂きます。皆様の目の前にございますのが、当店自慢のスゥィ~ツメニュ~の数々でございます」
「わ~」

目の前のパフェに、小さく拍手している霊夢。
さっき邪魔されたばかりだがノーカウントらしい。

「厳選された最高級の素材のみを使用した、濃厚で口溶けの良いスゥィ~ツラインナップでございます。特に材料に用いた黒蜂蜜は、ここ幻想郷ではごく僅かしか採取されない大変貴重な……」
「……先生?」
「かの大妖怪、風見幽香をして ……はい? 何でございましょう」

説明に夢中で少しオーバーランしたが、咲夜はサッと話しを切り無表情に戻る。

「レクチャーの方を」
「かしこまりました」

またもや話しを途中切りし、素に戻る咲夜。
風見幽香が一体何を言ったのか、魔理沙はめちゃくちゃ気になったが我慢した。
ちなみに解説しようとした自慢の黒蜂蜜とやらは、パフェにもケーキにも一切使われていなかった。。

「それでは霊夢様のマナーを拝見致したく思います。先ずはとりあえずテキトーにかつアーティスティックにご賞味ください」
「やた!」

何だかんだで結構焦らされる形となったが、霊夢は飛びつく様にパフェを頬張り初める。

「んんん~~~っっ!!」
「美味しいわ」
「うま!」

三人とも、改めてスゥゥィーツの味に舌鼓だ。

「はぁ~、私幸せよ。一生忘れない。一生忘れない」

霊夢はすっかり元の素の状態が出てばくばくやっているが、紫は今回は口出ししない。

「ン……コホン、如何でしょうか先生……」

ただやはり眉がピクつき始めている。
咲夜は暫く無表情で霊夢の食べるのを見ていたが、

「エクセレントでございます」
「そうね。エクセレントだわ。実に優美で非の付きどころの無い……て、ううぉぉ~~い!?」

ある意味予想どおりの珍回答。
紫は目玉を飛び出させ、立ち上がる。

「ちょっ!? 先生??」
「自由で傍若無人。明朗快活でDQN。まるで旧都の春風に吹かれるような心地良さを感じます」
「は? ……はあ。 でも先生? それは単に粗野なだけと言い換えることもできる可能性を有しているとも考えられるのではないかしら?」
「くっひひひひ……!」

笑う魔理沙を尻目に、紫はあからさまに眉をヒクつかせながらも、口調を抑えて抗議する。
一応、霊夢の手前あくまで淑女でありつづけるつもりらしい。早口だけど。
咲夜はと言うと、当然ながらそんな紫のプレッシャーをあまり気にする様子はない。

「時代が移った今、過剰な作法は返って堅苦しく、見るものに無駄な緊張を強いることになります。それでは淑女として完全とは言えません」
「そ、それはそうですけれど……」
「それどころか、悪くいけば嫌味で不快な印象を相手に与えかねません。ましてやここは幻想郷。人間流のマナーは妖怪達には時に不可解で滑稽なものに映るものです」

顔色一つ変えず持論を展開し始める咲夜。
紫は半信半疑で耳を傾けているようだ。
そして、その下で一人アーティスティックにパフェをバカ食いしまくる巫女。

「し……しかし先生……」

確かに一理あるとは思う。だがしかし、それはあくまでも一つの意見にすぎない。全てはマナーの基本が整っていてこその…

「そう、例えるなら妙にオバさんチックに見えると言うか……」
「どっっき~~ん☆!」

咲夜の言った、とある禁止ワードに紫が反応したのは言うまでもない。

「時代には、その時代に合ったマナー、作法というものがございます。ですがそれらに倣い、追従することに何の意味がございましょう?」
「かっかっかっ……! うんうん、そうだ! 咲夜の言う通りだぜ!」

宴会的な調子で悪ノリするのはイケメン魔法使い。一言二言多いのは今も昔も一緒だ。

「そ……っ……それはっっ……!」
「苔むしたマナーを振りかざし、乙女に秘められた無限の可能性を自ら否定する。それでは只の口うるさいオバさんですわ。オバマさんですわ」
「おぉぉ………………バ…………」

紫は愕然とした表情で小刻みに震えはじめた。
一方、その隙を突いて足元でゴソゴソ蠢き始める白黒の影が、

「そうだ霊夢。良かったら、他にも新しく何か頼んでみるか?」
「えー? だって悪いわ。紫、なんだか話してるみたいだし……」
「堅いこと言うなって。ほれほれ、このメニュー何でも頼み放題だぜ~? こんなの食べられるチャンスこの先滅多に無いぜ? 今日は腹一杯食べていいんだって、紫も最初そう言ってただろ~?」
「そ……そうね……ゴク…………魔理沙の……言う……とおり……」

傍で勝手に盛り上がる少女約ニ名。
それをよそに咲夜のご高説は続いている。

「重要なのは常に時代をリードしつづけること。他に媚びない自分のスタイルを貫き続けることですわ。それがこそが、真の『淑女』の道と言えるでは無いでしょうか?」
「な……なるほど……。そ……それは確かに一理……いや、ひょっとしたら万理に通じる理かもしれない……」
「時代の最先端のマナー。それは自分自身が作るモノでございます。貴方自身が新時代の神になるのでございます。キラ様になるのでございます」

咲夜の話に耳を傾ける紫の目は、まるで変な宗教にハマった少女のような、イタい輝きを帯びていた。ぶっちゃけ完全に丸め込まれている。
因みに咲夜はキラよりもむしろL派だが、そんな事はどうでもいい。

「……さすがはカリスマメイドの先生です…… 全くその通りですわ……っっ……! わたくし目が覚めましたわ!」

オバさんの一言でね。
などと言っては即スキマ送りだ。

「ハッ、そうだわ!」

そして紫は何か思い出したように咲夜を制する。

「先生! 先生のそのお話を是非私のお友達にも聞かせてあげたいの……! 宜しいかしら?」
「神は万人を隔てない。私の一言で一人でも多くの少女が救済されるなら、それは良い事です」



****



「そうだな~、プリンとか好きか? 霊夢」
「プリン!」

相変わらず少女達の蠢動は続いていた。
霊夢はひときわ大きな声を上げているが、紫は全然気付かない。
霊夢の瞳にポンとプリンの像が写る。

「うんうん! 好き好き! 愛してるっ!」
「そう。そりゃあ結構だ」

疾風の様に現れる妖精メイドに、魔理沙は勝手にオーダーを通す。メイドも、変に紫を刺激しない様に忍者の格好で注文を受ける。心得たものだ。

「後は……そうだな~、スフレとか? 」
「え? 何それ? 何? 何ー? 美味しいの?」
「スフレって言うのはな。チーズケーキの事だよ。美味いぜ~? ゲロはくぜ~?」
「うんうん! それいい! それにする! それにする!」

「スフレ」というと聞きなれない名前だが、チーズケーキが出るらしいという事は分かったようだ。
霊夢の表情が見る見るうちに笑顔で溢れていった。

「……

気づけば、何時の間にかテーブルに紫の姿が無くなっていた。
魔理沙が振り返ると、向こうの壁側の席で即席のマナー講座が始まっているのが見える。

『カリスマメイドの素敵マナー講座』

壁には何時の間にか看板が掛かり、何処から湧いて来たのか西行寺幽々子や八坂神奈子、八意永淋、聖白蓮らが勢揃いで席に着いていた。

(ありゃりゃ……皆揃っちゃって……)

全員気合いの入ったメガネ姿。その上自前のノートとペンケースなんか持参している。

「……と言うわけです。カクカクしかじか」

教壇に登る咲夜のテキトーな言葉に、皆神経質にノートをとり、しきりと頷く。
神奈子などは、五色のラインマーカーをテーブルに広げ、重要項目をいちいち色分けしてチェックしている。意外にマメな性格だ。

「先生」
「はい。八意様」
「時代をリードするマナーって、いったいどう言ったものなのでしょう? わたくしにはイマイチイメージが出来にくいのですけど……」
「そうねぇ。一言で言ってもそれは難しい事だわぁ」

幽々子が頬を抑えながら首を傾げる。
皆はそれに吊られるように、互いに顔を見合わせて頷きあったりしてる。めっちゃ真剣そうだ。
教壇に上がった咲夜は、良い質問だとばかりに大きく頷き、

「宜しい。では直接わたくしが手本を示すと致しましょう」
「おお……!」

頼もしい講師のセリフに、一同からパラパラと拍手が沸きあがった。

(かっかっかっ……! よくやるよ、咲夜のやつ……!)

そんな彼女らの様子をソファー越しに見ながら、魔理沙は腹を抱えてテーブルに向き直る。

「あ……ぁあ……あ、ふ」

そこには、最早神職の巫女と呼ぶにはかなりあやしい少女の間抜け面があった。
もちろん「淑女」と言う概念からも対極に位置する表情だ。

「やあ、見事な食べっぷりだな」
「し、しあ、わ……」

霊夢は小刻みに震えながらスイーツの余韻に溺れていた。危険な薬剤に浸かった様な目をしている。
この現象は、恐らく数ヶ月続くのだという事を魔理沙は知っている。霊夢はずっと後になっても、美味しかったモノの味を口の中に正確に再現する事が出来るらしいのだ。

「さあさあ、どんどん行こうぜ~」

当然魔理沙も手を緩めるつもりはない。
気前良く注文を重ねる彼女達のテーブルには、お店のメイド達がまるで臣下の様に集まっている。

「よ~しそれじゃあガンガンいくぜ~! 高いモノから順番に持ってきな!」
「魔理沙素敵!! 愛してる!!」

メニュー表を片手に、スイーツはパワーだとばかりに大盤振る舞い。
絨毯に跪く妖精メイド達を侍らせて、店内にはちょっとした魔理沙キングダムが出来上がっていた。


「んほぉぉぉぉぉぉおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~~~っっっ!!!!」


向こうのテーブルから、空気を劈く奇声がこだましたのはその時だ。
どうやらカリスマメイド自らの実演が始まったらしい。

「しゅぎょいぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいぃぃぃぃぃぃ~~~~~~~~~~~ぃぃぃぃ~~~~~~っっっ!!!!!!」
「ぶっっ!!!???」

集まった幻想郷のレディ達は一斉に目を飛び出させている。

「 ちょっ!!!! 先生っ!?」
「それはマズイっ!! それはマズイって!!」

予想を超越したカリスマメイドのぶっ飛びマナーに、大慌てで壇上に集まる紫達。そして途中で転ぶ幽々子。
咲夜は、ちょっと表現出来ない様な表情で一頻り「ひぎぃぃ」とかやった後、サッと元の無表情に直り、

「ただいまのが、私が考案したお食事時における『「まあ素敵」「まあ美味しい」的なモノを表現したアクション』でございます。もちろん、これはその他のあらゆるケースにも応用でき……」
「ちょっ……! ちょっと!ちょとー!先生ー!」

幻想郷を代表する有力妖怪達は、咲夜の渦潮の様なペースに呑まれアップアップしながら縋り付いついている。
そう、咲夜もまた霊夢達と同じく成長していたのだ。
「完全で無敵なメイド」に!

「はい、何でございましょう。紫様」
「そ……! それは余りにも突飛でワイルドかつアーティスティック過ぎな表現では無くって!!??」
「そ! そうだよ! な、なんか微妙に18歳未満な感じじゃないか……いや、えと……じゃなくって!!??」

紫と神奈子は真っ赤な顔でカリスマメイドに取り付く。
混乱してる中でも、淑女としての体裁を辛うじて保っている姿はさすがだ。女の意地の様なものを感じさせる。

「ですから新世界の神になるには」
「そ、それはそうですけれど……!し、失礼ですがそれはもはやレディと言うよりかなりアグレッシブな感じで…仮にも書いてる奴が18歳未満でなんたらかんたら……」

そんな大慌てのレディ達に囲まれ、無表情でピースサインをかます咲夜。

「アヘ顔ダブルピース余裕ですわ」
「……バッカッッ……!!」

完全に楽しんでいるとしか思えない。

大妖怪達を振り回す咲夜の無敵っぷりに、魔理沙は腹を抱えて撃沈する。
そしてコッチはコッチで、超人的なペースで高級スイーツが消費さるカオスな状態が展開されていた。
魔理沙は目に涙を浮かべながらも懸命に霊夢に問いかける。

「し……しゅぎょいか? 霊夢?」
「しゅぎょい! しゅぎょい!」
「っっバカ過ぎる……!!」

ばんばんとテーブルを叩く魔理沙。
よせばいいものを、自分で「しゅぎょいか?」などと聞いてしまった事が余計ツボに嵌った様だ。
霊夢の方は口をリスの様に膨らませ、至って幸せそうに、

「んほ~~!」

とか言い出す始末。ホント意味不明である。

「は……ハラ痛て! ハラ痛て~~!!」

足をびたびたとバタつかせながら、魔理沙はついにソファーに転がりこんでしまった。








数日後







「は…………へ……?」

マヨヒガの門前で、端正なイケメンフェイスを歪ませる九尾の狐の姿があった。
その顔を無感情に見上げるのは、完全で無敵なカリスマメイド十六夜咲夜。

「代金は締めて53万円です」

狐の小刻みに震える手には、ゼロの沢山ついた紙が握られている。

「お……ぉおぉ……ぉぉぉ……っっ!!」

その血走った目は、悪い薬剤に精神を蝕まれているかの様な、危険な色を帯びていた。

「…ですが、もちろんビタ一文まける気はありませんからご心配なく…」

「んほおおぉぉぉぉぉぉぉおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~っっっ!!!!」

デビルプライスな代金を取り立てにやってきた咲夜の前で、アヘ顔で叫ぶ淑女・八雲藍の嬌声がどこまでもこだまして行ったとさ。



「計画通りでございます」



(了)
慧音「もうだめだよ。コイツら」



私達の部室にはたくさんマンガがあります。
でもその中でも、皆が「聖書」と呼ぶ冊子の様な本が少数ながらあります。
それは2年生以上にならないと読む事ができません。先生は「公にすると問題だけど大事な事が書いてあるから大切に使いなさい」といいます。
だから普段は本棚に注連縄をして封印しています。
でも、一番人気があって、いつも誰かが借りて行きます。他の部の娘達も借りて行きます。先生も借りて行きます。
そんな素敵な部室が私達は大好きです。
読んでくれてどうもありがとうございました。
冥途蝶
ひっっさし振りなのにぐうの音も出ない……
お嬢様
こじれたあげく!何でこんなラストになったのかとっても不思議です!
咲夜さんの歌っている曲は、初音ミク「オメデトウ」でした!分かったかな?
超門番

追記:「高級」の字が「高給」になってました。。コメント11番様の言うとおりです!ごめんなさいっ。
    ぺ・四潤様。教えてくれた所変更しました。ありがとうございます!
   
【注意!】 手で受けを作って食べるのはマナー違反です。霊夢のマネをしない事! 
      コメント40番様、教えてくれてありがとうござます!全然知らなかったです! 
お嬢様
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.1980簡易評価
1.100名前が正体不明である程度の能力削除
生きて帰ってこい藍。
5.100名前が無い程度の能力削除
Crazy.(誉め言葉
6.90奇声を発する程度の能力削除
>空気を劈く奇声がこだましたのは
ピクッ
霊夢の可愛さと後半のドタバタ感がとても良かったです
そして、アヘ顏www
7.100お腹が空く程度の能力削除
新作待ってました。
相変わらずネタが豊富で楽しいことです。
が、残念ながら本筋が我々男子には恐らく一生わからないスイーツ関連(笑)
甘ければ何でも良い、じゃだめなんでしょうねぇ。
というか、食べ物の感想に「可愛い」は必要なんでしょうか(笑)

あと、こんな話題には必ず出てくると思っていた早苗さんがいなかったのが少し残念でした。
さて、最後に咲夜さんはどこからそのネタを拾ってきたのやら。
今作最大の謎である(笑)
8.100Shingo削除
お嬢様&グルメ泥棒キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!(某宇宙ライダー風に)
今では、お嬢様の作品を思い出す度に、口の中に唾が溜まるほどですからね。
思わず、掲示板の『一押しの作者さん』のスレッドに書き込んだくらいですよ~!

そして相変わらずのノリに、甘いスウィーツ……自分は甘い物好きなので、すっげえ食べたくなりました。
あと、咲夜さん色々な意味で凄すぎw
最低限守らなければいけないマナーはあるでしょうが、やっぱり美味しく食べるのが、一番幸せで、大切なマナーなんでしょう。
自分もアモンズの瀟洒な高級スウィーツが食いてぇぇぇぇぇぇぇ!!
9.100Ash削除
待ってましたたあぁぁぁぁ!
いつものお嬢様だぁぁぁ!
貴女方の作品は全て毎回読ませてもらってます!
とても面白い!それに霊夢かわいい!

今回もお腹が空いてしまった……ちょっとその辺りのスゥィーツを買い漁って来ますww
男子だがこの際そんな些細な問題は無視することにしますww
10.100君の瞳にレモン汁削除
きた!お嬢様きた!これでかつる!
11.100名前が無い程度の能力削除
あいかわらず 腹の虫を暴れさせる作品を書く方達だぜ。
男でもスイーツの魔力には勝てないのだ~~。
ところで、『高給』スイ~ツ・・・?? 誤字?いや、狙ったのか?値段と味は確かに比例するし意味は通るのだが・・・
13.無評価ぺ・四潤削除
最初に出てくる「くだをまく」というのは酔っ払いが同じことをくどくどぐちぐち文句を言ったりすることなので感慨深げに言う様子としてはちょっと逆の意味になってしまいます。
16.100がま口削除
おこんばんは! まずは、投稿ありがとうございます。
スイーツですか。いいですねぇ。激甘党の私にとってはたまらん題材です。
特にパフェの外観を説明しているくだりでは、頭の中でイチゴとレッドベリーのムースデコレーションパルフェを3回食べましたよ。
咲夜さんの講義は支離滅裂でしたが、マナーの自由化に関しては一理あると思ってしまいました。
ケーキを1ホール机にデンと置いて、カレースプーンでザクザクと切り崩しながら食べる山賊スタイルが大好きな私にとって、非常にありがたい意見であります(笑)
あと、お嬢様方の部活がたいへん楽しそうでなによりです。
私も学生時代は文芸部だったので、部室に本がたくさんありました。鍵を預かる部長特権でよくたむろしては、こっそり漫画を読んでいたのがいい思い出です。
これからも、若さとヨダレ溢れる作風を貫いていって欲しいなぁと思いました。
17.100ぺ・四潤削除
前半を読んだ感想はたまにはデザートもいいよね。今度喫茶店でも行ってパフェ頼んでみようって思ったのに後半どうしてこうなった。畜生笑い殺す気かwww
このあまりに残念すぎる咲夜さんは一体どこで道を踏み外したのかwwww
それ以前に何をどうしたらこんな咲夜さんが書き上がったのか3人に詳しく聞きたい。
18.100白銀狼削除
お嬢様待ってましたァァーー!!!今回もまた腹が減ってヤバイヤバイ。
こんな夜に読んだのが間違いだったのかな…よっしゃ今からコンビニで一番高いスイーツを買ってきますww
しかしまた今回は自重とはかけ離れてますねw いや、もっと暴走してくださいお願いしますwwwwwww
体重が増えない事を祈りながら最後に一言。霊夢可愛いよ霊夢
21.100名前が無い程度の能力削除
咲夜さんの潜在能力が解放された幻想郷か…常識にとらわれてはいけない

アリスと幽香が幻想郷で一番淑女っぽいの
22.100スイーツなんかに絶対負けたりしない!削除
スイーツには勝てなかったよ…
26.100名前が無い程度の能力削除
ノヴァ教授のプリンの食べ方を真似しようとしてプリンを吹っ飛ばす私・・・
とても悲しかった・・・
29.100名前が無い程度の能力削除
何だこれはっ!?何なんだこれは!?
色ペンを机に広げてチェック……ああ!やってたやってた!
31.100名前が無い程度の能力削除
アヘ顔ダブルピース余裕ww

ワイルドかつアーティスティックな作法ってw

おかわりを注文してもよろしいかな?
33.80名前が無い程度の能力削除
咲夜さんのカリスマがマッハ過ぎてお腹が空かない。むむむ、困ったぞ
それでもご馳走様でした。次回作も楽しみにしてますのだ
そして後書きの聖書に対する先生の大人な対応に惚れた
34.100過剰削除
もうまんま魔理沙と同じ反応wwww
電車の中で読むもんじゃないわこれwwww
36.90名前が無い程度の能力削除
パフェの描写に魔貫光殺砲が出て来たあたりからもうだめだ
笑った
37.100名前が無い程度の能力削除
霊夢が嬉しそうな描写だけでこちらまで嬉しくなってしまうな
しかし紫の仲間のチョイスに作為を感じる
そのメンツでつるんだら、ますますオバはんくせーだろうw
39.100名前が無い程度の能力削除
こいつは凄えwwwwもう腹抱えっぱなしですwwww
40.70名前が無い程度の能力削除
手皿はマナー違反です
42.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
正体不明様   ありがとう!門さんの作品にコメントくれた人だね!藍様は暫くはダメだと思うけどww
                                            お嬢様
        ありがとうございます。前回ので気を良くした門ちゃんがまた何か考えてるみたいです。
        次回作があればどうか気にしてあげて下さい。               冥途蝶
        わ~い!正体不明な人だぁー!コメントありがとうございます!とっても嬉しくって超
        舞い上がっちゃいましたよ!サンキューベリマです!            超門番
5番様     渋っ!……でもありがとうww 楽しんでくれて最高!           お嬢様
        Crazy Diamond!!!!                         冥途蝶
奇声を発する様 奇声さんお久しぶり~!やっぱりちゃ~んとみてくれてるんだねー!もう「奇声」て言葉に反応しすぎだよ!
        アヘ顔とかのよく分かんないネタはお蝶にきいてっ!                    お嬢様
        咲夜担当の冥途蝶です。咲夜さんの最強ぶりが伝わってよかったです。おかげで前半と繋げるのに苦労しまし
        たが、何とか着地できました。アヘ顔は淑女の基本スキルかと。               冥途蝶
        ありがとうございます!「ピクッ」ていうのが定番ですねぇ。。。               超門番
お腹がお空様  門さんが「お空さん」て言ってたからそれでいくねww ん~??何何~?カワイイは食べ物に必須の条件だ
        よ~?やっぱ見た目かわいくないと食べる気しないからね~。咲夜ネタに関しては私には答えられないから!ww
                                                    お嬢様
        どうも!お空さん!当初このお話は霊夢ちゃんのレクチャにー「輝夜→早苗→咲夜」と講師が登場する予定でした。
        でも長すぎるからそっくり変えたんです。 ……まぁそれでこんなになっちゃったんですけどね! 超門番
Shingo様    ほ、ホントだーーーーっ!! 掲示板にでてるーー!! こんなのあるんだね!初めて知ったよ~!! やだ!何
        か恥ずかしい!!もうホント毎回くだらないお話で申し訳ないよ! 楽しんでもらえたらそれでイイから! 超感謝!
        アモンズは夏休み中に行った下北沢のお洒落カフェがモデル。とりあえず雰囲気に飲まれないように周りの子達に
        メンチ切りまくっといた!なんか負けた気がしたww
                                                     お嬢様
        咲夜担当の冥途蝶です。今回のお話は霊夢さんが軸になるか咲夜さんが軸になるかで結構揉めました。そのあげく
        出来上がったものがこんなくだらないものだったという・・・ でもよろこんでもらえて良かったです。次回作も
        どうかお楽しみに。                                    冥途蝶
Ash様     いつもの私??そんな事ないからっっ!ww 今回はとにかくお蝶に振り回された感じだよww あの娘のセンスは
        ホント意味不明だから!www                               お嬢様
        Yahooニュースとかで「○○地域からスイーツ消える」みたいな記事が出てたらAshさんの事を思うようにしますw
        男の子でもスイーツ好きですよね~!私はスイーツ好きな男の子とってもいいと思います!    超門番
瞳にレモン様  ちょwwなんなのこの名前!?www 意味分からなさすぎww                お嬢様
        すばらしいお名前です。みているだけで目がしばしばして、涙が出てきそうです。        冥途蝶
11番様    うん。「高級」。完全に間違ってる! しかもタグまで! 光の速さで直しました・・ ありがとうね。
                                                     お嬢様
        フツー「コウキュウ」て打ったら「高級」で出ますよね?このパソコン狂ってますよ!おかしいですよ!
        すいません速攻で直しますごめんなさい。                          超門番
ヨン様     な・・なるほど・・・っ!! とっても参考になります。どうもありがとう!          お嬢様
がま様     がまさんおひさしぶり=!へー!がまさん昔文芸部だったんだー!へー!
        ウチの学校では文芸部って言うのは無くって、「図書同好会」って言うんだよ。私達のは違う部だけどね。
        ちなみにウチの部室のカギは門さんが持ってるよ。だから「門番」。誰よりも早くに来て、誰よりも遅くまで残って
        ないといけないのよ!ちなみにそれ以外「門番」的な要素は一切無いけどね!ぶっちゃけこじつけ!   お嬢様
        さ・・山賊スタイルですって??すばらしいです・・!それは幻想郷に行かないと出来ない食べ方なのでは??
        いや、もしかしてがま様が・・!?                                冥途蝶
ヨン様     ヨン様アドバイスありがとう!「くだをまく」全然フツーにつかってたよ。
        この残念極まりない咲夜ちんは全て冥途蝶の罠だから。私全っ然関係ないから!それだけは言っとくからねっ!基本
        的に下ネタは使えないヒトだから!清純派なんだからね!                      お嬢様
        ちなみに私もそうですから!下ネタなんて見ても困るだけですから!勘違いしないで下さいよねっ!   超門番
白銀狼様    コンビニスイーツはあなどれないよね~!結構高いし!もうそこらへんのお店より絶対高級だよねー!
        サラリーマンのお兄さんとかが、コンビニのケーキとかカゴに入れてたりするの見るとなんか和むww 「あー男の
        ヒトも甘いの食べるんだ~」とか思っちゃうww                          お嬢様
        スタバ、サンマル、ニューカフェは値段の敷居が高いですけど、コンビニはなんとか手が届きます。でもそれでも高
        いのでマックに逃げ込んだりします。悲しい学生事情です。。                    冥途蝶
21番様    アリスは表面上レディっぽいけど裏がありそう。そう言うの今度書いて見たいかも。
        幽香ちゃんは、まあ淑女っぽいかな?                               お嬢様
        というよりお蝶の潜在能力が開放されたお話でした。。わたしはもう付いていけませんでしたよ・・w  超門番
スイーツに負けたヒト様  
        負けてるじゃん!!ww 「勝てなかったよ・・」てw 落ち込まないでー!www          お嬢様
        こういうネタは好きですよww うん。最高ですwww                       超門番
26番様    ネタがむずかしいよーww でもプリンはご愁傷様かなw 読んでくれてありがとう!         お嬢様
        ローソンのバケプリが私はオススメです。でも人によっては吐く人もいますのでご注意を・       冥途蝶
29番様    今でもフツーにやってるからね! 私はそんなことしないけどww                  お嬢様
        私は完全に神奈子様タイプですねぇ・・。それで机の上がぐしゃぐしゃになっちゃうんです。      超門番   
44.100名前が無い程度の能力削除
今回は食べ物メインと言うより作法メインなのでグルメ怪盗淑女ですね。
ただ暴走咲夜さん、フリーダムすぎるw

アモンと言えばデビルマン。デビル喫茶は紅魔館。
あー、胡桃入りチョコケーキ食べたいなー(チラッチラッ)

>>超門番様
前回コメのテニス真似は山吹まで・紳士&詐欺師・聖書辺りはなんとかなります。
スがヌになったら…うん、無理です。
45.100名前が無い程度の能力削除
やべーやっぱり超面白い
これからも期待してます
46.100名前が無い程度の能力削除
はあれいむかわいい
でも他の皆も全員かわいい
47.100愚迂多良童子削除
>>ファニーキッチュなファンシーフリルがレディーセレブにお洒落泥棒であった。
もう何を言っているのか全く分からないw
タグにアヘ顔を付けるべき、咲夜の新世界の神的発想には恐れ入るw
活字だからこそ出来る暴挙。
48.100紅川寅丸削除
この度はプレイボーイな魔理沙から目が離せませんでした。
ナズーリンがイメージしている3年後の魔理沙がいました。
『今はそれが逆転して、霊夢の方からケンカを吹っかける事の方が多くなっている』
ここが二人の関係をナイスに表しておられる。
ナズの予想を超えたところですね、まいりました。
「余裕の四つん這いだよ」「素敵……」これを言わせるまでの雰囲気作り、スゴイですね。
導入部でガッチり掴むお力はホントに羨ましいのです。
後半のノリは良い意味でついていけませんが(w)

パフェと言って思い出すのがその昔。
散々飲み食いした後の3次会4次会、深夜の喫茶店でチョコレートパフェを食べるのが仲間内での取り決めでした。
大抵は人数分同時に来ますよね? そしてなんとなく同時に食べ始め、一番遅かったモノが【弱い奴】と蔑まれるのが決まりごとでした。
ここで不思議だったのが、早食いにも拘らず、がっつくのはみっともないと皆が認識できていたことです。
『オレ、焦って食ってねーし、せっかくだから味わって食いてーし、』見たいな顔をしつつ、優雅にガッポガッポとチョコパをほうばるわけですな。
喫茶店で出されるサイズでしたら、20秒かからなかったですね。
【珈琲貴族のチョコバニラ】旨かったなぁ……もうあのカロリーは吸収できなくなってしまった。
ホントどうでもよろしい話ですいません。
49.100名前が無い程度の能力削除
わては『スイーツ』とかよくわからね田舎もんだども
とりあえず霊夢がめんけぇことはよくわかった
52.100リペヤー削除
笑い死ぬかと思いましたwwwwwww
とくに魔貫光殺砲wwwwwwwwwww
54.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
31番様    もうダブルピースとか分けわかんないのについてはお蝶に聞いてっ!
        でも読んでくれてありがとう!また見にきてね!              お嬢様
        咲夜さんなら本当に言いそうだな~、て思いませんか?…思いませんか。   冥途蝶
33番様    先生も大好きだからね~「聖書」w 最初見たときよりも心なしか明らかに増えてる気が
        するのはきっと気のせいだとおもうんだ。うん。絶対気のせい。       お嬢様
        咲夜さんのぶっ飛びマッハぶりは困ったものです!でもまたやりそう……   超門番
過剰様     過剰さんありがとう!なんか久しぶりだね。 電車の中で読んじゃだめだと思うよ?
        一人でニヤついてたら、まわりの女の子に気味悪がられちゃうからねww でも私は嬉しいけどね! お嬢様
        携帯掲げてニヤニヤはヤバフラグです。最近はフツーに携帯掲げて写真撮ってくる人がいるのです。過剰様
        が警戒されないよう祈っております。                             冥途蝶
36番様    以前ドラゴンボールを全巻ムリヤリ読まされたことがあってね~w そこからとってきたネタw 私でも楽に?
        読破できたから一度挑戦してみて!                             お嬢様
        「え~と、アレ、何だっけ?ピッコロの、あのパフェみたいなやつ」「は?魔貫光殺砲ですか?」
        この会話から生まれたネタです。                              超門番
37番様    でも考えてもみて!幻想郷で淑女、て言ったらどうしてもこのメンツになっちゃうじゃんww
        つまり、淑女っていうのはオバ(r(スキマ送りにされました)                お嬢様
        霊夢さんの描写はお嬢様の文章力です。この文才がうらやましいっ!              超門番
39番様    読んでくれてありがとう!楽しんでもらえた?
        久々の投稿で緊張したけど旨くいってよかったわ。また新作楽しみにしててね!         お嬢様
        周りに人がいないか十分注意してから笑ってくださいね!                   超門番
40番様    そうそう!ネットで調べたら思いっきり「マナー違反です」とか「勘違いマナー」とか書いてあったw教え
        てくれてありがとう!ここに投稿し始めてからホント勉強になる事ばっかりだよ。        お嬢様
        受け皿や取り皿などを持ってくる。が正しい形ですね。とても参考になりました。有り難うございます。
                                                     冥途蝶
57.100名前が無い程度の能力削除
淑女が途中で行方不明になっていた気がしましたが、とても楽しめました
霊夢は田舎者だろうと可愛いのです
58.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
44番様   どうもありがとう!この咲夜さんはフリーダム過ぎて暴走状態だよね・ 行き過ぎた自由は無法と同じなん
       だって、改めて思い知らされたよww                         お嬢様
       「美鈴式かめはめ波」読んでくれた人ですかっ!そしてそしてひょっとしてリアルテニプリの人だったり!?
       いいなーテニスとか旨い人って… 運動は得意ですけど球技はどうも…ですねぇw ていうかひょっとしてチョ
       コケーキ期待してます!? チラチラしないでくださいよ!w                 超門番 
45番様   まあ・・喜んでもらえたのはヨカッタ・のかな?
       そうやって励ましてくれるとホントがんばれますwww どうもありがとう!        お嬢様
       「こういったネタ」を期待されているものと考えさせていただきます。フフフ……       冥途蝶
46番様   うん・・前半せっかくかわいいクスッとくるお話で平和に終ろうとしてたんだけどね・・何でだろうねww
                                                  お嬢様
       ありがとうございます。うん。後半がかわいかったと考えさせていr(削除されました)   冥途蝶
愚迂多良童子様
       わーい!ぐ~たらさんだ~!わーいだけど「アヘ顔」タグとか意味わかんないネタは却下!ww
       「ファニーキッチュ~」辺りは私の表現。恐れ入ったかしら? ニヤァァ            お嬢様
       どうもありがとうございます!咲夜さん一流の神理論はお蝶の持論です。さすがは天才少女!あほだけど。
                                                  超門番
先生     やった!ついにナズーを超えたんだぜ!この近未来ネタはずっとやりたかったものの一つ。そして余裕の
       四つんばいは私のオヤジギャグコレクションの一つ!そこを突っ込んでほしかったんだよ~!後半のノリ
       は無視していいからねーw                              お嬢様
       長編とても楽しめました。後半のノリについては、私の世界をなんかかわいく出したかった気持ちが形に
       なったものです。またたろうと思っています。コレに付いてこれないようではまだまだですね。 冥途蝶
       パフェのカロリーくらい飲み干して下さい!私は先に邪魔なフルーツとかを片付けておいて、クリームを
       じっくり楽しむ派です。パフェはチョコとクリームだけを美味しく楽しむものだと思ってます。 超門番
49番様   誰だーーー!!www     
       めんけぇ霊夢、満足してもらえた?w 「スイーツ」っていうのはスーツのドイツ語版のことだよw お嬢様
       下北のお洒落カフェにみんなで行ったとき、「私って田舎モノだったんだぁ~」て思いました。なんかくやし
       かったので、とりあえずパフェの一番おっきいやつ完食しました。                超門番
リペヤー様  門さんのお話にもコメントくれてありがとう!
       なんか普段のノリそのままのお話になっちゃったww  次回作もたのしみにしてて!       お嬢様
       楽しんでいただけて何よりでございます。物語はやっぱり楽しいのがいちばんですね。       冥途蝶
59.90ワレモノ中尉削除
淑女とは……断じてそんな言葉使いをする人ではないと思いますが(笑)
思いっきり吹いてしまったので負けですw

しかし53万円分霊夢と魔理沙2人で食べたのか……。胸焼けとかそういうレベルじゃないな、最早。
63.無評価お嬢様・冥途蝶削除
57番様   幻想郷では常識にとらわれてはいけないんですね! ・て感じのお話ww 霊夢の感じが気に入ってもらえて
       大成功!幻想郷はたぶん田舎だと思うから・・w                      お嬢様
       これが真の淑女のテイストでございます。まさに「計画通り」です。             冥途蝶
中尉様    「中尉」って位だったんだね!今日はじめて知ったww いままで門さんに合わせて適当にビシッとかやってた。
        一応軍隊的なものかな~、とは思ってたんだけどねww                  お嬢様
       53万円分のスイーツ。まさに乙女の夢世界を実現させたファニーキッチュなファンシーフリルがレディーセ
       レブにお(r(スキマ送りにさせました)                         冥途蝶
65.100名前が無い程度の能力削除
何と言う策士!?咲夜さん、恐ろしい娘(メイド長)・・・!?(を)
とにもかくにも、久々のグルメ泥棒シリーズの新作・・・やはりいい出来です。
某メダルな平成ライダーでの会長さん風に言うならば「素晴らしいッ!!まさに食の欲望が瞬時に沸き立つほどの出来栄えだよ、里○君!!!」・・・ってとこでしょうか?(を)
68.無評価お嬢様・冥途蝶削除
65番様   仮面ライダーネタは良くわかんないけどw、咲夜の恐ろしさは伝わってよかったよww
       このお話ホント久しぶりだったからねぇ。覚えてくれてる人がいてくれてよかったね~て
       皆で喜んでたww もう少しで新作出すからまた覗きにきてね!             お嬢様
       今回は私アレンジの咲夜ちゃんでした。多少濃厚激辛ジューシーなテイストになりましたが楽しんで
       頂いて恐縮です。新作も4作くらい出来上がっています。どれが来るかはお楽しみです。  冥途蝶
69.100ネコ鍋同盟削除
お嬢様、冥途蝶殿、超門番殿、はじめまして、こんばんは、そして・・・ご馳走さまでした!!
始まりの淑女ゾーンからオバマさんを経てアヘガオダブルピースwキャーサクヤサンショウシャーにて止めを刺され、藍様にて埋葬されましたw
今までこんな美味しい作品を知らなかった・・・不覚!!
新作だと・・・おかわりだ!(某○クトリーム様風に)
70.無評価お嬢様・冥途蝶削除
ネコ鍋同盟様  名前がかわいいww こちらこそはじめましてー。読んでくれてありがとう!
        このお話のシリーズは私達3人の合作で構成してるんだよ~。結構大変な作業なんだよw
        学校にいる3年間は続けるつもりだから暖かく見守ってあげてね!        お嬢様
        グルメ泥棒の世界にようこそ。
        ハイテンションで支離滅裂な話が特徴のおふざけサークルです。部活の合間にちまちまやってます
        ので皆でお茶会する感じで見て行ってください。これからもよろしくお願い致します  冥途蝶                              
74.100名前が無い程度の能力削除
お前ら「アヘって咲夜さん」でググるなよ!絶対ググるなよ!!w
75.無評価お嬢様・冥途蝶削除
74番様  あきらかにトラップ臭がぷんぷんしたんだけどww もうググちゃったよw とりあえず通報しときましたからw  お嬢様
      そうそうこんな感じでございます。まさに理想の表情です。大変満足しましたので通報致しました。 冥途蝶
76.90幻想削除
おいしいものに目が無い霊夢かわいいよ霊夢。
アへ顔は堪忍してくださいw
77.無評価お嬢様・冥途蝶削除
幻想様   コッチもありがとう!アヘ顔ダブルピースはコレ以来私らの仲で流行っちゃって・・・言うのあんまり抵抗無くなっちゃった。。。
      慣れってほんと怖いよね。。 この時はキャラごとの担当だったから霊夢は私のネタ。気に入ってもらえてうれしい!   お嬢様    
      お嬢様がどんどん染まっていく…計画どおりですわ……      冥途蝶