Coolier - 新生・東方創想話

おやすみなさい

2010/01/18 07:37:00
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※このお話はオリジナル要素を含みます。それが嫌いな方は今すぐリターンしてください。














 誰かとの出会いには必ず別れがある。
 知らない誰かであろうと、見知った誰かであろうと出会った以上は必ず別れが付き纏う。

 別れは少しだけ寂しいと彼女は語った。

『なら、最初から誰とも関わらなければいいじゃない』
『この世に生きている以上、そんなことは出来はしないさ』

 私の言葉に彼女はそう答えた。それから『それに』と私に子供っぽい笑みを浮かべながら続けた。

『それじゃあ詰らないじゃないか。誰かと関わって、誰かと一緒に過ごすからこそ人生は楽しくなるんだぜ』
『魔理沙は楽しい?』
『うん?』
『魔理沙は私と関わって、こうやって一緒に過ごしていて楽しい?』
『ああ、楽しい。フランだけじゃなくてこれまで出会ってきた沢山の奴らと会って一緒に過ごして、私の人生はこの上なく楽しいぜ』

 そう言って、魔理沙は膝の上に座る私に眩しい笑顔を向けた。





 私は鼻歌を歌いながら外出の準備をしていた。
 今日は久しぶりの外出だ。
 御洒落にも自然、力が入る。
 着替えを終え、私はその場でおかしな所は無いか確認してみる。
 こういう時、鏡に自分の姿が映らないのは不便だな、と思う。

「どう、おかしなところ無い?」

 側に控えさせていた妖精メイドに聞いてみる。

「大丈夫だと思いますよ。バッチリです」

 少し私の姿を眺め、彼女は大きく頷いた。

「よかった。それじゃあ行ってくるね」

 それを見て私は部屋の扉を開ける。

「あ、お待ちください!」
「むう、なによ」

 呼び止めた妖精メイドに振り返る。

「こちらをお忘れですよ」

 言って差し出されたのは、白い日傘と、赤いリボンの巻かれた真っ黒なとんがり帽子。
 私にとって大切な帽子だ。

「ありがとう」

 それらを受け取り、私は今度こそ部屋を後にした。
 長い階段を上り、玄関を目指す。

「あら、フラン。お出かけかしら?」
「お姉様」

 廊下の途中でお姉様と出くわした。パチュリーの所で本でも借りてきたのか、その手には薄手の本が数冊抱えられていた。
 お姉様は私の格好を少しだけ眺めて、直に何処へ行くのか察したようだった。

「魔理沙の所かしら?」

 あっさりと何処へ行くのかを言い当てる。

「うん」
「そう、……夕食時までには帰ってくるのよ」

 頷いた私にお姉様は小さく笑みを浮かべた。

「わかった。いってきまーす」
「いってらっしゃい」

 私に小さく手を振るお姉様に、私も手を振る。

「……私も、咲夜の所に行ってこようかしら」

 背後で、お姉様のそんな声が聞こえた。
 途中で何匹もの妖精メイド達と出会う。皆それぞれに掃除やお喋りをしている。
 その内の何匹かが私に気づき、頭を下げていく。

「お出かけですか、フランドールお嬢様?」
「いってらっしゃいませ」

 とんがり帽子を被り、私は外へと続く扉を開いた。
 日傘を開く。

「あれ、フラン様。お出かけですか?」

 館を出て、門を開いたところで声をかけてきたのは美鈴だった。

「うん、魔理沙の所に行って来る」

 私がそう言うと美鈴の顔は、少しだけ懐かしさと寂しさの入り混じった表情を見せた。
 けれど、その顔も直に笑顔になる。

「そうですか。お気をつけて」
「うん、ありがとう。お土産持って帰ってくるからね」
「期待して待ってます」

 じゃあね、と美鈴に手を振り、私は空へと舞い上がった。
 目指すは魔法の森、霧雨魔法店だ。





「相変わらずジメジメした森だなぁ……」

 魔法の森へと降りると、私は思わずそう口にしていた。
 湿度が高く、ネットリと肌に張り付くような空気がなんともいえない不快感を誘う。
 そういえば、と私は以前魔理沙と共にこの魔法の森を訪れた時のことを思い出す。その時、この森の不快感に堪忍袋の緒が切れた私は、レーヴァテインでこの森を焼き払おうとした。結局それは魔理沙に止められ、未遂に終わったのだが。
 懐かしさに私はついつい笑ってしまう。
 懐かしい、本当に懐かしい。
 何かを思い出すたびに笑みが零れる。そんな、傍から見れば気味の悪い視線を送られるだろう笑いを繰り返しながら、目的地を目指す。

「とうちゃくー」

 目の前には、霧雨魔法店という名の廃墟があった。
 壁や窓、屋根はとうに崩れ落ち、辛うじて残っている建物の痕跡には草や蔓が蹂躙し、更に樹木もあちこちから生え、そのわずかに残った痕跡さえも押し潰そうとしている。
 そこにかつて霧雨魔法店があったと分かる唯一の証拠は、一際大きな木に引っ掛かった霧雨魔法店と書かれた看板だけだった。誰かのいたずらの結果なのか、あの看板だけは今も変わらず当時の姿を残している。
 私は廃墟を回りこみ、裏へと回る。
 辺りは草で覆われているにも拘らず、その一角だけポッカリと綺麗に整えられている広場があった。
 私は更に進む。足を止めたのはその広場の中心。
 そこには、小さな墓石が立っている。
 名は刻まれていない。代わりに、その墓石には白いリボンの巻かれた黒いとんがり帽子が掛けられていた。

「久しぶり、魔理沙」

 墓石の前に立ち、日傘をくるくると回しながら、私は一人口を開く。
 
「ほら、これ魔理沙に作ってもらった帽子だよ。今でも大事な私の宝物」

 帽子の端を持ち上げて、目の前に魔理沙がいるように私は語る。
 他にも紅魔館であった小さな出来事、お姉様と喧嘩した時の事や仲直りした時の事、パチュリーや美鈴の事も話す。
 話題は尽きることなく、私は一人語る。

「あら、先客がいたようね」

 背後から静かに声が掛かった。

「ごきげんよう、アリス」
「ごきげんよう、フランドール」

 私は振り返らずに素っ気無く挨拶をする。
 アリスが隣に立つ。その横顔は特に気にした様子は無かった。

「アリスも魔理沙に会いに来たの?」
「ええ、そうよ」

 そう言って、アリスは私にハンカチを差し出す。
 それを見て私は首を捻る。

「涙を拭きなさい。可愛い顔が台無しよ」

 言われて頬を触ると、確かに濡れていた。
 涙なんて始めてここに来た時に全て出尽くしていたと思っていた。
 もしかすると、ここに来る度に泣いていたのかもしれない。
 そう思うと、少しだけ恥ずかしくなった。
 ハンカチを受け取るとそれで目元を拭う。

「ありがとう」
「どういたしまして」

 アリスは私の返したそれを受け取ると、ポケットにしまう。
 それから、彼女は上海人形から徳利と猪口を受け取り、徳利の中身を猪口に注ぐ。
 猪口を徳利と一緒に墓前に置くとアリスは手を合わせた。
 私は何も言わずにアリスの背中を見つめる。

「そんなに見られるとなんだか気になるわね。何?」

 やがてアリスは立ち上がると私へと顔を向けた。

「別に何も無いわ」
「そんなに気にしなくても、あなたが泣いていたことは誰にも言わないわよ」
「そんなこと気にしてないよ」
「それじゃ何だったの」
「――アリスは今でも楽しい?」

 本当に何かを話すつもりがあったわけではなかった。けれど、ふと口をついて出たのはそんな言葉。魔理沙がいなくなってしまったアリスの世界は一体どんなものなのか。ただ、なんとなく聞いてみたかっただけだ。明確な答えを望んでいるわけでもない。

「毎日が楽しいだけかと聞かれるとそんなことは無いけど、それでも少なくとも退屈はしていないわね」
 
 形の良い顎に手を当て、少し考えてからアリスはそう答えた。ありきたりで無難な回答。

「そっか」

 チラリと上海人形を見てから、送った言葉は一言。私の質問の意図が解らなかったのだろう。アリスが小首を傾げる。

「で、その質問の意味は?」
「ん? 別に、特に意味なんて無いよ」
「そうかしら?」
「ええ」
「……まあいいわ。それで、あなたはもう行くのかしら?」
「そうね。ここでの用も終ったし、あとは適当にフラフラ散歩でもするわ」
「そういえば、ここに来る途中博麗神社に寄って来たのだけど、そこでレイムがスペルカード並べて唸ってたわよ。暇なら、行ってみると何か面白いことでもあるんじゃない」
「へえ、それは面白そうね。行ってみようかな」
「私はもう少しここにいるわ」

 そう言って、アリスは私に再び背を向けた。私も、特に他に話すことも無かったので静かにその場を離れることにした。数歩歩いて、最後に一度だけアリスの方へ振り返る。視線の先で、白黒の古風な魔法使いの格好をした上海人形が一つお辞儀をするのを目にしてから、私はその場を後にした。





「こんにちは、久しぶりねレイム」

 博麗神社の境内に降り立ち、私は縁側でスペルカードを並べて思案している博麗の巫女に声をかけた。
 茶の混じった黒髪をセミロングにした少女が顔を上げ私を見る。
 歳は12――いや、先月が誕生日だったから今は13か。
 まだまだ幼い顔立ちの少女は私の姿を見止めると、私にペコリと頭を下げた。 

「こんにちはフランドールさん。いつかの宴会以来でしょうか」
「んー、そうね。そのぐらいになるかな。レイム、また背伸びた?」
「そうでしょうか? 自分では分からなくて」
「大きくなってるわよ。この半年で4センチも伸びてるのよ。それと、ここも順調に育っているわよ」

 突然中空から伸びてきた腕がレイムのまだ小さな胸を横から鷲掴みにする。

「きゃう!」

 それに可愛らしく悲鳴を上げるレイム。

「紫もいたんだ。久しぶり」
「ええ、久しぶりねフランドール」

 中空に隙間を開き、そこから上半身だけを出した状態の紫が私に挨拶を返す。

「お二人は顔見知りだったんですか?」

 両手で胸を庇う様に隠しながら、レイムが私たちに聞いてくる。

「ええ、貴女の曾お婆ちゃんの頃からの付き合いよ。しばらく会っていなかったけれど」
「曾お婆ちゃんから……」
「それはそうとして、何処かにお出掛け?」
「はい。寺子屋の先生から事件解決の依頼が来たんです。私の初仕事です!」

 私の質問にレイムが嬉しそうに答える。

「そっか、正式に代替わりしてからの初めてのお仕事か。どんな依頼だったの?」
「なんでも里のあちこちで穴が突然出来るようになったとか」
「穴?」
「はい、大きいものから小さいものまで大きさは様々で今のところこれといった被害は出ていませんが、里の人たちに被害が出る前に解決してほしいそうです」
「へぇ、ちょっと面白そうね」

 お姉様達への土産話にでもなるかしら。
 そんな私の様子を見て私が何を言い出すのか気づいたのか、紫が何か言おうと口を開いた。どうせ何を言われるかは解っている。

「駄目と言われても私も行くわよ」

 お姉様同様に未だに無い胸を張ってみせる。
 紫は少しだけ笑ってから懐かしそうに目を細めて私を見る。

「なによ?」
「あなた、随分と似てきたわね」

 誰に、とは紫は言わなかった。
 それからしばらく私の眼を見つめて、やがて紫はため息を吐いた。

「わかったわ、レイムのことはあなたに任せるわ」
「えぇ!?」

 声を上げたのはレイムだ。
 しかし、そんなレイムには構わず紫は話を進める。

「ただし、あなたはレイムのサポートに徹しなさい。せっかくのレイムの初仕事なんだから邪魔しちゃ駄目よ」
「分かってるって、レイムの邪魔はしないよ」
「それと、解っているとは思うけど博麗大結界に傷は付けないこと」
「解ってるって、何年前の話よそれ。もう皆から袋叩きにされるのはごめんよ。あの時だって吸血鬼の私が怪我が回復するのに一週間も掛かったんだから」
「ちゃんと理解しているならそれで良いわ。それじゃ、私はここであなたたちが帰ってくるのをお酒でも飲みながら待っていることにするわ」

 縁側に座り、小さく開いた隙間に手を突っ込むと紫はそこから徳利を一本引き抜く。どうやら本当に酒を飲みながら待っているつもりらしい。

「そうと決まればさっさと行きましょう。さあ、早く早く!」
「え、ちょ、待ってください! まだ準備が!」
「時間は待ってくれないのよ。そんなにちんたらしていたら夕食時に間に合わなくなってしまうわ」

 慌てるレイムの手を取り、日傘を片手に私は空を舞う。
 紫は既に猪口を片手に、私達にひらひらと手を振っている。

「よーし、人里に向けてレッツゴー!」

 日傘を持った手を高く掲げ、レイムの手を引いて私は人里へと出発した。
 その後、結果を言ってしまえば事件は妖精達が他のいたずら好きの妖怪を巻き込み、人里でいたずらを仕掛けていただけのことだった。早々に妖精と妖怪を懲らしめた私達は、人里の依頼者の元に突き出した。強烈な頭突きを受けた後その場に正座させられ、散々お説教を受けてから開放された。
 だけど、傍から見てもあの頭突きは痛そうだったな。一度元祖からあれを受けた身としては、思わず首を竦めてしまった。今では人里で立ち上げた学校の校長を務めている、その頭突きの元祖もその光景を見て『さすが私の認めた免許皆伝者だ』と満足気に頷いていた。
 それから、依頼人の先生が報酬だ、と袋いっぱいのお菓子をくれた。帰ってから美鈴にもあげよう。





「ただいま、お姉様!」

 日が落ちて月明かりが幻想郷を照らし始めた頃、我が家に帰り着いた私は真っ先にお姉様の私室に向かった。
 勢い良く扉を開いた私を迎えたのは椅子に腰掛け、本を読んでいたお姉様と、テーブルの上のティーセットを片付けていたメイド長だった。

「おかえりなさい、フラン」
「おかえりなさいませ、フランドールお嬢様」

 読んでいた本を閉じ、それをテーブルの上に置くとお姉様はポケットから懐中時計を取り出す。
 肌身離さず、いつも身に付けている銀色の懐中時計。それが銀を使っているわけではなく、オリジナルを似せただけのただのレプリカだということを私は知っている。とはいえ、使われている素材が違うだけでそれ以外は全てオリジナルと寸分違わぬ造りをしている。そのオリジナルは自らの主を無くし、役目を終えたとでもいうように自らの時を止め、今はこの紅魔館の裏手に建てられた主の墓に掛けられている。
 お姉様は、かつてのメイド長がそうしていたように蓋を開いて時間を見る。

「……ちょうど良い時間ね。フラン、夕食にするから着替えてきなさい。食事の用意をして頂戴」
「はーい」
「かしこまりました」

 お姉様の命令に側に控えていたメイド長が一つお辞儀をして退室する。
 それに続くように、私もお姉様の部屋を後にした。
 すぐに地下の自室に戻り、着替えを済ませ食堂へと向かう。
 食堂の扉を開くと、そこには既に紅魔館の主立った者達が席に着き私の到着を待っていた。

「来たわね、フラン」
「おまたせ、お姉様」
「それじゃあ食事にしましょうか」

 私が隣の席に座るのを見届けてからお姉様はパチパチと手を叩く。
 それを合図に妖精メイド達が食事を運んでくる。
 大きく半球状の蓋をされた皿を前に、お姉様は仰々しく腕を広げた。

「今日は私の自信作よ!」

 お姉様の自信に満ちたその言葉と共に蓋が開かれる。
 その中身を確認した私はなんと言えば良いのか言葉を失った。

「――これ何?」

 散々考えた末出てきた言葉はそれだけだった。

「何ってどう見てもハンバーグじゃない!」

お姉様がハンバーグと言うそれはどう見ても真っ黒に焼けた石か、でなければ丸く纏められたカーボンだ。
お姉様が料理を始めたのはここ半年くらいからだ。何が原因か、いきなり「私も料理をするわ」と言い出し、珍しく今日まで飽きることなく続けられている。それからお姉様は何か作るたびにこうして私達に料理を出している。
まあ、これでも最初の頃よりはマシだろう。なにせ最初の頃は食べられそうな色すらしていなかったから。

「で、大丈夫なの?」
「はい、見た目はこんなのですが表面を少し削っていただければ食べられますよ。お出しする前に私も少し食べてみましたが、味は特に問題ありませんでした」

小声で傍に控えていたメイド長に尋ねるとそんな答えが返ってきた。
美鈴は既にお姉様がハンバーグと言うその物体を口に運んでいる。噛む度にゴリゴリとものすごい音がこっちまで聞こえて来るけど。美鈴の目の端に少しだけ涙が滲んでいた。
パチュリーは小悪魔と半分に分けて食べていた。

「私が作った他の料理もご用意していますから安心なさってください」
「あなたが作った料理がちゃんとあるなら安心ね」

ありがとうございますとメイド長は小さく笑ってから給仕へと戻っていった。
私の隣ではお姉様がこのハンバーグの素晴らしさについて延々語っている。
私とメイド長との会話に気が付いた様子も無い。
そんなお姉様を放置してハンバーグにナイフを通す。切ったハンバーグを口に運ぶとジャリジャリと砂を噛むような歯触りと一緒に、割とまともなハンバーグの味がした。

「それで、フラン。今日は何をしてきたの?」

 食後の紅茶を飲んでいると、お姉様が話しかけてきた。
 見ると、お姉様だけでなく美鈴、パチュリーと小悪魔もこちらに注目していた。
 私が外に出かけると、決まってお姉様は私にその日の出来事を尋ねる。まるで人里で人形使いの人形劇を待ちわびていた子供のような眼をして、私の話に耳を傾ける。
 だから、私もその気になって今日の出来事を話す。

「しょうがないなあ。それじゃあ私の大冒険を話してあげましょう」

 わざとらしく咳払いを一つ。それから私は語る。今日の体験を身振り手振りを交えながら、私の伝えられる精一杯の楽しいと、出会いを。





「私の冒険はここまで。ご清聴ありがとうございました」

 話を終え、恭しく一礼するとパチパチと食堂に拍手の音が鳴り響いた。顔を上げ見渡すと皆満足気に頷いている。

「ブラボー! おおブラボー!」

 涙を流しながらスタンディングオベーションをしている吸血鬼も一名いるけれど。
 鼻水はちゃんと拭いてねお姉様。
 食堂に置かれた柱時計がボーン、ボーンと鳴り、時を告げる。時間を見ると、もうじき夜明けだ。
さすがにそろそろ眠くなってきた。

「さて、そろそろ頃合いかしらね。私たちも眠ることにするわ」

 キリリとした表情に戻ったお姉様が私の様子を見て、そう告げた。

「フランは私が部屋まで運ぶわ」

 記憶が途切れる少し前、お姉様がそう言っていたのは聴こえていたけれど、それ以降のことは覚えていない。
 意識が途切れ、フワリと身体が宙に浮く感覚を感じながら『おやすみなさい』とお姉様に小さく呟いた気がした。

 END
 プチのほうではいくつか投稿させていただいていましたがこちらでは初投稿です。
 知っている方はお久しぶりです。知らない方は始めまして。
 ブログのほうでは名前が変わってますが青水晶です。

 今回のお話は少し未来のフランドールを主役にした小さなお話です。
 『変化』と『無変化』をコンセプトにしたかったのですがいかがだったでしょうか?
 

 ここまで読んでくださった方々に多大なる感謝を。


追伸:誤字修正しました。博麗でした。すみません。
青水晶
http://koyasiki.seesaa.net/
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コメント



0.1380簡易評価
8.60名前が無い程度の能力削除
博霊とはなんぞや
11.100名前が無い程度の能力削除
アリスはとぼけただけかと思った。
フランが普通に外出している姿に嬉しくて頬が緩んだ。
良い話をありがとうございました。 こんな未来だったら良いのに。
19.100ずわいがに削除
ゆっくり眠れよ。幻想郷は平和だぜ。

ちょwwwしんみりしてたのに最後の吸血鬼で吹いたwwwww俺も鼻水出たしwwwww
23.100Admiral削除
もうあの三人は以内のですね…
ほのぼのしんみりとした良いお話、ご馳走様でした。
27.100名前が無い程度の能力削除
誰もかれも前を向いててよかったです
31.100名前が無い程度の能力削除
好き
32.100とーなす削除
良かったです