Coolier - 新生・東方創想話

うぇるかむっとぅぢほってーーきゃーりふぉーにゃっ

2009/11/27 16:48:56
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気が付いた時、私はどことも知れぬ暗い夜道の階段をのぼっていた。
寒々しい風が髪の間を通り抜けると、どこかで嗅いだような匂いが辺りに立ち上る。
振り返ることなくしばらく歩けば、遠方には点いては消える明かりが見える。
酔ってでもいるのか、思考は鈍く視野もぼやけている。
一晩の宿を借りる必要があるようだった。
ほの暗い明かりを目指して、私はただただ先へと進んだ。

彼女はその門前に立っていた。
門の奥からは寺の鐘の音が聞こえる。
じっと私を見つめる彼女の、細められた両の眼。
その瞳に込められた、憂いを帯びた視線に私は内心思った。
ここは天国……あるいは地獄なのかもしれないと。
一言も発することなく振り返ると、彼女は蝋燭に灯をともし中へと案内した。
建物の中、長い廊下のはるか向こうで声がする。
それは、こう言っているように私には聞こえた。


―――ようこそ白玉楼へ
―――とても素敵な所
―――とても素敵な顔ぶれ
―――白玉楼は充分なお部屋を御用意しております
―――年中、いつでもお部屋は空いております


私を部屋へと案内するよう申し付けられた庭師は、自身を魂魄妖夢と名乗った。
この場所は白玉楼、そして先程の彼女の名は西行寺幽々子。
それだけを伝えると、庭師は部屋を出て行った。
後に残された私は、ただ立ち尽くしていた。
意識は今もなお曇りガラスの向こう側に置き忘れたままだ。
私は彼女を探すことにした。この白玉楼の主、西行寺幽々子を。

しばらく廊下を歩いて見つけた彼女は、中庭で沢山の男達に囲まれて舞いを披露していた。
周囲の者達も不恰好ながら彼女と共に踊る。ある者は何かを思い出すために、そしてある者は何かを忘れるために。
私はおそらく後者になるのだろう。そう何故だか思った。
靴を履いていないことも構わず、私は庭へと降りる。
近付く私の姿を見るなり、彼女は開いた扇子でそっと口元を隠した。
扇子の陰から流し見るその視線、そしてクスリと持ち上がった彼女の口の端を見た時、私は階段で嗅いだあの匂い―――焼香の香りを唐突に思い出した。
そして、私はもうここからは出られないのだろうと他人事のように思った。
追いかける私から逃げるように、彼女は舞い続ける。
逃げていく彼女の残り香が私の鼻腔をくすぐり、私はさらに躍起になって彼女を求める。
夜は更けることなく続いてゆく。

部屋へ戻った私は庭師を呼び出した。ブランデーを持って来てくれないか、と。
私達は1000年前からスピリッツは持ち合わせておりません、そう彼女は言った。
遠く彼方からは変わらずあの声が聞こえ、真夜中に私を目覚めさせる。
そしてそれはこんなふうに聞こえるのだ。


―――ようこそ白玉楼へ
―――とても素敵な所
―――とても素敵な顔ぶれ
―――皆この場所で存分に楽しんでおります
―――チェックアウトはご自由ですが、決してここを立ち去ることはできません


その声に任せるがままに、私も口を開く。
その声の内の一つとして、新たな誰かを誘う一人として。


―――Welcome to the hotel...









「おーいお前等、成仏するならこっちだ。着いてこーい」

あっちの方が巨乳じゃん。あっち行こ。
「妖夢、あの死神の胸部脂肪分をスライスハムにしてきなさい。即座に」

――――――――――――――――――――

小町のおっぱいが大きいのは、幽々子様より大きくないと霊が来てくれないから。
映姫様のおっぱいが小さいのは、妖夢より小さくないと霊が来てくれないから。
Hotel Californiaを知らないと何がなんだかサッパリなので投稿しようかどうか迷いましたが、考えてみればどうせいつものことでした。
デンでした。それではまた。
デン
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コメント



0.1060簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
>小町のおっぱいが大きいのは、幽々子様より大きくないと霊が来てくれないから。
>映姫様のおっぱいが小さいのは、妖夢より小さくないと霊が来てくれないから。

……何という説得力wwwww

で、作者様の年齢をマジで知りたい今日この頃wwwwww
7.100名前が無い程度の能力削除
ホテルなんたらは知りませんが
神妙な雰囲気から一転してワロタ

おっぱいは世界を救う 真理だ
8.無評価不履行削除
この短さでこの破壊力!
すごすぎますw

…おっぱい、おっぱい、おっぱい。
9.100不履行削除
点数忘れました
13.100名前が無い程度の能力削除
これはひどい w
14.100名前が無い程度の能力削除
いつの時代も、はば広いニーズに応えられることが求められているのですね。
17.90名前が無い程度の能力削除
ホテルなんたらを見とけば良かったorz
18.100名前が無い程度の能力削除
なんだこりゃw
それだと、極端な嗜好の持ち主ばかりが輪廻の輪を廻ってるのか。
俺は多分足止めくらうな。
20.100奇声を発する程度の能力削除
後書きの説得力がwwwwwwww
21.100名前が無い程度の能力削除
後書きの理由に吹いたww
25.80名前が無い程度の能力削除
名曲崩壊w
長い原曲とは対照的に話が短いのも笑える。
しかしあとがきww
28.100名前が無い程度の能力削除
On a dark desert highway, cool wind in my hair ですね。
ものすごく懐かしくなりました。原曲の雰囲気が出てる序盤に対しての落差がひどい。最高でした。
30.80名前が無い程度の能力削除
なぜにこんなオチになった
31.100名前が無い程度の能力削除
これは上手い。スピリッツのダブルミーニングもしっかり入ってるのが原曲ファンにも満足でした。

と思いきやオチが酷いw