Coolier - 新生・東方創想話

チルノのセカイ

2009/08/03 00:11:06
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 あさ、ほっぺたにつめたいものがおちてきて目がさめた。雪だ。
 あたいはうれしくなってベッドからとびおきた。あたいのベッドは凍らせたみずうみ。ひんやりしててちょー気持ちいい。
 こんなにひんやりしてる日なら、レティが出てくるかも。
 あたいはレティをさがしに、今日はげんそうきょうをとび回ることにした。
 
 
 
 空をとんでいると、れいむがふわふわとんでるのが見えた。
 あたいがおーい、れいむーってさけぶとれいむはさむい! って言っておこった。
 おこってるってことは勝負ね! 天才のあたいがだんまく勝負で負けるはずがないんだから!
 あたいがアイシクルフォールを出すと、れいむはばーかって言ってお札をなげつけた。いたかった。
 勝負に勝ったれいむは、もう一回あたいにむかってばーかって言って、とんでいった。
 あたいはばかじゃないから、ばかって言われるのはやなんだけど、ばーかって言ったれいむのかおは、なんだかやさしくて好き。
 
 
 
 それにしてもなんで負けたんだろう。あたいは天才で最強のはずなのに……
 もしかして、むいしきの内に手かげんしちゃってたのかも? 最強ゆえに手をぬかなきゃあいてがあぶないって、そう思ったのかも。そうにちがいないわ!
 最強っていうのも困りものね。
 そんなことを考えてたら、今度はまりさに会った。
 まりさはあたいに気づくと、お、チルノじゃないかって言って近づいてきた。
 まりさはなんだ、こんなにさむいのはお前のせいか? ってきいてきたから、本当はちがうけど、そうよ! ってこたえてやった。そしたらまりさは、ふーん、それはすごいなって言った
 すごいって言われた!
 もしかしたら本当にあたいがやったのかも……あたいすげえ。
 まりさがなんだかむずかしそうな本を持ってたから見せてもらった。
 まりさは、ばかにはよめないよって言ったけど、あたいはばかじゃないからよめるはず
 本にはよめない文字がたくさんあって、あんまり意味がわからなかった。
 どうしよう。あたい本当はばかなのかも……
 あたいはかなしくなって泣いちゃいそうになったけど、まりさが、その本はせんとうにかんする本なんだ。チルノは最強だからひつようないだろ。だからよめないんじゃないかって言った。
 そっか! だからか!
 あたいがばかだからよめないわけじゃないんだ。
 まりさは、あたいほどじゃないけど天才かもしれない。こんいにしてやろうと思った。
 まりさがあたいにかおを近づけて、来年の夏、最強のチルノの力で私を冷やしてくれよなって言った。
 どうやらそれが最強のぎむらしい。
 あたいがわかったって言うと、まりさはありがとさんって言ってすごいスピードでとんでいった。
 ほうきでとんでくまりさは、とってもかっこよくて好き。
 
 
 
 人間の里に行くとちゅうに、今度はさくやに会った。
 さくやは、冷たいかんじがしてちょっとだけこわい。
 でもあたいは最強だから声をかけてみた。
 あたいが何してるの? ってきいたらおじょうさまのわがままでね、おつかいに行かなきゃいけないのって言った。
 あたいがやっつけてあげようかって言うと、さくやはすごくビックリしたかおになった。
 さくやが、やめておきなさい、ころされちゃうわよって言ったから、あたいは最強だからだいじょうぶって言った。
 そしたらさくやはわらって、ありがとね、でもいいわって言った。
 あたいがどうしてってきくと、めんどうだけどいやじゃないのよ。わがままを言うってことはたよられてるってことでしょ? って言った。
 レミリヤのことを言うさくやのかおは、いつもとちがって、なんだかあたたかくて好き。
 
 
 
 人間の里はしーんとしてて、人はだれもいなかった。
 目の前に広がる真っ白があたいをわくわくさせる。
 まるであたいが里をせいふくしたみたいに思える。
 こんなに気持ちいいのに、人間は外であそばない。へんなの。
 ひまになったからみずうみにかえったら、レティがいた。
 あたいがレティ! ってさけんで近づいたらレティはあたまをなでてくれた。
 レティに今日あったことをぜんぶはなしたら、レティはうんうんってぜんぶきいてくれた。
 ひんやりしてて、やさしいレティが好き。
 レティはまたせちゃってごめんねって言って、空にキラキラを出してくれた。
 空気中のおんどがすごく下がってどうのこうの。やっぱりレティはすごい。
 あたいがそう言うと、レティはそりゃあクロマクだものって言った。
 クロマクってなんなのかよくわからないけど、最強の次はクロマクをめざしてみるのもいいかもしれない。
 
 
 
 なんだか今日はつかれちゃった。
 あたいはみずうみを凍らせてベッドを作る。
 天才で最強で……それからクロマクな明日を夢見て、おやすみなさい。
こんばんわ。葉月ヴァンホーテンです。

五里霧中、暗中模索という言葉が浮かんできます。
いつもと違った作風にしてみたいと思い、一人称描写をしてみました。
チルノの視点でキレイな幻想郷を描こうと思ったんですけど、なかなか上手くいかない……。
これは地力が足りないってことなんでしょうね。
精進していきたいです。

面白かったとこ、つまらなかったとこ、誤字脱字報告なんでも結構ですのでアドバイスをもらえたら幸いです。

■追記
わーい。スレの方でレビューもらえました。
チキンなので書き込みはできませんが、この場でお礼申し上げます。

レビューってのはすごく勉強になりますね。
自分では「もうこれで完成」と思った作品でもレビューを読むと「ああ、なるほどなあ」と気づく所が多々あります。
ものすごく勉強になる……。

前作、狼と交信用もレビューをもらえたのですが、自分が頑張った所を評価してもらえると嬉しいものです。

これからもがんばろ~。
葉月ヴァンホーテン
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コメント



0.1140簡易評価
10.100名前が無い程度の能力削除
幸せな作品ですね。氷の妖精が主人公なのに、温かな空気が感じられるというのもおかしい話ですが(笑)読んでいてとても和めました。GJ!
12.無評価葉月ヴァンホーテン削除
>10
ありがとうございます。かなり不安の残る作品だったんですが、そう思う人がいてくれたよかったです。
作品自体は未熟だけど、方向性は間違ってないのかと思えました。
14.100名前が無い程度の能力削除
作品の節々から「チルノらしさ」が感じ取れました。
すごくいいと思います。
15.無評価葉月ヴァンホーテン削除
>14
ありがとうございます。
ただ、もうちょっと色んなキャラクターと絡ませて、長くした方がよかったかもしれませんね。
23.100もいい削除
これはもっと評価されるべき!
24.無評価葉月ヴァンホーテン削除
>もいいさん
ありがとうございます!
こんな古い作品に目を通してもらえるなんて、嬉しいことです。