Coolier - 新生・東方創想話

見てしまった

2009/08/02 22:55:45
最終更新
サイズ
4.77KB
ページ数
1
閲覧数
1658
評価数
9/27
POINT
960
Rate
7.04

分類タグ

 今日の宴会は何時もより騒がしかった。まあ、楽しいかったから問題はないのだが。
 
 しかし、楽しい時間すぐに終わってしまう。宴会は終わってしまえば後片付けあり非常にめんどくさいイ

ベントに早代わりしてしまうのだ。紫や紅魔館の面子は早々、帰って行った。他の皆もそうだった。

「あーあ、めんどくさいわ。」

と呟きながら掃除していると、

「じゃあ、香霖堂で止まらないか?」

魔理沙の方を見る。酔いが醒めたらしく、ムクッと起き上がって丁度、机にもたれかかる様な感じで座って

いた。

「あら、魔理沙にしては良い名案を思いつくわね」

「魔理沙にしては、は余計だぜ」

そうして私たちは笑いあった。

「じゃあ、さっさといくか。早く行った方が香霖のためだしな。」

「そうね、霖之助さん細かいものね。」

 そうして、一言二言言葉を交わすと、私たちは博霊神社を後にした。夏になって明るくなったとはいえ、

もう丑三つ時である。香霖堂の方向には深い森が広がってるせいか、日の光ひとつ見えない。不気味だ。自

分は妖怪退治でこの時間帯に外に出てきた事もあるがやはり馴れない。早く香霖堂に行って霖之助さんのか

き氷を食べたい。そうやって歩いてると魔理沙が鎮守の杜の奥深く、丁度神社の裏手にある林の奥深くを指

差した。

「なんか……人が…いるぞ」

「あら、参拝者かしら」 

 頭の辺りに蝋燭?の様なもの点けていた。誰?なんでこんな時間に?なんのために?普通の人間だったら

こんな時間に、それも人里から結構距離のある博霊神社に来るはずがない。じゃあ、妖怪?魔理沙の方をチ

ラッと見てみる、震えていた。

ーーコーン コーン

 何かを打ち付けていた。何だろう?気になったから少し近づいてみることにした。近くの木に身を潜めな

がら魔理沙が

「れ、霊夢、は、早く香霖堂行こうぜ。」

「何よ、アンタビビッてんの?」

「そうじゃないぜ。私、アレ何やってるか知ってるんだ。……………丑の刻参りじゃ…ないか?」

ーー丑の刻参りーー聞いたことある。確か頭に蝋燭を点けて真夜中に藁人形を木に打ちつける呪いの一種じ

ゃなかったっけ?

私も打ち付けられた後の藁人形ならよく見た事がある。香霖堂の近く、魔法の森の林でよく見かけた。だが

実際やってるとこ見たのは初めてだ。ここで私は丑の刻参りをやってる人?の顔を見たい。私が考え込みな

がら魔理沙を見ると魔理沙はさっき

のビビッてた様子はなくむしろ、

『どんな奴か見たいだろ?もっと近くで見たいだろ?』

 と悪ノリしていた。そして私たちは少し迂回して、その人の斜め後方8㍍程の木の陰に身を隠した。近づ

いていく内にわかったのだがどうやら女らしい。その女は肩に少し掛かるぐらいの髪の長さで、痩せ型、足

元に背負って来た袋?と提燈を置き、藁人形に次々と釘を打ち込んでいた。すでに6~7本打ち込まれてい

た。 その女との距離が縮まるたびに『コン!コン!』以外に聞こえてくる音があった。

いや、音と言うか、 女はお経?のような事を呟いていた。 すると、

「わぁ!?」
 
 魔理沙が転んでしまったのだ。どうやら暗くて下が見えず枯れ枝に足を引っ掛けたらしい。
 
 次の瞬間、魔理沙が『わ゛ぁー!!』と変な大声を出しながら走り出した。嫌な予感がして振り返ると振

り返ると、鬼の形相をした女が片手に金づちを持ち、ア゛ーッ!!』 みたいな奇声を上げ、こちらに走っ

て来ていた。 私はすぐさま魔理沙の後を追う。飛ぼうにも怖さに体が震えて力が入らない。魔理沙もきっ

とそうなのだろう。ふと後ろを振り返ると自分と女の距離は僅かだった。そんな状況でも、いや、そんな状

況だったから私は女の顔はハッキリと覚えている。

 年齢は40ぐらいだろうか、少し痩せた顔立ち、目を剥き、少し受け口気味に歯を食いしばり、凄まじい

形相をして追いかけてくる。そして更に私たちは

逃げる。







 

 ………………もう一刻は走っただろうか。女の姿は見えない、香霖堂まで走ってみるとこんなに遠かった

とは思わなかった。先は暗闇でまったく見えない。
 
私は安堵して、溜息を吐いた。

「「……………………………………」」

 お互いずっと無言のままだった。そして暫く歩くと香霖堂の文字が見え薄い明かりが見えてくると私たち

は歓喜して、扉を蹴破ると霖之助さんに

抱きついた。暫く抱きついた後、私たちは事情を事細かに話した。

「………そういう事があったのか…」

 霖之助さんは私たちに色々その女の事を説明してくれた。
 
 どうやら、あの女は元々、幻想郷ができる場所だった所にあった集落に住んでいたらしい。その集落には

紫のような強力な力を持つ妖怪と渡り合える力を持つ一族をいて女はその一族の内の一人だった。そこで幻

想郷を外の世界から隔離する際に妖怪と人間とのバランスを保つために紫を初めとする古参妖怪たちに騙ま

し討ちに遭い、捕らえられ惨い殺され方をしたそうな。偶然生き残った女は八雲紫への憎しみだけ今も生き

ているという話だ。でも強い妖気を持つ紫に呪いは効かないらしい。

「気になるなら調べてごらん。彼女が釘を打ち付けた木を。」

 そこで私は昼間、博霊神社の裏に向かい木調べた。すると藁人形に『八雲紫、呪殺』と書かれた紙を貼ら

れおり五寸釘が無数に刺さっている。やはり見るべきじゃなかった。

「おい、霊夢あの袋が落ちてるぞ!」

 魔理沙が指を指した方向を見る。確かしあれはあの女の物だ。忘れたのだろうか?魔理沙が勝手に中身を

覗いた。

 すると、たくさんの髪の毛と共に私に似た人形が五寸釘とと一緒に出てくる。しかも人形には『呪殺』と

びっしり書かれている。
 
 私は生まれて初めて背筋が凍るのを感じた。
 二作目も書いてしまいました。丑の刻参りを実際に見たときの怖さと行ったら………
不比等
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.540簡易評価
2.50名前が無い程度の能力削除
霊夢は動じなさそうなイメージがある。
一族をいて、は誤字じゃないかな。
3.70名前が無い程度の能力削除
いや、本当にあれは無理。
まぁいやでも年に何回か嫌でも見なきゃならんのだけど・・・
5.無評価名前が無い程度の能力削除
前作も今作もですが自分で感想付で高得点入れて虚しくなりませんか?
8.無評価不比等削除
>>3さん誤字指摘有り難うございます。
11.10名前が無い程度の能力削除
変な文字数で改行するのと誤字が多いのでかなり読みにくかったです。
それとキャラも世界も全く活かされていない感じでした。
12.60名前が無い程度の能力削除
ただ走って逃げれました、じゃなくて中途でイベント入れたほうが良かった
13.50名前が無い程度の能力削除
今回は設定が無理っぽかったかなあ
紫と弾幕抜きで渡り合えるって尋常じゃないですね。
霊夢が腑抜けすぎる。
と言う訳でホラー話のためにキャラを動かしている感がします。
14.30名前が無い程度の能力削除
似たような話をどっかで見た様な気が…
16.40名前が無い程度の能力削除
危険な好奇心
某掲示板のまとめサイトで読めます。
倍は怖いので閲覧注意。
ホラー好きにはオススメ
19.無評価名前が無い程度の能力削除
ん、まあ、博麗神社が博‘霊’神社になってるよ

まずはそこからですね
20.100miyamo削除
PSPで見たせいかものっすごく読みにくかったです。
まぁ作品がよかったので別にいいですが・・・。
さて、霊夢や魔理沙は生きてるんでしょうかね・・・。
29.10名前が無い程度の能力削除
これはひどい
30.無評価ナナシン削除
丑の刻参りは昔一度だけ見たことがあるけど、恐怖と興味がない交ぜになって最高にドキドキだったよ。俺に見られたってことは呪いが跳ね返ったはずだけど、あのおっさんは元気にしているだろうか。