Coolier - 新生・東方創想話

日が暮れるその前に

2009/07/27 01:22:58
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魔法の森の外れにある古びた道具屋「香霖堂」

場所が場所故に、人間の客はほとんど来ない。

来るとしても、博麗の巫女や、紅魔館のメイド、そして

「おーっす、香霖。邪魔するぜ」

普通の魔法使いこと、霧雨魔理沙である。

「いらっしゃ…なんだ、君か」

香霖と呼ばれる、ここの店主、森近霖之助は

客と思って返事したものの、違っていて肩を落とした。

「なんだとはなんだ。ちゃんと客として来ているぜ?」

「勝手に物を盗っていく時点でもはや泥棒と変わらないだろう」

「盗ってるんじゃなくて、借りてるんだぜ」

「僕からしたら、同じようなもんだよ」

ほぼ毎日こんなやり取りをしてるせいか、

最早、諦めているといった感じであった。

「それで?今日は何の用だい?」

「あぁ、この間頼んだ箒の修理のことだが、できてるか?」

「確かに出来てるが…予定の日より少し早いな。何か入用かい?」

「そんなところだぜ」

魔理沙は普段移動の際、又はスペルカードを使う時に、

箒を使うことがある。今回修理に出したのは大方後者が理由だろう。

「飛ぶのは構わないが、心配をかけることだけはするなよ。霧雨の大旦那に叱られる」

「大丈夫だぜ、魔理沙様はそんなヘマはしないからな」

「なら、いいけどね」

幼い頃から面倒を見てるからか、魔理沙を本当の妹と思ってしまう。

故に叱られなくても、心配するのだ。

「さて、私はもう行くぜ」

この時、霖之助は何か嫌な予感がして堪らなかった

「いってらっしゃい」

霖之助はそれだけ言うと手元の本に視線を移した。

嫌な予感は忘れることにした。

どれだけ経っただろうか。

ある程度キリのいいところで、本を読み終えた頃、

霊夢が店に飛び込んできた。

「霖之助さん、大変!近くの山で土砂崩れが起きたんですって!」

どうも近頃の大雨で地盤が緩んでいたらしい

「ほう…それで?僕に何の関係が?」

単なる土砂崩れだったら自分にはなんら関係がないはずである。

しかし…

「それだけならいいのよ!問題は魔理沙が巻き込まれたって事なの!」

「……なんだと?」

「文が目撃したそうよ。今救助活動をしてるから、霖之助さんも急いで!」

ただならぬ雰囲気である。

「分かった、すぐに向かおう」

霊夢と2人、天狗の山の近くで大きく地肌を見せた所へと駆けつけた。

地に足をつけたかと思うと、霖之助は普段は使わない体を酷使して、

魔理沙が埋もれているであろう場所へと走った。

(まったく…!どうして君はこれほど…)

霖之助の嫌な予感はこれだったのだ。

文や翠香などの妖怪が救助活動を行っていた。

(頼む!どうか生きててくれ!)

ただそれだけを思い、土を掘る

日暮れまでに見つけなければ、危険だ。

それに加えて、土の中の場合、酸素が足りず最悪の場合死に至る。

だから早く見つけなければならない。

だが、思ったより場所は広く、すぐに見つかりそうになかった。

それもそのはず。浅い場所に埋まってるのならまだしも、

魔理沙がいる深さも分からないのである。

時間は刻一刻と過ぎる。

(魔理沙!どこだ、早く出てきてくれ!)

もう霖之助の頭はそれだけしか考えられなかった。

そして誰もが諦めかけたその時、

「おーい!見つけたぞー!」

翠香の声である。

一瞬頭が真っ白になった。魔理沙が見つかったのだ。

だがまだ安心はできない、生きてるかが問題なのだ。

「どけ!邪魔だ!」

いつもは使わない乱暴な口調で人をかぎわけ、魔理沙の元へと急ぐ。

「魔理沙!」

「大丈夫、息はしてるよ。ただ気を失ってるだけさ」

「そ、そうか…よかった…本当に」

「魔理沙は無事なのね!?」と霊夢も泣きながら確認する。

他の妖怪達も涙する者や、胴上げする者までいた。

それだけうれしかったのだろう。

二人とも魔理沙が生きてると分かって安心したのか。

その場で座り込んでしまった。

「よかった…本当に…」

霖之助はうっすらと涙を浮かべていた。

霊夢は安心と疲れで眠ってしまっていた。

「さて、魔理沙…と霊夢もか。霖之助の家で看病でいいかい?」

「分かった」

それだけ言うと霖之助は、二人を背負って山を下った。

「ん…あれ…ここは?」

魔理沙が目を覚ました。

「あぁ、起きたかい…よかった」

「え…と私は確か…」

あんなことがあったせいか、記憶が混乱していた。

「それより、魔理沙。どうしてあんなところにいたんだ?君は皆に迷惑をかけたんだぞ?」

「ご…ごめん」

「ごめんで済めばいいけどね?もし死んでたらどうするんだ?霊夢だって、みんなだって僕だって悲しくなるんだぞ?」

「だって…」

「だっても何もない。アレほど心配をかけるなと言ったじゃないか」

「だって…香霖が喜ぶと思って…あそこにしかなかったんだ。誰かに取られるのがいやだったから」

「これは…鈴懸草?」

「そうだぜ。珍しい草らしいから、香霖喜ぶかと思ったんだ」

「そうなのか…でも、僕は鈴懸草よりも、魔理沙のほうが大切なんだよ」

草と大切な人の命を秤にかける時点で間違っているというものだ。

「これからは気を付ける…でも、ありがとう。心配してくれて」

「当たり前だ。霧雨の大旦那に叱られるからな」

もちろん彼なりの照れ隠しである。

「そうだな…あ、霊夢が起きたら魔理沙がごめんと言ってたと伝えてくれ」

「それは構わないが…どうするんだ?怪我も治ってないだろう」

「こんなのより、迷惑かけた連中に謝らなきゃな」

魔理沙なりに責任を感じていたようである。

「そうか…今度は歩いていってくれよ。また嫌な思いをするのはごめんだ」

「あぁ…今日ばかりは…な。じゃあいってくるぜ」

「あぁ、いってらっしゃい」

そういって本日2度目の挨拶をした。
香霖と魔理沙のキャラがgdgdですね、わかります。

とりあえず感動ものにしたかったんですけど…

思い返すと下手だな、おい

短いですね。結構長く書いたつもりですが

まぁ最低でも読めるものではあると思うので、

感想を書いてくれたら幸いです。
天照
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コメント



0.470簡易評価
3.無評価名前が無い程度の能力削除
うーん、薄いなぁ、内容が。
もっと心理描写多くして、掘り下げないと。
なんか、魔理沙が生き埋めになりましたけど助かりましたよかったよかった、ってだけになってます。
4.無評価天照削除
まぁまとめると
そんなお話です

心理描写ですか
確かにキャラも
少ないし
香霖だけだと
あれですね…

参考にします
ありがとうございました
13.60名前が無い程度の能力削除
ちーと薄いけど俺は好きですね~

もーちょっと>>3さんがいってるように心理描写を増やせばもっとよくなると想いますね!
15.50名前が無い程度の能力削除
プロットを肉付けせずにそのまま、って感じがしました。
17.無評価名前が無い程度の能力削除
短すぎる。内容が・・・精進して下さい。