Coolier - 新生・東方創想話

生と死について 霧雨 魔理沙&アリス・マーガトロイド

2004/11/18 08:28:06
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「ねえ魔理沙?あなたは死について考えたことある?」
「突然なにを聞くかと思えばそんなことか」
「そんなこととは何よ!?」
アリスは怒った口調で言い返す
「悪かったよ、そう怒るなって!」
「『死』についてだろ…うーん…考えたく…ない…な」
「考えたくない?」
「だってそうだろ、死んだらそこでなにもかも終わりだぜ」
「たしかにそうね、やりたいことがあってもできなくなるわね」
「なんだ、アリスはまだ蓬莱の薬にあこがれてるのか?」
「そっ、そんなことないわよ!」
「顔に書いているぜ、あったらいいなあって」
「…」
アリスは顔を赤くし俯いてしまった。
「まあ、私もあればいいとは思うけど、使いたくはないな」
「どうして?不老不死になれるのよ」
「よく考えてみな、不老不死は老いることも死ぬこともなくなる」
「それは承知の上よ」
「用は自分の時は薬を使った瞬間、永久に停止してしまうわけだ」
「それもわかってるわよ」
「アリスは周囲の人々が死んでいくなか自分一人だけ生きていても面白いか?」
「…」
「私はそんなのはゴメンだぜ、皆と共に生きて皆と共に死ぬ。だから生きているのが面白いんじゃないのか?」
「たしかにそうね…私は魔理沙達がいない世界なんて考えられない…」
「まあ私は人間、アリスは魔界人、それだけでも生きる時間は変わってしまうけどな」
「それじゃあいつかは私の前から魔理沙達がいなくなるってこと!?」
「そう…なるな」
魔理沙は声のトーンを落として言った。
「…」
アリスも黙ってしまった。



「そんな悲しい顔するなって、アリス」
「でも…」
アリスは先の事を考えてしまい眼に涙を浮かべている。
「その事はまだまだ先だ、今すぐ私がいなくなるわけじゃないだろ」
「うん…」
「私はいつでもいるから、黙っていなくなったりしないから…」
「とりあえず涙を拭けよ…な?」
魔理沙はハンカチを取り出しアリスに手渡す。
「うん…ごめんね…気持ちが先読みしすぎて…」
アリスは魔理沙からハンカチを受け取り涙を拭き取る。
「さて…なんか気分も落ち込みぎみ…これからどうするか」
「私、魔理沙と一緒に生きたい!どこまでも!」
「それじゃあ、気晴らしにその辺を空中散歩してくるか!いくぜ、アリス」
「うん、行こう」
私達は今を一生懸命生きている。
ただそれだけで…私は幸せになれる。
それはこんなにも…自分の弱い所を見せられる親友が出来た事。
困った時にも一緒に助けてくれる人。
それは今私の隣にいる。
私の一番好きな人。
だから私は今が幸せ。
こんな素直なアリスもいいと思う。
カシス
[email protected]
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コメント



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4.50名前が無い程度の能力削除
私もいいと思います
11.60SETH削除
まるで夫婦みたいだ・・・こういうのもいいよネ! ネ!