Coolier - 新生・東方創想話

姉妹

2004/11/06 05:24:31
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「けほけほ、」
目の前で説明をしていた少女が咳き込む。
「パチュリー、大丈夫?」
心配そうに少女が聞く。
「えぇ、ゴホッ、いつもの事です。
ふぅ、でも少し辛いですね、今日はこのあたりで終わりにしましょう。」
「はーい」
持ってきた大量の本を整理し、
カツカツと階段を上がって、
ギィィ、バタンと重い音のする部屋の扉を開けてパチュリーが帰る。

パチュリーは何でも知っている。
今日も、色んなことを教えてもらった。
今日は、冥界って場所の事や、月の兎の生態について。
「・・・いいなぁ、私もいろんなニンゲンや他の妖怪と遊びたいなぁ・・」
ぶつぶつと呟きながら座っている椅子をガタガタと揺らす。
ギィィ
重い音をたてて、扉が開く。
パチュリーが忘れ物でもしたのだろうか?
カツカツと階段を下りてくる。
「忘れ物ー?」
机に突っ伏して聞く。
だが、その返事をしたのは、
「フラン、お勉強はどうだったかしら?」
「お、お姉さま!」
なんと、大好きなお姉様――レミリア・スカーレットだった。

私の可愛い妹、フランドールが満面の笑みで私に駆け寄る。
「おねーさまー、うふふふッ」
私の背中に回ると、嬉しそうに抱きついて、頬を摺り寄せる。
「ねぇ、お姉様、今日は遊んでくれるの?」
「ふふ、フラン、今日はね、正しい血の飲み方を教えてあげるわ」
抱きついていたフランの腕が離れる。
「血って食べるものじゃないの?」
「ふふ、咲夜はケーキや紅茶で持ってくると思うけど、本当は少し違うのよ?」
後ろで控えているメイドを傍らに呼ぶ。
咲夜じゃない、普通のメイドだ。
「指を出しなさい。」
「はい、」
メイドがすっと、細い指を主であるレミリアの前に差し出す。
その指先に、鋭く伸ばした爪で、小さな切り傷をつける。
ッぷ、ポタ、
赤い雫が垂れる。
「さぁフラン、指を舐めて。噛んじゃダメよ?」
「うん、あむ、れろ、ちゅぅ、」
しばらくして指を離す。
メイドに下がれと命じる。
「どうかしら?」
「ん~、物足りないよぅ、こう、バーッって食べた・・飲みたいわ、お姉様」
「あら、淑女はそんな乱暴な飲み方しないわ」
「しゅくじょ?」
「そう、素敵な大人の女性のこと、フランにもそうなって欲しいの」
「素敵な・・・」
「それに、1度の食事で人間1人だと、幻想郷からいなくなっちゃうわよ?」
「えー、困るわ、どうすればいいの?」
「ふふ、壊さないようにして、飲めばいいの。
さっきみたいに、ね?」
「なんで壊しちゃだめなの?
楽しいし、沢山飲めるよ?」
「確かに壊すのは楽しいわ。でも、1度壊したらお終いでしょ?」
「うん」
「でも、壊さない程度に遊べば、ずっと遊んでいられるわよ?」
「でもでも、だんだんウワーってなって、壊したくなるの・・・」
「うん、フランはそれを我慢できれば素敵な大人の女性になれるわ。」
「うぅ、我慢・・・」
「・・・じゃあ、我慢って考えるんじゃなくて、」
「?」
「そうね、最後の楽しみにするの。」
「最後の?」
「そう、最初に楽しんで飽きてしまうよりも、
最後に一番面白いものを持ってこれば、それが楽しみになるでしょ?」
「そっか、うん、わかったわ、お姉様」
「ふふ、じゃあ、首筋を出して・・・」
「うん、こう?」
「じゃあ、少しじっとしてて・・・」
カプッ
「ッぅ、」
フランの首筋でレミリアがちゅう、ちゅう、と音をたてながら、
コクリ、コクリ、と喉を鳴らす。
「ぁ、お姉さまぁ・・・ぁ、ぁぅ、」
フランがレミリアの服を掴んで吸血行為に耐える。
「っぷぁ、ふふ、ほら、しっかりして。」
そう言って、崩れそうになるフランの体を支える。
「どう、気持ちよかったでしょ?」
「ぁ、はぁ、はぁ、う、うん・・」
「あれが正しい飲み方よ。
恐怖ではなく、快楽を、幸福感を相手に与えるの。」
さぁ、と自らの首筋を覗かせる。
「まず、少し歯を立てて・・・・」
カプッ
「んぅ、そう、滲んだのを少し、ぅ、舐めて、そう、そして、少し吸ってみて・・・」
ちゅう、ちゅう、
「そう、優しく飲むの。うん、少し味わったら、嚥下して・・・」
こくり、こくり、
「ぷぁ、・・・ぁ、ぅ」
フランドールは、姉妹でお互いの血を吸うという背徳的な行為に、
ブルリと身を震わし、ペタリとしゃがみ込んでしまう。
そして、姉の血の味に酔ったのか、惚けた顔で姉を見上げている。
「・・ぁ・・お姉さまの・・・おいしぃ・・・」
口元に垂れた血を指で拭き取り、チュパチュパとそれを舐める。
「でしょ?
本来血はね、蜜より甘くて、絡みつくほどに濃いの・・・
気に入った存在の血なら尚更よ?」
「ん、ちゅ、んぅ、」
聞こえているのか、いないのか、血の付着した指を舐め続ける。
「うふふ、フランにはまだ早かったかしら?でも、覚えておいてね。」
「ふぁ、はい、おねえさま・・・」
「そうそう、フランなら一人でも練習できるわね、」
「・・・ぇ?」
「4人になれば練習できるでしょ?」
「ぁ・・うん、」
「うふふ、そうねぇ、今度テストをしてあげるわ。
壊さないように上手に飲めるかのテスト。」
「テスト?」
「そう、上手にできたら、ご褒美に私の血を飲ませてあげる。」
「・・ぁ、うん、私がんばるから!壊さないようにするから!」
「ふふ、いい子ね、フラン。」
見上げるフランの頭を撫ぜる。
「じゃあ、頑張ってね」
カツカツと階段を上がり、
ギィィ、バタン
重い音をたてて、扉が閉まる。

扉の真正面に、座って本を読む友人がいた。
「あら、パチェ、聞いてたの?」
「えぇ、レミィが遊んであげるなんて珍しいと思ってね・・・」
「遊んだのではないわ、フランには成長してもらわないと。」
「それは、フラン自身かしら?それとも能力?」
「判ってるくせに、両方よ。」
「妹様の真の能力は、究極の破壊、つまり、創造。」

破壊の破壊――無の破壊
つまり、創造。
これが「万物破壊」真の破壊である。

「そう、だから、あの子は生み出す力、「魔力」を備えているわ。
だけど、そのチカラは強大。そして、フランはまだ未熟。
だから、未だに破壊しかできないわ。」
「なるほど、制御するコツを掴ませる為に、まずは壊さない練習が必要って事ね。」
「そう、力が制御できれば、能力も成長する。」
「成長すれば、二人で一つの完全な存在になるって訳ね」
「えぇ、フランが創って、フランが楽しく壊せるように、私が操作するの。」

レミリアの「運命操作」で不可能な、
「運命の破壊」と「創造」
その破壊者であり、創造者と成り得るのがフランドール。
姉は完全な存在に最も近いというのに、
最も重要な部分が欠落した存在。
その妹は、欠落部分を埋める役目を持っているのに、
その力を扱いきれずにいる。

「そう、なら私はそんな仲の良い姉妹の望みが叶うまで見守ってあげるわ」
「ふふ、ならその暁には、喘息の運命でも壊してあげましょうか?」
「あ、それいいかも・・・」

二人の少女は、重い扉の前でクスクスと笑い合うのだった。

久しぶりに投稿します。
フランドールとレミリアがお互いに吸血行為したら・・・(*゚∀゚)=3
ってわけで書きました

・・・え、訳がわからない?
えーっと、つまり、
レミリアですかー?
NO、NO、NO、
フランですかー?
NO、NO、NO、
りょ、両方ですかー?
YES、YES、YES、
姉妹ですかー!?
YES、YES、YES、
という訳でw
ちょっとエッチくしてみました。
えろくない?
_| ̄|○<スミマセン

感想あると嬉しいです。
EXAM
http://homepage3.nifty.com/exam-library/
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コメント



0.1840簡易評価
5.50MUI削除
お互いに血を吸うという発想そのものが、激しくえちぃ予感。
随所の表現もそういう風に書かれているあたりが、否応なく何かしらの想像をかき立ててなりません(笑)。
あと、フランドールが幼すぎるような…もちろん、ぜんぜんOKっつーかむしろ歓迎なわけですが(笑)。
6.40名前が無い程度の能力削除
エロ-----------(*゚∀゚)=3------------!
OK覚悟は決まった、俺も混z(カタディオプトリック
15.40名前が無い程度の能力削除
めっちゃくっちゃにえろいです。ふやけました
破壊の力に関しても唸らされるものがありましたね。
破壊と創造って聞くと吸血鬼以外のモンを思い出してしまいますけど。
19.50名前が無い程度の能力削除
なぜメイドが咲夜ではなく他のメイドなのか!
答えは簡単鼻血出してハァハァするかr(殺人ドール
26.無評価EXAM削除
沢山の感想ありがとうございます。
>MUIさん
甘えてるってのを強調しようと少し幼い感じにしました。
どうやら歓迎されたようでよかったですw
>名無し三連星(ぉ
>OK覚悟は決まった、俺も混z(カタディオプトリック
混ざるのは良いですが、命は大事ですよ?
>めっちゃくっちゃにえろいです。ふやけました
ふ、ふやける程ですか!?そんなあなたはネチ*スレにご招待
>なぜメイドが咲夜ではなく他のメイドなのか!
鼻血落ちも考えたんですが、実は咲夜さんは寝ています。
人形―幸せな一日―の数時間後の話なんです。
でも、起きた後で、この事知ったら愕然とするんだろうなぁ>咲夜さん