Coolier - 新生・東方創想話

東方の金曜日Part2

2009/05/11 18:22:36
最終更新
サイズ
10KB
ページ数
1
閲覧数
628
評価数
2/15
POINT
320
Rate
4.31

分類タグ

「東方の金曜日」



第2話「Z」
魔理沙「おー!ここがR島かー!名前の割には凄い景色だぜー!」
魅魔「全く、何うかれているのだか・・・。」
飛行船から降りて、遂にR島に到着した一行。その景色の素晴らしさに魔理沙が感嘆の声を上げる。その隣で呆れているのは魔理沙の師匠である魅魔。
霊夢「確かに幻想郷に負けない位の美しさね・・・。」
早苗「まさかこんな綺麗な所があるとは、幻想入りするまで気づきませんでした。」
それは、何と言ったらいいだろう、まさに南の島であった。
勿論、幻想郷にも海は一応あるが、まさか島に行くのは皆が初めてだろう。
木々が冴え渡り、中には美しい果物がなっている木もある。その木の枝で鳥達が鳴いている。夜雀のミスティアが近付くと、鳥達は彼女を見て飛び去った。
ミスティア「変ね・・・。皆、私を見ると逃げちゃった・・・。」
リグル「多分、外の世界の鳥はミスチーのこと知らないからだよ。」
ルーミア「そーなのかー。」
そんなやり取りの中、一同の所へ迎えなのか、謎の男達がやって来た。黒い服にサングラス、いかにも友好感がない男達である。
「な、なに・・・?」
「嫌な予感・・・。」
霊夢等一同はとりあえず警戒する・・・が、
黒服「幻想郷の皆様方ですね?」
突如、黒服の1人が声を出す。
チルノ「そーよ。あたいは幻想郷一最強の妖精よ!何か文句で・・・むぐ」
チルノが胸を張って言った。あまりに失礼というか無謀なので大妖精に口をふさがれたが、
幽香「あら、もしかしてお迎さん?随分とごつごつとした方達ですこと・・・。」
幻想郷1の苛めっ子の幽香が不気味な笑みを浮かべつつ、言った。無論、彼女を黙らせることは自殺行為である。風見幽香という妖怪はそういうものだ。
黒服「はい。我々は主の命令により、貴方方をお迎えにまいりました。ささ、どうぞ車にお乗りください。」
黒服が示した先は、リムジンとバスが合体したものであるが、普段から飛び回る霊夢達には奇妙なものにしか見えなかった。
にとり「わ~何これ?分解していい?」
すかさず、河童のにとりが工具を持って目を輝かせている。
魔理沙「止めといたほうがいいぜ。パチュリー、これは?」
パチュリー「人(?)を百科事典扱いしないで・・・。本で見た事があるけど、これは『車』といって、外の世界の乗り物らしいわよ。外の世界では、それで競争したり、最近じゃ有害なものを出さないのもあるらしいわ・・・。」
動かない大図書館であるパチュリーが答えた。ちなみに不機嫌なのは、本来、髪と本が傷むという理由で今まで引き籠っており、めったに外には出ていない。そんな彼女にとって朝日がさんさんと照らしている所にいるのは嫌であったらありゃしない。
乗ってみると、大人数でも入りそうで、さながら、細長い部屋みたいなものである。
霊夢「広いわね・・・。」
全員が乗るや否や、バスは発進した。子供達から歓声が聞こえる。
バスのスピードは霊夢達のようではなく、彼女達から見れば、亀のような速さであり、地面を走っているのか、時折揺れるが、慣れれば結構楽しいものである。
しかし、その速度に満足していないのが若干2名。
文「なんて言いますか・・・遅いですね~。すみませんが、速度上げてくれませんか?」
運転手「申し訳ございませんが、この道ではこれ以上の速度は危険です。」
レミリア「所で、目的地はどこかしら?変な所だったら遠慮するわ。」
見た目に反し、500年以上も生きている吸血鬼のレミリアが文句を言う。
確かに、景色はいいが、見慣れてみると、案外飽きたのである。
運転手「ご安心を、あと5分辺りでホテルに着きます。」
即座に運転手が答える。それにしても・・・
霊夢「(島の景色と違って、ここの人達ってなんか冷たい・・・)」
そう言えば、紫から聞いたことあるが、今の外の世界は月の都と違い、科学力も技術力もあるが、精神面が幻想郷のと異なるらしい。
もしかしたら、紫も彼らの心の変化に絶望して、妖怪と人が共に住む、幻想郷を作ったかもしれない。
まぁ、今考えてもしょうがないか。
映姫「それよりも一つ質問してもいいでしょうか?」
その時、閻魔である映姫が言う。
映姫「私達はZという者に話があるから来てほしい、と言われてここへ来ました。ですが、疑問点があります。まず、仮にZという者が外の世界の住人とすれば、何故、私達や幻想郷のことを知っているのですか?それに、どうやって私達にその封筒を出したのですか?霊夢さんの所ならともかく、紅魔館や白玉楼、冥界にマヨイガ、と並みの人間では行けそうにもない所であり、住所不定の者にも封筒が届くなんて、まず不可能です。」
確かにそうだ、と霊夢は思う。正直、ここに来るまで半信半疑だったのだ。
博麗神社はともかく、強力な吸血鬼(レミリア)が住む紅魔館をはじめ、時折幽霊が漂う白玉楼、どこにあるか定かじゃないマヨイガや永遠亭、更にはルーミア等のただ飛び回っている妖怪や、並みの人間が行けそうにもない場所にも封筒が届くなんて、不可能だ。
運転手「真に申し訳ありませんが、私にはそのようなことはわかりません。ただ、雇われた身ですから。」
映姫「そうやって誤魔化す気ですか?こちらには、心を読む者もいますよ。」
その視線の先にはさとりがいた。ちなみにさとりの能力を他人の心を読み、更には相手のトラウマを醒ますこともできるのだ。
さとり「残念ですが・・・。」
ため息と共に、さとりが呟いた。
さとり「私もあまりにも怪しいので、一応心を読もうとしましたが・・・無理でした。」
全員(一部)「「「え??」」」
ココロヲヨモウトシタラ、ムリデシタ?
そんな馬鹿なことがあるのか?
さとり「そんな馬鹿なことがあるのか?・・・とお思いですが、事実なのです。皆さんの心は読めますが、彼やさっきの黒い人達の心が読めませんでした。・・・心を読ましてくれないなんて、貴方は・・・何者ですか?」
しばしの間沈黙が流れ、運転手が口を開いた。
運転手「ただの・・・しがいない運転手ですよ。」
再び沈黙・・・。
霊夢「(何だか馬鹿馬鹿しくなってきた・・・。)」
霊夢は内心呆れていた。確かにさとりの能力でも心が読めないのは不思議だが、今考えても始まらないと思う。
ようは、Zという謎の人物に会ってからにしよう。その後は・・・まぁ、今まで異変を解決したから何とかなるだろう。
運転手「右の方をご覧ください。まもなく、皆さんが泊まる予定のホテルに到着します。」
窓から見るとそこにはとてつもなくでかい館があらわれた。
紅魔館よりも大きく、とても豪華な飾りが付いていた。
その門の前には一人の男が立っていたが、そこに辿り着いた霊夢達はその顔を見て驚く。
目の辺りに奇妙な銀色の仮面を付けていたのである。その額にはZ。まさか・・・。
仮面の男「これは幻想郷御一行の皆様・・・。飛行船の長旅はどうですか?」
霊夢「貴方が・・・“Z”なの?」
霊夢が尋ねる。
仮面の男「はい、そう通りです。私の名は「Z」。皆様方のことは聞いております・・・。」
そして霊夢の方を見る。「特に、博麗霊夢様の御活躍のことも・・・。」
見られた霊夢はたまらずブルッと寒気がした。この男、笑っているかもしれないが、仮面のせいで表情が読み取れない。
紫「一つ聞いてもいいかしら?」
Z「何か?どうせでしたら、我が屋敷の中でお話ししましょうか?」
紫「悪いけどこう見えても私、これから夏眠の準備をするから、早めに・・・。」
とうとう冬眠だけじゃなく、夏にも眠るんかい!
紫以外の皆は内心突っ込んだ。
するとZはどこからかインカムを取り出して装着、紫に近づき、囁いた。
Z「でしたら、紫様に特上の羽毛布団を部屋に用意させましょう。いい夢が見れますよ。」
紫「っ!」
紫の表情が変わる。
紫「し、仕方がないわね・・・。お邪魔するわよ・・・♪」
霊夢「ゆ、紫!?」
しぶしぶ、紫はホテルの中に入る。まさか最強のスキマ妖怪が特上羽毛布団に目が眩むとは・・・。
幽々子「紫、どうしたのかしら~?貴方、何をしたの?」
幽々子が不思議そうに紫の後姿を見る。
すると、Zは、幽々子に近づき囁くように言った。
Z「こちらには、様々な世界料理が用意しておりますよ。」
幽々子「っ!?・・・それ本当?」
途端に、幽々子の表情も変わった。Zは続ける。
Z「はい、和食をはじめ、世界中の料理が用意してありま・・・おや、どちらへ?」
幽々子「料理の味見よ♪」
幽々子も入ってしまう。その後を妖夢も慌ててついて行く。
妖夢「幽々子様―!あまり食べ過ぎると、お金が・・・。」
Z「いえいえ、こちらのことや料金はお気になさらず、料理に楽しんでください。」
幽々子と妖夢が入るのを見て、残された者達は唖然とした。
食べ物に眩む冥界の嬢様って・・・。
すると、Zは霊夢達にも言う。
Z「さぁさぁ、皆様方も中にお入りください。そこには最先端の技術が備わっています。」
その言葉に一部の者が、
「おお――!!!!」、と歓声を上げた。
霊夢「へっ?」
霊夢が呆れていると、ぞろぞろと他の皆が中に入って行った。
霊夢「ちょちょっと!皆どうしたの!?今はそれ所じゃ・・・萃香!あんたも何か言いなさいよ!」
萃香「ふぇ?」
Z「ちなみの夕食のお飲み物は、ジュースは勿論、日本酒からワインまでありますよ。」
それが言い終わるや否や、
萃香「お酒―――!!!」
勇義「DO☆KO☆DA―――!!!」
酒には目がない萃香と勇義がホテルの中に突っ込んだ。
だが、霊夢の他にも、Zを怪しんでいる者がいた。
文と慧音である。
Z「おや、どうしたのですか皆様?ささ、中にお入りください。長旅で疲れてるでしょう、屋敷には温泉もあるのでゆっくりと楽しんでください。」
文「失礼ですが、Zさんは一体何者ですか?」
Z「インタビューでしたら、中でもどうです?」
文「ですが・・・。」
文が言葉を詰まる。無理もない。なにも外じゃなくても中でも話せるのに。
だが、中に入ったらいけない。そう、鴉天狗なりの本能が告げている。
もし、怪しい建物に入れば最後、勢いは謎の男、Zが有利となるかもしれない。
それだけは避けたい。
だが・・・。
Z「実は射命丸様に特ダネをご用意してあります。」
文「・・・そ、そんなウソを言っても駄目ですよ。外の世界を知る者なんていません。」
文はそう言うが、様子がおかしい。顔がいかにも「どんなの?」、と書いてあるようだ。
Z「そうですね・・・。外の世界のニュースや、色々な雑学等、幅広いジャンルでして。」
沈黙・・・
文「わかりました・・・。中でお話ししましょう。」
霊夢「ドバシャァ!」
霊夢はずっこけた。まるでドリフか電王的な光景に。とうとう、文までもが賛同するとは。
霊夢「何やってんのよ・・・。」
Z「霊夢様もささ、中へ。」
霊夢「い、いやよ。話ってなんなのよ?」
Z「わかりました。お話は後で話します。その前に、サインを書いてくれませんか?」
霊夢「何で?」
Z「実は私の他にも、ファンがおりまして。サインを書いていただければ、それを売ることができます。あ、高値で売れましたら、全額霊夢さんに与えますよ。」
霊夢「っ!?」
とうとう霊夢も表情を変えた。
霊夢の弱点。それは、貧乏故か、お金にうるさいことである。
それをワーハクタクである慧音が心配そうに見ている。
慧音「れ、霊夢!言葉に釣られては駄目だ!お前は博麗神社の巫女だろう!」
霊夢「そ、そうだったわね・・・。」、と返事してみるものの・・・。
Z「お金にお困りでしたら、小切手を差し出しましょうか?なに、貴方は有名ですから返さなくてもいいですよ。」
小切手。それが霊夢の抵抗の最後だった・・・。
霊夢「わかったわよ・・・。サインならいくらでも書くわ。その代り、後で訳話しなさいよ。」
とうとう霊夢も折れ、ホテルの中に入ってしまった。
慧音は絶句した。残されたのは自分1人。
外の世界の人って宣伝上手だな・・・。
そう内心で呆れつつ、中へ入る。もう自分を支援する者はいないからだ。
ふと、上を見る。そこには金メッキの看板があり、
『クリスタルレイクキャンプ』
と書かれてあった。
慧音「はて?ホテルなのに何故キャンプ?それにこの名前、確か歴史書で・・・。」
そう思い、思い出そうと自らの歴史を調べようとすると、
妹紅「慧音―!早くおいでよー!」
親友である妹紅に言われ、仕方なく中へ入った。


続く
こんにちわ、ZRXです。
今回は、キャラの最初に名前を入れておきました(一部を除いて)
少しはわかりやすいかもしれないと思います。
あと、誤字がないよう、頑張ります。
さて、次回は・・・
「ホテルで優雅に楽しむ霊夢達。しかしそれは、惨劇の幕開けであった・・・。」
ZRX
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.280簡易評価
1.10名前が無い程度の能力削除
会話がゴチャゴチャしてるのと変な表現が多くて非常に読み辛いです。
7.30名前が無い程度の能力削除
二次設定大好きなのは伝わってきました。
ですが、多すぎてクドく感じてしまいます。
11.無評価名前が無い程度の能力削除
誤字や名前間違いが多すぎる。指摘されたんじゃなかったのか?